ちゃろ~、おにじです(激寒)
筆者は、歴戦のエロゲーマー…ではない。全然にわかも良い所である。
大学生の筆者は2019年の6月くらいにエロゲを始めてから1年と半年程度である。
まぁその期間で30本以上やっているから普通にエロゲーマーだぞと言われたのだが、にわかの精神を忘れないでいたい所(
Q、どうしてエロゲを始めたのですか?
A、表の声優業界に終わりが見えてきて嫌になったのと、桐谷華の演技聞きたいなと思ったから(スタートは『サノバウィッチ』(ゆずソフト / 2015))
今回は、エロゲとVTuberについて真面目に考えてみることにする。
当ブログでは、エロゲにしろVTuberにしろそこそこ取り上げ続けてきているわけだが、まぁ基本的に『VTuber嫌い』のスタンスを貫いている所がある。
(鳴神って名前を出すだけで鳴神アンチは発狂するらしい、なお鳴神は今BANされてるらしい。BANされたのを発狂している鳴神アンチの引用RTで知った)
とは言え、筆者も別にVTuberを全くもって見ていないか?と言われると、当人たちは『VTuberではない』と言っているが、まぁ枠組みとしてはVTuberに分類されるであろう、赤月ゆにとか、餅月ひまりは見ていたりする。
だからこそ餅月ひまりの『響野さん家はエロゲ屋さん!』(Sonora / 2020)とかでのコラボとか見てたし、餅月がエロゲ出たいなあ…とか思うのに対しての記事も出したりもした。
まぁ後々書くが、戯画の案件に関しても2つくらい記事を出している。
oniji.hatenablog.com
今回は、この辺りの話も含めて、これから多くなっていくことが予想される(勝手に予想している)VTuberとエロゲの絡みについて、とりあえず嫌いとかそういうのは置いておいて(置いておくとは言ってない)、考えていこうと思う。
エロゲの宣伝って難しい
エロゲとVTuberという所の関わりを見ていく前に、エロゲの宣伝の難しさという所を考えていきたい。
現在、エロゲというのは斜陽と言われ続けているらしく(なんでそんな斜陽の所にお前は一年半前突っ込んでいったんだ)実際売上という意味ではソフ倫の数字上は減少傾向にある。
まぁこの辺りの『斜陽か否か』という所は、FANZA等のDL販売の増加であったり、同人系18禁作品のクオリティ向上、安価による台頭などを含めると実際の所どの程度斜陽なのかについても議論が行われる所だが、今回はとりあえず置いておいて…
この斜陽(とされている)業界だが、これを宣伝する!と言ってもなかなか難しい所があるのは事実であるように感じる。
エロゲというのは、その名の通り”エロ”ゲなのであり、おおっぴらに宣伝できるものではなかなか無い。
基本的にエロゲというのは、性行為するし、胸も女性器も男性器もバリバリ出てくるゲームの為、テレビとかで宣伝できるものでもないし、タレントが宣伝できるようなものでもない。
…まぁ野田クリスタルが『勇者ああああ』(テレビ東京)で『抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳はどうすりゃいいですか?2』(Qruppo / 2019)を宣伝したのは例外として…
だからこそ秋葉原とかの広告とか、ソフマップやらの広告のイメージがある訳である。
エロゲの広告という所はやはりああいう奴のイメージが強い所がある。
とは言え、やはり秋葉原とは言え、出すのにも限度というものもある。
『もっと!孕ませ!炎のおっぱい超エロ♡アプリ学園!』(みるくふぁくとりー / 2019)では、秋葉原にドーンとでかい広告を出して若干燃えた。
そもそも、広告というのはその場にしかこういうのは出せないわけであり、来てもらわないと意味がないというのもある。
TECH GIAN等のエロゲ雑誌も、そもそも買ってもらわなければ行けないわけであり、普通の本屋にも置いていないことを考えると尚の事効果というのはあまり期待できないのが正直な所だろう。
エロゲの宣伝できる場所というのは、非常に限られている事を考えると、やはりネットでの宣伝というのは今や不可欠と言えるだろう。
それはカウントダウンボイスであったり、それこそ体験版だったり。
HPでのCGの掲載であったり、そのような活動は現在では当たり前に行われている。
まぁこれも結局、見てもらわないと意味はないのだが…
VTuberとエロゲのかかわり
広報としてのVTuberの使用
そういった意味で、VTuberという存在を見てもらうきっかけにしよう!というのは、まず1つの考え方ではないだろうか。
現在人気を拡大しているとされているVTuberは、生配信中心の者も多い。
その生配信には多くの視聴者が集まり、万単位は当たり前という事も。
この集客力を利用しての、エロゲにおいての広報としてのVTuberの使用というのが、まず一つの形だろう。
実際の事例を見ていこう(抜けは絶対にあるけどまぁ許してくれや)
体験版のプレイ等が主に挙げられる所だが、そもそも『VTuber』と『エロゲ』を近づけたのはさくらみこ(ホロライブ)の功績は大きいのではないだろうか。
現在は大半の動画が見れなくなっている(これはエロゲだからというわけではなく、ホロライブが版権云々ガン無視でやってた事による弊害)のだが、『Clover Day's』(ALcot / 2014)や『ノラと皇女と野良猫ハート』(HARUKAZE / 2016)等など、多くの体験版を生配信で実況していた。
この事から、エロゲ会社がさくらみこに依頼してのエロゲ体験版実況という物が行われていた。
『神様のような君へ』(CUBE / 2020、Youtubeの誤BAN全盛期により未遂で終了)、『ATRI -My Dear Moments-』(ANIPLEX.EXE - 全年齢 / 2020)等は依頼によって行われた。
ANIPLEX.EXEはこの時郡道美玲にも『徒花異譚』(ANIPLEX.EXE - 全年齢 / 2020)に依頼して体験版の実況生配信を行っている。(この頃の群道は今ほど嫌われてはなかったんだなとも思う、なお現在こちらも再生不能)
【徒花異譚実況】和風ノベルゲー!ANIPLEX EXE超超超超超期待の新作体験版を実況♡【にじさんじ/郡道美玲】
にじさんじ系統で言うと、舞元啓介が『アオナツライン(CS版)』(エンターグラム・戯画 / 2019・2020)の実況を許諾を貰った上で行ったこともあった。
まぁこれたった二回で頓挫したんだけども。(せっかく1ルートやっていいと許可を貰っておいてそれはなくない?と外野が思ったのは内緒。このタイミングで戯画のエロゲ実況の締め付けが強くなっただけに、しっかりと完遂して頂く必要性があったと思うのだが…)
このように”生配信による体験版実況プレイ”をVTuberが行う形は、割とエロゲとVTuberの関わりに置いて初期から存在していた用に思える。
ここにメーカーが便乗する形で、所謂案件として行われているのが2020年の夏以降特に見られた感じがある。
マジモンのエロゲーマーVTuber(VTuberではない)餅月ひまりの登場
エロゲとVTuberの関わり合いという所が出てきた中、一人のVTuber(VTuberではない)が現れる。
これが、餅月ひまり(ゆにクリエイト)であった。
歌ってみたなどを中心にやっていた個人勢だった餅月ひまりは、ゆにクリエイト所属とほぼ同時に、それまでの月兎人等の設定を全て捨て、元々から好きだったと思われるエロゲに一気に傾く。
外出自粛中はおうちで美少女ゲームを遊ぼう遊べ遊んでね【餅月ひまり】
ここから猛烈にエロゲの事を中心にしていく餅月は、そのエロゲ愛を猛烈に語っていくことになる。
彼女はどちらかと言えば陵辱側に理解があり、そちら側すら完全にカバーし、企業案件でもないのにエロゲ配信サービスの宣伝から始まり、雑誌などの宣伝をしていく事になる。
この辺りの時期で、エロゲVTuber筆頭だったさくらみこが休止、舞元もアオナツラインの実況がされる事もなかった事もあり、何よりその熱量が段違いだったこともあり、『餅月ひまり=エロゲ』の認識は半年も経たないうちにあっという間に定着していく事となる。
結果、ここからエロゲ会社からの案件が一気に増えていくことになる。
「男の娘」を孕ませる男は並みの男の4倍"男"…その理由をお教えします【女装神話×餅月ひまり from ゆにクリエイト】
まぁその開幕が『女装神話』(のーすとらいく / 2020)なのは、餅月ひまりらしいと言えばらしい。
徹底討論!人気エ…ロゲヒロインになりたい!【ハミダシクリエイティブ×餅月ひまり】
『ハミダシクリエイティブ』(まどそふと / 2020)の案件では、まどそふとチャンネル側でもコラボを実施したりしており、この勢いというのは凄まじいものがあった。
戯画がホロライブでOPを担当させた事で、内部に入るVTuberが登場
ここで大きな動きを見せたのが、戯画であろう。
そもそも戯画は『放課後せーふく部』というVTuberを自ら立ち上げるという策に出ており、
この延長線上として『キスシリーズ』(2012~)の最新作である『アイキス2』のOPにさくらみこ、宝鐘マリン、AZKiのホロライブのVTuberに担当させたのである。
【公式OP】「アイキス2」OPムービー【Vo.さくらみこ、宝鐘マリン、AZKi】
また、EDでは戯画往年の楽曲をこの面子がカバーしていたりもする。
【アイキス2ED曲】Leaf ticket【Vo.AZKi】
この案件によって、VTuberがエロゲ自体に内部的に関わるという今までにないパターンが発生することとなった。
餅月ひまりがSonoraの挿入歌を歌う等、活動の幅を広げる
前述した餅月ひまりは、その活動を広げていく。
CUFFS系ブランドの一つであるSonoraの『響野さん家はエロゲ屋さん!』(2020)では、挿入歌を担当することとなり、こちらも楽曲内参加という事になった。
【重大発表あり】狂電話、爺乱入…エッロゲ売り場でのバイトの思い出【CUFFS×餅月ひまり from ゆにクリエイト】
また、初回限定版において、過去楽曲のカバーを行っていたりもする。
あくまでも初回限定版の特典としてという形だったが。
【響野さん家はエロゲ屋さん! 特別限定版】餅月ひまりカバーCD 収録曲試聴ムービー
また、FANZAGAMESからも案件を貰っており、餅月ひまりは完全にエロゲ各社に認められた感がある形になる。
FANZAでエ●ゲがカードになった!デュエルする!【餅月ひまり from ゆにクリエイト】
戯画がまたOPにホロライブを起用・Vを声優出演
戯画(放課後せーふく部)は、新作エロゲである『ガラス姫と鏡の従者』(戯画 / 2021)において、AZKiと尾丸ポルカを起用している。
しばらく戯画(放課後せーふく部)と、ホロライブの関係は続きそうである。
また、サブキャラでDeepWebUndergroundがCVを務めていたりと、割とこちらでも新たな試みが行われていたりする。
ALcot、さくらみこのギャルゲを作る
さくらみこの新3D公開生放送にて『さくら色Dreamer』というミニギャルゲが発表された。
【#さくらみこ新3Dお披露目】すーぱー超絶エリートなみこをごらんあれ!【ホロライブ/さくらみこ】
こちらのスタッフがただのALcotである。
元々からさくらみこはALcotのファンであり、休止期間中、ALcotの生放送にふらっと現れ、次の新作が出たら実況しますという話が出ていたりした訳だが、その関係性が続いていたのか、ミニギャルゲという形で、さくらみこは自分がエロゲになることに成功する事になる。
【チラ見せ】ALcot×さくらみこ「さくら色Dreamer」でヒロインになったにぇ!🌸【ホロライブ/さくらみこ】
その構図とUIと音はもう『Clover Day's』でALcotのエンジンなんよ。
アストロノーツ・シリウス、餅月ひまりを一部本編で起用
アストロノーツ・シリウスは、前作『極限痴漢特異点』の際に案件動画を制作した餅月ひまりを、
たすけて!痴●のお仕事のオファーが来ました…!【餅月ひまり from ゆにクリエイト】
最新作『極限痴漢特異点2』において一部本編に登場させる事にした。
【ご報告】痴●モノ美少女ゲームに出演することになりました…【極限痴漢特異点2×餅月ひまり】
また、初回特典において、餅月ひまりのバイノーラル音声が付属。
当初から言われていた餅月ひまりによる夢、エロゲに出演するということに関して、この痴漢の作品で達成されることとなる。
バリバリ痴漢をする側で登場するのが餅月ひまりらしいとも言える。
ここ一年で大きく進んだ感のあるエロゲとVTuberの関係性
と、ざっくりとVTuber関連とエロゲ関連の関わりについて触れてきた訳だが。
(実際にはこの間に餅月ひまりはもっと多くの企業案件をしていたり、放課後せーふく部がエロゲ実況者ペリカンとコラボしたり、色々な案件があったことは事実ですが、大筋として大きな動きを選出した形となりますのでご了承願います)
ここ一年ちょっとにおいて、VTuberとエロゲの関係性というのは大きく進んだと言っていいと思われる。
最初は体験版の生配信とかのポジションから始まり、それも体験版を勝手にやるという形だったのが、エロゲメーカーからの依頼や提供、公式での実況という形になり、
そこから公式動画や、コラボ、OPや挿入歌、声優などのエロゲ自体に関わる形の案件が増加していく…という一連の動きが、かなり短い期間で行われたように感じる。
ここまでの動きのスムーズさを考える上で、なぜエロゲメーカーはVTuberを使うようになったのか、どのようなところにメリットを感じているのかという所をまず考えていこうと思う。
VTuberはエロゲ界隈が”まだ使える大きめの広告塔”?
エロゲ…美少女ゲームという物を宣伝するに当たっての問題として、前述の通りおおっぴらに宣伝が出来るようなものではないという所がある。
このエロゲ…18禁の作品の締め付けというのはやはり厳しくなっており、少し前に話題となった児童ポルノ法改正云々の際に、先に改正されてしまった関連法によって、
エロゲの主題歌であったり、キャラソンの所謂エロ要素のない物であっても、18禁のところに置く必要性がある場合があったりするらしい。
(筆者も喫茶ステラのキャラソンを買う際、とらのあなで18禁以外の所で探して時間を浪費した事がある。アニメイトなら普通に全年齢に置いていたのだが…)
そのような事もあるし、芸能人に宣伝してもらう事もなかなか難しい媒体である。
そのような点において、VTuberというのはネットにおいての新興勢力であり、その点の基準というのもまだまだ発展途上というか、ゆるゆるというか、ガバガバというかという感じである。(勿論Youtube上で活動しているので、垢BANの危険性すらあるのだが)
それこそ、VTuberというのは有る意味で誰でもなれることもあり、エロゲに興味を持っているようなVTuberが割と存在するのも、エロゲ業界的にはとっかかりやすさというのがあるのではないだろうか。
比較的手が届きやすいポジションにまだいるVTuberという職業。
そこそこの万単位のコミュニティを持っているVTuberはそこそこ乱立しており、それに宣伝してもらう事は、数的には結構な広告塔として使うことが出来るのではないだろうか?
やはり見てもらわなければ始まらないとも言うわけだし、そういうきっかけ作りとしては、まず多くの人に見てもらう機会というものを作ることは大事であろう。
広報としてのVTuber使用の狙い
広告塔として、まず数という面でエロゲ業界的には大きなものである事を確認した上で、
体験版などの生配信などにおける、広報的な使い方でVTuberを使用する場合の狙いを考えていこう。
広報的な使い方での体験版生配信での利点というのは、やはり実況プレイに比較的慣れているVTuberが多い事だろう(というか恐らくそういうVTuberにしか頼まない)
VTuberというのは、生配信中心の所謂アバター生主的な者も多く、その多くはニコ生等の生主だった勢力も多く、こういうのに慣れている。
そういった点で、案件として投げても、しっかりとその作品が面白そうな反応をしてくれる可能性が高い。
商品を宣伝する上で、それに興味を持ってもらうためには、エロゲにおいては『面白そう』とかそういうのを見ている人間に思ってもらうことが大事であろう。
そもそも、体験版というのも作品の雰囲気や、キャラの感じを理解することで、自分に合ったものか、興味ある奴なのかを確かめるという意図もあるだろう。
その体験版をおもしろおかしくやってくれる事が恐らくメーカーが意図しているところなのではないだろうか。
そういう意味で、VTuberの生配信での体験版実況等は、今後も求められていくところになるんじゃないかなと考えている。
こういう所を考えていくと、広報としての使い方は意外とVTuberファンを求めているというよりは、VTuberという広報、メガホンを求めている感じが強そうにも思える。
餅月ひまりによる案件動画においてのエロゲ宣伝は、この広報的な要素をより強めた形となっているようにも思える。
こちらは動画の為、10分以内程度で作品の概要や、面白そうなポイントを紹介しつつ、エロゲ好きである餅月のキャラ性でのある意味で一般人がドン引きするレベルの発言も含め(広告剥奪が怖くなさすぎる女)ての動画という形を取っている。
非常にポイントポイントを意識した動画となっていることもあり、ネタバレ的な意味では結構少なめとなりつつも、作品の特性をピックアップして案件でも”餅月ひまりの動画”として成り立っている感じが有る。
面白おかしく紹介するという点では、この餅月ひまりの動画のほうが色濃く出ている感じはあり、作品に関しても理解は出来るが、本編がめちゃくちゃ出てくるわけでもないので、広報的でありながら、内容のネタバレ度は低めという感じだろうか…?
餅月の動画は大衆的な生配信でのエロゲ体験版実況とは異なるが、ジャンルとしては広報的な使用に基本的に配置すると思われる。
ゲーム内部的なVTuber使用の狙い
では、ゲーム内部のOPや、声優での使用での狙いといった所はどういう所になるだろうか。
やはりこれはVTuber自体の人気にあやかるというか、所謂VTuber自体を客寄せパンダ的な使い方をすると言えるだろう。
そもそも見ている母数が多いVTuberは切り抜きなどでもニコニコのランキングに入ってくる事も珍しいことではなく、やはり現在の人気というものは無視できないところもあるだろう。
その名前が入った動画というだけで再生してくれる人間もいるだろうし、そもそもVTuber自身が『歌いました!』とかの宣伝をするだけでも一定以上の効果は望めるであろう。
エロゲは、初回限定版の特典などにOPのフルサイズを入れることも多く、その手法を使うことで『VTuberの楽曲目当てでもいいからエロゲを買ってもらおう』という形で、VTuberを使用するという感じになっている。
それは、楽曲でもそうだし、VTuberを声優として使用する場合も同じような意味合いと思われる。
広報的なVTuberの使用と異なると思われるのが、この内部的な使い方のアプローチは、広報的な使用よりももっとVTuber自体が好きな層に向けてという方向性が強いと思われる。
もっと簡単な言い方をすればVTuber自体でVTuber好きを釣るという形に近い。
勿論、広報的な意味のVTuberの使用でも見るのはVTuber好きが中心なので、VTuber好きを釣っているという要素はある訳だが、
当人たちがエロゲに関わっていない場合は、買った所でVTuberがそこにいるわけではない事になるので、
実際VTuberで釣ってはいるのだが、広報的な使用で買う人間は『VTuberが面白そうにやっていたから買う』のであって、
今回のOPや声優などでの使用においての『買えばVTuberの曲/演技が聞けるから買う』とはまた意味合いが異なってくると考えている。
『面白そうだから買う』と『VTuberがいるから買う』はやはり別物であると考えるべきだろう。
そういう所を考えていくと、この広報的な使用と、内部的な使用は結構向けている層が違うように感じる。
まぁ餅月の『響野さん』や『痴漢特異点』はこの複合型に近めで、動画で作品を紹介した上で、作品に少し関わっているという形で、双方の層の取り込みを狙っていると考えると、両方やる意味合いというのもあるようにも感じる。
エロゲとVTuberの親和性を考える
ここまで、エロゲとVTuberの関わりの歴史と、メーカーとしての狙いを考えてきたわけだ。
ここからは実際の所、エロゲとVTuberに親和性があるのかを、筆者が消費者サイドとして勝手に考えていく。
筆者としては、基本的にVTuberは嫌い…というのはこのブログを通して明らか過ぎるわけだが、エロゲとのかかわり合いは、間違えなければなしではないと思っている。
実際問題、やはりエロゲ業界が厳しいことは事実だろうし、VTuberというのは中身も色々存在するわけで、同じVTuberでも使いやすいVTuberとかは存在するわけで、そういう選別や、使用方法さえ間違えなければ、一定の成果は得られる可能性を秘めていると考える。
とは言え、エロゲの歴史を鑑みるに、エロゲというのは割と時代を先取りしていたように感じるので、VTuberを使用することは後追い感があり、こういう所にもエロゲの文化の衰退を感じなくはない。
間違えないことが最も難しい
前述したように、VTuberを使用する事は『間違えないこと』が大事である。
とはいえ、この『間違えないこと』が最も難しいとも言える。
エロゲをやっている人間とか、とにかくVTuberが嫌いな人間のほうが多いだろう(餅月ひまりの動画では、この心配をしている動画があったりはする)
エッッ…ゲーマーはYouTuberが嫌い…?和解したい…【餅月ひまり from ゆにクリエイト】
結局の所、エロゲにVTuberを関わらせるという事は、別にメリットだけではないという事を理解しなければならない。
エロゲにVTuberを関わらせること自体、エロゲーマーは快く思わないし、そもそもキレないことはありえないレベルで考えるべきである。
筆者のように、『表の声優に飽き飽きして…』とか、『エロゲの方が最早声優強くね?』とか、そういう風に考えているヘンタイも恐らく居るはず。
そういう所でVTuberが声優!とか言われたらまぁ普通にキレるわけである。
「あぁ~エロゲもアニメの女優俳優みたいにVTuberに食われてオワオワリwwwww」
とかなる訳である。
なので、結局エロゲーマーの顔色を伺うのだったら、VTuberなんて関わらせるべきではないのだが、まぁメーカーはそうも言ってられないだろう。
という事で、正直出すことがエロゲーマー的には不正解だと言うのが大半だと思うが、とりあえずブチギレ案件をできるだけ避けるため、やってはいけない事をまず明記していこう。
1、VTuberはきちんと選ぼう
今ネットで最も引火性が高い業種の一つがVTuberである。
VTuberだけなら良いが、正直事務所自体がガバガバで事務所も燃えたりするくらいには引火性が高い。
特に自身の問題で燃えるようなVTuberは起用しないほうが良いだろう。
燃えた場合、こちら側にも火の粉がかかってくる可能性があるし、「〇〇起用したメーカーwwwww」と言われる事になる。
実際、予想できない炎上も有るだろうし、難しい判断だが、少なくとも運営とガチ揉めして独立とかしてオワコンになりかけてる奴とかは起用するべきではないだろう。
2、歌わせる場合は、ちゃんとマッチングなどを考えよう
戯画がOP等で起用しているVTuberの傾向を考えると、割と複数人での歌手起用的な所が見受けられる。
この場合、複数人だと割と歌唱力的な意味でごまかしが効いたり、複数VTuberを起用することで、より多くのファンを釣れるというメリットがあったりする。
ただ、これに関してもそれぞれのVTuberの声の相性等も考える必要性が有る。
いくら複数人とは言え、重ねた時に汚くなってしまう声とかだと、歌唱力をごまかせるというメリットが逆にデメリットとなってしまう可能性がある。
もし複数人で楽曲を歌わせるのであれば、そういう相性的な所も考えておく必要性があるだろう。
できれば、もうキャラを忘れて歌ってくれたほうが良いのだが…(結局VTuberのカラオケをOPEDで聴きたいわけではないのである)
3、過去曲とか歌わせると古のエロゲーマーまで起きてキレるのでやめておこう
メーカーの過去の名曲をカバー!とか絶対にやめておいた方がいい。
これは現在のエロゲーマーを敵に回すどころか、過去のエロゲをしていた元エロゲーマーまで敵に回すことになる。
エロゲというのは売るために楽曲には気合を入れているものも多く、思い出にしている人間も多い。
わざわざ過去のエロゲーマーまでを敵にしてまで、過去の曲を引っ張り出してくる必要性はないだろう。
新しい人に名曲を聴いてもらいたい…!というのはまぁ分かるが、バンドリ等のカバーでさえ大概言われるのに、VTuberがしかもエロゲ楽曲となれば、前述までのエロゲーマーを敵に回すとは、絶対数が違う大勢の人間を敵に回すことになる。
そんなリスクを犯す必要性はまぁないだろう。
4、ホントCVがVTuberのヒロインとかやめろよ?
さすがに無いと思うが、VTuberがCVのヒロインとかマジで必要ないからやめた方が良い。
そもそもVTuberによるCVというのが、VTuberにも中の人が居るわけでわけがわからないのもある。
まぁ中身が声優ならなくはないのかもしれないが、それでもするべきではないだろう。
そんなエロゲ、エロゲーマーが買わないというか、その要素が入るだけで買えなくなる人間もいるだろう。
…まぁとりあえずこんなもんだろう。
生放送系VTuberが好きな人間とエロゲって合うのか?
さて、親和性という所を考えていくと、考えたいのはVTuberファンとエロゲの親和性という所。
広報的なVTuberの使用という所は、あくまでもメーカー的には広報として使いたい場合や、面白く紹介してくれることを優先する場合ももちろんあると思うのだが、
そうは言っても、結局広報的な使用をしたとしても基本的にはVTuberファンが見るという状況には変わりはないのが現実である。
わざわざVTuberに興味のない人間がエロゲの体験版実況放送とか、エロゲの紹介動画とか、VTuberのエロゲOPとか見に来ない。むしろエロゲーマーなら見に来るが、恐らくそれはメーカーは求めていないだろうし…
例え広報的な使用だとしても、生配信による体験版実況などをするとして、そういう生配信系VTuberを好きなファンというのは基本的にエロゲというものに合わないのではないだろうか?
視聴者の割合に対して、どうしてもスパチャをする人間が目立つ訳だが、まずこの一部のスパチャ勢に関しては、推しに金を投げることに快感を得ている人種のため、これはまぁ勿論合わないだろう。
こういう所は、エロゲに1万落とすくらいなら1万スパチャするだろう。
基本的にこの層を指して、VTuber嫌いなエロゲーマーはこんなのばっかの所に媚びても金は落ちてこない!という訳である。
とは言え、この層というのは一部であり、だからこそエロゲ会社的にもここにすり寄る傾向があるのであろう。
VTuberの生配信には毎度数万人が見に来るという所も大手事務所VTuberでは珍しいことではない。その母数というのは、エロゲ会社的には魅力に見えるのだろう。
しかし、こういう生配信系VTuberを見るファンというのは、エロゲには性質的にマッチングしにくくない?と思う。
生配信系のVTuberの魅力は”ながら見”が出来るところも大きいように感じる。
基本的に2Dが左右に動くだけと言えば動くだけだし、基本的にVTuberの面白さというのは反応にあり、ゲームが上手い…とかは一部VTuberには該当するだろうが、一般論としては適用されないだろう。
マシュマロとかに答えるにしてもその対応や反応とかが面白いとかもあるし、ゲーム配信でも、やっぱり反応に面白さを感じる所がある。
結局画面を見ずに、何かしら作業をしている時でも作業用BGM的にVTuberの生配信というのは使える所も、恐らく生配信系VTuberの魅力の大きなポイントだと思うのだ。
そんな皆が皆二時間や三時間の生配信を全く目を離すことなく見ている事はないだろうし、どちらかと言うとそういう見方をしているぞって人の割合の方が多そうに見える。
そういった点でエロゲと真逆な所があると思うのである。
エロゲというのは、恐らく目を離すのは割と無理だし、作業用で流すことも難しい媒体である。
エロゲがアレだけの価格をする理由というのは、声と絵がついているからこそである。
その中でもCGとかはエロゲならではの差分の多さ含めて魅力的な所だし、こういう所にお金がかかっていると考えると、対費用で画面から目を離すのは割と金の無駄という感じが強くなってしまう。
何より、エロゲというのは大半の作品が主人公には声が付いていない。
この点で、作業用でオートで流したとしても主人公の会話が音として再生されないので、作業用として流すことはほぼほぼ不可能なのである。
一部主人公オンボイスのものも確かにあるが、それでも説明等の地の文は読み上げられないし。
これもまた一部、読み上げ機能付きのものもあったりはするのだが、読み方とかがガバガバになったりするので、実用的とは言い難い。
この点で、生配信系VTuberとエロゲというのは割と正反対と言える所が多いように思える。
こう考えると、確かに母数は多く、エロゲ会社的には魅力的な広報なのかもしれないが、そこから本当に釣れる数というのはかなり限られてくるのではないかと筆者は考える。
それでも、母数が多いから興味を持ってくれる層はいるとは思うのだが、数万人見ているとかであっても、意外と効果って高くないんじゃないのと思ったりもする。
ただ、だからVTuberと関わるのは…という言い方をするのも、割と難しい所でもある。
前述の通り、結局宣伝できる所が非常に限られているエロゲにとって、多くの人数が見る機会というのを作ることが可能なVTuberの使用というのは魅力的に映るだろうし、ココ以外でとか考えると正直思いつかないだろうと。
ただ想像しているよりも開拓できる範囲というのも広くなさそうだなと、こう真面目に考えていくと感じたし、だからといってエロゲを広げていく対案というのも見つからないのが、エロゲ業界の本当の苦しい所なのかもしれない…
餅月ひまりは有る意味で最も理想的な形に近いだろう
こういう難しさを感じる中で、餅月ひまりという存在はエロゲーマーは受け入れるべき存在と言わざるを得ないだろう。
彼女の知識というのは、並のエロゲーマーでも太刀打ちできないものであろうし、こんな斜陽斜陽言われるエロゲをメインに扱ってくれる10万単位の登録者を持つ存在をエロゲ業界が黙ってみているわけはない。
結果的にあまりにもトントン拍子で進みすぎた感があり、それが反感を買う所もなくはないのだろうが、彼女の宣伝動画というのは、彼女の変態性というかキャラクター性を絡めて、それこそ面白おかしく紹介している。
エロゲの事を理解した上で色々行うので、結構エロゲーマーには配慮してくれている印象である。
あらゆるエロゲに対して上手い事対応して、生放送ではなく動画でサクッと紹介してくれるのも、広報としてはありがたいポイントかもしれないし、見ている側としても確認がしやすい所がある。
エロゲで歌は歌ったわけだが、挿入歌というポジションも割といいポジションだったと思う。筆者プレイしたが、こちらほぼほぼオフボでの登場。オンボは一回くらいしか記憶にないくらいである。
まぁ収益化という所を諦め過ぎな気もするが、それくらい攻めてくれることによってエロゲの魅力が伝わり、動画として面白くなっている事も事実だと思う。
これくらいエロゲに愛を注入してくれる存在はめちゃくちゃ貴重な訳だが、こういう奴があと5人くらいいてくれたら、エロゲ会社的にはもっと助かるんだろうなと思いつつ。
なんだかんだとエロゲというのはOPEDも重要だし、絵が動かない以上声優というのも重要な以上、あんまり内部的な所にVTuberが入ってきてほしくない所は正直ある。(特に中身が歌い手であろうとダメなものはダメだと提示してきたガラス姫OPがあった以上なかなか条件付きでの許可も難しくなってしまった感がある。というか戯画はやってはいけないことしかしていない、自社Vも悲しいほど伸びてないし)
ただ、業界的には使わざるを得ない所もあるだろうし、そこに開拓の余地を信じている所もあるだろう。
実際新規が入ってきてくれないと終わることも事実だし、上手いことやって欲しいものである。
以上。