【追記 12/3】製品版感想記事出しました!
おにじと申します。
今回はエロゲ体験版感想記事。
最近製品版の感想出したっけ?とおもったらぐーたらいふ2で出してた。
って言うことを書いているということは、この記事は7/31より前に書き始めているということなんだよなあ…
だってゆずソフトがロープラ全年齢とか出すんだから…
まぁそれはそれとして、今回は新規ブランドAino+Linksの処女作となる『創作彼女の恋愛公式』の体験版をプレイしたので、感想を。
プレイ前所感
突如として登場したAino+Linksだが、その母体は恐らくあかべぇそふとつぅ(AKABEiSOFT2)な気がする。
そう思うのは、有限会社AKABEiSOFT2が、株式会社グリーンウッド(解散)の一つのブランド、Campusを引き継いでいる事も要因。
所謂あかべぇそふとつぅと、Campusの合同的新規ブランドであると、筆者は解釈している。(ただまぁAKABEiSOFT2とかのHPには出てこないし、後方はCampus側の人間がやっているので、実際の所の関係性はイマイチ見えてきていないんだが…)
それは、今作におけるスタッフ陣容からの勝手な推測みたいな所はある。
原画は有葉。あかべぇそふとつぅの名作である『車輪の国、向日葵の少女』(2005)、『G線上の魔王』(2008)を始めとする原画を担当するあかべぇそふとつぅの原画である。
まずあかべぇそふとつぅ以外でほぼエロゲ仕事してねえから、まああかべぇそふとが絡んでるのは間違いないよねってなった。
シナリオは工藤啓介。Campusでの『ウソシリーズ』などを代表作とする、Campusのシナリオライターである。
まぁこのあかべぇそふとの原画師と、Campusのシナリオライターという形はもうそうう事だと思った(
今回工藤啓介は、企画・ディレクターも行っている事から、軸としてはCampus側なのかもしれない(まぁCampusは基本的にフルプライス作品出さないっぽかったので、そういうのかもしれない)
楽曲陣はAyumi.One系統が並び、アートディレクターで志水マサトシがいる。
そんな感じ。
「なんでここに志水マサトシが!?」と思われた方もいるかもしれないが、この人もCampusの作品に多少関わっているので、その関連。
まぁどう考えてもHPは志水マサトシがデザインしたとしか思えない感じだったし、それこそ最初のディザーサイトを見た時に「これ何てアインシュタインより愛を込めてだよ」と思ったのは間違いない。
というか志水、お前GLOVETYのアイこめもアペンドとか、企画やるらしいGLOVETYの新作とかもあるのに働くね~?(
こんな面子で出てくる今作は、クリエイターを育てる為の学園を舞台にした作品。
ヒロインは小説家、声優、イラストレーター等、クリエイターが勿論登場する形。
幼馴染との再会という所が始点となりそうな今作であるが、とにかく雰囲気でゴリ押している感じもある。
志水が関わっている作品って雰囲気は絶対に良い気がするので、それは作品の出来というところには大衆的には関わらないとは思うのだが(それこそ恋カケとアイこめで志水が関わっている作品は懲り懲りだとか思っている人間とか普通に見ないことはないし)
新規ブランドにおける新たな試みという所も感じなくはないし、(有葉あかべぇ以外で見ることないし、工藤フルプラの経験多分ほぼないし)
雰囲気は良さげだが、はてさてどう転がるのか…?
ゲームUIチェック
ではゲームUIチェック。
エンジンは吉里吉里Z。話によるともうあかべぇの奴じゃん。って感じらしいが、あかべぇ最近のやったことねえから知らん。
ではコンフィグより。
文字装飾などを変更することは可能。
また、Hシーン設定が充実。
ウィンドウ設定における通常とHシーンでのデザインの表示方法だが、
通常が半透明白背景であるのに対し、
Hシーンだとピンクになるらしい。
表示設定。
こちらで画面のウィンドウなどの設定が変更可能。
最大オリジナル画面サイズは1980×1080のフルHD。
こちらウィンドウ表示だと10%単位でサイズを変更することも可能など若干高機能感ありそう。
タイトル画面をスキップして再開の機能あり、またコンティニューも存在している。(まぁ吉里吉里でコンティニュー存在しないのなかなかなさそうだが)
サウンド設定。
マスターボリュームが存在する。
また、ボイス再生中のBGMボリュームを変更する機能も付いている。こちらデフォルトではオフ。
ボイスカット機能は『次の音声が再生されるまで音声を停止しない』が該当。こちらもデフォルトではオフとなっており、実質的なボイスカットオン状態である。
ショートカット設定。
最近右クリックでコンフィグの所少なくなくなってきたよねとは。
ゲーム基本画面。
左下キャラ顔アップ立ち絵があるタイプのまぁオーソドックスな印象…というか吉里吉里だなと。
白地に白文字が見にくいという声があったらしいが…一回も気になった事はなかった。
特徴としては立ち絵が瞬きして、口が動く事。逆に他の部分は動かない。
『アマカノ2』(あざらしそふと / 2020)みたいな感じ。(まぁあれ今度呼吸ムーブするようにアプデされるらしいので、違うくなるんですけど)
変に動かしすぎて違和感を持つよりはこれくらいの動作が自然で良いと個人的には思う。
デフォルトでは各種メニューは表示されず、右下にカーソルをやると表示されるシステムとなっている。
表示させるとこんな感じ。勿論固定も可能。
セーブ・ロード関係は文字で、後はアイコンの表示となっている。
バックログ画面。
こちらすべて地の文と主人公のところなのでアレだが、ジャンプの横にボイス再生ボタンが出る。
セーブスロットは200。洒落た印象。
マウスカーソルを当てる事で全画面にその場面のCGもしくは立ち絵が登場する。
ちなみにこの表示ではなく、グリット表示することも可能。
フォルダボタンでセーブフォルダも出せる。
なおお気に入りボイス登録機能はなかった。
お気に入りボイス機能がない以外は基本的には高機能な感じであり、UIに関してケチをつけるポイントは別にないかなと言う感じ。
プレイ雑感
この作品、割と構成が変わっている…というか、割り切っている…というか、そんな感じがある。
まぁこのエロゲ、昔の主人公、鏡寿季(かがみ・としき)と、今作のセンターヒロインである彩瀬逢桜(あやせ・あいさ)との下りから始まり、この二人が幼馴染であり別れている事を提示して始まるのだが。
この作品、それぞれEpisodeとして章が分けられている。
この章構成、体験版範囲ではEpisode2まで見られる方式なのだが、共通でありながら一人のヒロインに非常にフォーカスした物と基本的になっている。
端的に言うと共通の癖に半√レベルとまで言える。
こういう作品ってあんまり見ないんだけど、他だと何かあったりするんだろうか…?
Episode1は前述した彩瀬逢桜がフォーカスされている。
月乃美浜市に引っ越し、クリエイターを育てる私立学園である才華学園に入る…という所から始まり、かつて幼馴染でありライバルであり、手紙での文通が途中で途絶えてしまった逢桜に運命的な再会を果たす。
彩瀬逢桜は、現在テレビで紹介される程の一般小説家であるという設定。
この作品においての特徴は、この作品の中で複数のクリエイターが登場し、複数の作品の内容が提示される事。
クリエイターを題材にする上で難しいポイントというのは、作り出された物を出さないと行けない所。この作品はほぼその作品がオリジナルの物となっており、登場人物が著作したものであったり、架空の作品が登場したりし、その説明が定期的に差し込まれる。
もちろん彩瀬逢桜(作家名:彩坂桜)の作品なども登場する。…この設定考えるの大変だっただろうなあ(
まぁこうなると仕方がないが作品の説明文章は増えるが、比較的端的にまとめられている。
話が前後してしまうが、主人公鏡寿季は現在スランプ中である。
書こうとしたらめまいと吐き気がするとかいうやばいスランプであり「さっさと病院に行け」という感想が出てしまいそうだが、病院に行って精神科とか行ってもこれなので、許してあげて欲しい(というか、まぁコイツが書けるようになるというのが一種のゴールみたいなところにもなり得るんだと思うから、ココを強くツッコんでしまうと恐らく話として成立しなくなっちゃうから…)
原因はCOLORLESS(カレーラス)というシナリオライターの『True Endの描き方』という作品をプレイし、純粋に物語を読んで「コイツには勝てない」「今まで書いてきた作品は何だったのか?」というふうに心が折れてしまった事が原因とされている。
…まぁ作中に恐らくCOLORLESSという天才シナリオライターがいるはずなんだが…
説明はこれくらいにして話の感想に移ろう。(この辺の説明は作品内では割と自然に説明説明せずに書けている方だと思う。ただどうしても作中の作品、書き手がこの作品オリジナルのモノとなってしまうので、それをちゃんと理解できるかは人にはよりそう)
Ep1においては、過去の逢桜との記憶という所での回想が定期的に入るようになっており、二人の過去での関係性が少しずつ明かされていきながら、才華学園入学初期のお話が中心となる。
各種サブキャラクターも多く登場。
個性的なキャラクターが取り添えられており、キャラを比較的早くに掴みやすいと感じられるし、面白い連中が多い印象。サブキャラクターに不快な存在がいない事というのは重要な事である。
姫子先生はこんな感じで、主人公のスランプに理解を示し、課題などの出し方などを配慮してくれる良き先生だし、
獅堂姉弟?兄妹?(紫音・悠真)は、ここから主人公と逢桜との4人でつるむ事が多くなるが、それぞれキャラとして面白いし、立っている。割と紫音さん好きよ。非攻略キャラだが。
あと忘れてたけどちなみさんも。
非常に有効的な遠野そよぎ活用方法。
Ep1では、逢桜との幼い頃の思い出と今が交互に出てくるような構成になっているわけだが、そこにおいての昔の逢桜と、今の逢桜の相違点という所が目に付きやすい構成とも言える。
例えば、先程のバックログの画像で、幼い頃の逢桜はハッピーエンドの話ばかり書いていたという描写があるが、今の彩坂桜はビターエンドの作品が殆どである…という所だったり。
過去の描写で、間違いなく”彩瀬逢桜”という存在は天才であることを示してくるし、鏡寿季という存在は努力の天才に近い感じがする。
「野球したい」と言い出す逢桜に付き合わされる寿季だが、投打でバリバリ活躍する逢桜と、女房役(キャッチャー)として壁性能が高く、下位打線でたまには打つくらいの寿季って感じの関係性は寿季に「逢桜には敵わない」と思わせるに十分な事だっただろう。
(まぁでも野球もやりながら両方とも小説書いたりしてますし、キャッチャー普通にできてレギュラーやってる寿季も十二分に非凡な存在である事も同時に示せているので、バランスは良いかなと)
あと幼少期の立ち絵がしっかりと存在することも地味に高ポイントだぞ。
とは言え、逢桜も引退後に足を怪我しており、激しい運動は避けるようにと言われていたり、やはり相違点があるわけで。
こういった人生経験が、逢桜にビターエンドを書かせる要因になったのだろうか?とか比較的雑に考えたりもするが、そのへんの話は多分√なんじゃないかなと。
逢桜は横浜ファン(父親譲り)エロゲヒロインなんか微妙に横浜ファン多くね?(宿ガルとか)
このEp1では寿季と逢桜の過去を少しずつ出しながら寿季が逢桜に初恋をしていた事が分かっていく。(HPにも初恋相手のふりがなで”おさななじみ”と書かれていますが。この書き方ちょっと好きよ?)
そして、それが今も好きなのか?久しぶりに会って昔のことを思い出しているだけなのか?という所が軸となっている。
逢桜が新作の題材を悩んでいるという話(価値観の違う二人という設定がどうも決まらない)から、寿季が『オタクの男の子とカースト上位の女の子』という設定を出して、逢桜にオタク知識を教えていく…というのが現在の流れで、ここに過去の回想が挟まってくるのがEp1中盤から後半って感じだろうか?
幼い頃と今の逢桜の変化と、幼い頃まだ恋を自覚する前に普通に口説いている寿季みたいな回想は、そりゃお前逢桜は寿季の事好きになるだろうよ…という感じ。
あくまでも友情として考えているのは幼い所だが。
「一緒にいると夫婦とか言われるから…」って言われて言われた奴教えてって言ってボコされてくる主人公、なんというか非常にテンプレートと言えるんだが、コイツ真直ぐ過ぎて幼少期。
まぁ今も十二分に主人公発揮してるんだが。
一般人。
多くのオタク知識を見ていく中でのある意味での正論のツッコミはオタクへの兵器とも言える。
あくまでも逢桜は一般人。
オタク系統になると一般人質問してくるようなタイプだし、18禁に顔真っ赤にするようなタイプである。
この冷めた感じのツッコミや正論みたいな所は面白い所というか、キャラクターとしてツッコミポジ感も感じられる。
そんな中で明らかに良い雰囲気になったりすることもあったりも。
逢桜、どう考えても寿季のこと好きなんだよなあ。
オタク知識を入れていく中での『全肯定でお花畑』というのは、大衆オタクの事を指してるなあと思ったり。
ここに全然全肯定しようとしねえオタクがいるので(白目)
この二人、幼少期確実に両思い(両片思い)だった訳であり、昔の事をお互い思い出していく事で、その事を思い出していくし、それは今とは違うと寿季は考えるけど、明らかに意識して行く…
というまぁとにかくドストレートな幼馴染モノ、離別再会系モノがEp1である。
共通のEp1でこれは割と構成が狂っていると思うが、これは『初恋に決着を付ける』章であり、ここからくっつく√ではないのである。
とは言え、初恋の幻想に囚われているのは寿季も逢桜も同じだが、どう考えても逢桜は今でも好きだろうがい!って感じではあるのだが。
転校する前にもお互い明らかに好きだったし、それに近いことを言いかけたこともあったけど、結局言わずじまいで終わってしまっているこのお二人、似たもの同士ではあるのだが、どっちかっていうとめんどくさいのは逢桜なんだろうなあとか。
逢桜、一般人なんだけど、そういう拗らせの所は一般人じゃないというか。
まぁでも幼馴染から恋仲っていうのも中々踏み出せないものではあるか…
でも拗らせてるよね、確実にw
この構成、面白いのがめちゃくちゃ1ヒロインに傾けるから「はよ攻略させろ」となる所かもしれない。
しかし、マジでこれ頭のおかしい構成っていう言い方が一番しっくり来ている。
勿論、他攻略ヒロインも登場はしている。
ひきこもりのゆめみは、ご飯を運ぶイベントだので複数回登場している。
主人公もただのオタクなので、ノリが合うところもあるが、基本的にはひきこもりなので拒絶されている…w
主人公の推し声優、月見桐葉こと、月見坂桐葉は推し声優である事から話題には多く登り、一度接点もあった。
ここで、ラジオで言っていることと、この場で言っている事が違うという話が出てきたりもしているので、しっかりと共通の役割も果たしている。
スランプは恋をしてみる事で解決するかも?の話題とかでもとにかく出てくる。
毎度エロ本(官能小説)を読んでいる謎多きエレナは、突拍子もないというか、天然というか。
それでいて、この章の締めにおいてのアドバイス役になるんだから、本当に不思議な人という言い方もできる。
しかし毎回えっぐいタイトルの本ばっか読んでる(様は素晴らしいのだが…w)
心が折れて今書けなくなっているという寿季だが、ある意味で原動力は失恋であるという言い方もできた。
そういう意味で作中に出てくる『恋をしてみる』という選択肢にも若干の作品としての現実感が出てくるという解釈も出来る。
一つの原動力、エンジンは役割を既に終えていて(失恋)、そこの後も続けてきたけど、そこにもう一つの要因(COLORLESの作品)がスランプに陥らせた…という言い方も出来るかも。
第一部完!
この作品、やたらと起承転結が一話内でしっかりしており、”創作彼女”というクリエイター、お話を設定にしている作品としては非常にキレイな形といえる。
この終わり方はある意味でビターエンド?ハッピーエンドではない。
でもスッキリとした終わり方。
ここまで共通の一つで起承転結しっかりして一つ区切りを明確に迎えるっていうのもなかなかに珍しいじゃないだろうか。
すごく普通のエロゲと作りが違うということを感じざるを得ない。
しかもEDがしっかり流れてくる。
ある意味でアニメチックとも言える演出。
このハッピーエンドではない終わり方、ある意味で今の彩坂桜作品の終わり方にも似ているという言い方もできたりして、ちょっとおもしろい。
再会した幼馴染との初恋に決着を付け、また新たなスタートを切るとも言えるEpisode1である。
ではEpisode 2。
ほぼ初手コレ。What!?から始まるEpisode2。
Episode 1内で一度エンカウントした時に、ペンネームを教えており、それに明らかに反応していた桐葉。
そこからの恋人になってもらえるかしら?で開幕する。
主人公である寿季は昔に話題となった名作同人ゲーム、『Create #(Number) Girls』のシナリオを始めとする多くのことを行っており(これ第一章の最初の方で説明されてるけどかくの忘れてたわ)、まぁそれきっかけで桐葉が興味を持ったという形だと。
まぁ分かりはする理由だし、推している声優と形とは言え付き合えるのなら、この選択をするような気はするよねえ…?
皆さんは推している声優と付き合いたいと思いますか?
筆者は…微妙な所ですね…
このエロゲ、共通で一人のヒロインと付き合う。
そこに愛はないが、付き合う。
構成といい本当に頭おかしいんだよなあ…(嫌いじゃない)
ただ、ある意味声優に幻想を抱いている主人公と、恋愛感情はないけどいい関係にしない?という清楚派声優という組み合わせ。
この時点でまぁ話としては面白くできそうな感じしますねえ。
筆者は声優オタクなので、こういう声優系のお話になるとそのリアリティ程度がどれほどなのか?という所をなんとなく気にする(いや本当の所は知らないけど、雑になってないかなとかは気にする)訳だが、
学生服でアフレコ会場に向かうとかいう行動は、確かに生放送とかでも言われることが多く、印象に残りやすいといえそう。
そういう地味な努力で、名前と顔を覚えてもらわないと意味がないんだよと。
ドラマCDが出たくらいの作品で、アニメまでの原作者が納得する演技にしたい…というのが桐葉からの相談事であった。
ドラマCDからアニメの間に演技変えてきたなあという声優、結構いたりするよね。
ドラマCDからに限らず、ティザームービーのときから変わったなとか。
『かぐや様』のティザームービーとアニメPV1で全然違う…とかが一番わかり易いかな。
あと『青春ブタ野郎』の双葉理央の声は一話だと今聞くと明らかに高い…とかもあるね。
原作をしっかり読んで、作者に満足してもらえないというのは力量不足とも言えるかもしれないけど、そこでしっかりと高めたいという意欲があるのは声優という仕事を真剣にやっているんだなあという。とりあえず向上心と誠意があるのは最低限大事だしね。
そんでもって、その役柄というのがまぁ確かに演じるのが難しそうだなという設定。
なぜこんな女が気まぐれにセックスをするのか?(そもそもセックスをするような作品がなぜアニメ化できて、普通に人気声優がやってんすかとかいうのは考えたらややこしくなるからやめよう。ガバガバポイントかもしれないけど、一回そこは考えるのやめよう)
題材として非常に解釈が難しい。原作でも議論となった…
解釈違いが起こりやすそうなキャラクターである。
いや原作者姫ちゃんかよ。
色々書いているからこそこういう設定のも書けるのかと納得は出来る気がするけど。
あっ、ゴリ押しだ!!!(
この作品の声優業界、割と現実的というかなんというか…
姫ちゃんは、お前が演じるんだということしか言わない。試される声優月見桐葉。
今まで解釈に迷った時は原作者に聞いてすり合わせていたらしい。ちゃんと考えていて偉いと思います。(何目線)
桐葉、声優という仕事に対して間違いなく紳士なんですよね。
作品が売れて運が良かった声優っていうのは現実にも沢山いるけど、この桐葉はちゃんと向上心もあるし、解釈に対して真剣に考えているし。
演技と声優に真摯な声優。当然なんだけど、当然と思えない現実。
で、この女。まだ何かを隠しているな…?というのはこの辺りから出てきたりする。
まぁキャラクターとして出来すぎている、綺麗すぎると言えば良いのか。
誰にも明かしてはいけないという事になっているので、彼女が出来た事だけしか伝えられない訳だが、まぁそれを逢桜に伝えるのはある意味で鬼畜なのかもしれない。
しかし、まぁ相談するとしたらこの人しかおらんしね、ほぼ。(獅堂のお二人さんでもいいっちゃいいんだろうけど、まず相談するとすれば?)なら間違いなくそう。
てかこれ共通なんだぞ?やべえエロゲだなコレ、人選びそ~(割と好き)
デートの下りでは、色々あったけど寿季の感覚というか、デート途中で切って書きたいと思い出すのが印象的。
自分の好きな声優、そして一応彼女である桐葉のデートを切り上げてまで書きたいと逢桜の作品で思う…という所は、話を動かす上でも重要なポイントではあったが、寿季のキャラクター性も出た所かなと。
まぁ結局書けないんだけど、クリエイターとしての感覚とか、逢桜に対しての感情とかEp1で整理された事もあって、割と主人公は逢桜に対しては幼馴染でライバルというところにしっかり落ち着いたからこその動きとも言えるんだろうけど。
あくまでも寿季ってクリエイターって所があるんですよね、いろんな意味で。
それが良いのか悪いのか。クリエイター気質なのがこの男が恋を自覚しづらく、そして自覚しやすくしている気がする。矛盾してるけどね。
オッス腹黒女ァ!
まぁHPでそうであることは知ってたけど、サンプルボイスはなかったので、素の時の声どんなんかな~と楽しみにしてたけど結構いい感じ。
まぁこういう二面性キャラクターは、ここでの違いをどれだけ出せるかがまず第一みたいな所があるからね。
清純派を気取っておけば人気も出るし、敵も作らないしとか考えている声優、実際にどれくらいいるんでしょうか。まぁ最低限少なくはないですわなきっと(
それでも、努力する姿やデートを楽しむ姿が嘘じゃなかったと思うという言葉に寿季は恋人継続を提案する。
こういう所にも寿季のクリエイター気質を感じるというか。
声優として努力する姿とかに寿季は確実に尊敬に近い物を持っているように感じるし、キャラ解釈の話には貢献をしたいと思っていることも間違いない(月見桐葉という声優は好きなので)
もちろん、相手は人気声優。手放すというのが惜しい要素も存在するとは言え、こういう要因が寿季が継続を選んだポイントだと推測するとすれば、クリエイター気質なのかなと。
エロゲをしていたはずが、昼ドラが始まっていた。
この逢桜と桐葉の下りは何回かに分けて登場してきたが、常に逢桜からの圧を感じるというか、言葉に重みとか、剣を感じるなあ…というのが表現されていて良い。
いや、今作の明羽、正直想像以上にめっちゃ良かったのだが、それはこれ書き終わってから別でちょっと書くからおいといて。
繋がりはCNGのToshiというのはほぼほぼ共通している(ゆめみくらいじゃないかなその接点じゃないの)感があるが、エレナの唐突なお誘いがぶっこまれるのは、このキャラクターだからこそ動かせる感じがある。
それで全員来るっていうのもまた面白いんだけど。
昼ドラ展開が怖くてゆめみに付き添いを頼むのもだいぶ狂ってるけどな(相手引きこもりやぞ)
修羅場に巻き込まれたくないから『腹違いの妹』として紹介してっていうのも、やたら偽り方が現実的な理由な気がするんだよなあ…w
あらゆるジャンルを書ける天才として語られているCOLORLESS先生。
でも、COLORLESSの性別ってどこでも明かされてないんですよね。
でもエレナは”彼女”と言っている。(別に強調点なくても気づくよこれくらい)
これは…?
文化祭を経て、しっかりと声優に真摯な仮彼女に携帯加湿器をプレゼントしたり、
キスを断ったりしながら、キャラの解釈の話も姫子の過去の話が出てくる中で見えてくる。
キスを断るシーンは、寿季の紳士な所が出ているとも言えるかなとは。(即刻後悔しているが、結局もう一回言われても断るんだろうなあと言ってるので)
なお性格は悪いがちゃんと身体の清純は守られている桐葉さん。
コイツデレた時面白そうだなあとは思う。
そんな中の勉強教えるイベント。
周りにいる人間は自分は友達だと思ってないとか、逢桜には借りを作りたくないとか、寿季相手なら仮面かぶらなくていいとかでこうなる訳だが、√じゃねえかそういうのは。
桐葉と寿季の勉強観は近い所がある…というのも地味にポイントかなとは。
別に恋愛感情を持っているわけではないが、そういう共通点とか含めてこの二人は別に相性が悪くない所というのはこの勉強会的なモノで提示されているというか。
というか、こういうキャラクターは”仮面をかぶっていない時”の方が可愛くしなければ攻略対象としては失格になり得る訳だが、この月見坂桐葉というヒロインはここまで性格の悪さ…というか女の現実を抱えた女でありながら、その現実感がリアルだし、ドライな所とか、気兼ねなく言い合えるという意味では魅力的とも捉えられる綱渡りをし続けているキャラだと思う。
この勉強シーンも別にすごく可愛いわけではないが、自然な時の方が作り物感がなくて良いよっていうのを出せてるんじゃねえかなあと筆者は感じた。
またこの時に声優になった理由が明言される。
表向きに言われている理由も間違ってはいないが、月見桐葉は”自分が嫌いだからキラキラと輝いているキャラたちに変わりたい”と声優を目指している。
仮面を付けるタイプのキャラクターにありがちな、自分自身へのコンプレックスという所が職業を目指すというところにもつながっているのは筋が通っているし、キレイとも言えるポイント。
旅館の跡継ぎ娘としての決着は恐らく√で。
この自分が嫌いだから作品の中で生まれ変わりたいという欲求は、声優としての真摯さを生み出している要素とも言え、このEp2においての一つのポイントかなとは。
そして、なぜ桐葉が寿季を選んだのか、恋人関係っぽいものをしたのかの答え合わせもマネージャーの芽衣から話してもらえる(というか恋羽もここんな役出来るんだね良いと思う)
過去の寿季に助けられた桐葉。声優としての殻を破り、演じる上での原作読みを欠かさず行うようになった原因というのは、声優としての演技への真摯さなどを確立したものとも言えるかもしれない。
ここで面白いのは桐葉は寿季に救われているわけだが、寿季も桐葉に救われている事。
Ep1で登場する、スランプに陥ってから立ち直る(物を書けてはいないけど心としては)時に、桐葉のラジオを聞いてというのが理由に上がっている。
お互いがお互いに助けられているという関係性、そしてクリエイターとしての考え方というのはこの二人割と近いところにある…という所が面白いなと。
このような桐葉や姫子の過去の話とかが出てくる中で、姫子の経験を元にキャラの解釈を突き止めていく。
しかし、それは「完璧すぎる」「それだけでは足りない」とダメだと言われてしまう。
完璧な解釈である事のなにが行けないのか?というのは、結局の所最初から姫子が言っていた「お前が演じる」というところに終結していく。
キャラを演じる上で、月見桐葉が演じる意味とは何なのかという所に結論を持ってくる。
月見桐葉だからこそ演じれるモノを、姫子は求めたというふうにも言える。
筆者は声優オタクとして、キャラを演じる上で己は消えてくれた方が良いとは思うので、この解釈に対して不満を覚える所はないとは言わない。
ただ、このEp2で書かれてきた事を考えると、月見桐葉という声優の感情表現は、一定空虚なモノであった…と考える事も出来る。
作品が当たって、売れた声優。
ただ原作をしっかりと読み込むし、声優という仕事に対しては真摯だし、勉強とかを含めても経験でそれを演技に活かせればと思っている。
技量がどれくらいだと仮定するかは置いておいて、姿勢としては素晴らしいモノがある。
ただ、この月見桐葉は、月見坂桐葉という自分が嫌いである。
コンプレックスから、生まれ変わりたいという欲求が声優への原動力となったという事は、自分を積極的に消しに行く声優という事も出来る。
勿論経験というところを演技として活かそうとはしているし、それで感情表現をしっかりと行えていると言えるかもしれないけど、自分を消しすぎるとその表現は作り物感が強くなりすぎるのではないか?と。
自分自身を重ね合わせるそのバランスが重要なのであって、自分を0にすることは出来ない…という事とも思える。
(なんでこの解釈において色々書かなきゃ行けないんだよ、まぁ全部それはお前自身でしかないじゃんみたいな演技する奴がいるからですね…)
この場面においての二つの演技、Ep2を見てきた上で後者のほうが良いと思うように出来ていると思う。
Ep2において、原作者である姫子の話と、演じる桐葉の話が出てくる訳だが、その両方を含めてすべて演技において必要なパーツだったという言い方が一番綺麗だろうか。
声優系キャラクターは声優泣かせだと思うよ。
この演技で「月見坂桐葉が好き」という言葉でEDに入るのは非常に綺麗。
常に演技にも仮面を被っていた女が、その仮面を剥いで一皮剥けるEp2。
それに惚れて、イブに振られるEp2である。
体験版範囲はこれでおしまい。
この構成、本当に狂っているというのが正しい気がする。
まず共通において、各ヒロインへの注力度が半端ではなく、半分√のようなものでありながら、共通である。
それぞれの人となりを共通の段階で一人ずつ深堀りしていき、如何にヒロインの魅力を出すか…という所に重きを置きながら、Episode毎の起承転結がしっかりしている。
そして、その起承転結の終わり方はビターとも言えるエンドで、逢桜が昔から書きたいと言い続けてきた『心に残る物語』になることを目指しているんだろうなと思う。
一つのEpisodeのウェイトが非常に重く、その上で非常に綺麗に展開していくのが続いていくというのは、今回のシナリオを担当している工藤啓介が、今までロープライスのシナリオを書いてきたからとも言えるのかもしれない。
ある意味一つ一つの話を集合させたモノが今回の作品…という言い方も出来るのかなと。
HPの設定の時点で気づくべきだったこととすれば、この作品恐らくめちゃくちゃ年を作品内でまたぐ事。
ゆめみ等も学園に来るんだろうし、この体験版範囲だけで一年がほぼほぼ終わっている。
時間経過を大胆に行っている事で、イベントを繰り返し行える体制とも言えるし、エロゲってどうしても季節が限定して短い間に動くことが多い気がする中で、結構特徴的なのかなとも思ったり。
一人のキャラクターに大きく肩入れしつつも、他のヒロインの登場もある程度確保されており、そこの中で特にセンターヒロインの逢桜の反応とか、共通とは思えないものも散りばめられているのが面白い。
記事が長くなりすぎる(もう長くなりすぎてるんだけど)ので、そういう場面はかなりカットしてしまったが、サブキャラクターも魅力的であり、獅堂のお二人さん(どっちが兄か姉か決めろ)も、絡みやすいし、住んでいるちなみさんも、時々ヒントやモノを持ってきてくれたりするし、文化祭では遠野そよぎが炸裂してたし。
体験版の引きとしても割と狂っているというか。
この作品、体験版の時点で幼少期の初恋と、月見坂桐葉への恋を描いているという。
一本道エロゲとかじゃないんだよコレ。共通で恋2回描かれてるし、ここから3回目以上の恋が確定してるからね。
スランプの寿季が書けるようになるまで、なのか書けるようになってからなのかは分からないが、今後の展開も非常に気になる。
寿季に関しては非常にクリエイターとしての頭が強いように感じるので、逢桜に惑わされながらも割り切ったEp1があるし、桐葉に付き合い続けて最終的に落ちて振られるEp2があるように思う。
これで共通が全8話あるらしいのだが、まだ6話あるってことだからね。
どういうことなんだよマジで。
というかもっと書きたかったんだけどね、特にEP1。
もうクソ長いから付け足したら誰も読まねえだろコレ…(というか現状で誰も読まなくない?読んで?読んでくれたら喜ぶ…)
明羽杏子を褒めるだけのコーナー
エロゲの感想書き始めた頃は各種声優への感想(メインヒロインのみ)を並べていたのだが、それっぽいのが復活…というか明羽杏子をただ褒めたい。
当ブログにおいて、明羽杏子が良いと言い始めたのは『神様のような君へ』(CUBE / 2020)で明確となった感じがあるわけだが、エロゲには結構久々の登場。
とは言え直近『我が姫君に栄冠を』(みなとそふと / 2021)なので遠くはないんだけど。
ただ、ここに来て明羽杏子、また伸びたんじゃないのかなと。
まず褒めておきたいのが、幼少期の演じ方という所。
単純に上手い。これが上手いんだよなあ…
幼少期を演じるという所の難しい所は、どうやって幼くするか、どうやって今のキャラクターとつなげるかというところだと思う。
まずどうやって幼くするかという所だが、今回の演技は声を高くする事もそうだが、幼い喋り方という所の表現が素晴らしいと思う。
特に今作明羽杏子を試しているなと思うポイントとして、幼少期というモノが二つ存在した事である。
一番最初の時は幼稚園児くらいの設定で、そこから小学生になっていく。
アニメだのなんだの、幼少期という設定はある程度存在するのだが、これが複数になるとちょっとその数は減少する気がするし、その上ですべて同じ声優が演じない場合もあったりする。
これをやる上で、幼い喋り方をしっかりと操って、年齢感を出している。
勿論文字に置いても、ひらがなが多めの幼稚園児の時と、普通に喋っている感じがある小学生の時で違いを出しているが、演技においてもここの差別化がしっかりされている事を評価したいし、
幼い喋り方のクオリティがそもそも高い所を何よりも評価したい。ただ単に声を高くするだけでも一応幼くはなるのだが、発音の仕方とかで、年齢感を出しているのがこう嬉しくて仕方がない。
その上で、昔と今の違いを出せている。
昔はおてんばさが出ているし、それでもやっぱり子供な所も出ていて、今との違いが結構しっかりと声という要素でも差別化出来ていながら、それでいて”彩瀬逢桜の幼少期”である事もわからせる軸の残し方というか。
これが成長したらアレになりますよと言われてちゃんと納得できると思うし。
幼少期の所だけ褒めてもアレなので、あと二つ位褒めさせて(
逢桜はツッコミ役に回ることが多いが、その中で普通に引いている場面というのが多々この作品存在するのだが、ここの引き方が好き。
マジで引いてる。こう喋り方とかのスピードの変化とかで素で引いている感じを出せる。
こういう時のジト目は視覚的効果がデカイと筆者は思うのだが、真面目にジト目の声出せているなと(なにそれ)
あと、この人明らかに一音で出す感情の所が上手なっとる。
様々な「え」がありましたけど、それにおいての感情表現がしっかり出来ている。
いや~、普通に上手いんだよな、なんか久々に見るなあと思ったらコレ。
結構試されている役な気もするけど、この人信用してて良かった~。
別にすごく声色が出せるわけじゃないけど、演技としての技量とかスキルとかが見るたびに良くなっててこんな素直に成長を見せていただけることに感謝したいよねえ…
〆
エロゲの構成として割と見たこと無い気もする構成で、おそらくここからゆめみとエレナの共通でのフォーカスが当たったりするんだろうけど、しっかり起承転結それぞれで決めてくる感じと、年を複数年またぐ勢いの時間経過とか、色々と大胆な所がある。
まぁだからこそガバガバポイントも存在する(そもそも活動名をそんなにあっさり喋るなとか、主人公の症状は病院で治せとか)のだが、そうは言いつつも結構リアリティのある所はしっかりあって、面白い感じがする。
またただ、本当に欠点としてSEがうるさい。
ま~~~じうっさい。なんであんなに全部にSEつければ良いってもんじゃないんだよ。
いや、必要な所は絶対に必要だと思うんだけど、なんであんなめちゃくちゃ入れたの?ってくらいマジでうっさい。
3割減くらいでいいぞアレ、いや効果的なのもあったよ、あったけど減らそう。
マジで減らそう、頻度を減らそう。うっさいから。
人は選びそうな気がする構成だし、共通で一メインヒロインに告白、一メインヒロインから明らかに好きに思われてそうだけどスルーみたいな、クリエイター頭で鈍感主人公な気もせんでもないが、これちょっとおもしろいんじゃないの?
目新しさなんてエロゲには求めないけど、ちょっと楽しそうな気がしてきた。
『創作彼女の恋愛公式』は2021年11月26日発売予定。
発売延期のお知らせ
— Aino+Links (@ainolinks) 2021年8月6日
『創作彼女の恋愛公式』につきまして、さらなるクオリティアップの為、誠に勝手ながら発売を2021年11月26日(金)に延期させて頂くことになりました。
関係各位、並びに楽しみにお待ち頂いていた皆様には、深くお詫び申し上げます。https://t.co/kK0PocX1FE #創作彼女 pic.twitter.com/BPyD5jaaDE
激戦の9月から延期で脱落することになったが、むしろ9月のスケジューリングはしやすくなったとも言えるだろう。
延期に関しては残念ではあるが、共通が8話あるらしいとの事で、もう力の入れ方が半端じゃないんだろうから、悔いのないよう、丁寧に作って欲しいと思う。
以上。