声オタおにじくんの声学審問H!

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過激派で有名な(?)おにじさんが、声優の事を語ったり。

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おすすめ記事

緒方恵美”コロナ禍は声優たちの「チャンス」を奪った”記事から考える、新人・若手声優の現状と業界

おにじと申します。

 

投稿する日は多分エロゲの日である。

という事は、新情報とかも出ているはず。

書く日は数日前も良い所なので、何が出てるかとか知らん。

というか、最近は比較的リアタイ記事が多めだったりはする。(ストックもあるんだけどね…)

 

ただ今日はエロゲの日だが、今回の記事は声優の話題。

9月22日にBusiness Insider Japanにて掲載された『声優・緒方恵美が語る、アニメ・エンタメ業界の危機…コロナ禍は声優たちの「チャンス」を奪った。』という記事が掲載された。

今回はこの記事から、新人・若手声優における現状と、業界の現状に関して考えていきたいと思う。

f:id:oniji:20210924132105p:plain

割とちゃんと記事はオリジナルをしっかりと読むことをお勧めします

さて、今回の記事だが、緒方恵美(Breathe Arts)のインタビュー記事であり、彼女の声優初期の話や、イベントの現状、そして声優の現状というのが結構長めの記事で記載されている。

www.businessinsider.jp

筆者は年的にも緒方氏の初期とか語れることがないし、残念ながら『エヴァンゲリオン』にハマったみたいなこともない。

イベントの話、特に現在はコロナによって中止や配信となってしまう所を考えるとこちらも重大な問題である。

ただ筆者、そもそもそんなにコロナ前からイベントに行くようなタイプではなかったと思う。

いや、文化祭声優イベントとか、

oniji.hatenablog.com

 

アニメのイベントとか、(この記事前のブログを転送してるのでクッソ見にくくてごめんねのお気持ち)

oniji.hatenablog.com

oniji.hatenablog.com

 

舞台挨拶とか、

oniji.hatenablog.com

 

現地は行けなくとも配信とか、

oniji.hatenablog.com

 

ライブとか行ったことはあるにはあるのだが、

oniji.hatenablog.com

 

回数が本当に多くはないので、語る資格がないと、イベンター様にブチ切れられそうなので、触れ方はちょっとソフトめに触れるくらいにしておきたいと思う。

 

なので、一応歴だけは長い、声優に関する話に集中して記事を書こうと思っている。(それも書くなって言われたら何も書けなくなっちゃいますから、まぁブログなんて勝手に書いてるだけですから、文句を言われる筋合いは無いのかもしれないけど)

この記事は非常に内容がある記事だと思うので、是非リンクからオリジナルの記事を読んでいただきたい。(素人声優オタクのブログで記事の内容が分かったと思うな、あと筆者は特に日本政府に対しての抗議等も行いたいわけではありません)

 

 

コロナによっての難しさ

2019年に、声優事務所『Breathe Arts』を立ち上げ、代表に就任した緒方恵美

無料私塾『Team BareboAt』を主宰し、後進の育成というところにも力を入れている。

breathearts.jp

 

コロナ禍の中では、業界全体においての現状や危機というのをTwitterや様々な媒体で言われているわけだが。

 

今年の春くらいから、状況は更に厳しくなりました。公演本体の資金繰りだけの話ではなくなってきたからです。

例えば、お稽古をするのにスタジオをレンタルしようとしても、たくさんのスタジオやイベントスペースが休業したり、潰れたりしています。都心部・80平米以上のスタジオに限れば、肌感覚では8割閉まりました。

 

運よくスタジオをレンタルできても、稽古場の密を避けるために使用人数制限がかかる。例えば今までだったらスタッフ・キャストで30人は入っていた100平米のスタジオに「11人まで」とか。そうなるともっと広い場所を探さなくてはならず、稽古の費用もこれまで以上にかかってしまう。

 

今まで「1時間3千円台」で稽古場をレンタルできたのが、今では「1時間1万5千円」はザラ。コストは5倍。そもそも芝居小屋やライブハウス自体がどんどん閉館に追い込まれていて、やる場所自体を見つけるのが困難に。

 

信頼しているスタッフさんも、生活ができないからと辞めてしまわれる方も沢山います。そうなると主催は奔走し、できれば同じくらいかもう少し上のギャランティを提示しつつ、やってくださる方を何とか探します。

でも、せっかくスタッフに入っていただいても、急に状況が悪くなり、肝心の公演が中止になってしまったり……。正直心が折れます。お金はもちろんですが、みんなの心身の疲労が限界になりつつあるのです。

https://www.businessinsider.jp/post-242757

まず取り上げたいのは、芝居をする場所的な問題。

こちらは、基本的にイベントであったり、朗読系等の、イベント方向での稽古の話にはなるのだが、

やはりスタジオやイベントスペースというのは大小様々あったわけで。

コロナとなると、どうしても密が危険という状況になってしまう。

そうすると、どうしてもサイズの大きな所を求めざるを得なくなり、それで大きいからお金が高いとか、小さい所が潰れるとか休業するとか、そういうことがやはり怒っているようである。

 

まぁこればっかりはコロナの性質上、どうしようもない部分もあるとは思うのだが。

ただ、ライブやイベントは特に中止や配信への転換等も相次いでおり、ダメージというのは直接的に大きそうな感じのようである。

まぁ、この辺りは毎度の緒方氏のツイートやら、今回取り上げている記事などを見てもらればと思う。

 

 

”育てる機会を作れない”現状

若手の声優は本当に大変です。

例えばアニメーションの世界には、長い歴史の中でつくられた新人を育てる仕組みがありました。

新しい作品に新人を起用しつつ、その周りに経験値のある役者を集める。みんなで芝居を掛け合う中で、その子たちが少しずつ成長できるんです。

だけど、いまは感染防止のため一緒に声を録れません。そうなると育てようがないんです。

アフレコブースでは、文字通り先輩の背中から学べることがたくさんある。だけどそれを見る時間もないし、こちらも教えてあげられる時間がない。そうなると音響監督が手取り足取りやることになりますが、それだけでは難しいときもあります。生の芝居の掛け合いからでしかわからない「感覚」があるから。

そうなるとどうなるか。育てられない新人を起用するより、「掛け合いの記憶」がきちんとある、既に信頼おける人とで作ろうとする。新人のデビューのチャンスが圧倒的に減っていくんです。

https://www.businessinsider.jp/post-242757

単純な話をするのであれば、コロナ禍においての様々な機会を喪失しているという話だ。

特に新人・若手声優にとって、技量とかももちろん必要だし、素質も重要であるが、それと同等に必要とも言えるであろうものが、場数である。

何にしても、レッスンだけでは得られないモノというのが、実践の場にはある。

それは声優限らず何にしてもそうであると思う。

 

声優という職業において、現在のコロナの状況ではキャストが集まっての収録というものが出来ないのである。

これは、以前取り上げたDIMEにおいての記事でも、ドリームシフト取締役である轟豊太氏が記事内で発言していた(記事はあるけど、そこの内容を書くとDIME有料だし怒られるかなと思って記載しなかったけど…)

oniji.hatenablog.com

 

現在はいくつかの部屋に分かれたり、個人で収録したりというのが多いようだ。(より詳細には後述)

これによって、新人・若手声優は『先輩の背中を見て育つ』という声優においてのあるあるの状態が作り出せないような状況になってしまっているわけである。

現場においてのメリットというのは、先輩声優の演技を直接見れるという所もやはり存在するというのは、まぁコロナ前から様々な声優やら、音響監督やら、各有識者やらから話は山程あったわけで、それが声優の育て方の一つだったわけだが、それが出来ない。

 

成長する一つの手段が削られるという事は、大きな痛手と言わざるを得ないだろう。

しかも、そうなると『じゃあ分かってる声優選んだ方が楽だわ』ってなってそもそも起用されないっていう。

合理的だし、その判断は別に間違っているとかそういうわけではないし、短期的な事を考えればそれが正解まである可能性まであるとは思うのだが。

ただ長期的な所を考えたり、声優業界のことを考えたりすると、こういう機会の喪失って大きかったりするんだろうなとは思う。

 

声優の区分に関しては、以前当ブログでもご紹介した通りだが、

oniji.hatenablog.com

このジュニア・シニア……という分かれ方に置いても、アニメを作る時はシニア声優はいれないといけないとか決まっていたりすると思うので、そういう制度的な所においても、推進できるようなシステムが一部構築されていたりはするとは思うのだが…

そうも行かなくなっているのが現状というか、別にこれってシニアでやればシニアだけでも良いわけだしねえ…

呼ばれる機会の喪失。新人・若手声優が腕を磨く機会の喪失という訳だ。

これは、他の要因においてもそうなっている。

これは前述した収録方法の所をもう少し掘り下げる形になるのだが。

 

これまでだと、収録の曜日と時間帯が大まかに決まっている例が多かったんですね。特定の曜日で午前・午後2つの時間帯(午前10時スタート・午後4時スタート)という風に。 

 

オーディションの募集も、これまでは収録枠に合わせていました。例えば「この作品は水曜日午後4時スタートで収録するので、この枠が空いている人」という風に。

でも、コロナ禍の今は感染防止のため個別に収録するので、「抜き収録」(掛け合わずその人の部分だけをまとめて短時間で録る)が多くなり……逆に言うと1人の役者が、同じ時間帯の作品をいくつか掛け持ちできてしまうようになった。

 

今までだったら「この人気役者さんが入れないから、次点候補の役者さん、成長を加味して3番手の役者さんにしてみようか」という判断もできたんです。トップじゃない人たちが入って、経験を積む場所があった。

でも、コロナ禍ではそういう場も奪われて、下の世代が入れる機会が圧倒的に減ってしまっているんです。

 

この影響は2〜3年後にはアニメ業界、声優業界には必ず表われると思っています。「次世代のトップ」が現れにくい、育ちにくい環境になっている。これがいま、声優業界で一番やばいことだと。声優事務所も音響監督さんたちも、みんな分かっている。

 

でも、分かっていても、どうしようもできない。だから、しばらくは諦めるしかないね……という状態になってしまっている。その間、失うものは大きいです。若手はもちろん、我々も。

今のアフレコは、時間でスタジオ入りしたらすぐブースに入って、録音して、はいお帰りくださいと流される。監督はじめスタッフの皆さんや、同じ作品に入っている他の役者との交流がなくなっている。

https://www.businessinsider.jp/post-242757

コロナによって、個別の収録などが増えたりした結果、『収録時間』に囚われることがなくなったと。

作品によっての収録時間があったので、それと被る所には行けない。(スケジュール的なNGとなる)

という感じになって、じゃあこの人にしてみようとか、じゃあ若いけどこの人良さそうだからやらせてみようとか、そういう不可抗力的な理由で他の声優を使わざるを得ない状況というのが前まではあった…という事だろう。

でも、それは様々な声優が起用されるには大きなチャンスであり、そのチャンスを掴んだ声優というのもいるだろう。

 

ただ、今の収録体制は、一人いなくても録るし、後で一人で録ったりする形というのがコロナの為ある模様だ。

これによって、スケジュールに囚われることなく、声優が呼べるという形になる。

という事は、実績のある声優が選ばれやすくなるということ。

そうなれば、新人・若手声優の入り込むスキというのもなかなかないという感じに。

 

現在は、コロナの為に監督・スタッフ・同じ作品に出ている声優の繋がりもどうしても希薄になりがちで、色んな所から吸収できる現場の魅力というのがかなり減ってしまっているというのも、実力を付けるべき新人・若手声優には苦しい所だろう。

 

選ばれる機会が喪失、選ばれてもメリットがかなり下がっている、上手くなる機会を喪失…こうなってくると、今後の声優という所に不安感もあるのは理解できる。

実際に、昨今のアニメは久しぶりに人気声優が並ぶようなアニメも増えてきているのが現状であり、この傾向はもうすでに出ているようにも感じる。

少し前の人気声優集めとけアニメとか、それこそ『五等分の花嫁』とかそういうのだったのだが、珍しくなくなってきたように思えるので…

 

 

コロナというのは、どこの業界でも少なからずの影響があるものであるが、声優業界においてもこのような問題が転がっており、どうしようもないというのが現状である。

実際現場においての成長という所は大きいのであろう、このような声というのはそこかしこで聞こえる。

実際、新人声優のアニメというのは減っているようにも感じるし、実際に起きている事だろう。

 

まぁそれは実際今後的に問題だと思うのだが、そもそもここ10年単位で現場以外においての声優の育て方とかどうだったんですかとか、色々言いたいことは正直ある。

oniji.hatenablog.com

oniji.hatenablog.com

 

やれ歌だ、ダンスだ、顔だと言って、各地のイベントとか、サイン会とか、アイドルっぽいことをしていた結果それもコロナでなかなか出来なくなっているのもある意味で皮肉めいた所もある。

 

声優人気は上昇しているし、テレビやらで見ることも増えたが、声優という職業はコロナ前からジリジリと声優ってなんだっけ状態が続いていたわけで。

それがコロナでイベントは出来ない、現場で吸収することも出来ないと、不可抗力な所が出てくると、なかなかにダメージが大きいのではないかと心配になる。

 

とりあえずやれることをやるしかない現状ではあると思うし、そもそも新人・若手声優が出てくるアニメの割合がコロナ前本当に異様に多く、実力派が並んでいるアニメとか本当に少なかったので、なんか良い割合くらいに最終的に収まってくれると良いんだけどなあとか、外野の筆者は都合よく思ったりもしてしまう。(まぁ実力派ってどれだけいるねんって話になるとまたややこしくなるけどね…)

 

ある意味で今はすでに持っている様々な経験を活かしながらやっていくという形になりそうだ。

とは言え、なかなか掛け合いの所を実際に掛け合わないで収録するとか経験がある人もどれくらいいるんだろうとか、そういう感じなので、苦しいところだろう。

特に、新人・若手声優は、こういう機会に吸収することが求められる中、それが満足に行えないのは今後のキャリアにも響く可能性すらあり、なかなかに可哀想な所である。

 

 

こういうの読む度に、2021年にメインバンバン出てきてる、初メイン役が今年の長谷川育美ってなんなんだってなる。

そういう声優もいるにはいる。凄いねそういうのって。

いずれにしても、良い声優は良い声優なので、良い声優を筆者はただ見つけたいなと思う次第である。

 

異常。