おにじと申します。
今回は、エロゲの話題。
本当に久しぶりの形となったゆずソフトの新作エロゲ『天使☆騒々 RE-BOOT!』発表。
【お知らせ】ゆずソフト最新作『天使☆騒々 RE-BOOT!』の公式サイトを公開しました!2023年4月28日発売予定です!よろしくお願いいたします。
— ゆずソフト (@yuzusoft) 2022年12月8日
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それを受けて、今回は第一印象と、期待と不安を改めてまとめておこうと思う。
正直、ゆずソフト関連記事に関しては多く当ブログでも掲載している関係上、内容は普通にかぶるところあると思う。お前同じことしか言ってねえなと思った方、いつも読んで頂いてありがとうございますって事で…(
節目節目に書いていくことに意義はあるということで、ここは一つよろしく頼むわ(
- 3年ぶりの新作
- 119日ルールやっぱり崩れた
- ファンタジーチックながら、原点回帰感もある
- 原画の並びが変わった
- シナリオライターは連投・復帰・新規の3人追加
- サブ2人攻略可能は久々
- 男いねえじゃん
- 予想通り・予想外両方ある声優陣の並び
- そもそもゆずはやれることが少ない
- 別に直近作が良かったわけではない
- 今作は何事もなく発売されるといいですね
- 安定の何割かを捨てて初の新作は原点回帰と遅れてきた15周年記念作感
3年ぶりの新作
『ゆずソフト』としては3年以上ぶりの新作となる。
直近作が『喫茶ステラと死神の蝶』であることを考えると、発表されたタイミングがほぼ三年経過というなかなかな事をやっている。
まぁ株式会社ユノスとしては、ゆずソフトSOURから『PARQUET』が出たりしているし、過去作系統で言えば、『PENTA BOX』や、『天神乱漫HGL逆移植』などがあったり、『YSMR』が出ていたり、色々存在はした。
とは言え、これまでコンスタントにエロゲを14年間発売し続けていたというのはこのタイミングでなくなったのもこれまた事実。
今作は久々の作品というのはまじで事実。待たされた感は正直否めない部分はある。
そりゃ3年出てないんだから待たされてはいるんだが、色々他にもやってた割にやってた感があんまり出ないのってなんなんだろうか。
まぁ筆者フィギュア集めるタイプとかでもないし、YSMRは謎だったし、PENTA BOXを買うほどの愛がなかったのも原因な気がする。
とは言え、PENTA BOXに収録されているフォントが最新のスキップに変更されていたり、『天神乱漫HGL逆移植』ではUIを現在のものに差し替えていたりと、なにもしていないわけではなかったとは思う。(CS版はNekoNyan側が多いだろうし、カウントしないでおく)
ただ、まぁ15周年という節目のタイミングで出るはずだった新作が出なかったことというのは、残念ではあったし、過去を振り返らないゆずソフトが、この一年ひたすらに振り返り続けた。まぁ周年だから振り返るタイミングとしては良かったのかもしれないけど、それにしても今まで振り返らなかった反動かというくらいひたすらに振り返り続け、それが新作が出ない間というのは、なんというか…ねえw(そりゃそうなのかもしれないけど、印象として正直良くなかった。新作の時間稼ぎ感がそりゃ出ちゃうじゃん…)
そんでもって、結局いつもと大差ない発表タイミングにもなった。
これには、新型コロナウイルスの影響や、世界情勢の影響もあった的なことはゆずログに記載されていたが…まぁそんなことせずともそんなに時期は変わらなかったんじゃないの?とは普通に思ったりする。
だって何もしてないわけではなかったし。前述通り。その辺でリソース持っていかれてたんじゃないのみたいな所は。まぁ他のエロゲブランドよりはまだそういうことを言っても耳を傾けようはある(他のエロゲブランドはお前らコロナも世界情勢も関係なく延期してきただろうが今までって言える場合も少なくない)からいいけど…まぁでも正直遅かったなって思っちゃうのはまじで許してくれ。
119日ルールやっぱり崩れた
当ブログをご覧頂いている方は知ってるかもしれないが、直近二作品(ステラ、リドジョ)は新作発表予告から119日で発売するという謎のジンクスがあった。勝手に『119日ルール』と命名し、このブログでの発表予想の一つのものさしにしていた。
ただ、新作発表が冬と発表された時点で、年末年始を挟むことから、このジンクスは二回で終わるんじゃないか、という風に言っていたが、やはり今回でこのルール、ジンクスは破られる形となった。(まぁそもそもたまたま二作品続いただけのモノをルールというのはアレな気がするけど)
今回は12月2日に予告され、発売が4月28日の為、インターバルは147日となった。
ちなみに、これでも『千恋万花』とかよりはインターバル短い。
というか、ここ二作品のインターバルが極端に短かったとも言う。
ファンタジーチックながら、原点回帰感もある
今作において、非常にファンタジー側に寄っている作品と言えると思う。
まぁこれは発表前に記事でも書いたことだが、ゆずってファンタジー要素があるのが普通なのに、ファンタジー要素が強ければ強いほど不安になる謎な所があるブランドである(ファンタジー要素を活かしきるみたいなことは出来ないブランドなので)
なので結構不安要素ではあるのだが、まぁ今回はそれなりに設定としてははっきりしてる方なので、あとはりつが前世云々設定を活かせるのか勝負みたいなところがある(別にそんなにめっちゃ出来るとは思ってない)
さて、今回の『天使☆騒々』は、所謂原点回帰感というのも感じる雰囲気がある。
タイトル設定の時点からそうなのだが、『天神乱漫 -LUCKY or UNLUCKY!?』(2009)の系譜を非常に引き継いだ作品だと思う。
『天神乱漫』と『天真爛漫』。『天使騒々』と『天使創造』。という感じで、読み方として既存の言葉を感じを変えてポップな雰囲気にしている所や、英語サブタイトルも『天神乱漫』以来だし。
まぁ『RE-BOOT!』というのは転生しているという所もそうだが、3年ぶりのR18でリブート(再起動)っていうニュアンスも含まれてるんだろうか。
キャラクター設定の配置としても、ほぼ『天神乱漫』と同じである。
神→天使
幼馴染でクラスメイト→クラスメイト
狐→狐
生徒会長(真面目)→狐の世話役(真面目)
先生→先生
…いや一緒すぎるだろくらい一緒。
まぁ『天神乱漫』も10年以上前の作品だし…(この前逆移植したばっかりだけど)
というか、今のゆずソフトにおいて、『天神乱漫』という存在はあまりに大きい。
色々な方向を探っていたゆずソフトが、現在の形に落ち着くきっかけとなったのが『天神乱漫』である。原点と言ってもいい作品。
R18への3年ぶりの帰還は、一種の原点回帰要素も含まれているのだろう。
え、じゃあOPで謎ポーズするの…?(そういうことじゃない)
しかしまぁ、前世云々って言われると『聖剣使いの禁呪詠唱』とかいうクソアニメを思い出してしまうんだけど…
あの作品のせいで「思い…出したッ!」が完全にネタになっているのだが、今作のテーマ上思い出さないといけなさそうなので、重複しそうだなあって思ってる(
原画の並びが変わった
ゆずソフトと言えば、むりりん・こぶいちのむりこぶコンビの原画という所だが、今作は遂にそのむりこぶコンビ以外が原画をすることになった。
原画 | 回数 | 担当キャラ | 備考 |
---|---|---|---|
こぶいち | 12作連続12回目 | 乃愛・来海 | |
むりりん | 12作連続12回目 | 天音・かぐ耶 | |
ほかん | 初参加 | オリエ・カエデ・彩里・由月 | |
羽純りお | 初参加 | 風実花・チカ | PARQUETで原画担当(仁香担当) |
ゆずソフトSOURでは羽純りおが『PARQUET』で原画を担当していたが、ゆずソフト作品でむりこぶ以外が原画に入るのは煎路が原画に入った『千恋*万花』以来ほぼ7年ぶり。
というか、オリジナルメンバーである煎路でさえ、原画に入ったのが『千恋*万花』だけだったので、ゆずソフトの歴史上2度目の『むりりん・こぶいちだけではない原画の並び』となるし、オリジナルメンバーではない原画が入るのは初となったし、その一回だけということは『原画4人体制』というのもゆずソフト史上初となった(これはPARQUETも3人体制だったのでユノスとしても初)
まぁ長く続けていく中でこういうような変更というのは必要なことであるのは間違いないが、別にシナリオで売ってないキャラゲーのゆずソフトにおいて、巷の評価というのはむりこぶ絵の割合が非常に高い事は明らかであり、この変更がどのような評価を受けるのかということはある。
ただ、まぁずっとむりこぶだけでやっていくのがしんどいのはしんどいんだろうから、色々言われた所でこうするしかないみたいな所はある気がする。
幸いにも、割と絵柄は合わせられているように感じるので、そんなに違和感はない。
この辺りは、PARQUETとYSMRでの場数があるのかもしれない。
なんならむりこぶが(特にこぶいち)が微妙に変わってて違和感あるまである。これ毎作言ってるだろ、絵師は絵柄変わるのデフォだからさお前…(塗りもまた変わってるってのもありそう、ただむりりん側は塗りでの差異な気がするけど、こぶいちは線画から変わってそう)
攻略対象メインヒロインだけにむりこぶを集中させ、攻略対象サブヒロイン及び、サブキャラを新規原画の羽純、ほかんに当てることによって、負担を軽減、分散させている所があるのだろうか。
シナリオライターは連投・復帰・新規の3人追加
シナリオライターに関しては以下の通りのラインナップになった。
シナリオ | 回数 | 過去担当作品 |
---|---|---|
天宮りつ | 12作連続12回目 | |
かずきふみ | 2作連続2回目 | 喫茶ステラ(愛衣) |
保住圭 | 2作ぶり3回目 | サノバ(めぐる)・リドジョ(茉優) |
安堂こたつ | 初参加 |
まず一つトピックとしては、ゆずソフトでは珍しい4人体制になった事。
過去、4人体制のシナリオライターとなったのは『天色*アイルノーツ』(2013 - 天宮りつ、鏡遊、紺野アスタ、J・さいろー)のたった一回しかなかったのだが、今回2度目の4人体制となる。
オリジナルメンバーである天宮りつは当たり前として、気になるのはその他のラインナップ。
まずかずきふみ。前作『喫茶ステラと死神の蝶』からの連投となった。
『ステラ』では恐らく愛衣ルートを執筆しており、『9-nine-』の春風とほぼ構図が同じCGが出てきたので爆笑したが、蝶を最も上手く扱ったと思う。
多くの作品で評価されているが、最近は頻度が増えている事もあって、良かった頃のシナリオクオリティから明らかに下がっている(『夏ノ終熄』と『ツヴァイトリガー』が割と明確に空振りしたので)のが懸念点。人気なのは分かるし、書いてもらいたいのも分かるのだが、かずきふみは恐らく数を絞ってしっかり書いた方が良さげなのが分かってきている(流石に二度の空振りだけで才能が枯れ気味とかは言わない)中、そもそもゆずソフトは外部シナリオライターにバントしかさせない状態で(言うて愛衣√もかずきふみが猛威を振るったわけではない)どうなるのか。
かぐ耶とかを書いて締めるのか、天音とかを書いて生意気気味なのを書くのか…と筆者は予想。
続いて保住圭。『RIDDLE JOKER』以来3度目の登場。
これまで執筆したのは『サノバウィッチ』の恐らくめぐる√、『RIDDLE JOKER』の恐らく茉優√だとされている。
長らくエロゲシナリオを書いており、まぁエロゲやってたら知っているであろう人間。
良くも悪くも無難なシナリオというか、キャラゲーシナリオの人。
天宮と通づるイチャイチャを書ける人という感じで、ゆずにはマッチしやすい方ではある。
筆者の予想では来海√辺りを書きそうだなと思ってる。
安堂こたつは初参加。
というか、安堂こたつ名義で出てくるのが久々すぎて近年のデータがほぼないに等しい。
最近は七央結日名義で抜きゲーに凌辱に音声作品にというイメージ。
なのでどこをどうやるのかが分からん。ただなんとなく昔で言うJ・さいろーポジな気が勝手にしてる。マジで勝手。
いつものりつ、連投のかずきふみ、復帰の保住圭、新規の安堂こたつというなんか個性豊かな並び。
なお、ゆずソフトにおいてシナリオライターの並びが強い事が作品の面白さに直結するかと言われるとそんなことはマジで全然ないので、現状ではなんとも言えない。
そんなにめちゃくちゃ作風を揃えるわけでもないのだが、外部シナリオライターにはスイングはさせないゆずソフトなので、結局天宮りつに関わってくる。
ワールドカップで堂安”律”も活躍したし、天宮”りつ”も活躍しろ(関係がなさ過ぎる)
サブ2人攻略可能は久々
今作はサブヒロインが、高楯オリエと、百里風実花の2人体制となった。
攻略可能サブヒロインが2人体制となったのは、『千恋*万花』(2016)以来で、過去には『天色*アイルノーツ』(2013)、『天神乱漫 -LUCKY or UNLUCKY!?』(2009)が存在し、今回で4度目となった。
ゆずソフトの攻略キャラは基本的に5人がデフォルトなので、1人増えた形となる。
これに関していろいろな要因はあるのだろうが、原画の負担分散という所もありそう。
前述の通り、むりこぶは攻略可能メインヒロインに注力する形となっており、サブ系はほかんと羽純が受け持っている。
この4人体制によって、1人攻略ヒロインが増えても大丈夫な形になった可能性はありそう。(少なくとも一員にはなったか)
男いねえじゃん
本作、今のところ男キャラが一人も公開されていない。
所謂友人ポジションの男というのはずーっと存在していたのだが、今回主要サブキャラに男がいない初めての作品となる。
なお、男キャラは存在するらしい。
予想通り・予想外両方ある声優陣の並び
本作『天使☆騒々 RE-BOOT!』における声優布陣は以下の通りとなった。
キャラクター名 | 声優名 | 何度目 | 備考 |
---|---|---|---|
白雪乃愛 (しらゆき・のあ) |
瀬戸乃マリエ(歌謡曲の人) (せとの・まりえ) |
2作連続2回目 | ステラでは火打谷愛衣役(音来内麗名義) |
谷風天音 (たにかぜ・あまね) |
夏和小 (かなこ) |
3作連続3回目 | 千咲(リドジョ)、ナツメ(ステラ) |
小雲雀来海 (こひばり・くるみ) |
柳ひとみ (やなぎ・ひとみ) |
初登場 | |
星河かぐ耶 (ほしかわ・かぐや) |
遥そら (はるか・そら) |
2作ぶり4回目 | めぐる(サノバ)、芳乃(千恋)、羽月(リドジョ) |
高楯オリエ (たかだて・おりえ) |
夏野こおり (なつの・こおり) |
5作ぶり6回目 | 茅羽耶(夏空)、紫(天神)、静流(ぶるくす)、 美羽(ドラクリ)、愛莉(天色) |
百里風実花 (おざと・ふみか) |
明羽杏子 (あかばね・きょうこ) |
初登場 |
まぁ見た感じで言えば、ゆずソフトっぽい並びに終始したという言い方も出来るのだが、当ブログで散々予想した通り、今までのゆずソフトの声優選出にはそれなりにパターンが存在する為、それを基に予想していたのだが、今回予想とは異なる所は数多く存在もした。
まずセンターヒロインに関しては、歌謡曲の人が座ることとなった。
今回の名義はすんなり歌謡曲が出てこなくて10分は考えた。(マリエはフランス語で結婚とかを意味するので、そこから”瀬戸乃”と”結婚”で『瀬戸の花嫁』なので歌謡曲の人。というか『ゆず生ラジオ』タイトルコールでほぼ確定)
前作からの続投組がセンターに座る、比較的ゆずのこれまでと変わらない方式となった(前作のステラでは復帰した車の人がいきなりセンターに座るという変化球があった)
歌謡曲の人のセンターは予想していたが、それは夏和小がいない場合はセンターという感じの予想だったので、夏和小がいる状態で歌謡曲がセンターは予想外であった。
てかあんまり愛衣と声変わらないじゃんと思いつつ(
夏和小の所で言えば、これで3連投。これまで3連投した声優は、みる、成瀬未亜、夏野こおり、車の人、桐谷華/沢澤砂羽連合、遥そらの6人のみであり、7人目として夏和小が加わることとなった。
なお、夏和小は二作連続で二番目ポジのメインヒロインを務めるが、二番目ヒロインというポジションで連投されるのは成瀬未亜(由比子→ルリ)以来二人目である。
まぁ夏和小はゆずにおいてのエースとなった感じはあるのだが、それでもセンターにならなかったのは以外。ちなみに成瀬の場合はこの3連投で終わったわけだが、夏和小はどうなるんだろうか…というのは、あと最低2年くらいは考えなくて良い。(4年考えなくてもいいかもしれないけど)
柳ひとみは、今回初登場。
主な出演作は『抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳はどうすりゃいいですか?』(Qruppo / 2018)片桐奈々瀬役、『ハミダシクリエイティブ』(まどそふと / 2020)和泉妃愛役、『銀色、遥か』(tone work's / 2016)蒼井雛多役等。
ものすごく出演数が多いわけではないが、メインヒロインを中心に活躍。
特に『ぬきたし』『ハミクリ』などは作品としても好評だったこともあり、知名度を上げる作品となった。
主人公を弄るような可愛い演技とかも得意であり、今回の来海はそういったキャラクターとなるかどうか。
遥そらの復帰は、巷ではそこまでなのかもしれないが、筆者としてはまず大きな驚きの一つだった。
遥そらは『サノバウィッチ』(2015)から、『RIDDLE JOKER』(2018)まで3連投。
全てメインヒロインを務めたわけだが、『喫茶ステラ』では出演がなかった。
これまでのゆずソフトの傾向から考えて、一度離れる最低限一定期間は離れることが特にサノバ以降からはそういう形が多かったので、一つ飛ばしての復帰というのは筆者としては考えていなかった。(直近の復帰は安玖深音連合と車の人で、数作のインターバルを置いていたので)
ここでの復帰というのは、まぁそれだけ需要があるとも言えるんだろうが…今回も落ち着いた感じっぽいので、どっちかっていうとリドジョとかに近そう。
そもそも遥そらの出演頻度が大きくこの3年で下がったのだが、ゆずはここで引き戻してくるという選択をしたということで…いやあ、過去を見ていたからこそ遥そらはないと思ってたんだけどなあ…w
もっとあり得ないと思っていた夏野こおりがまさかの帰還。キャスティングにおいての最大のサプライズはこちらだろう。
夏野こおりが攻略可能ヒロインを完全新作で演じるのは、批評空間を見た限り『ラムネ2』(ねこねこソフト / 2017)以来くらいまで遡らないとダメそう。
夏野自体は地味にサブキャラとかで近年も稼働していたし、引退してないのは分かってたんだが、まさかここにきての帰還。
『天色*アイルノーツ』以来の登場。というか天色まで5連投していたというやべー奴。5連投はあとみるくらい。なおメインサブ比率で夏野が勝ってた。
これでゆずソフト最多6度目の登場。12作中6作出演。これが伸びる日が来るとはねえ…なんというか、この人が帰ってきた事でお祭り感が増した。
最後のサブヒロインは明羽杏子。今回ゆずソフト初登場。
主な出演作は『創作彼女の恋愛公式』(Aino+Links / 2021)彩瀬逢桜役、『アマカノ2』(あざらしそふと / 2020)黒姫結灯役、『かけぬけ★青春スパーキング!』海堂凪子役など。
ゆずソフトがエロゲ出してない間に台頭した声優であり、一時期はめちゃくちゃ黒髪ヒロインに愛されていたが、最近は色付き多くなってきた。
毎度何かしら成長を見せてくる声優であり、様々なキャラクターにも声の引き出しで対応。
恐らく今作は比較的プレーンな明羽が想定されるが、教師としての立場と、甘えたい所という所で、明羽得意のツンとデレ、付き合ってデレになった時のデレっぷりは発揮されそうな予感。
今作は継続2、復帰2、新規A2、新規B0となった。(AとBってなんだよってのは、まぁ予想記事見て…)
そもそも6人であることが予想外だったのだが、そもそも復帰枠が2なのが驚き。これ初なんじゃないの?って思ったけど、一応初期にはある(天神乱漫が榊原ゆいと安玖深音が復帰とかがあるんで)にはあった。ただ、最近はまずなかったので、これは驚きだった。しかもそれが遥と夏野とは予想できなかった。
新規で入ってくる声優に関して、Aから出てきた声優は比較的想定通りだった。柳も明羽もあると思ってた。
ある意味で予想を裏切ったのは、新規Bが1人も選出されなかった事。
今作くらいで月野、小波、北大路の誰かは固いと思っていたのだが…いやはや、こうなるとは思わんかった。
声優の並びに関しては、近年においても豪華な部類に入るし、なんならゆずオールスター感が遥と夏野で出ただろうか。
そもそもゆずはやれることが少ない
間違えなく言えるのは、そもそもゆずソフトというブランドはもはや内容としてはやれることが少ないということである。
大手で有名という所ももちろんそうなのだが、今やエロゲの入り口として機能している部分も大いにあるゆずソフト。
ある意味でR18すら守られているのか心配になるくらいには、ゆずソフトしかエロゲをやっていない層であったり、所謂キッズと呼ばれる層が最も多いエロゲブランドの一つだろう(R18なのにキッズってなんだよって話だが、例え18歳を超えていてもキッズは存在するのが現実だったりする)
まぁこういう層が「おはようございます!」ツイートでエロゲ画面を貼っ付ける謎行為を行ったり、ゆずソフトだけしかほぼやってないのにも関わらずアホみたいにゆずソフトを持ち上げたり、そういうことをするような所がある見るからに痛い層になってくるわけだが。
それ以外でもまぁここまで極端じゃなくともいると思うし。
そういう層は、やたらと地雷が多いというかなんというか。
こういうことはして欲しくないみたいなものがやたらと多いのである。
所謂純愛系エロゲにおいても、ある程度の変化や違いを出すために色々な描き方をするものなのだが、ゆずソフトにはそれが出来る範疇が極端に狭い。
これは長年のゆずソフトのイメージという所はもちろんある。そういう作品を作ってきた所はあるから、ゆずに全く責任がないとは言わない。
ただ、プレイヤー側が色々と拒絶反応を示すハードルが低すぎるというか。
それだったらエロゲなんかやるなよ次元にも言ったりする層がゆずのプレイ層には少なからず存在するのが現実である。
ゆずソフトは、所謂プリキュアみたいなもんで、いつもやってることそんなに大きく変わらないし、変えられもしないし、変えたら反発を食らうし、もう出涸らしも良いところなんだけどなんとか新しいものを生み出してるみたいな、そういう次元に存在すると思っている。
そういうのもあって、一回全年齢に行ったのは、そういうしがらみから一回抜けたかったのではないか。と思う部分も存在はする。
ただまぁそれにしても、『PARQUET』はアフターがいつものゆずソフトの先っちょだけ見せてきて「やっぱり天宮りつはヒロインとのイチャイチャが一番上手いんじゃん」というオチになってしまったので、この考え方はもし正解だったとしても、成功はしてないことになるんだが(ゆずは結局エロゲ作ってたほうがいいよ、に収まってしまったからね、パルケさん)
そういう中で、今作はどうしてるんだろうなあ…wとは思う。
めちゃくちゃファンタジーに振ったけど、どうなるのか。まぁでも生かしきれるとは思わないので…(
別に直近作が良かったわけではない
あとここで一つあえて厳しいことを言っておくべきこととしては、直近作が別に跳ねているわけではないということ。
こういうことをいうとゆずソフト愛好家の方には怒られるのかもしれないが、世間的な事実としてこの評価が現実的であると思う。
そもそも『PARQUET』は本当にびっくりするくらい売れていないと思われる。
まぁ全年齢ゲームだし、一サイトの数字だけを鵜呑みにするべきではないのだが、それにしても『批評空間』において、基本的に1000を超えるデータ数が登録され、そこから結構下がったなあと言える『喫茶ステラ』でさえ、750を超えるデータ数があるのに、『PARQUET』はたった200しかデータが登録されていないのである。
あれだけエロゲのセンターを張っている感があるゆずソフトだが、この数字とかを見ると、少なくともエロゲーマー過半数以上から全年齢には見向きもされなかったというのが現実なのは、なんとも世知辛いというか、戦略ミスだろと言いたくなってくる。(なんか売上とかを擬似的に分かるようなサイト他にもないかなあとは思うけど)
ロープラで安いのにも関わらず、手にとってすら貰えていない上にここにコロナが乗っかっているので、まずこの時点でヤバそう感がある。
で、前述した通り『喫茶ステラ』でも大概数字が減っている(まぁそりゃ一年半の差があるから、古いほうが有利なのは間違いないんだけど)っていう。
ゆずソフトの全盛期というのはやはり『サノバウィッチ』『千恋*万花』の2つ辺りであり、ここからの2作はこれに比べると落ちるというのが正直な所である。
そもそも近年作品はタイトルとかあらすじに出てくるような設定も満足に活用できないところが散見されるし、シナリオを求めるようなゲームではないにしろ、シナリオ面に限界を感じる所がある。
『喫茶ステラ』の栞那ルートは、過去ゆずソフトで評価されたシナリオをかいつまんで繋げたキメラに近いものがあり、本当に出涸らしも良いところだなという所もあったりする。
そもそも天宮りつに求めるものはキャラクターの可愛さとイチャイチャである為、そもそもシナリオゲームのようなシナリオなんてこれっぽっちも求めてはいないのだが、それにしても近年作品は出涸らし感が半端ない。
ゆずソフトにはどんなシナリオライターを呼んだ所で、バントしかさせてもらえない所があるので、話の起伏を作ることすらなかなか難しい所があり(まぁバントしかさせてもらえないのは、やれることが少ないからなんだけど)その厳しさというのはここ最近は強まっている所がある。
まぁ色々と言いたいことはあるんだが、とにかく設定を活かしきるという所が出来ないというか。まぁ別にサノバも千恋もめちゃくちゃタイトル回収したかって言ったらそうではない…いや千恋はちゃんとしてたわ。
ファンタジー的設定を入れるのがゆずソフトのお決まりなのだが、そのファンタジー設定を活かす為にシナリオが犠牲になっているというか、設定を使わなければいけないものになっている感じがあるのが一番問題な気はする。
だからいっそファンタジーを全部抜いてのーぶるみたいなの作った方がシナリオとして成立するんじゃないかと思っていたのだが、なんかめちゃくちゃファンタジーに今作なっている。もうこの時点で不安なんだけど大丈夫なのかい?wと思わなくもない。
ブランド力という所は、予告のツイートや、発表の反響で感じるし、ゆずソフトはゆずソフトではあるとは思うのだが、ただこれまでよりもそんな派手な空振りは出来ないんじゃないの感は否めない気がする。
今作は何事もなく発売されるといいですね
もうみんな忘れてそうだが、『喫茶ステラ』の時はエス・コヤマの案件が存在した。
結局これはユノスにも連絡が行っていたのか、それともいきなり神戸新聞にキレてるのを掲載したのかはよく分からないのだが、背景に使われてキレる企業というのはなかなか希少であった。
なおエス・コヤマがこんなことにキレている場合ではなく、お前らの方がもっとやばかったことは皆さん御存知の通りだと思うので、まぁこういうのにブチギレするような所はもしかしたらロクでもないのかもしれない(まぁ背景に使われることがアレなの分からないとは言わないけどさあ…w)
ただまぁこれにより『PARQUET』とかは現実の所をそのままという感じではなくなったところがあるので、今後ゆずソフトにおける聖地というのは生まれない可能性もある。
まぁ気持ちはわからないとは言わないので、全面的に批判するのも違うとは思うのだが、エス・コヤマも迷惑なことしてるなあと思わなくはない(アレでゆず生ラジオが全くなくなった時期があったのももはや懐かしいまである)
安定の何割かを捨てて初の新作は原点回帰と遅れてきた15周年記念作感
まぁ色々記載してきたが、一つ言えることは、ゆずソフトが今作出す新作は、色々な意味での安定というのを何割か捨てて初めての新作になる。
もうゆずソフトは安定してエロゲを出すブランドではないし、
むりこぶの原画だけではないし(これは煎路がいたことを忘れてあげないで欲しいんだけど)、
過去は振り返ったし、
他のブランドと同じくコロナと世界情勢というカードを切った。
ただまぁ、それでもゆずソフトはゆずソフトなわけで、これは悪いと言えそうな所を言っただけであり、未だにゆずの人気は間違いないし、ヒロインとのイチャイチャという所に関しての一本だけは天宮りつが他のエロゲの過半数には最低限勝てるんじゃねえのくらいの武器であるし…とか言い出せばこっちも多くある。
まぁ今作がどうなっていくのか。注目しないということはまずない。
これだけゆずで色々と記事を書くことが出来るのも、ゆずソフトの人気あってこそである。
今作に関しては、遅れてきた15周年記念作品感もある。
前述した通り、方式としては『天神乱漫』を想起させるようなキャラ配置であり、そこを神と呪いから天使と前世にしたらどうなるのか。という感じ。
原点回帰として、まだ天宮りつが天宮リツだった頃の天神乱漫のノリで書いてしまった方がいいかもしれない。ゆずが今のゆずに確定した頃のモノをベースに、どれだけ前世とかの要素を使えて、面白く出来るのか。この当たりにも注目していくべきだろうか。
また、声優の並びは歌謡曲をセンターに据え、夏和小が三連投でゆずのエースとして稼働。柳と明羽という、近年頭角を現した声優を選出。そして、ゆずの歴史を彩った遥と夏野が驚きの復帰。
こういう所での豪華な感じも、ゆずならではであるし、攻略キャラ6人は久々でお得感もある。
シナリオはゆずでのシナリオ経験がある人中心となっており、このあたりもどうなっていくのか。
色々言ってるし、それは実際に筆者が思ってることではあるけど、ゆずが低調だと色々と困るのも事実だし、頑張ってもらわんと困るところもある。
ゆずソフトとしても、3年待たせたことに対しての一定の想いというのは、今回の情報公開で感じる部分もあった。
一定の期待をしながら、この発売までの期間を見ていきたい。
以上。