おにじと申します。
今回は、声優の演技の話題。
当ブログにおいて、長らく好きな声優として言い続けている(5年6年位言ってる)長谷川育美(ラクーンドッグ)のお話。
現在の長谷川はまぁ人気声優と言っても差し支えない程度という言い方をして良いと思うし、そういう声優になったのは大変ありがたい話である。
それこそ『ぼっち・ざ・ろっく!』における知名度の向上ったらなかったわけだし、そこでも力が強いなあと言わざるを得ないファン層となっているとも言える。
それ以降も非常にコンスタントにアニメの出演を果たしているし、演技・歌・ラジオなどなど幅広い活躍をしている。
ただだからこそ、改めて『86-エイティシックス-』の話をしておきたい。
2021年に放送された本作は、ヴラディレーナ・ミリーゼ役で長谷川育美初のヒロイン作となった。
筆者はこの『86-エイティシックス-』のレーナが長谷川育美の演技におけるキャリアハイで未だにあり続けていると考えている。
今回は、なんで長谷川育美の演技のキャリアハイがレーナであり続けるのかというのを考えていきたい。(なお、この記事は86の新PV公開前に大半を記載しております)

当時の長谷川の立ち位置と発表時期
まず『86-エイティシックス-』のアニメ化の発表時期と、その当時の長谷川の立ち位置、放送されるまでの長谷川の動きという所をトレースしておく必要がある。
なにせ現在の長谷川育美と当時の長谷川育美では立ち位置が異なりまくっている。
『86-エイティシックス-』のアニメ化の発表は2020年3月15日、『春のラノベ祭り!最新情報満載SP!『キミラノ』1周年大感謝祭』である。
この時期は所謂コロナスタート時期であり、AnimeJapanなども中止となる等、各種アニメの制作にも明確な影響が出てき始めた頃。
所謂AJ中止のアニプレックス救済生配信番組として3月23日に行われた『アニプレックス48時間テレビ』内、最後の番組『ANIPLEX NEXT』にて、キャストが発表された(シン役千葉翔也と、レーナ役長谷川育美が発表)

アニメ「86-エイティシックス-」より、シンエイ役・ #千葉翔也 さん&レーナ役・ #長谷川育美 さんにご出演いただいたAbemaTV『アニプレックス48時間テレビ』をご覧いただきありがとうございました!今後の情報にぜひご注目ください!https://t.co/oGqiJe7AzW#エイティシックス#アニプレックスTV pic.twitter.com/5w5ZF2b9so
— TVアニメ『86―エイティシックス―』【公式】 (@anime_eightysix) 2020年3月22日
なお発表されたタイミングでは2020年放送予定と発表されたが、実際に放送されたのは2021年4月(春クール)からとなっており、コロナの影響が大きく出た放送時期という言い方もできた。
さて、この発表されたタイミングの長谷川育美の立ち位置である。
2020年3月当時、長谷川にアニメにおけるメインと呼べるものはゼロであった。
劇場映画でコミックス・ウェーブ・フィルムと中国が合同で作った『詩季織々「上海恋」』シャオユ役がメインとよべる唯一の存在だった。
ゲームにすると一応なくはないが、ゲームとしてのパワーに欠けていた感じ。なお当時から『ウマ娘プリティーダービー』のミホノブルボン役は存在し(2017年発表)アニメ一期のOVAにて一応出番が存在した。
ただこの直前に動いているものもある。まず『推しが武道館いってくれたら死ぬ』松山空音役でメインではないながらも、ある程度の出番がある名前ありの役をアニメで獲得していた。
また、86キャスト発表前日に『弱キャラ友崎くん』のアニメ化が生放送で決定。どらまCDで務めていた七海みなみ役が続投されることが発表され、初のアニメメインが内定した直後であった。(だったよね?時系列もしかしたらズレてるかも)
ここから長谷川は86が放送される2021年から一気にアニメ出演数を増やしていくことになるのだが、このタイミングでの長谷川は何者でもなかったと言っても過言ではなかったと思う。
それこそ86とかのタイミングでウマ娘第二期とかも被ってくるので、そこでようやく世間的な知名度という所が出てくるか…?レベルであろう。
そういう意味で、アニメメインゼロ、ゲームでの活躍も別に目立ってはいない声優に、電撃文庫における数字が出ている作品かつ、アニプレックス×A-1とかいう露骨に力を入れている作品に長谷川育美という声優を起用したことは、かなりの抜擢であったわけである。
なんか改めて書いてるとよく起用したよなコレ。ちゃんとオーディションやったんだろうけど、他のキャスティングが比較的固めなのも含めて、よく滑り込んだよなという気持ちがやっぱり出てくる。
そのうえで、非常に演技のクオリティがクッソ高かったので、本当に嬉しかったものです。
なお筆者はクソはしゃいでいたらしい(
うん、まぁ実際勝ちはしたのでは?(何に?
レーナというキャラに対してのマッチングがエグかった
なんで長谷川の演技キャリアハイがレーナなのか?というのは、一言で表すなら本当にキャラとのマッチングがエグくて、これより合っているキャラ出てくんの?レベルだったから…とかのなんか抽象的な表現になってしまう。
まぁただそれではどうにもならんので、もうちょっと具体性を考えていこう。
まぁレーナというキャラクターは喜怒哀楽という所が非常に出るキャラクターであり、様々な感情表現が求められまくった役であった。
ヒロインというポジションでありながら、結構主人公チックな所も強いキャラクターである所もあったりするのでね。待っているお姫様とかではないので。
そういう部分でのあらゆるシーンを求められたのにものすごく応えることが出来たっていう。
非常に未知数な部分が多かった長谷川が、ここまでこういう部分での演技がいい感じに出来るのかと。いやそれだけの期待はしていたのだが。
86って作品って基本的にはシリアスな傾向が強い作品ではある。戦争を描いている作品なので。でもレーナって、その世界観という所に対して完全に追従しているキャラというわけでもない部分があったというか。
ある意味で『浮いている』必要性がある場面とかがあり、それに対してある意味でレーナに苛立ちを覚えさせて欲しいみたいな所まである。
そういうのをめちゃくちゃちゃんとやってくれたというか、作風において、合致すべき所と、すべきじゃない所でちゃんとそれに合わせられるってのが強かった。
新人若手って、そういうのがある意味で至っていないからこそ出る味みたいなのでそういうのにうまく付随できるパターンはあっても、はい初メインですよろしくね~で意図的にそういうのをコントロール出来ている感じがする演技をしてきたっていうのが、大きな驚きであった。
この話に関連した感じにはなるが、とにかくこのレーナがめちゃくちゃ合ったのは、長谷川育美という声優が、成長するキャラクターという所への演じ方が非常に上手であったという所である。
前述した通り、レーナは作風から浮いているというタイミングが存在する。
レーナって初期に関しては、正直な所正義感が強いだけで現実が見えていないお嬢様みたいな所があり、そのまっすぐすぎる正義感とかが、良い方にも悪い方にも転がるみたいな感じがある。
別にレーナがいる陣営がしっかりしているわけではない(腐っている)のだが、それに反発している感じがあるレーナも別に現実が見えているわけではないっていう、なかなかに終わっている構図がある(だから現場86サイドもレーナに対してキレることも)のだが、そういう所でのある意味で空気が読めていない、でもなんか真っ直ぐな正義感はぶつけてくるみたいなのを凄く表現できている感じがあった。
この上で、作中でめちゃくちゃ成長するのがレーナである。
もうめちゃくちゃに現実見せられるわ叩きつけられまくるんだけど、それでも正義を貫く強い女になってくる。
この覚悟ガンギマリ、国とも対立する気マンマンの女になってくる強さみたいなのをものすごく演じ切っており、その成長という部分をより印象付けてくれる演技であったと思う。
シリアスを凄くシリアスに演じてくれる、指揮官としての自覚が芽生えてくる所での規則とか知るか!みたいな感じになってくる所での演技がマジで良い。
特にその部分に関しては9話が顕著であり、ここで言いなりをやめたレーナが親友までゴリッゴリに脅して活路をブチ開きに行く所の演技は本当にこの声優は行けるんじゃないかと本当に思った。
これでいて、この後にはしっかりとヒロインらしい所を見せ、その上で泣きの演技まで上手という本当に完璧と言っても差し付けないかもしれない9話の演技は、今後の活躍を大きく期待できるものだった。
この後、2クール目にはもうなんかコイツめちゃくちゃ成長してんな…!みたいなのを感じられる場面が増えてきたり、それでいて元々の可愛いレーナは健在である所も顔を出したりと、もう本当に良かったなと。
長谷川、こういう長期的に描く系の成長という所の演技がこの後も非常に長けているのがわかってくるのだが、それを86でいきなりドン!と示してきたのが本当に素晴らしかった。
なんというか、ある程度の時間を与えると、キャラの深堀りっていう所を凄くきめ細やかにしてくれるというか、キャラの魅力を引き出してくるんですよね。
そのうえで、ここで成長した、変わった、みたいなものを結構分かりやすく、その上で納得感がある感じにしてくれる。
これは『ぼっち・ざ・ろっく!』のひとりちゃん呼びの所とかでも分かる所ではあるんだけど、そういうのがより綿密かつ綺麗にやってくれて、その上で成長を明確に感じられたのが86のレーナだったのかなと思う。
そもそも、こういう原作人気が高い作品において、演技という部分で長谷川が一般的に比較的しっかりと受け入れられたというのも強かったと思う。
他のメインどころ、千葉翔也、山下誠一郎、鈴代紗弓、早見沙織、藤原夏海だったので、普通に相手としては強いのが揃っていた。
まだこの頃は言うて鈴代が数作メインをやって存在感をマシてきた頃とかではあったりは一応するのだが(このときでも十分鈴代の勢いは感じられた)とは言え、明らかに長谷川が実績という所でゼロに近いキャスティングであったし、誰だコイツはという感じはあったはず。
そういう中でこの演技でドーンと出てきてくれた事が本当に嬉しかったし、この声優本当に信用しても良いかもしれないと思えた。
作品としては、ラスト2話の制作が遅れて後の放送となったのだが、この2話の力が本当に凄く、素晴らしい作品の終わりとなっている。
こちらの演技とかは本当に集大成という感じもあって、成長したからこそのレーナの行動みたいなのを非常に示しているというか、覚悟が違うぜ!って感じがして本当にめちゃんこ良い。
コレをこのメンツで出来たことの素晴らしさ。というか、この時期にできたって意味でも大きかったんだよな。
前述した通り、キャスト発表されたのはコロナの始まりの頃であり、放送はコロナ真っ只中という言い方も出来る時期。
若手・新人はアニメのキャストという所では苦境を迎えた時期でもあります。
分散収録が可能というところもあって、名前がある声優を使いやすくなったり、オーディションというのも行いにくい状況となると、抜擢という所は難しいところにもなってくる。
事実、若手新人起用はここ最近、2024年、2025年になってようやくという感じもある。
滑り込みもいい形で実績ゼロに近い長谷川は、この2021年に86、ウマ娘、友崎くん、現国とメイン作品を急に増やし、翌年2022年には恋せか、連れカノを経て、ぼざろに到達する形となっている。
まぁだいぶProject No.9制作に気に入られていた時期だったのが助けられていたとは言え、この若手新人の氷河期、苦戦せざるを得ない時期に一気に名声を上げることが出来たというのは、現在の長谷川の地位に大きくつながっていると思う。(競合する若手も多くはなかったしね)
間違いなく当人の実力というのはありまくったのだが、そういう意味での運も多少はあったという言い方をしたほうが正しいのかなとは思う。
これを超えるのはなかなかに難しいだろうね
レーナという役は、単純に作品が強いから話題になったとか、そういうやつではないハマったキャラクターだったように思う。
『86-エイティシックス-』って原作人気とか、アニプレックスのやる気を考えると、力が入った作品で、かつ原作の人気もあったと思うし、一定の人気はあったと思うんだが、それでも作品の出来という所を考えるとこれでも過小評価されている感じがあるというか。
まぁ序盤がどっちかっていうとシリアスだからこそストレスを感じる場面もあったので、惹きつけられる層が限定された部分はあったのかもしれんが、もっと言われてよい完成度があったと思う。
なので、作品という所での代表作であれば、現在はそれこそ『ぼっち・ざ・ろっく!』喜多郁代が鎮座しているし、
初主演でこちらも強さを見せた『ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する』リーシェ・イルムガルド・ヴェルツナーという声もあるかもしれないし、
コンテンツでは『ウマ娘プリティーダービー』が跳ねたことでミホノブルボンもそういう役だと言えるし、
近年では『ヴィジランテ-僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-』ポップ☆ステップとかも作品の強さとか含めたらそうと言えるだろうし。
ただ、こと演技において長谷川の強さを一番出せたのは未だに86だと思う。
こんな事を言ったら反発を買うだろうし、本末転倒とか思われるかもしれないが、別に『ぼっち・ざ・ろっく!』は演技という所では長谷川の適正という所にいるキャラではないと思う。端的に言うと高すぎる。
それでもめっちゃうまいことやっていて上手なのだが、長谷川の発声的にこれがロングラン作品になったことがどう転がるかは注目だし、(高音出なくならないか心配だが、長谷川はそういう心配を力で殴り返してくるので)演技面というよりは、歌唱面でのインパクトを残した作品という言い方をするべきだろうし。(いやこれ別によくないってわけじゃなくて、適正より高い所でやってるのに上手なんですよ?でも演技的に代表作に置くというのは違うかなという意味)
『ウマ娘』は演技という所では感情殆ど出さない系のキャラなので、これはこれで上手い人のちょっとした演技というのは見れるんだけど、そういうのじゃない気がするし。
『ルプなな』は確かにこちらも長谷川のあらゆる所を出している系の作品にはなっているんだけど、こっちはキャラ的な寄り添いという所というかリーシェが色々になりすぎているので、レーナの方がキャラ的な所での納得感があった気がする(ただこれはこれでリーシェっぽくはあり、長谷川の最初の主演としてこれだけ演技の幅を見せられたのはデカかったと思う)
『ヴィジランテ』とかも非常に良い演技はしているし、ずっと長谷川はいい演技していると思う。それこそメインじゃないけど『フリーレン』のユーベルとかもめっちゃ良かった。
でも演技でいうなら、全部出してるって感じがあったのって86のレーナなのかなと。
あの2020・2021の長谷川育美だったからこそ出た演技っていう可能性もある。
こう経験がなかったからこその未熟さみたいなのもあったのかもしれんし、文字通り一緒に成長した部分もあったのかもしれんし。
あのタイミングでああいう役を頂いたからこその強みってのはおそらく存在自体はするんでね。
タイミングと名前がそんなに出ていない時からのいきなりのインパクト、当時の長谷川育美の演技というのを全てぶつけた、込めたレーナはなかなか超えられるもんじゃないのかもなあと思う。
別にその後も大外ししたキャラとかいないって言ってもいいレベルだし、そもそも作品当て続けてるし。でもあのレーナは素晴らしいんだよなと。超えられんのよなあと。
まあ、じゃあ今もう一回レーナをやって全く同じものが出てくるか?って言われたらそれは違うのが出てくると思うし。
とか言っていたらなんか急にPV来てびっくりしたわ。
いやはや、2025年になって86新録ですよ。そんなん来るんやと。
しかもアニメの先までちょっとやってくれているし。
で、こう千葉翔也も長谷川育美も変わらん。何年経ったと思ってるねん。めっちゃキープしてくれてるやん。これは素晴らしい。というか長谷川育美ってやっぱりすげーわ。もうね、こっちが比較的現実的に見積もってるのに、実際の期待みたいなところさえ超えていくんですよね長谷川育美って。だから長谷川育美をやめられないんですよ。
改めて思うけど86は続きやってくれやと。
いや、綺麗に終わったよ?終わったけども。でもやってくれよ、続きあるんやし。
いい作品だからこそやってほしい。もしかしtら一期ほどじゃないかもしれないけども。
でももう一回レーナ見せて欲しい。というかシンとレーナが一緒になってからの所見せてほしいわ。
今こそレーナが強かった所を見せて欲しいんだよなと。長谷川の知名度が上がっている今だからこそレーナここにありを見たいなあって、わがままだが思う。
以上。





