声オタおにじくんの声学審問H!

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過激派で有名な(?)おにじさんが、声優の事を語ったり。

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おすすめ記事

#おにじ声優名鑑シリーズ Vol.27 長谷川育美(2023年10月版)

おにじと申します。

 

ぼちぼち一年経つ頃なので、まぁ割と希望されている人もいたので更新しておこうか…という感じの奴。

とは言え、個別で色々書いたりしてるから、総合すればそんなに内容変わらない気がするんだけど…まぁいっか(

 

2020年4月↓

oniji.hatenablog.com

 

2021年4月↓

oniji.hatenablog.com

 

2021年9月↓

oniji.hatenablog.com

 

2022年11月↓

oniji.hatenablog.com

 

 

 

長谷川育美

プロ・フィット声優養成所

→プロ・フィット(預かり)

→プロ・フィット(準所属)

→プロ・フィット(正所属)

ラクーンドッグ(正所属)

 

生年月日 : 5月31日

デビュー : 2016年

出身:栃木県

 

査定

演技力:B

演技幅:C

歌唱力:B

キャラソン力:C

トーク力:C

実績:B

過激派的将来性:C

 

序文

長谷川育美という声優に関して、ここまで声優スターダムをちゃんと駆け上がる声優というのをこの目で見れていることが、如何に現代声優業界において幸せかというのを考えさせられる所がある。

前述の通り、当ブログでは長谷川の名鑑に関しては定期的な掲載をし続けているのだが、2020年の時は、言い方は悪いがまだ何も成し遂げていないというか、メインなどの実績がない若手声優の一人であった。

どちらかと言うと、長谷川はしっかりと下積みをしたタイプの今となっては逆に珍しいタイプの声優であり、2020年の時点で、ある程度デビューから年月は経過していたし、今の声優業界の早さを考えると、ここから上昇気流に乗れるのか?という所は筆者でさえ難しい所があるのではないか?と思う部分もあった。

 

そういう中で、初メイン出演となった『弱キャラ友崎くん』から、現在に至るまでのスピード感というのは半端なものではなく。

出演作の話題性というのも高かったことも割と多かったことも幸いはしたとは思うのだが、それにしてもである。

出演する度に明らかになっていく能力の高さというのは、想定を上回ってくることが非常に多く、追っている筆者としても驚きの部分というのは確実にあった。

高い演技能力という所から始まり、様々な役柄を演じることが出来る引き出しの多さ、ソロ楽曲が最近までなかったことが驚きの歌唱力、ボケもツッコミも立ち回れるトーク力。

各種の能力の高さと、その中での成長というのが、長谷川育美という声優が今の地位にまで来た要因であると思う。

 

コロナという時代において、声優の出世というのが難しい時期に、地位を確立したまであり、かつコンテンツの力を物凄く借りたという感じもない長谷川。

現代声優業界にこんな駆け上がり方が可能であるということを証明した存在とも言える訳だが…いや、本当にここまでになるとは思ってなかったって。

 

 

経歴

声優という職業に興味を持つに至ったのは、中学1年生の時『テニスの王子様』にハマったことである。

キャラクター自体が本編以外でもフィーチャーされ、演技だけではなく、ラジオやライブなど幅広く展開されていたこともあり、声優という仕事を意識するようになったと言う。(テニプリ以外にもジャンプ系の作品が好きで、そういうのも関わってはいるみたいである)

意識したのみで、声優という職業に進むということを決めたわけでもなかったが、進路を決める時期である高校三年生の時に当時勉強が苦手だったこともあり「もう勉強は十分やったかも」と思い、それなら気になっていることをやりたいと思い、声優になろうと決意をしたらしい。

なお、当時は演技経験などはなく、専門学校に入学するという形だったとのことで、当初は親にも反対されたらしい。(最終的には応援してもらえてるらしいが)

 

専門学校に通いながら、プロ・フィット養成所に通い、卒業。プロ・フィットに預かり所属となる。

2016年頃から声優としての活動がスタートしている。

ただ、当初は基本的にモブなどのキャラクターを演じている機会がほとんどであり、大体的に長谷川育美の文字を見るということはほぼなかったと行っても過言ではない。

この頃の長谷川の貴重な露出は『ウマ娘 プリティダービー』におけるラジオ『ぱかラジ』にゲスト出演した時くらいである。(2017年)

…まぁこう考えるとウマ娘というコンテンツ自体の歴史を感じる部分でもあるんだが。

これくらいのタイミングにはもうミホノブルボン役は決まっており、これが日の目を見るのはあと3、4年はかかるという感じであることを考えると、苦節感はある。

 

そういう感じの出演傾向であり、基本的には文字通りの下積みという所をずっとやっていた。前述した通り、やはり今の時代には割と珍しいんだよなと。

ゲームにおいては、ちょこちょこメインとも言えるようなものが存在しなくはないのだが、作品として話題性があったり、評価されるようなモノとまでは言えないものが多かった。

本当に日の目を見たという言い方をするのは2020年代に入ってからと言っても良い。

2010年代でどうこう言えるの、映画の『詩季織々「上海恋」』シャオユくらいなんだよな割と。

ただまぁこの時代においても、声の通りとか色々な部分で感じるものはあったりした。あったりしたから2020年頭くらいに名鑑書いたんだけども。

しっかりと色々な所で経験を積むことが出来たというこの時代は、現在の活躍に確実に繋がっていることだろう。

 

こういう中で、2020年から長谷川育美という声優はいきなりレベルで各所に姿を見せていくことになる。

2020年、メイン役という訳では無いものの、『推しが武道館いってくれたら死ぬ』で松山空音役を演じた。

作中ユニット『ChamJam』のメンバーの一人ということで、ユニット楽曲が存在したのもそうだが、セリフ数などはこれまでのアニメの中でも明らかに多いモノとなった。

この作品は立花日菜やファイルーズあいの出世作の一つである訳だが(まぁファイルーズはダンベル何キロ持てる?の時点で大跳ねしてたけど)ここに長谷川も存在したという感じである。

 

ここから、2020年は諸々が決定していく。

まずは七海みなみ役を演じる『弱キャラ友崎くん』のドラマCDが発売し、そこから割とすぐにアニメ化が確定。これがアニメ初メイン作となる。

 

この頃にはコロナが始まっており、コロナの影響で中止となった『AnimeJapan2020』の代替配信放送の一つとなった、ANIPLEXがAbemaTVで行った『ANIPLEX 48時間テレビ』。

こちらの最後の番組だった『ANIPLEX NEXT』にて、『86-エイティシックス-』のヴラディレーナ・ミリーゼ役を演じ、初ヒロインを演じる事が発表。

Twitter見てて表立って長谷川育美の文字があんなに流れてくることなんかなかったから、Abemaを慌てて開いたものである。というか今でこそ生放送とかで当たり前に見るようになったけど、この時は初めてだったはずだし…てか、『86-エイティシックス-』って普通にめちゃくちゃ人気のラノベなわけで、抜擢という感じがすごかったので驚いたものだ。

 

で、大晦日に『月姫 -A piece of blue glass moon-』でのアルクェイド・ブリュンスタッド役が発表されるんだから、ここまでの動きのなさから考えると風邪引くレベルで物事が決まっていった。

まぁなんと言っても『月姫リメイク』は遡ること2008年に制作が決定した作品であり、このタイミングでなんかPCでもエロゲでもない形で出てきた訳だが、声優全交代して、その真ん中に長谷川が置かれるのは流石に心配の方が勝った。大役であることはめちゃありがたかったんだけど、怖すぎたんだよなコレ。

怖すぎて記事を年始早々に書いている所はあった。いや嬉しかったんだけども。

oniji.hatenablog.com

 

ラジオという所では、このタイミングで『長谷川育美・佐伯伊織のGO FIGHT WIN♪』が始まっている。まぁこれは諸々早すぎたラジオというか、あと半年か一年遅ければ現在も続いていた可能性すらある感じがする。

ウマ娘とかの関連で長谷川と佐伯の絡みが割と多い印象があるのはこれが原因なのだが…何せ当時はリスナーが本当にシーサイドの中でもダントツレベルに少なかったので、終了はやむなしだったとは思う。

マンスリーでは『市ノ瀬加那と長谷川育美の「ふたラジ!!」』がある。の割に市ノ瀬とココ以外で絡んでるイメージないんだけども(そういうこともあるだろ)

 

発表ラッシュだった2020年を終え、2021年から、多くの作品でメイン役を演じることになる。

弱キャラ友崎くん』七海みなみ、『ウマ娘 プリティーダービー Season 2』ミホノブルボン、『86-エイティシックス-』ヴラディレーナ・ミリーゼ、『現実主義勇者の王国再建記』アイーシャ・ウドガルドと、ここに来て一気にメイン役が4つも登場(まぁ現国のアイーシャがめっちゃメインかと言われると微妙な気はするけど)し、一気に知名度を上げることになる。

 

弱キャラ友崎くん』の七海みなみでは初メインとなった訳だが、明るいキャラであり、ムードメーカーな所もありながら、明らかな負けヒロイン枠という言い方も出来るキャラクターが故に、喜怒哀楽という所が要所に出るキャラであることもあり、色々な演技という所が見れたキャラである。

初ソロキャラソンがここであるのだが…まぁ長谷川の歌唱力がどうこう言われるのは一年以上経ってからである。

 

ウマ娘 プリティーダービー Season 2』のミホノブルボンは、一期OVAの頃から登場していたものの、二期では重要キャラの一人として、ライスシャワー(CV:石見舞菜香)とのセットで描かれた。

このタイミングでウマ娘のコンテンツとしての評価が爆上がりし、急に大正義コンテンツに大逆転した訳だが、このタイミングでメインに近い所で描かれていたのも割と運が良かった所はある。

ブルボンは非常に感情が出ないキャラなのだが、アニメでは要所で感情がドンと出てくる場面もあり、その辺りの感情表現においての加減というのが難しいキャラだった訳だが、その辺りを上手くやることでブルボンのキャラ性とアニメの展開のバランスも上手くやれた感じはあった。

 

86-エイティシックス-』のヴラディレーナ・ミリーゼは、2クールあったこともあるし、キャラクターとしての成長という所が非常にこの間に存在するキャラクターであったことで、演技においても多くのモノが求められる難しい役柄であったと思う。

理想しか見えていない、都合の悪いものを認識できていない正義感お嬢様から、それを全て理解した上でそれでも理想に進む指揮官という所までの過程という所があり、その中では色々な表情、感情を見せるキャラクターを非常に上手く演じることが出来たと思う。

どうしても長谷川の代表作という所において、現在は後述する『ぼっち・ざ・ろっく!』が上がるとは思うのだが、演技という所の観点で言えばこの『86-エイティシックス-』のレーナに勝る役は現状まだ存在しないと思う。

それだけ多くの顔を見せるキャラであったし、長谷川育美という声優の中で、一つの集大成と言える作品というか、演技で殴る長谷川が見れたと思う。

第一クールなら9話、第2クールなら最後の2話。筆者は勝手に9話でガッツポしていた。筆者は何様だったんだろうか(それだけ長谷川の演技が良かったんだけども)

 

この上のキャラに比べるとどうしても『現実主義勇者の王国再建記』のアイーシャは色々な所で落ちる所があるのだが、長谷川ってくっ殺系のキャラ合いそうだなあとは思っていたので、こういうダークエルフポンコツで可愛いし残念みたいな所が見れたのは普通に好みではあった。

 

これだけアニメで普通に多くの活躍を見せていた中で、さらにゲームで『月姫 -A piece of blue glass moon-』のアルクェイド・ブリュンスタッドがあるのだから、この年の躍進というか、この年だけで長谷川育美という声優がどれだけの人に見られる存在になったのかみたいな所がある。急過ぎて追いつけないのよ。

アルクに関しては、まず演技がどうこうというより、世間の所にどれだけ受け入れられるんだろうという所から始まったので、中々に難しいキャラだった。

何せ柚木涼香生天目仁美がやっているキャラなので、普通にどっちも有能であるし、どんな演技をした所で前任の方が好きって言われたらおしまいだからね。

そういう中で、割と一定以上には受け入れてもらえたっぽかったのがまず良かったかなとは思っている。

結構演技としては長谷川の中でのデフォルトに近いキャラではあるのだが、何せアルクも色々な表情と喜怒哀楽を見せるキャラなので、長谷川の演技能力という所を引き出すには十分だったし、それが魅力的なキャラになった所はある。

で、まぁネコアルクの演技が予想外というか、こんな声出せるなんて聞いてねえぞとなるのが、正直月姫の長谷川での一番の驚きだったと思う。

ネコアルクの演技は、それこそ前任の柚木涼香のソレにかなり近いものであったし、ネコアルクのはっちゃけぶりというのをめちゃくちゃ出せていた。

当時SNSでは誰が演じているのかという話になるくらいには意外なモノであったし、当時からある程度ちゃんと追っていた筆者でもかなり驚いた。聞いたら長谷川であることはわかったけど、この頃の筆者はそこまで長谷川に声幅というものがあるという感じには考えていなかったので…

 

ラジオでは『86-エイティシックス-』のラジオである『第85.5区情報局』がこの年スタート。なんというかもうこの頃には普通にラジオやってた。なんか初々しかったの、前述の『GFWフレフレ』の最初の方くらいなんだよな。千葉翔也とのバランスも良く、まぁおそらくこの年だけ『かぐや様』の『告RADIO』が男女混合になってなければ、アニラジアワードは固かったレベルには評価が高いラジオだった。

また、現在も続く『長谷川育美・川井田夏海のなんにもしたくありません』はこの年からスタート。まぁこれもよく続いたと思うが、現在に至るまで最も長谷川の情報を得られるのがこのラジオ説があるのも、ちょっとおもしろい所はある。

 

コロナ真っ只中の中、ギリギリ逃げ切れたのかなんなのか、この時期に一気にメインでの出演作を増やすこととなった。なんでこれが実現できたのかは正直よくわからん所があり、各所新人声優、若手声優という所がこの時期苦戦した中で、ここで地位を一気に確立しにかかる年となるし、これが2022年までにはより強固になるんだから分からない。まぁ長谷川は声優経歴自体は若手といえる所を超えてきてはいたので、元々から一定評価されていたのかもしれんが…

 

という中で2022年。

事務所という所では、プロ・フィットのプロダクション業務閉鎖に伴い、新事務所ラクーンドッグへと移籍した。まぁ中身としては大きく変わらないとは言え、デビュー前からのプロ・フィットという所からは離れることになった。

『恋は世界征服のあとで』禍原デス美〈死神王女〉、『くノ一ツバキの胸の内』シオン、『継母の連れ子が元カノだった』南暁月、『うちの師匠はしっぽがない』小糸などで出演。

異様にProject No.9制作アニメで出まくる所がある長谷川だが、『恋は世界征服のあとで』、『継母の連れ子が元カノだった』がそれに該当した。

『恋は世界征服のあとで』の禍原デス美は、メインヒロインとも言える役柄であり、悪役でありながらとにかくクソ可愛いというのがキャラ性であり、なんなら作品としてそういう所があった。これまでもそういう演技はしていたが、破壊力という所では今作は長谷川作品随一と言えるかもしれない。

…まぁNo.9声優の話は別記事に書いてるのでいいんだけども(

oniji.hatenablog.com

 

『くノ一ツバキの胸の内』シオンを挙げたのは、メイン役ではなかったものの、珍しく低音側のボイスを使ったキャラだったから。

というか長谷川の地声的にこっちのほうが普通に近いのに、なぜか知らんが高い声で起用されることが多いのだが、こういうキャラクターも出来るということを確認するという意味でもありがたいキャラだったりした。まぁあの作品キャラ多すぎるんだけどもあまりにも。

 

ま、こういう役を並べた所で、『ぼっち・ざ・ろっく!』喜多郁代に勝るものはない。

ここまでのヒットを予測出来た人間というのはどれだけいたのかという感じ。

勿論、きらら作品であり、そういう意味での評価という所は高かったし、近年全盛期は超えた感があるきららアニメの中でも期待されていた作品ではあったのだが。

この作品できらら声優という肩書を得た長谷川は、ギター・ボーカルの喜多ちゃんを演じることに。

演技としては、これまで演じたキャラの中でもなお高い声設定だったが、そういう中で文字通りの陽キャである所もある喜多ちゃんを非常に上手く演じた。

まぁ間違いなく陽キャなのだが、その中でも変な所もあったりもする喜多ちゃん。色々な顔を見せる(陽、奇行、山田信者、真面目)キャラを上手く制御できたのかなと。

ぼっち(後藤ひとり)に対しての、作品終盤における諸々の演技が素晴らしい所があるしね。

で、まぁこの作品においては歌に関する評価という所もしなければならないわけで。(まぁ詳しくは評価の方に記載することにするけども)

これまでソロでの歌唱というものがないに等しかった長谷川、決まった時に知り合いのオタクに「長谷川さんって歌どうなん?」と聞かれる程度には本当に当時サンプルが少なくて、筆者も「下手なことは絶対にないし、音程は大丈夫だと思うけど…」とかそんな微妙な回答をした記憶がある。

それくらい分からない所があった長谷川の歌唱なのだが、蓋を開けてみたらなんかやたらと上手いという結果に。

結果、最初長谷川が歌っていると認識しない人間がいるほどだった訳だが。

結局結束バンドはリアルにやるということではなく、ボーカルをするに留めた訳で、それは現代声優業界の方向性としてはウケという所が心配される部分でもあったはずなのだが、結局結束バンドの現在の音楽としての人気を考えるとそんなことは杞憂でしかなかった。

キャラソンという所での立ち位置として、基本的長谷川はキャラの方向性を遵守する歌い方をこれまではしてきていたのだが、楽曲の雰囲気含めて当人も悩んだようで、原作者及び長谷川当人の解釈として、『カラオケで歌が上手い高校生』とか『喜多ちゃんはなんでも歌いこなす』という解釈をもって、あの歌い方となっているらしい。

放送開始から一年経過する現在においても、作品としての人気及び、結束バンドの人気というのは凄まじく、ひとまず総集編劇場版が来年予定されているが、二期の制作というのも必至であろうし、結束バンドとしてはライブも大盛況で、遂にNHKにまで到達したというのもすごい所である。

 

ラジオは『ぼっち・ざ・らじお!』で交代制パーソナリティをしており、青山吉能との茶番がめちゃくちゃ見れる。

あと後述する『ワールドダイスター』のラジオ、『ワールドダイスターRADIO☆わらじ』がこの年開始。こちらは同じ事務所の後輩である石見舞菜香とのラジオであり、作品に即しつつも、ある程度長い関係を持っている2人のラジオと言う感じがする。

 

今年である2023年に関しては、『ワールドダイスター』静香役を演じた。

まぁ原案がタカヒロの時点で色々と察したくなるところだったのだが、謎多きキャラでりながら、主人公の鳳ここなの一番の理解者で親友というポジションであり、作中において色々と明らかになる感じのキャラであった。

こちらはメディアミックス系作品の為、現在はスマホ音ゲーソシャゲとしても稼働中。ガチ勢過ぎる音ゲーシステムが話題になったりもした。

 

今年はあとアニメメインでは『私の推しは悪役令嬢。』レーネ=オルソーを演じることが決まっており、今期放送。

その他『機動戦士ガンダム 水星の魔女』では幼少期のグエルを演じて話題になっていたりした。

 

ゲームの方では、当時話題となりアニメ化も決定している『ATRI』とほぼ同じスタッフが作るフロントウイング最新作『GINKA』でメインキャラであるギンカを演じることが決まっている。

 

来年は『望まぬ不死の冒険者』シェイラ・イバルス、『ループ7回目の悪役令嬢は、元敵国で自由気ままな花嫁生活を満喫する』リーシェ・イルムガルド・ヴェルツナーと二作品でのメイン役が既に決定している。

 

ここ2、3年で一気に知名度や存在感をマシマシにしてきたところがあり、こんなに一気に居場所を構築するか?というくらいの今の場所がある声優。

すっかり有能声優の部類の所に入っているし、一気に価値を高め、能力の高さを発揮し続けている声優である。

すっかりつよつよ声優。びっくりするわ。

 

 

評価

はい、評価パートです。

 

長谷川の能力の高さという所に関してだが、まぁ色々な所が現在においては高いという良い方が出来るのだが。

 

まず、一つとしては演技力の高さという所だろう。

この後色々と出てくるが、結局の所長谷川の強みというのはこの演技力の高さであるとは言えると思う。

声における表現というのは、声優独特な所があり、動きなどを自分で表現できないからこそ、難しさもある所ではあり、ここが強いと声優としての演技という所も強いなあという感じがあると思う。

 

元々から、演技における表現面という所は長けていた印象で、抑揚とか声の使い方が上手で、キャラの心情とかを伝えるのに長けていた印象。

こういうのを細かく書いていくのはめちゃ難しいんだけども、まず大まかな言い方としては感情表現という所が長けていると感じる。

喜怒哀楽とかの表現が上手な印象があり、それをキャラクターにしっかり即した形でうまく表現が出来ているんじゃないかなと感じる。

そういうのもあって、そういう表現が多いキャラとかに関してはより強みを発揮できる所がある。

前述した通り、『86-エイティシックス-』のレーナとはこの喜怒哀楽系統が強いと言うか、この上に成長部分も乗っかってくることもあり、演じるべきことというのが非常に多かったのかなと感じる所があり、だからこそ演技の強みが出たのかなと。キャラとして色々な部分を見せながら、キャラが成長していく過程というのも提示する必要性もある中で、そういうのをめっちゃ見せれたなあと感じる。

勿論キャラがめちゃくちゃ良かったんだけど、それを引き立てることが出来る演技だったと感じるし、こういう所があるので長谷川の演技のキャリアハイはレーナだなあって思う所だったりする。

ミホノブルボンとかは感情が出るタイプじゃない中で、上手い感情無し演技をしつつ、出す所では出す!みたいなバランスと加減が上手な印象があた。こういう所で、ちゃんと役柄に対してのマッチングが出来るってのが良いところだなと感じる。

ギャグからシリアスまでしっかりとカバー出来る演技力があり、それによって色々な感情をやらせても強いということになるし、その上で感情表現のコントロールが上手。単一的な喜怒哀楽だけではなく、複雑な心境、感情というのをしっかりと演技で表現できていることが多いと思う。

なお、この中の感情表現で一番破壊力があるのはデレ演技だと思われ、この辺りは『恋は世界征服のあとで』禍原デス美で発揮された印象。こんな色々出来て一番強いのはあまあまというのが。あんま見れねえじゃねえか!感がある。あまあま役、待ってます(

 

後は、一音一音の所の強さがあるような感じがする。

まず滑舌・発音の明瞭さという所が素晴らしい。

この辺りは当初はそこまでじゃなかった時期もあったのだが、ここ数年で成長した所だと思う。滑舌と明瞭感という所は本当に出たなと思うというか、籠らずにまっすぐ届く感じがする。

これはどんな役であっても通るに越したことはないし、これがどのような役でも基本的にちゃんとしていることで、特定の役柄になると問題が発生するみたいなこともなくなっているんだと思う。

表現の部分は筆者が追い始めた当時からあったが、このあたりのハキハキ感というか、滑舌とか発音が良くなったのは2021年途中~2022年上旬くらいで明確に差を感じられる部分だったかなと。この辺りを注目が集まり、人気が出てくるタイミングで良化したというのはいい傾向だとも思うし(やっぱり人気になってくるとやることが増えるので、結果声優の技量的成長は鈍化することが多いと感じるので)

これに加えて、息の使い方とかの所も上手な印象があり、セリフ前に入る呼吸とかそういうので感情や状況という所を示すことも可能な感じがある。それでいて、自然な呼吸な感じとかも上手だしね。

 

こういう所を総合して、長谷川の演技というのは情報量が多い。

一つの演技で伝えられる物が非常に多いんじゃないかなと感じる。

一音に対して入れれるものが多く、色々な感情を複数入り混じった感じというのを短い音、なんなら「えっ」とかそういう反応でもしっかりと感じることが出来る演技が出来ているんじゃないかなと感じる。

感情の移り変わりとか、そういうのを物凄くダイレクトに感じられて、ちょっとした起伏とかも演じているセリフで感じやすい。

こういう所が積み重なって、今の演技力の高さというところに繋がっている感じがある。

前述した通り、彼女が顔を見せ始めたのは2020年、本格化は2021年とかなり近年である。それでありながら、安定した演技、堅実な演技という感じの安定感をしっかりと出せている。

これはそれまでに多くの作品で、モブ含めて出演を重ねてきたしっかりとした基礎というのがあり、その能力がメイン役としての居場所を作り、そういうポジションを任せられることによって更に良くなって行った結果というものなのかもしれない。

筆者がこういう過程とかどうこう言うのは違う気もするが、これまでの経験が結実して現在の演技に繋がっていると個人的には感じている。

 

続いて、演技幅の部分。

ここは筆者としては当初はそこまですごく評価していた部分ではなかったのだが、そんなことを吹き飛ばすくらいには、近年の長谷川は色々な役柄での演技というのが増えている。

これは致し方ないことではあるが、出演数が少ない段階で演技幅に関して評価するのは単純にサンプルが少ない以上仕方がない所はある。

ただ、その中でも多く聞きに行く努力はしていたのだが、元々は声幅自体は広くはないが、その中で細かく声を変えられて、役・キャラの違いというのを比較的識別しやすい…くらいだと思っていた。

この考えはここ1、2年で一気に変えざるを得なくなる。だって長谷川が強いから…(

最初に驚いたのは、前述した通り『月姫 -A piece of blue glass moon-』でのネコアルクの演技。ああいう系統のキャラをそもそもやってこなかったのはあるのだが、やらないのはそういうのは出来る感じじゃないからだと思っていたし。

ああいうコミカルな演技かつ、あまり聞いたことのなかった音域での演技、かつ歴代声優陣にリスペクトを持った演技というのを提示されたのは非常に驚いた。

ちゃんと元のをリスペクトしつつ、自分の演技を作るっていうのは後任者系統の声優での難しい部分ではあるのだが、その中でうまくバランスを取りながら、今まであまり聞いたことがないような声での演技を披露されたのはすごいなと。

あれでネコアルク自体のオーディションはしていないっていうんだから、なんというか…

アルクの演技という所も非常に色々な表情が見れてよかったのだが、インパクトとしてはネコアルクの演技の方が個人的には上回ったのかなと感じる。

 

『くノ一ツバキの胸の内』のシオンとかで、ようやくちゃんと低音側の確認が取れたなという感じはある。これに関しては地声はこっちに近いんだから出来るだろとは思っていたのだが。

最近の声優業界はどうしても同系統の声に固まる所が普通にあるので、そういう所もあってかこういう役柄がなかなかいなかった。

数自体は少ないのだが、間違いなくこっちの声でもやっていけるだけのポテンシャルは存在し、かっこいい系統のキャラとが増えても問題はないだろうなという印象。

こちらに関してはまだそんなに使っていないということもあり、普通に今後の作品という所でこの辺りがより使われるタイミングとかが楽しみな所ではある。

 

『GINKA』ギンカ役では、こちらもあまり聞いたことがなかったロリ系統に近い声というのが出てきている。

こういう幼い系統の役をあまりやってこなかったという所はあるが、こういう所もしっかりと網羅できるんだなという感じがするのが良い。

こちら、おそらく謎の少女のCVも長谷川で、長谷川酷使作品となりそうな訳だが、こういうノベルゲームとかだと色々な演技というのが媒体的になんか出やすいので、こういう媒体での活躍もありがたい所。

結構出演作が増えている中で、その中でも今まであまり聞いたことない声の種類というのが出てくるのが凄いなというか、引き出しまだまだあるぞと。

 

年齢感と高低、こういう所の幅がしっかりとあることがどんどん明確になっている感じがあり、筆者はこういう声幅があって、細かい引き出しもあるタイプの声優が本当にすきなのだが、長谷川がそうなってくれることは非常に嬉しい…というか、当初を考えると嬉しい誤算である。

まぁ今の業界的にここまで分かりやすく色々な声をやらせてもらえているというのも嬉しい部分ではあるんだけども。

 

で、歌唱。

まぁここに関しては、プロフィールとか含めて歌は好きみたいだし(これは声優プロフィールあるあるの書いてるけど系統じゃなくて本当に好き)、カラオケとかも前々から話は上がっていたものの、とにかく長谷川が歌唱する楽曲というのが当初少なかったこともあり、評価するというのが難しい部分があった。

当初から、キャラでの歌唱という所は評価していたし、歌声も伸びる系統で、上手そうな感じはあったのだが、実際の歌唱力を測れる程ソロ楽曲もなかったので…(なお、ラジオなんありの最初のイベントではカラオケパートがあり、現地民の評価はガチで高かったのは記憶している)

 

という中で、『ぼっち・ざ・ろっく!』を迎えたのは、ある意味で幸運だったような気がする。誰も長谷川の実力というのを把握できていないに近かったので、蓋を開けた時のインパクトが凄かった。

ぼざろも先行上映イベントがあったのだが、こちらでまぁ各種長谷川オタクがなんか暴れてるなとか、OPEDは「とりあえず見ろ」としか言われなかったの含めて、ハードル上げてくるなあとか思っていたのだが、そんなハードル飛び越えまくるくらいには、長谷川の歌唱力という所は非常に高い水準にあった。

世間的には声優の歌には聞こえない人もいるんだろうなと思う程度には、しっかりと歌唱できているし、音程という所はしっかり取れているのは勿論のこと、歌声としての伸びやパワーというのを非常に感じることが出来ると思う。

音程をあわせるのとかは当初から評価している部分ではあったのだが、今作においてその確度がより上がっている感じがあるし、歌い方とかが非常に慣れている感じがあるというか、お前本当になんでここまでまともな歌唱作品なかったんだよっていうくらいの歌い方、低音系統でパワーで殴れるタイプの歌唱をしており、これは筆者も流石に想定外のレベルだった。

まぁ~よくよく考えると大昔『声優養成所 サタラーナZ』に長谷川出てたことがあって、言われてみれば歌うの上手かったなあ…って思い出したのがだいぶ後だった。(あれ2018くらいなんだよな…てかサタラーナに長谷川が出てたって知ってる奴どれくらいいるんだろ。ちなみに歌ったのは『扉の向こうへ』だったはず。確か。)

なんでこんな逸材が埋もれていたんだみたいな言い方されたくらいには世間的にも衝撃的だったらしい。(いや声優としては86とかで普通に出てただろとは思うのだが、歌に関してはそう)

低い所から高い所まで、歌でも音域が広い方だし、ビビるビビる。スタジオライブの動画とかでもめちゃくちゃ歌えててビビるビビる。

 

これでじゃあライブで歌ったらどうなのか?という所はあったのだが、流石にぼざろイベントの際は体力的な課題が見えたというか、まぁそもそもここまで一回もソロでライブ歌ったことない人がハードルガン上げで立たされるのはハードゲームだったとは思うのだが、やっぱりそりゃ難しいよな、これで一発でこなされても怖かったし…とか思っていた。

ただまぁ一ヶ月後にライブが行われるとなると、ライブ大丈夫か???とめちゃ思ったのだが、めちゃくちゃ仕上げてきて本当にびっくりした。当人がぼざろイベントで相当ライブ歌唱に関して危機感を覚えたらしく、ジムなどに通って体力作りや、カラオケに籠もっての発声の所をやったりとか、出来る範囲での準備というのをしていたらしく、この辺りの努力、修正能力の高さというのは素晴らしいと思う。まともにソロで歌うの二回目でで10曲以上歌わされるなんて鬼畜なんだけどな割と。

これが出来ちゃったんだよな長谷川。クソ強いやんと。演技できて歌出来てクソ強いやないかと。こんな声優現代で生えてくるんかと、ありがたいという言葉以外ないのよ。

 

トーク力に関してだが、元々から普通に喋れていたと思う。

本当に若干初々しかったのって、『長谷川育美・佐伯伊織のGO FIGHT WIN♪』の最初の頃くらいであり、別にその時から喋れてはいたしね。

『第85.5区情報局』とかのときには普通になんか立ち回りとかも上手になっていた印象もあるし、普通にラジオとしての評判も良かった感じがあるしな。

現在は3年目に突入した『長谷川育美・川井田夏海のなんにもしたくありません』がまずある感じだが、川井田夏海との相性も比較的良かったのか、ゆるいながらも長く続くノンタイアップラジオとして、リスナーとの距離が近いラジオとして動いている。

『ワールドダイスターRADIO☆わらじ』は、事務所先輩後輩の石見舞菜香との絡みが安定しているというか、お互い刺していけるからの所はあるし。

『ぼっち・ざ・らじお!』は青山吉能との茶番がやたらと見れる。あそこまで青山と波長が合うとは当初は思ってなかったんだけど。まぁ合ってみれば確かに合うか…みたいな所あったし。

『魔女のふろーらじお』が開始してたりする。七瀬彩夏とどうかはまだ時期尚早かな(

物凄く喋りで目立つタイプというわけではないと思うのだが、仕切りとか含めて普通に回せるくらいにはしっかりしている印象がある。

ボケもツッコミも両方とも出来るが、本人はどっちのほうが好みなんだろう。ボケたい時にしっかりボケ切る傾向はあるかもしれない。

結構バッサリ行く所はバッサリ行く感じがあり、それがトークとして面白さに繋がっている所も多くあると思う。最近はこういう方向性での面白さは増えているかもしれない。まぁコレやりすぎるとキツくなってしまう場合もあるんだけど。

自身を『怠惰』の二文字で表する長谷川。確かにそういうエピソードというのは出てくるは出てくるんだけど、割とこういうトーク系はしっかりしてる。なんなら無茶振り系統にもなんだかんだで応えてくれる方だと思う。

めちゃくちゃ喋りで目立つタイプとかではないが、最近は要所でしっかりと見せ場も作れる安定した物を出してくれているのかなと感じる。

 

あ、あと筆者はどうでもいいっちゃどうでもいいんだが、ビジュアルの垢抜けるスピードがおかしかった。なんかこの人一生キレイになってんな。速度がおかしいってって思うけどこんなもんか…(

 

 

長谷川育美という声優は、この現代声優業界において、まじでしっかりと段階を踏んで登ってきた声優の一人であるように感じる。

しっかりと当初から能力はあったのだが、それが表に出てくるまでには時間を要した感じはある。ただ、その上で表に出てきた時にはもう十分過ぎるくらいには能力があり、その上で作品の当たりも結構頻度として高かったこともあり、一気に頭角を表すことに成功した。

出る頃にはもう能力は揃っていた感じもあったが、幸運にも様々な役で使われたことでなおのこと能力というのを発揮出来たのかもしれない。

この抜擢続きの中で、しっかりと成長できた感じもある。コロナという難しい状況の中、抜擢されたとしても先輩方の演技などが見れる感じではなかったと思うのだが、上手く成長に繋げてより強みを増した感じがある。

そういう中で、最初に感じたような印象をいい意味で裏切ってくる、色々な声の種類、声幅の広さ、そして歌唱力という所での強みなど、新たな能力という所も次々と表現することにも成功したことで、一定の地位というのを作ることが出来た印象がある。

最初から一定の強みというのはあったのだが、そこに結構な万能性というのも付けてきた印象。どのような役を振ったりしても、ある程度は大丈夫であろうという安心感がある。

一度歌唱という所で強みを見せると、各所でやたらと歌唱する流れとなっており、結束バンドはNHKにまで到達したりと(まぁ意外とNHKに到達するのは思ったより難しくはないのだが)まぁ止まらんなあ…と。

かなり忙しい声優さんの一人になりつつあり、こういう時にクオリティがガクッと落ちることもなくはないので、そういうことにはならないでくれよと思いつつ、この人は大丈夫じゃねえかなと感じる。

下積み時代を経て、ここまでかなり順調な形で成長、そして世間に注目されるような声優になって頂けるとは流石に思っていなかった。(なって欲しいとは思っていたが、その想定すら超えてきた所がある。この人想定を超えてきてくれることが多いので素直に嬉しい)

筆者個人としては、こういう声優さんが登っていく過程をまたみたいなあと思っていたので、感謝しかない。本当に強い。強くなってくれてありがとうございます。

 

筆者は一ミリもお渡し会とか行きたいと思いませんが、長谷川育美には意味分かんないだろうけど「ありがとうございます」は伝えたいなってくらいには救われてしまっている気がする。声優過激派、2019頃から長谷川をマークすることで面子も保たれたと思ってるし(

 

これでもまだまだ長谷川育美という声優のスターダムは長く言っても3年程度。このまま邁進し続け、さらなる明るい未来に羽ばたいて欲しい。いや、もう明るい未来に羽ばたきまくってるから、酷かもしれんけど…行ける、まだ行ける…!(

 

以上。