おにじと申します。
今回はガジェットレビュー。
以前もご紹介したことがある、CIOという大阪の充電器やモバイルバッテリーとかを作っているメーカーの製品をご紹介していく。
前は提供してもらっていたものも多かったが、今回は普通にMakuakeでクラウドファンディングで支援した感じである。
ということで今回は、ケーブルが付いたモバイルバッテリー、『SMARTCOBY Pro CABLE』のご紹介をしていく。
支援した理由
多くのモバイルバッテリーのレビューもしてきた筆者が今回の『SMARTCOBY Pro CABLE』に支援した理由がある。
当初この情報が出た時も、興味というのはあった。
色々な形態のモバイルバッテリーっていうのは持っているのだが、ケーブル付きというのは持っていなかったからである。
ただ、持っていないことにも理由があった。それはケーブルの耐久性という所である。
筆者は、最近はそこまででもないが、昔は結構断線することも少なくなかったのである。
また、ケーブル付きのモバイルバッテリーの弱点として、断線すると取り替えることとかが出来ないので、単純に一つ充電する方法、端子が消えるというところがあった。
実際ケーブルがあれば便利そうだなあ~とは思いつつも、それに伴うデメリットの方が結構目に入ってくる印象があるというか。
また、こちらUSB-Cが直接ついている形になるので、Lightningが必要なiPhone系を充電できないというデメリットもあった。
そういうこともあり、CIOさんは発表の動画をYoutubeに投稿しているので、そこにコメントで耐久性への懸念とか、仕方ないけどLightningはもう片方のUSB-Cでケーブルつけるしかないですよね~とか、そういうコメントをしたのである。
その結果、筆者以外の方もそういう意見もあったようで(CからLightningの変換とか出来ないの?とか含めて。これはMFi認証上不可能)
ほぼ完成していたこの製品を着脱可能にするということを発表。YouTubeでの意見を多く取り入れるCIOであるが、その取り込みとしてもめちゃくちゃ大胆なことをしたのである。
金型から作り直しになったらしく、とにかく急に決めたから明らかに色々と大変だったと思うのだが、この取り外し可能になったことで、Lightning端子に付け替えることも可能となり、利点というのも大きかった。
まぁ、こういうことがあり、筆者としても色々と割とまっさきに聞いた人間として、ここまで意見を受け入れて頂けたなら支援するしかないでしょという感じで支援したのである。
こういう異様なフットワークの軽さは、日本でやっているからというか、YouTubeコメントでの交流でめちゃくちゃ会社との距離が近いことで成立している感じがするので、なかなかないよねって話だが(CIO、お客様に一番みたいなところが強くて、NovaPort 140Wも完全に作り直したりしてるし、利益大丈夫かよと思いつつあいがたい)
開封
はいということで開封していきましょうね。
クラウドファンディングということで、シンプルな箱で届く奴ですね。
他に写ってるのは、別売りのLightningケーブル、そしてクラウドファンディングの感謝の紙でした。
こういう所の感謝の紙とか、なんかどんどんCIOのクラファン対応が良くなってる気はする。支援者限定の動画とかまで用意してたし。前述した抜き差しが可能になった話とかも書いてたよ。
箱の中身はシンプル。
本体と説明書のみ。説明書の幅いっつも同じな結果、本体の幅より広くて曲がってた(
外観チェック
ということで、本体を確認していこう。
最近のCIOっぽい外見のSMARTCOBY Pro CABLE。
シボ加工はCIOのお決まりになりつつあるのは、NovaPortシリーズの展開がクッソ多いからだと思う。
ただ、モバイルバッテリー側でいうと、SMARTCOBY Pro PLUG以来まだ2個目(というかSMARTCOBY Pro PLUGが確か発表としてはシボ加工初めてだった記憶)
比較的最近出たDUOとかTRIOはゴム系のデザインなので。
シボ加工は、筆者もNovaPortで既に体感しているが、とにかく傷が目立ちにくいし、汚れにも強い。割と適当に放り込んでも良いのが良い。
左上のCIOロゴも綺麗に光ってる。コレは適当に放り込んでるとくすむ場合はある(
SMARTCOBY Pro CABLE最大の特徴であるケーブル。
それが側面に見える。しっかりとハメられるので、良さそうな雰囲気ある。
反対側、こっちが側面側では正面になる。左にあるのは残量を表示する画面。%表示されるのが便利。
右にあるボタンは残量を表示するのと、低電圧モードへの切り替えが出来る。
右端の所がケーブルを繋げている所。
これが、企画の段階から変わった部分で、抜き差しが出来るようになっている。
反対側にはUSB-Cポートが1つ。2ポート実質ある形となる。
外観としては、価格という所を考えるとこのシボ加工のデザインは毎度頑張っていると思う。黒、白共に雰囲気が出るので、所有欲を満たしてくれると思う。
シボ加工=一眼レフみたいなイメージがあるからこそなのかもしれんけど。
スペックは以下の通りとなっている。
製品名 | SMARTCOBY Pro CABLE (SMARTBOBY-PRO-35W-CABLE) |
---|---|
バッテリー容量 | 10000mAh |
入力(USB-C) | 5V-3A / 9V-3A / 12V-2.5V / 15V-2.33A (Max 35W) |
入力(USB-Cケーブル) | 5V-3A / 9V-3A / 12V-2.5V / 15V-2.33A (Max 35W) |
出力(USB-C) | 5V-3A / 9V-3A / 12V-2.5V / 15V-2.33A / 3.3-11V=3A (Max 35W) |
出力(Lightningケーブル) | 5V-3A / 9V-3A / 12V-2.5V / 15V-2A (Max 30W) |
パススルー充電 / 2台同時充電 | 可能(約7.5Wずつ分割) |
サイズ | 約66 x 83 x 26.3mm |
重さ | 約198g |
サイクル回数 | 約500回 |
蓄電時間 | 約90分 |
使ってみる
ということで、実際に使ってみよう。
なんと言っても、本製品の最大の特徴はケーブルがついていること。
短いフラットケーブルがこのような形で出せるようになっていて、これだけで充電が可能。
まぁこれでコードを忘れたという悲劇が起きにくいっていうのが、まぁ最大のメリットとも言える。
SMARTCOBY Proで人気であった、残量の%表示がこちらにも継承。PLUGの時は色表示でこれが結構賛否分かれてたっぽいのだが、今回は復活した。
この%表示をしてくれるのって、意外と大手の所ではない(逆に中華とかの方がある)ので、この復活というのは大きなポイントかも。
CT-3を使用して、仕様がしっかりと反映されているかを確認。
急速充電リストはこんな感じ。こっちだと34Wが表記になってた。35Wなんだけどね。
PDの仕様チェックではご覧の通り。
こちらは説明書に記載されていたスペックそのまましっかりと出てきた。
モバイルバッテリーとしての使用だが、ノートPCも35Wならまぁ充電することは出来るかなって感じ。
そんでもってデジタル表示の画面、撮りにくい!(ちゃんと実際には表示されてます)
10000mAhあるし、こういう高出力系の所にも一定対応できてこのサイズ感であれば良さそう。というか、ケーブルいらないからねコレ。
そして、急速充電している時は緑色の表示がされており、これも視覚的に分かりやすいので良い。
本体を充電している場合、%の下の方だけ点滅する。コレは実際1%ずつ増えるからそれで良い気がする。
このケーブルで蓄電することも可能。USB-Cの万能感を最大限活かした製品という言い方も出来ると思う。
ケーブル型、使ったことなかったのだがコレ便利だなって普通に思ったよね。
そして、このケーブルが外れる。
こういう感じになっている。コレで変えられるなら、断線の心配というのも、まぁ買い換えられるようになるっていうのが良い。
では、オプションのLightningケーブルの方を見ていこう。
品番はCIO-SMCPC-145-CL-PP。
ケーブルはこんな感じ。今回はパープルを支援してみた。
CIOの色であるパープル。シリコンケーブルなどにパープルが出てきた訳だが、こっちもパープル。
黒の本体にパープルだとこんな感じ。
こういうケーブルの色で遊べるのも一つの楽しみ感がある。(これ白ケーブルも欲しいね)
Lightningに対応するに当たって、地味でありながら大きなアップデートと言えるのだが、低電流モードの追加である。
これは、正確には『低電流モードを作らざるを得なかった』という所がある。
C to Lightningの仕様として、充電器、またはモバイルバッテリーに接続して通電した場合、常に通電してしまう仕様がある。(C to Cの場合は、反対側に充電する製品を接続しないと通電しないし、これが普通)
これは0.01Wとか、それくらい非常に微細な電力ではあるのだが、それでも確実に電気を食う。
この仕様が、SMARTCOBY Proにおいて、Lightningケーブルを接続しているとモバイルバッテリーの容量が減ってしまう問題に繋がっていたりした。
コレに対応するため、非常に小さい電力の場合はしばらくすると電気を遮断するようにPro PLUGくらいからCIOの製品はなっている。(Proとかって今どうなってんだろ)
ただ、これはこれで問題があり、Lightningで充電するのはスマホやタブレットだけではない。AirPodsなどのワイヤレスイヤホンを充電したい場合もある。
この時、充電に使う電力というのは小さいので、この仕様だとワイヤレスイヤホンなどが充電できない場合が発生してしまうのである。
このため、低電流モードが出来ている。
ボタンを3秒間長押しすると、残量表示のLEDが『--』となるので、これで適用完了。
解除する場合はもう一回3秒長押し。残量確認したい時は単押し。
また、Proのときに人気であった、パススルー充電、2台同時充電も可能。
まぁ付属ケーブルだけでこんなつなぎ方して両方から充電みたいなことも可能ってこと。
この場合は15Wを分割して7.5Wずつの形となってしまう。
Pro PLUGでは維持出来ていたので残念なポイントではある。(Proとは同じ仕様)
ただ、今回は人気のProとほぼ同じサイズで実装することを優先したらしく、このサイズ感では維持したりするのは難しかったようだ。(Pro PLUGは大きいからね)
CIOと言えば、NovaPortシリーズでの自動振り分け機能、Nova Intelligenceなどが成熟しつつあるので、こういう機能が将来的にモバイルバッテリーにも実装されると良さそうだけど、実際可能なんだろうかね…?(
まぁ急速充電出来ないのは欠点ではあるが、二台同時に出来たり、パススルー出来るっていうのはどう考えてもメリットである。
全体的に使っていていい感じではあるのだが、細かい所で一応気になる所を。
残量表示、めちゃくちゃ見えやすくて、%表示で分かりやすい。%表示のモバイルバッテリー持ったことなかったけどめっちゃええなあとなった。
ただ充電している時常に点灯しているので、コレが夜の暗い所とかだとやかましいときがある。めっちゃありがたいんだけど、寝るときに充電~とかする時に表示の光の存在感があるので、消灯する方法があると嬉しかったかも。
あと、抜き差し出来るのだが、コレが最初めちゃくちゃ固い。本当に固い。洒落にならないくらい固い。
これは、簡単に抜けないようにCIO側もしており、抜き方が速攻Makuakeの方であったり、動画でも説明はされているのだが、その抜き方で抜けるか?と最初はなった。
あまりケーブルに負担をかけたくもないし、できるだけそうはならないように…って思うと慎重にもなるし。
苦戦しすぎて、C側のケーブル、結合部分がもう傷入りまくってしまったっていう。
コレ、抜き差ししていけばなんかなじんだっぽくて、比較的普通に抜き差しできるようになった(でもクソ固い)
筆者のイメージとしては、画像の通りの結合部の所でケーブルを思いっきり上げて、ちょっと深くなっている所に人差し指を入れて端子ごと上に上げるイメージ。
それで親指と人差し指で端子を挟んで引き抜く感じ。
簡単に抜けない場合はテイッシュとか、着ている服とかを挟んで滑りにくいようにすると良い。それかグラグラと上下に揺らしながらゆっくり抜いていく感じ。
そもそもこの製品は抜き差しするように設計されていなかったのを、抜き差し出来るようにしたものである。
金型から変更したとはいえ、やはり前提を覆すもので、無理やり抜き差し出来るようにした部分もあるだろうし、内部のスペースは大きく変えたくはなかったはずである。
そんでもって、このケーブルは簡単に外れないようにするのは正解である。
ただその結果、あんまり抜くという所においての配慮が不足している感は否めない。
結合部に引っかかりが3つあるが、これも周りのシボ加工のクオリティと比較すると軟弱な感じがあるし、引き抜くというところにおいて必要なのは、上下または左右から挟むという要素なのだが、この形だと設計上かなり人差し指に無理をさせないといけない。
今後、抜き差し可能を作る場合は、上下、もしくは左右を挟み込めるような形にするべきだろう。
筆者が抜き方として下の部分、ここのレールの最初を指が通るくらい余裕があれば全然変わってくると思うので、コレは以後改善して欲しいポイントだ。
まぁそんなに抜き差しすることはないとは思うのだが、この抜き差しも大きなポイントではあるので、やりにくいっていうのはレビューの中で書いておく必要があると思う。
ただ、言いたいのはこれはYouTubeのコメントを受けて改善してくれてこの形にしてもらったものであることは間違いないので、コレに対して大きく批判したいわけではない。まず抜き差し出来るようにしてくれたことを感謝したい。
ただ、次こういうのを作る時は抜き差しを前提として作ることになると思うので、そういう時は設計上もう少し抜き差ししやすいものになるとより良さそうだ。
あとこれも抜き差し出来るようになったからなのだが、2本以上このケーブルを持つ結果、一本がめちゃ短いから失くしそう…w
〆
ということで今回はCIOの新しいモバイルバッテリー、SMARTCOBY Pro CABLEをご紹介した。
着脱可能なケーブル付きモバイルバッテリーというのは今まで存在しなかったと思うし、それを最近勢力を伸ばしているCIOが作ってくれたのは喜ばしい。
このメーカーは、使う人間の声を聞いて、痒い所に手が届く商品というのを作ってくれる印象がある。
人気製品のSMARTCOBY Proからしっかりと進化している部分があり、製品として成熟度が増していると思う。
ただ、声を聞いて思い切って変えた結果、手が回りきっていない部分もなくはない。ただ普通にクッソ便利だと思う。
今年も多くの新製品が出るらしいCIOだが、今後にも期待。
社員とかもう少し抱えられるようになったり、製品のクオリティの平均が上がってきたりするとマジで良さそうって思っていたが、それも向上しつつあるようには感じる。
一般発売もそのうち開始されるはずなので、おすすめしたいモバイルバッテリーだ。
以上。