おにじと申します。
当ブログ、100週連続更新らしい。すごいね(他人事)
今回はエロゲ体験版感想。
最近なかなかに忙しい日々が続いているせいか、まぁエロゲをやる時間がない。
とは言え、この作品の体験版は触れておかなければならんだろうと。
なんというか、ここの……というこの人の書く奴はどういう方向性で来るか把握してから買わないとアレなとこもあるだろうし。
という事で今回はHARUKAZE最新作である『Monkeys!¡』の体験版が公開されたので、こちらをプレイしての感想を書いていこうと思う。
プレイ前所感
HARUKAZEとしての最後の作品は『ノラと皇女と野良猫ハート2』の2017年まで遡る必要性があり、今作はおよそ4年ぶりとなる新作である。
『らぶおぶ恋愛皇帝 of LOVE!』(2013)からデビューしたHARUKAZEは、はとという企画シナリオライターの色が強く、はとあってのHARUKAZEと言える所もある。(はと×大空樹でHARUKAZEだったけど、今回は違う)
その会話テンポの異様な良さと、一種意味不明でも笑えてしまう文章だったり、とにかくギャグの所での勢いという所もありつつ、
それでいて作品の中での現実的な話というか、現実にも通じるような問題も一種テーマとなっており、それも伝えてこようという所もある、なんとも面白いシナリオライターである。面白いというか癖が強い、癖が強いからこそ万人受けはしなさそう。(ノラととは万人受けした方)
企画もしている事もあり、常に新しい表現をエロゲに落とし込んでくるという演出的な所は、素直に称賛されるべきというか、もう旧来の表現とも言える紙芝居なノベルゲーに色々としようとしている気はする。
HARUKAZEとしては4年ぶりだが、全年齢作品として『マルコと銀河竜』(TOKYO-TOON / 2020)をノラととスタッフで発売している。
こちらの作品は、とにかくCGの多さが特徴的で、それを押し出したりもしていた全年齢作品であり、はとのメッセージ性がいつもより強めに出ていたような気もする、こちらも癖は強い作品。
作品としては基本的には好評寄りである。ただ日本で死ぬほどぼったくりをしていた事は褒められたことじゃないというか、フルプラの長さではなかったことは否定しない。
というかぼったくり方があまりにも大胆過ぎる。
今作は、これまでの原画大空樹ではなく、cakeが担当する。
こちらに関しては、HARUKAZEがの一連の新作やノラとと5周年の発表の際に『3』を匂わせていた事を考えると、大空は『ノラとと3』を制作している可能性もあるとは思っているが、実際どうかは不明。
企画・シナリオは変わらずはと。
今作は男子校と女子校を舞台に、女装モノって感じに見える。
男と女は分かり合えるものなのか的なものも感じるし、『嘘をつくのは、人間だけ。』というのもはと作品みを感じる所かもしれない。
声優陣に関しても、主役に沢澤砂羽を起用。今作も良い声優陣を揃えてきそうな感じである。
全年齢を経て、今再び舞い戻ってきたHARUKAZE(まぁ実際はHARUKAZEという名前でマルコは出したわけじゃないのでこの表現は正しくない)はどのような作品を作るのだろうか?
UIチェック
システム設定チェック。
エンジンは吉里吉里Z、オリジナル最大解像度はフルHDである。
非常にシンプルなシステム設定であり、『マルコと銀河竜』からのスタイルが継承されている感じ。
テキスト設定。
各種表示設定や、句読点のウェイトなども設定がある。
フォントは変更可能で、UI内でプレビューがされて選択できる方式。
デフォルトフォントは源ノ角ゴシックB。これもマルコから変わってない。
サウンド設定。
マスター音声あり、設定で喋ってる時BGM下げ可能(初期オフ)
ボイスカットはデフォルトはオン。
ゲーム基本画面。
全アイコン方式。お気に入りボイス機能はなし。基本的に何もマルコから変わってないという認識で大丈夫だと思う。
ただこちら、キャラクターによって文字色が変わっている方式。
それぞれのキャラのイメージカラーが存在するようで、こちらの変更は出来ない。
非常にカラフルであり、なんというか人種差別根絶のアレを想起させる気がする。
バックログ画面。表示は4つであり、顔とかはでない。
ログにマウスカーソルを合わせるとそこ時点の表示に後ろが変わるようになっている。
セーブスロット。12×10の120スロット。
サスペンド機能アリ、前回終了時点コンティニューあり。
まぁマルコと何も変わっていないと思っていただいて大丈夫。デザイン以外。多分。
雑感
主人公浮木々猿吉は雑木林東校の番長。
喧嘩自慢が集まるヤンキー男子校のてっぺんにいる猿吉だが、母親は蒸発、店が青果店の家に預けられていじめられたりとかしてヤンキーになったらしい。
そんな猿吉がジュリアという名前で、硝子ノ宮女子に通っているのは、廃校の危機にひんしているからである……というスタート。
所謂優しいヤンキーというか、まっすぐぶつかればみんな分かってくれる系というか、廃校の危機が分かったら、それを止めようと頑張る系の主人公である。
でまぁ、サブキャラが早くも登場してきたりもする。
今回もバカする面子はそれなりにいそうである。
この作品、相変わらずCGが非常に多い。
今回はそれを押し出してはいないが、やはりHARUKAZE…というかはとなのかもしれないが、『マルコと銀河竜』で若干の変化が存在して、それがそのままエロゲに帰ってきた感もある。
マルコほどではないと思うが、それでも非常に枚数としては多い。
そして、今回の新しいHARUKAZEの見せ方としてあげておきたいのは、漫画的表現だ。
上記の画像の通り、コマ割りがされていて、それが出てきて表現されている。
こういう表現は、エロゲ、ノベルゲにおいてもなかなか見ない手法である。
場面の経過が分かりやすい気もするし、何よりもこういう見慣れない表現は面白い。
演出という所では頑張ってると思う、ここはずっと。
月島カラスが、今回のセンターヒロイン。
硝子ノ宮女子の御三家の最強の人間だが、あまりにもレールを敷かれた生活に限界を迎えて、暇すぎて死ぬとかいうよく分からない事で病室で死にかけている(死にかけてない)
もうこのめちゃくちゃさ、はとって感じがする。アクセルベタ踏みじゃん。
ここの場面、ただの浮木々猿吉(CV:沢澤砂羽)と、月島カラス(CV:美天羽礼)の独壇場(二人いるけど)である。
もうほっといて欲しいカラスと、知らねえ相手に死ぬなとか頑張れとか言いまくる猿吉。
この文章に対して、声優2人の演技が文字を上回る面白さを作っている。
特に地の文の時に突然入ってくる「がんばれ~!がんば、がんば!が~んば!」「やだ~、やだ、や~~だ」みたいな所でめちゃくちゃ笑った。
でもどういう状況なんだよと言われればそう。暇死ってなんだよ(暇すぎて死にそうならわかるけどなんでピーってなってんだよおかしいだろw)
この作品、基本的に体験版範囲は特にこの2人が中心で進むのだが、この2人へのウェイト…負担が非常に重い。
こう素で喋ってる感じとか、思っきりつこんだりとか、そういう事をするキャラなので(まぁそれは全キャラそうなんだけど、この2人の頻度が高い)声優の演技へのおまかせ度が高い。下手な声優には任せられない訳である。
この猿吉が共学化の話を病室で言う場面はその代表的というのか、象徴的なシーンである。
どっちももう素というか、カラスはふざけてる所もあるし、なんかもう会話の内容が面白いのか、テンポだけでゴリ押してるのか、声優の演技でゴリ推しているのかもう分かんないが、まぁそういう感じである。
ただこれがまぁ面白いと感じれてしまう訳で。
この2人の演技が面白すぎる。なんでお互い知らねえ人間同士でこんな事やってるんだとw
ここでなんでもするとか言ったので
なんでもするって言ったよね?とされ。
女装して、男への好感度を高めて共学化を目指すというのはどう?というカラスのお人形となるのである。
【嘘をつけるのは人間だけ】がここまで早く出てくるとは思ってなかった。
小さな嘘で未来を変えよう的な言い方も、作品に関わってきそうな気がしますね。
しかし硝子ノ宮硝子の登場がダイナミック過ぎる。
ここの硝子ノ宮女子が危険であることを表す感じでしたけど。
まぁカラスも一応は補助してくれるし、声は出すなとか色々してくれはしたけど。
というか、この漫画的表現の時は文字が大きくなるのも、一種の演出というか。
色だけで誰が喋ってるかをこの間は表すっていうのも、結構面白いところかもしれない。
メモと万年筆を渡され、筆談でこれから答えていくように言われる。
猿吉は普通にこの声のまんまで行くらしい。
沢澤砂羽使ったから声変えるなんかとかやるのかとも思ってたけど、流石になかった。
雑木林と硝子ノ宮はまさに真逆。しかし真逆だからこそ逆にすればおなじになる…みたいな事言ってたが、こういうのもはとっぽい気がする。
猿吉ことジュリアは、硝子にマナーなどを学ぶ事に(ハメられて)
どちらにせよ、避けては通れないので、まず信頼を得ることは大事ではあるんだけど。
一番大きいと思われるメインヒロインですね。
彼女に認められないと未来はない…しかし語彙力、猿吉の語彙力。
この辺りはキャラ紹介と言わんばかりに結構色々と登場する。
霧灯ユキ。めっちゃイケメン女子。宝塚とかにいそう。
男物のズボン履いてるけど女の子だよ。CVはゆずはちみつ。
久しぶりのエロゲ出演らしいが、よく知らん。僧侶枠の方のエロ版のほうがまだ分かる。
実質的にはエロゲに帰還という形。ようこそ、そしておかえりなさい?
もう一人のヒロインが、左のメバチ。CVは原ぽぽこ。
右のギャルはぐっぴー。ぐっぴーとしか出てこないから本名が出てこない。
こういうのいっつもいるなはとのゲーム。
ぐっぴーとメバチもアホ側なので、こちらでも面白い会話は出てくるかも。
ただ、基本的にずっとジュリアとしては喋らないので、話として成立するのかが分からん。
う~ん、このイケメンムーブ。
こういうキャラがメインヒロインのときってどういう感じになるんだろうなあとか思う。
しかしちゃんと女のイケメン感があるキャラデザに声も良いなと思う。
という事で、この3人(メバチ以外)を味方にできれば、共学化が目指せるという事だ。
なんとも癖の強い3人である。なかなかに難航しそう感がある。
で、カラスが男子校の方に行くとか言い出す。
相互で女装と男装をするゲームだった。めちゃくちゃ関係性が複雑になりそう。
でも、こういう感じでお互いがお互い対等な条件で潜入するみたいなのは、面白くなる要素ではあると思う。
しかし、この2人のウェイトが重すぎる。多分カラスは最後に攻略だよなあ…(自由だと思うけど気持ち的にね)
妹がうきなのウケるなと思いつつ、猿吉の家庭事情がややこしい事を示している。
こういうのも、はとが好き。
サブキャラ置田くん、コイツもやべーやつだった(
女の子っぽいとかそういう話で行くのかと思ったら、硬くて長いものを持つと戦闘狂になるらしい。まぁはとの書くキャラでヤバくないヤツのほうが少ないんだけど。でも田中ちゃんとかもいたことにはいたからなあ…w
この2人の掛け合いが基本的に面白い感じになっているのが、この作品の肝だと思う。
ここがベースで、ここに色々来るみたいな感じである。
男子校パートのカラス、普通におもしろい。
割とはっちゃけたお嬢様というか、はっちゃけた事したいお嬢様なので。
まぁこういう色々やらせるのに、歌謡曲の人は本当に良いと思う。
『ノラとと』で言う『ネコのお考え』コーナー、今回も登場。
『この女子ムリ!!』。こちら『この男子ムリ!!』もあり、こんな女子は嫌だ、男子は嫌だというのが出てくるショートコーナー。
一発目にマルチ商法をしてくる女子というぶっ飛びっぷり。流石である。
基本的に男子校面子は南と置田みたいな所ある。
猿吉は、ひとまず行われるウォーキング試験の為に、努力を重ねることになる。
こういう所で素直に頑張れる主人公、というかクソ真っ直ぐなヤンキー、やさしいヤンキー。
クソ頑張ってるのがなんというかコイツ良い奴過ぎるんだよなあってなる。
ただそれはお嬢様に通じるかはまた別なんだよなあ…
硝子とのレッスンは困難を極める。
ただ硝子も優しい時は優しいし、こういうのやるの上手な人であることには間違いないだろう。
両方血が繋がってない親で、お父さんはしょぼそうで、じっさいしょぼいけど猿吉はお父さん側に残って、うきはお母さん側に行ったと。
「あの人ひとりになるなと思って」で、別に仲良くもないお父さん側に行ける猿吉何?って感じだけどね。
まぁこの辺のややこしさははと。
メバチがなんかヤバそうなのも出てきた。
ただそれだけであんまりまだ分かってない。
このメバチのヤバさなんなのか。
この2人、マジでずっと面白いまである。
御三家感ある。
しかし硝子の胸でっか。
養育費が振り込まれてないとかいう下りが現実的すぎるというかなんというか。
主人公の境遇が悲しい。
おふくろは蒸発、残ったのは一番しょぼそうな男、それが再婚したけど離婚。
境遇がしんどすぎるが、まぁはとならこういう事する。
男と女ってなんなんだろうという話は、作品を通してとなっていきそうな予感。
猿吉は試験でこけてしまうも、ウォーキング試験は合格する。
いつの話か分からない猿吉とカラスの会話。
『仲良くしたい』というのが長々と言われるわけだけど、こういう文章が一番はとっぽいというかなんというか。
『マルコと銀河竜』の時の体験版もこういうの入れて終わったよなあとか思う。
勢いとテンポと面白おかしさで勝負しつつ、こういう伝えたい所はすげえなんかそれっぽいっていうのがはと。
そんな一件が終わったら次の問題が。
硝子が指導中に、ちんちんに気づいてしまったらしく。
しかも、教職員用の男子トイレから出てくる所を目撃して…?
さあ、ここからどうなる?って所で体験版は終了である。
引きが強いね、今回。
〆
今回の作品もしっかりとHARUKAZE、はとがはとしている作品である。
非常にテンポ感と面白おかしさという所が重点的でありながら、伝えたいことは恐らく真面目。
このスタンスは何も変わっていないし、そのノリが『マルコと銀河竜』でちょっと加速した感じもするので、はとが合わない人間は今回も普通に合わないんじゃないだろうか?
この文章を面白く思えない人間はやらない方が良い。
いつもよりもアクセル踏んでいるまである、アンチが叩くためだけにやるには精神を削りすぎるのではないだろうか
でも、面白いと感じるとまぁ面白いんだよなあと。筆者はオモシロイと思ってる。
声優の演技という所の負担が高いが、特にセンター2人(主役とセンターヒロイン)の技量の安定性が素晴らしい。
もちろん他の方も結構いい感じ。後でゆっくり聞いてみようとは思う。
今作もいつも通り、その上でお互いがお互いの高校に女装男装したり、お互いにサブキャラがいたり、これがどう交わっていくのかみたいな所もあるし、結構面白そうな気がする。
あと、塗りはやっぱり『マルコと銀河竜』を経て塗りがマットになった(という言い方は正しくないんだとは思うけど)と思うのだが、これは筆者的には好み。
色々な面を考えると、多分買ってる気がするなあ10月。
なんだかんだ今年は下半期多いんだよなあ…多分。
以上。