声オタおにじくんの声学審問H!

声オタおにじくんの声学審問H!

過激派で有名な(?)おにじさんが、声優の事を語ったり。

声オタおにじくんの声学審問H!


おすすめ記事

声優グランプリ、一生こういう声優1万文字インタビューやろうぜ?(声優グランプリ1月号 鈴代紗弓1万字インタビューを見て)

おにじと申します。

 

筆者が、声優名鑑の時にしか買わないみたいなことを言っている声優グランプリですが、今年はなんと2ヶ月連続購入をすることに。

先月は羊宮妃那(青二プロダクション)のノンタイアップで、1万文字のインタビューをするっていう珍しい試みをしたわけだが、今月も鈴代紗弓アーツビジョン)で1万文字インタビューという、これまでの声優グランプリっぽくないことをやってきた。

先月もブログの記事にはしたわけだが、

oniji.hatenablog.com

まぁ今月も先月ほどではないにしても取り上げていこうかなと。

良い奴はどんどん取り上げたいんだよな(

 

バチクソ売れている鈴代の最初から今までを聴けるってのがまず良い

そもそもこういう機会があるのが良いんだよな。そもそも。

やっぱり、こういうインタビューって今になっても貴重と言いますか…

そもそも、ノンタイアップで話を聞く!みたいなことが、雑誌系ではあんまりない気がするんだよな。

まぁそりゃこういう役者っていうのはどうしても作品に出るっていう性質上仕方ないんだけどさ。作品のこととか、その作品に関しての事っていう所にどうしても終始してしまう訳で。

当たり前ではあるんだけど、声優ってのも人であって、作品ごとに区切っていくだけではないというか…進んでいく中で成長や発見があったりして、それが後の作品に繋がっていく…みたいな流れが恐らくある訳であり、そういうのを知りたい・聞きたいなあって筆者はおもう訳である。

特にいま売れていると言える声優っていうのは、なんやかんやターニングポイントとかあるはずだし。そういうのを、順を追って聞ける・読める機会って、今の声優が表に出てきまくっている現状にしては少ない方な気がするんだよな。

なので、こういうインタビューは非常に嬉しい。

鈴代のインタビューにしても、本当に声優になる前からの話からスタートするので、まぁこういうのそれこそ『ハイスコアガール』とか『コトブキ』『ぼく勉』辺りの時代のインタビュー記事を漁ると近しいのは出てきそうな気もするんだけど、やっぱり今に近しい時系列で読めた方が今との違いみたいなのも垣間見えるのでね…

まぁ鈴代の場合、最初の段階から鈴代は鈴代というか、行動力があって突き進んでいる感じがもう最初からそうじゃんみたいな感じに見れたりするのが良かったりもする。

 

 

2024年にハイスコアガールの話が聞けるとか、昔から話が改めて書かれるっていうのが、凄く意味があるというか嬉しい

いや、2024年に『ハイスコアガール』の話がされるんですよ?

2018年に放送された『ハイスコアガール』。大野晶で初メイン。

とは言え、この大野晶って本当に全く喋らないキャラクターであり、それを初メインで受けるというのは、中々のハードモードというか、こういうのでぶち込んでくるのが明田川らしいと言えばそうなんだけど(

無口な分息遣いのようなリアクションが多かったので、そのさじ加減が難しかったです。音響監督さんがおっしゃっていた「リアクションはセンスだ!」というアドバイスは、今も胸に残っています。

どの現場でもその言葉を大事にしながら台本をチェックするようにしていますし、最初にリアクションのさじ加減の大切さを自覚できたのはとてもありがたかったです。

声優グランプリ 1月号 p13-14)

緊張して胃腸炎とかにもなっていたらしく、まぁ難しい役でもあったと思うし、こういうのをどういうふうにキャラとして確立していくか?ってのを最初にやれたのは、細かい息遣いとか、声を入れるか入れないか…みたいな繊細な所をやっていくうえで役立ったんだろうなあとは思う。

しかし「リアクションはセンスだ!」って明田川音響監督なら言いそうだって思うわ~(

 

あと、やはり鈴代紗弓の最初からというのを語るうえで必要なのが、福島潤という存在。

先生と生徒という所から始まった関係が、今同じ声優であり、鈴代の番組の福島がゲストで出演するとかになっている、非常に歴史とエモーショナルな部分を感じる人の名前が改めて鈴代の口から出てくるっていうのが、2024年にそういう話が出るっていうのが良いですよね。こういうのは、過去のインタビューで接種できるものじゃないんだよな。時が経っても、発言がある。そういう事に意味合いを感じてしまうのが、オタクという生き物なんじゃないかなと。

 

 

ターニングポイントの作品がそうだよなあ…って思える

こういう話をするときに、聞いて欲しいターニングポイントとなった作品。

それが『荒野のコトブキ飛行隊』『ぼくたちは勉強ができない』『ぼっち・ざ・ろっく!』だった。

いや、まぁ妥当なところですよねえ…あるとしたら後は『シャインポスト』とかかなあくらいの妥当さ。

 

2019年に放送された『荒野のコトブキ飛行隊』は、主役であるキリエを演じており、水島努の最新作であったことから、プロモーションにも気合が入っており、色々なイベントや、歌唱等やった作品ってことで、そりゃあ印象に残る。初主役だからね。

ハイスコアガール』がすべての始まりなら、『コトブキ』はアニメのど真ん中での始まりというか、座長としての始まりなんだよな。

 

同年に一期が放送された『ぼくたちは勉強ができない』では、若手声優特有の声優ユニット『Study』の結成が印象的。

白石晴香(現:トイズファクトリー)、富田美憂アミューズ)との組み合わせの中で、鈴代は恐らく最も知名度が低かったと思われる。

その中で、若手声優特有のユニットとしての生配信、揃えた衣装、お渡し会とかの経験を積むことになる。鈴代は所謂コンテンツ系統に縁がなかったこともあり、印象に残りやすそうなんだよな…

 

そんでもって『ぼっち・ざ・ろっく!』。

言うて、鈴代はぼざろまでに十分すぎる知名度を誇っていたし、作品としても十分知名度があるものを揃えていたものの、やはりぼざろの爆発的な人気という所には敵わない部分はあったんだなともw

やっぱり反響が段違いなんだよなあ…w

 

 

声優の名前で最初に出てくるのが長谷川で俺は嬉しい。後TiNgSなのも嬉しい。

これは筆者のあくまでも個人的な感想になるのだが、こう思い入れのある声優(同志と言える声優という質問に対して、同志というのは同じ道を歩むことがないのでいないとしつつ出した声優)で長谷川育美(ラクーンドッグ)を出してくれるのは本当に嬉しい。

やはり鈴代と長谷川という並び。これが一番安心する部類なんですよね。長谷川のオタクとして(結局、藤原か鈴代か佐伯みたいなところがある。後は千葉くん)

SideMのモブからスタートした関係性、こう鈴代が置いていかれないように頑張らなきゃみたいなスタンスだったのは結構びっくりしたけど(貴女のほうが絶対前にいるから心配するんじゃあない)

 

そして、『シャインポスト』のTiNgS(TINGS)を『苦難を乗り越えたという意味』で挙げているのもそうでしょうねえというか、やっぱりTiNgS(TINGS)ってデカかったなあ…ってなるというか。

割とストレートアイドル作品だったのだが、リアルでの活動というのも中々に活発であり、当時的に言うと声優畑である鈴代紗弓と夏吉ゆうこ(賢プロダクション)と、そうではなかった蟹沢萌子(代々木アニメーション学院)、長谷川里桃(現:フリー)、中川梨花サンミュージックプロダクション)みたいな感じで、それで演技もアイドルもやる!みたいなどっちの畑でもどっちかの経験が薄いのにハイクオリティを求めるみたいなことになっていたので、相当大変だったのは想像できる訳で…

作品としては割と良かったんだけどね、蓋を開けてみたら。

ただ放送深夜のリアルタイムにメインキャストに生放送させるという、当時でも十分忙しかった鈴代とかには色々な意味で過酷だったであろう作品の名前が出てくるのはなんかうれしいよねというか…w

 

 

鈴代の演技という所の向き合い方において、属性でのジャンル分け以上に細かくっていうのを感じられるのが本当に良い

今回のインタビューにおいて、やはり演技に関する話っていうのも出てきたのだが、こちらも非常によいうというか…人気声優、色々な役をやっている鈴代という立場だからこそ、姿勢が素晴らしいといえる内容だった。

 

印象的な言葉として『仕事をこなさないこと』という表現。

突き詰めようと思えば、突き詰められるけど、時間がなければ切り上げることも可能である芝居というモノに対して、しっかりと掘り下げたい、チェックしたいというスタンスなんですよね。そこをさらっとこなすんじゃなくて、OKを頂いたからOKではなくて、あくまでも自分の中でちゃんと出し切ったのか、忙しい中でもそういうのを「こなさない」という。

いやあ、こういうのを人気声優の人が言ってくれることがどれだけありがたいことか。

キャラを詰める、演技を詰めるっていうのは際限がないものですから、それこそその時々の気分とかでその加減を決めてしまいたくなる人とかもいると思うし、例えそうであっても、大半の見ている、聞いている人間はその程度に気付く人の方が少ないと思うのだが、そうはしないって言ってくれることがどれだけありがたいか。

 

そして、芝居の難しさに関しても、中々深いというか、面白いなあというか、そういうの聞きたい!っていうのがあった。

お芝居には正解がないことですね。キャラクターって「ツンデレ」「元気」のようにカテゴライズされがちですし、それが決して悪いとは思わないのですが、「ツンデレ」や「元気」のなかにもやっぱりいろいろなエッセンスやバリエーションがあるんです。どういう過程を経てそうなったのか、元からそうなのか。それだけでも掘り下げられますし

(中略)

元気に見えるけど別の一面もあるキャラクターだったら、しっかり余白を持たせたいでうし、「ただの元気ではない、この子ならではの元気」を声に乗せられるかが役者として重要なことなんだろうなと思います。

声優グランプリ 1月号 p20)

所謂キャラには属性というものがやはり存在する。

ただ、キャラ属性の中でも違いがあるというのもまた事実である。

一概にツンデレと言っても一つではないし、明るいでも一つではない。

その違いを出したいというスタンスは非常にありがたいわけである。

いや、それを世間が見抜けるかと言われたら、多分そんなことはないんだろうけども、そういうのって綻びになっていくというか、「この声優似たような演技しかしねえなあ…」みたいな感覚が来て、飽きにつながったりすることもあると思うのである。

だから、一属性・ジャンルでもその中でどういう所が特徴なのか?どういう過程でそうなったのか?みたいなのを声に落とし込んでくれるのであれば、そういうのを鈴代のような売れっ子がし続けてくれて、それを演技で体現してくれるのであれば、これ以上望むことはもうないと思う。是非、それを体現する演技をし続けて頂きたいと思う。

 

この後に、ゆかりのある人コメントも並んでいたが、非常に良い。

福島から白石、楠木、長谷川、稗田…明田川とかまでいるのが良い。

もう全部行くぞって感じすらある。まぁそれぞれ距離感が違う部分もあるとは思うけども、良いものです。

 

 

こういうの一生やろうぜ声優グランプリ。お前らとかじゃないとこういうインタビューが成立させるのが難しいんだよ

いや、羊宮妃那のインタビューもそうだったが、今回の鈴代紗弓のインタビューも大変素晴らしい感じになっていた。

こういうのを一生声優グランプリはやって欲しい。声優グランプリみたいな媒体じゃないと、こういうインタビューを成立させるのって難しいと思うんだよな。

 

所謂声優に声優になる前から現在に至るまでを聞く系って、新人声優が初メインもらった時とかくらいしかあんまりなくて、ある程度キャリアを積んだ声優がやるのって基本ないイメージなんですよね。

どうしても最初にやるような話というか、キャリアを積んだ上で改めて話すことではないというか…

ある意味で、新人にそういう話をするのは、その作品が最初の方で喋ることがないから、経歴か声優になる前の話をしているみたいな所もあるわけで、作品の話とかで足りるならそっちでいいし…みたいなところもあるんだろうなあと。

ただ、こっちとしては、作品とか関係なく、声優個人の歩みだったり、作品を跨っての経験とか、そういうのをやっぱり聞きたいときもあるわけで。

 

この上で、今回の1万字インタビューは、声優になる時の意識した話とか、ターニングポイントがどうとか、こういう話が聞きたいし、演技においての向き合い方みたいなのも、羊宮鈴代共に出てきているのが本当に良い。

声優として聞きたいのはやっぱり演技の話とかも深堀りして欲しいという気持ちはある。素人では分からない範疇のことも多くあるだろうし、そういうのを聞くだけでも、声優の凄さとか、声優が考えていることっていうのを垣間見えるだけでも楽しかったりする。

でも、そういうのってソロラジオとかがあったとて中々本当にしないというか、そういうメールが来ないのか、弾いてるのか知らんがしない。

ノンタイアップとかのラジオだと、そういう話もたまにはしてほしいんだけど、まぁそうはならんというかね…

だから、今回のようなこういうインタビューで触れてくれるだけでも本当に良い。

ゆかりのある人からのコメントとかも、こういう場でフラットにコメントを寄稿することによって見えてくるものとかもあるし。

いや、本当にやろうぜこういうのを。こういう需要って間違いなくあるとは思うんだけどなあ…

 

いや、どうしても声優単独になるので、アニメタイアップとかで複数の声優にインタビューするときよりも、購買層の範囲が他より広く取りにくいとかもあるんだとは思う。

思うんだけど、アニメタイアップ系の話って、アニメ雑誌とか、アニメ雑誌系のネットとかで見れるから、声優雑誌はこういう声優に迫る記事・内容みたいなのをもっと拡充してくれる方が声優オタクとしては嬉しい。

いやまぁ、自分が世の中のオタクから逸脱してるから、大衆の意見ではない気がするけど…

でも、こういうのって少なくとも一定の需要はあると思うし、他の媒体があんまりやらないことだから、こういうのを続けてくれるんだったら、声優グランプリを買う理由には間違いなくなるのよ。

ビジュ層向けに写真とかは撮って載せて全然構わないから、こういう1万字インタビューは今後もなんとかやって欲しい。頼むって。

 

以上。