おにじと申します。
はい、名鑑シリーズ(雑紹介)
過去回↓
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オーディション・養成所・事務所遍歴
生年月日 : 1998年2月4日
デビュー : 2017年
出身:神奈川県
査定
演技力:C
演技幅:C
歌唱力:C
キャラソン力:C
トーク力:C
実績:B
過激派的将来性:D
序文
声優の成り立ち方、進み方というのはやはり色々なものが存在するものであり。
そういう中で、経歴を考えていくと、エリートと言えるような経歴というか、トントンと声優スターダムを確実に登る声優というのも存在する。
今回紹介する鈴代紗弓という声優は、もうぬるっとアニメのメインに早々に入ってきたと思ったら、もう普通に定着して、「お前いつもいるなあ」の枠に入りつつあるとかいう、そんなスッと行けてたまるかみたいな声優である(言い方)
なんかもうずっと存在しているのが当たり前みたいな感覚になるが、鈴代は2017年デビュー。メイン役やり始めたのが2018なので、そこからまだ5年くらいしか経っていないのである。
いや、まぁ筆者はまだ声優を追っている方なので過程は分かっているのだが、ただちょっと目を離していた場合、いつの間にかもういる…みたいな声優は鈴代みたいなことを言うべきなんじゃないだろうか。
まだ若手と言っても差し支えないレベルだと思うのだが、なんかもう安定の領域にいるせいで、なんか普通にアイドルやっていたり、コンテンツに呼ばれるのが逆に違和感を感じるまであるという。
それは、演技としても安定感がしっかりとあり、色々な役を演じていることにもよるところはあるだろう。
しっかりと当たり作品も引き続け、知名度も上げ続けているであろう、アーツのエリート枠、鈴代紗弓を今回はご紹介していこう。
経歴
声優を知るきっかけは、小学校時代の卒業式らしい。
そこから、中学時代に井口裕香の超A&G+のラジオを聴き、調べた結果井口が声優であることを知り、声優の様々な仕事に興味を持つことになったと。この他にも芝居への興味や、『銀魂』『ワンピース』『けいおん!』など、熱中していたアニメの中に入りたいと思ったりなど、色々なことが重なった結果、声優を目指し始める。
日本ナレーション演技研究所からアーツビジョンへと所属。
こちらは、研修科一年目のタイミングでオーディションに合格したことでの所属となっており、この時点で早いのよって感じはする(
2017年頃から声優としての活動がスタートしており、『アルテイルクロニクル』などのゲームから、『ラブライブ!サンシャイン!!』や『アイドルマスター SideM』などのモブ役などをやっている。
2018年、『ハイスコアガール』で大野晶役にいきなり抜擢。初メインでヒロイン役を射止めるということをやってのけた。…まぁこいつほぼ喋ってないんだけど。言語を喋らないというか…ある意味で難しい役を初手から引き受ける形に。一番悪く言えば誰でも良いような役柄という言い方も出来るかもしれないが、初メインとしては明らかに難しい役だったように思える(特殊が過ぎる)
2019年、『荒野のコトブキ飛行隊』キリエ役にて、初主演を務める。
水島努が監督を務める、3DCGアニメとしての注目作において、真ん中を獲得するとかいうことを、こちらもまたやってのけたという所があるような所がある。
まぁ作品としては、当初の期待通りの結果を生み出せたかという所に関しては疑問符が残る結果とはなったものの、初主演として鈴代個人としては大きな経験を積むことが出来たと言える。
この年、もう一つ大きかったのは、『ぼくたちは勉強ができない』武元うるかだろうか。所謂『ぼく勉』は2019年春クールに放送。
メイン役を演じた富田美憂、白石晴香と共に声優ユニット『Study』も結成したりもした今作は、それなりに作品としても話題となった印象があり、第二期まで制作されることとなった。鈴代としては、ここでの知名度アップという所は確実にあっただろう。
この他、『通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか?』ワイズや、メイン役ではないが『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』で、白銀圭を演じており、メインじゃないけど白銀の妹というポジであることもあり、注目が集まった部分は確実に存在したと思う。
この年、若手女性声優の登竜門のラジオ『ラジオどっとあい』の77代目パーソナリティに就任し『鈴代紗弓のスズならす?』を放送。初パーソナリティを務める。
この年ほぼそのままの流れで『はーい!鈴代です!今行きまーす!』がスタート。文化放送に気に入られたのかなんなのかという流れではあったが、ソロラジオも速攻スタートしていく。
2020年は、主だったメイン役というのは存在しなかったものの、『とある科学の超電磁砲T』にて弓箭猟虎を演じるなど、ビッグタイトルに参加したり、『マルコと銀河竜』ラッカ・イセザキなど、ゲームの方の出演を重ねたりしていた。
2021年には『86-エイティシックス-』クレナ・ククミラ役を獲得。電撃文庫の人気作であり、プッシュもあったことで、一定以上の成果をアニメとしてもあげられたわけだが、その中でも割と可愛い側のキャラとしてクレナはいた気がする。
作品としての完成度も高かった。
この他『精霊幻想記』クリスティーナ=ベルトラム役など、複数の作品にアニメで出演。
また、現在もパーソナリティを務める『鈴代と楠木のガンガンGAちゃんねる』もこの年からレギュラーでスタート。
2022年はめちゃくちゃ出演が増えて、また飛躍の年に。
『失格紋の最強賢者』ルリイ=アーベントロー、『魔法使い黎明期』ホルトなどから始まり、キャラ多すぎの割にまとまってはいた『くノ一ツバキの胸の内』ではアサガオ役を演じている(あの多さでよくまとまった方だよなマジで)
『シャインポスト』では主役となる青天国春を演じた。こちらはユニットとしての活動という所も中々の力の入れっぷりであり、まぁそもそもキャストに≠MEをぶち込んだこともあり、かなり活動の仕方がドルっぽくもあった。
深夜にゴリゴリ生配信したり、ダンスがアイドル基準でクソ難しかったりと、鈴代にとって試練でもあったと思うこの作品であり、正直話題性という所に関してもなかったのだが、話の出来としてはドルを使うとかいう愚行を行った割には悪くはなかったので、もうちょっと話題になっても良かったんだけどねえ…w(ドルの方々も演技割と頑張ってはいたし)
と、まぁこれだけでも普通に豊作の年だったのだが、ここに最後にどデカい一発である『ぼっち・ざ・ろっく!』伊地知虹夏役が登場。
きらら声優の仲間入りという部分で発表のタイミングからそもそも一定の重さはあったのだが、想定以上過ぎるあまりにも大きな話題を呼ぶ作品となった。
ある意味で一番キャスティングとしてはメインの中では想定の範囲内感はあったものの、いざ声が付いてみると母性的な所も出てきて、キャラとしての魅力を引き出す結果に。
作品としては近年でも異次元の人気を見せており、大きな大きな代表作となった。
また、メインではないにしても『機動戦士ガンダム 水星の魔女』でレネ・コスタを演じており、割と話題作をしっかりと押さえれた年でもある。
年末に『ウマ娘プリティーダービー』のサトノクラウン役も決定し、ここにきてコンテンツに登場。逆にあんまりコンテンツ踏んでなかったってのも珍しい話ではある。
今年は『女神のカフェテラス』鶴河秋水からメイン役はスタート。
まだ未放送のメインがやたらと多く、『SHY』レディ・ブラック、『ひきこまり吸血姫の悶々』ヴィルヘイズ、『帰還者の魔法は特別です』ロマンティカ・エルなどが予定。
来年には『望まぬ不死の冒険者』リナ・ルパージュ、時期未定で『友達の妹が俺にだけウザい』小日向彩羽が決まっている。
ここ数年特に安定した活躍を見せており、結構多彩な活躍をしている印象。
ラジオ含めて勢いのある若手声優の一人であり、今後も安定した活躍をしてくれそうな声優である。
評価
はい、ということで評価パートです。
鈴代の技量という所に関してだが、こう言語化するのが難しいタイプだなと率直に思う。
なんというか、こういう声優系統って、どこかに長所があってみたいなのだと書きやすいんだが、鈴代の場合は全体的な総合力という所で勝負が出来るタイプという感じがする。
全体的になにかに突出したモノというのはそこまで現状出ている役柄的には出てきていない方なのかなと(これはあくまでも現代声優業界のキャスティングとしての問題が孕んでいる可能性はあるけど)
演技においては、安定感という所は間違いなく存在する。
どこに置いても、一定以上の成果は出してくる感じというのは、メインでもサブでも置きやすいということであり、重宝される理由が分かる。
声自体も、純粋な可愛い声という所のパワーが鈴代は非常に強い。
演じた段階での、現状デフォルトとされている声が、色々な役柄においてマッチしやすい、可愛い系統、ヒロイン系統に配置すると効力を発揮する声であることがまぁ強みではある。
問題はこの系統が強い!となると、他の役柄があんまり回ってこなくなることではあるんだが。
まぁそれでも多少の違いというのは普通に存在するのだが、基本的にはそんなに広い声幅がある感じには現状は見えていないと思う。(見えていないけど役の幅自体はあるという)
まぁその中でも引き出しという所に関しては、割と細かく存在する感じはするのだが。
ヒロイン系統、可愛い系統が似合うのだが、若干不憫とか、負けヒロインとか、そういうのも似合う気質が存在するような感じはする。
演技全体として、割と雑ツッコミとか、そういうところでも良さを出せている印象があり、こういう所が二次元キャラとしての自然さというか、面白さみたいな所を引き出せている感じはするかなと。
『ぼくたちは勉強ができない』武元うるかとかの演技の軽さというか、そのキャラに合わせた軽さ重さみたいな所の演技の加減は普通に上手な所があると思う。こういう所の演技の仕方の違いで、声幅自体はそこまで現状感じなくとも、キャラ毎の違いという所を表現できている部分もあるのかなと。
軽さ、アホがスイートスポットではあると思うのだが、それ以外も出来ることは毎度毎度示しているとも思うぞ。
歌に関しては普通かなと思う。
下手ってことはない。ただ『ぼっち・ざ・ろっく!』の『なにが悪い』に関しては、音域が鈴代のスポットから外れている(高すぎる部類)と思われ、歌うのがクッソ大変そうだなとは思う。
演技よりも音域は限られてそう。そりゃそうなんだが。
『ぼく勉』『シャインポスト』とか色々とユニット系統での歌唱が多めだが、そういうところでも別に普通に歌われているので、なにかどうこう言うほどでもない(声優は演技が一番大事だしね)
トークに関しては、かなり最初の頃からやっていることもあって、場数はしっかりと踏んでいるなあという印象がある。
ただ、割とポンコツというか、ボケたことをすることもあるのも特徴ではあると思う。
人に好かれやすそう、懐かれそうな感じはするし、喋っている内容も面白いんだが、自然とボケになっていたり、なんだその急にそのテンション!?とか、色々と話題に事欠かない部分はあるような気がする。
まぁ所謂陽側だとは思うのだが、それでいて抜けている所があるという所もあるからか、尚更愛されキャラな部分が強い。やる所はしっかりやられますしね。
色々な所でラジオとか番組に呼ばれたり、パーソナリティをするのは分かるトーク力とかなんだよなあ。
色々な意味で使いたい気持ちが分かる…という所が垣間見える気がする。
鈴代紗弓は、全体的な総合力で強みと安定感をもたらせる声優のように感じる。
全体的なバランスが非常に良く、どこに置いてもある程度の安定性がある所としては強みがある。
物凄く何かが突出しているというタイプではないものの、細かな演技のバランスで、色々な役柄を演じられている印象があり、まだ見ぬ鈴代紗弓の演技というものが隠されている可能性も感じるかもしれない。
鈴代の真価が見られるのはずっと『友達の妹が俺にだけウザい』のアニメ化のタイミングだと思い続けている。演じている小日向彩羽は色々な声を出す必要性があるし、キャラ自体としても色々な顔がある。だからこそ、本当は鈴代の名鑑はその後にしたかったんだけど…目処が立たないからさあ(
自身のキャラクター性という所も含めて、非常に愛されキャラ、人に懐かれる感じがする鈴代は、今後も出演作を伸ばしてく形になるだろうなと感じる。
以上。