声オタおにじくんの声学審問H!

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過激派で有名な(?)おにじさんが、声優の事を語ったり。

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おすすめ記事

#おにじ声優名鑑シリーズ Vol.14 種﨑敦美

おにじと申します。

 

いや、これは流石に書かなアカンて。

という話になったんだが、正直前にこの人に書いたこと以上のことはもう書けないんだよなとは思う。

なので、内容的に前書いたのとかなり近くはなってしまうと思うのは許して。

でもやっぱおめでとうございますは言いたいじゃん!ってことで、声優名鑑の形を持っておめでとうございますのお気持ちをドーン!ってことでよろしく。

てか最近名鑑やらなさすぎだろ(名鑑書くの大変なんだよ)

 

過去回↓

https://twitter.com/i/events/1026504183606784001

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種﨑敦美

 

オーディション・養成所・事務所遍歴

養成所(不明)

トリトリオフィス

東京俳優生活協同組合

 

 

生年月日 : ----年9月27日

デビュー : 2008年?

出身:大分県

 

査定

演技力:S

演技幅:S

歌唱力:C

キャラソン力:A

トーク力:E

実績:S

過激派的将来性:D

ダイの所もDAIにすりゃよかったかな…w

 

序文

さて、種﨑敦美を以前名鑑でご紹介したとき、筆者はこう〆ている。

種﨑敦美という声優は、声優演技派としての希望であり、『到達点』である。

筆者は助演女優賞で一種のゴールを迎えたと思っていたが、この人はまだ先を見せてくれるらしい。

 

もう分かったから、このまま"天下統一"してしまえ。もっともっと夢を見せてくれ。

おめでとう、そしてありがとう。 

いや、天下統一しちゃったんじゃないの。種﨑敦美。

とは言え、まぁしちゃったというか、時代が追いついたというか。

このような声優が明確に評価されるということがどれだけ素晴らしいことかということではあるし。

ずっとそれだけのモノは持っていたと思うし、その評価自体はされてきていたとは思う。

ただ、それが『初めて声優アワードで主演・助演賞を同時に受賞した』という形で残ることは意味があると思う。声優アワードの価値の是非は置いておいて。

 

種﨑敦美という声優を端的に『天才』という言葉に収めるのも失礼な気がする。

ただまぁ、腕一本で本当に声優の覇権を握ったという言い方をしていい声優。

昨今演技という部分が軽視されていく時代において、演技という所でここまでのし上がったとんでもねえ声優である。

 

…正直あんまり前書いた内容と変えようがないので、文章そんな変わらんけどマジで許してね(二年経ってデータが更新されている部分もあるけど、特に経歴は変えようがないからね!許してね!!)

 

経歴

彼女が声優を目指した理由は『美少女戦士セーラームーン』の45話、「セーラー戦士死す!悲壮なる最終戦」を見たかららしい。めっちゃやべー回じゃん。(女児向けアニメの次元をあまりにも超えている回として非常に有名)

とはいえ、幼少期から演技について学んでいたかと言われればそうではなく、中学が合唱部で、高校が美術部とかで(それも新聞配達のバイトをしていたからほとんど行ってないらしい)

養成所に行くためのお金を稼ぐために上京して働いているくらいである。(4年くらい働いたらしいく、本人としても声優としてという事を忘れかけていたらしいが、通勤中に俳協が見えて思い出したとかそういう話をどっかのラジオでしてたけど、これソースを忘れたわ)

 

種﨑敦美を語る上での声優としての始まりというのは、順風満帆とは程遠い所がある。

それこそ、主演・助演という所で評価される声優というのは、結構な割合でオーディションに合格してそこからとか、養成所から事務所に所属してみたいな所の経路が現在においてすぐに分かる人が多いと思う。

ただ、種﨑の声優としての活動の初期の頃のデータってマジで出て来ない、分からないモノが外野からすると多いのである。

種﨑は養成所からトリトリオフィスに所属するという流れが存在したことは間違いないのだが、それがどこの養成所から、いつトリトリオフィスに所属したのかが分からない。

声優活動自体は2008年頃から存在するのだが、養成所時代からこういうのって出るときは出るし、実際どうなんだろうなという感じ。筆者は2010年には所属していたのかなあという感じはしてるが、実際は分からんという。

 

実際、当人から出ている話としても、最初の養成所は半年で結果が出る所で、落ちているらしいし、次の養成所期間も非常に長かったという。

 

どんな人気声優、有名声優にもそんな時代は存在するのだが、種﨑に関しては特に初期の苦労というものが数字としても一定現れている印象があり、2011年までアニメの出演はゼロ。

当人の口から話される当時のエピソード含め、苦労人という印象はある。

 

そんな中で、2012年大きなポイントが存在する。

となりの怪物くん夏目あさ子役に抜擢され、初のTVアニメでのメイン級の役を獲得する。(と言っても、アニメもWikipedia上では二作品目、一作品目はあっちこっちのモブ)

ここでの演技がマジで強く、結構な注目を集めることになる。

というか、この時点である程度現在における種﨑敦美の演技というものは大枠では出来ている部分があり、初手でコレというのが凄い。強くてニューゲームかお前。

またアニメのラジオではコーナーを持ったりもしており、イベントでは司会を務めていたりもする(なかなか凄いことやらせてたんだなとなりの怪物くんって…w)

ここから、アニメ及びゲームの出演数が少しずつ増加傾向になってくる。

 

2013年は、幻影ヲ駆ケル太陽天道いつき、天道むつき、天道ななせの3役を担当。(ちなみに筆者はここで最初に種﨑さんを見ている)多くの声を出せるというところは既にこのタイミングから認識されている部分があったようである。

他『D.C.IIIダ・カーポIII〜』などでも出演、ゲームでも、メイン級の役が増加し始める。(『1/2Summer+』等)

 

2014年には、残響のテロル』三島リサ大図書館の羊飼い』小太刀凪鬼灯の冷徹』芥子

と、多くのメイン役を獲得し、特に『鬼灯の冷徹』の芥子は突然変わる声と「おのれ狸」で注目を集めているし、『残響のテロル』の演技のレベルの高さは眼を見張るものがある。

大図書館の羊飼い小太刀凪も初期の彼女の代表作の一つだろうし、この年は濃い。このあたりで認識されたという方も多いのではないだろうか。

 

2015年は、彼女にとって非常に大きな年となったと思われる。それが事務所の移籍だ。

5月31日付でトリトリオフィスを退所、6月1日よりフリーで活動することとなった。

フリー期間中にもモンスター娘のいる日常リリス役などで活躍。また引き出し増えてる…ってなった。なお、本当に増えていたのか、開けてない引き出しが開いただけなのかというところはある。(別に種﨑さん目当てで見たわけでもなんでも無かったアニメ、逆になんで見たのか)

 

そして、10月1日付で東京俳優生活協同組合に所属。当時堅実な演技のレベルを誇っていた俳協への所属となり、その演技の実力が一種認められた形になったとも言えると思う。

 

この10月よりすべてがFになる THE PERFECT INSIDER西之園萌絵役として出演。

二年連続でノイタミナ枠のヒロインを演じていることも、実力の証明の一つといえたかもしれない。なかなか連チャンってないし。

 

俳協に所属して初めての一年フルとなる2016年は、

2月にアイドルマスター シンデレラガールズ五十嵐響子役に決定。まぁ大衆という所ではここが一番のポイントかもしれない。というか、五十嵐響子ってこんなに後なんだと今になると思う。

アニメの方ではハイスクール・フリート』西崎芽依役、響け!ユーフォニアム2』鎧塚みぞれ役と、長期的に続く作品に相次いで結構重要な役で登場。

ポイントを押さえている感じの出演が目立った。前からそうなのだが、所謂メインのちょい横くらいから支えるポジションというのがもう当然にこの辺りからなったという言い方も出来る気がする。

あとポッピンQにも友立小夏役で出ているが、(作品が)もう誰にも覚えられてなさそうである(誇張表現)

 

2017年も、大きな一年の一つだ。

ノラと皇女と野良猫ハート』明日原ユウキに始まったこの年は、

主に秋クールに活躍が集中している。

魔法使いの嫁では主役となる羽鳥チセ役を演じ、宝石の国ではネプチュナイト役を、ブレンド・Sでは天野美雨役を演じた。

特に魔法使いの嫁では主役に座ったこともあり、その演技力がより注目された。作品としても人気であり、ラジオ、生放送含め多くの形での出演があった。

また、ブレンド・Sでも、R18同人誌を描く美雨を演じきり、たまに漏れる変態感がたまらなかった。(個人的には、第一回生放送でやった店員が完全にやりきれている上にクッソ上手くて格の違いすら感じてしまった)

メイン役ではないが、セントールの悩みでは御魂千草、御魂千奈美、御魂千穂の3役を演じており、彼女の技量が見える作品の一つである。

ちなみにOVA等多くの展開を見せていく、狗駒邑沙季を演じた『グリザイア:ファントムトリガー』のゲーム版はこの年からである。

 

余談であるが、この年に当時AbemaTVで放送されていた松井恵理子松嵜麗の声優アニ雑団』に出演しており、様々な事を語っている(最初の『となりの怪物くん』までのエピソードのほとんどのソースはアニ雑団と思ってくれていい)

「養成所時代の苦労した自分に今の自分を教えてあげたい」とも語っており、当時の苦労が垣間見える。

またこの時、やりたい役として『男の子(声質的にはすけこまし・クール系)』を上げていた。

まぁこれが現在に続くことを考えると非常に面白い部分ではある。

アニ雑団なんでなくなったんだよって話だが…まぁおた雑団が出来たのでいっか…(

 

ここまで書いておいてなんなのだが、この辺になってくると大きくない年がない。

2018年に行く。この年もメインは豊富だ。この年のメイン級だけを引っ張り出しても、

はるかなレシーブ』トーマス・紅愛

異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』クルム

『DOUBLE DECKER! ダグ&キリル』ユリ・フジシロ

青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』双葉理央と豊富なラインナップだ。

この年は『はるかなレシーブ』で「久しぶりにそういう声聞いたな」となったりもしたが、やはり青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』双葉理央が一番フューチャーされる役であろう。

彼女の”ダウナー系”の情報量の多さが本当に詰まっている役であり、アニメに置いても常にいいポジションにいるキャラクターだ。

ダウナーは誰でも出来るが、天才はダウナーでさえ違いを出す。

本当に上手い声優は、誰でも出来る役をその人にしか出来ないキャラクターへと格を上げるのである。

なお、青ブタに関しては、一話から最後までで明確に声が変わっているという変なキャラクターという言い方も出来る。

一話の双葉理央、なんかちょっと高いしちょっと可愛い。マジで違う。

 

2019年は、さらにメイン級の出演が増加。

『W'z《ウィズ》』ハナ / 美原華

『サークレット・プリンセス』藤村千景

フルーツバスケット』魚谷ありさ

この音とまれ!』鳳月さとわ

『グランベルム』新月エルネスタ深海

BEASTARS』ジュノ

この年は特に『フルーツバスケット』、『この音とまれ!』、『グランベルム』辺りのキャラクターが良かったかな。

この年に昨年の青ブタの映画青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない』が公開。

全体としてのレベルが非常に高い作品に仕上がっている。

『空の青さを知る人よ』にも大滝千佳役で出演しており、俳優女優陣が中心であるキャスティングを支えた。

前述した『グリザイア:ファントムトリガー』は、OVAが制作された。エセロシア語は必見。

あと、この年外しては行けないのは、ゲーム部門だ。

まず『プリンセスコネクト!Re:Dive』クロエ(黒江花子)。いつもよりもう一段低いとも言えるその声から放たれる破壊力とキャラクター性は大きな話題を呼んだ。

グランブルーファンタジービカラもそうであろう。耳を取られた時の豹変っぷりとかは、さすがの所。あとアズールレーンザラとか…

そして、『十三機兵防衛圏』冬坂五百里だ。彼女の技量が現れた一本。この作品は何も言えないからやれとしか言えない作品なので説明はないです。

 

この年の活躍により、『第14回 声優アワードにおいて助演女優賞を獲得した。

新型コロナの影響で表彰式が無かったのが本当に残念だったのだが、彼女の実力が大衆に大きく認められた瞬間だった。(まぁ声優アワードの選考がまともか?と言われたら首を捻るが。種﨑さんも取るとしたら13回の主演だったのでは?と思っていたし)

このときはまぁ種﨑は助演で支えることが多いけど、いつか主演も取れれば良いねえとか思ってたりはした。

 

2020年は、『劇場版 ハイスクール・フリートの公開から開始。

メイン級の役が多いわけでなかったが、一個一個が重かった年というか。

まず、『シャドウバース』伊集院カイ

様々な役をやってきた中で、17年に言っていた『男の子役』をついに獲得。

まぁクールというよりは、イキりが入っているキャラだが…

 

また、長年続いているとある科学の超電磁砲T』にて操歯涼子役での出演が決定。

これも種﨑らしい役というか…マジでこういうポジが得意みたいな所があるから。

 

そして、ドラゴンクエスト ダイの大冒険の二作目のアニメにおいて、主人公ダイを演じることがこの年発表。

ドラクエの、ジャンプ作品のセンターを、少年役を獲得したという形。コレ以上ない少年役を遂に獲得。

こちらには結局未完だった前作のアニメ、そして前任の藤田淑子という存在もいる中で、二代目としての難しさも存在した訳だが…

まぁこの役が主演賞を勝ち取る作品となっていくので、どうなったのかというのは言うまでもない所はある。まぁやると思ってたよ普通に。だって種﨑やし…(

 

2021年にも大きな役…いや毎年あるねんデカい役は。

この年は『約束のネバーランド』ムジカ、『Vivy -Fluorite Eye's Song-ヴィヴィ/ディーヴァなど。

特に『Vivy -Fluorite Eye's Song-ヴィヴィに関しては作品としてもかなり話題となった印象がある。

キャラとしても様々な表現、声という所が必要だったのだが、こちらを見事に演じた。

こういう色々なの見せる系は強いのよって感じではあるけども。

この年、『結城友奈は勇者である -大満開の章-』(加賀城雀)とかもある。

 

昨年2022年は大物が多すぎて困る奴。

SPY×FAMILYアーニャ・フォージャー、『ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャンエンポリオ・アルニーニョ、『鬼滅の刃雛鶴、『その着せ替え人形は恋をする』乾紗寿叶などなど。コレにダイが終わった年という。

というか、コレダイがなくともな年なので。

SPY×FAMILYアーニャ・フォージャーは恐らく世間的には種﨑で驚かれていた気がする。でも、なんというか最近この辺やらなかっただけと言えばだけ。でもこういう子供系は珍しかったのは事実なので、インパクトとしては残ったんじゃないかなと。

『その着せ替え人形は恋をする』は直田がちょっと可哀想になるくらい上手かった。(直田も新人賞おめでとうね)

 

この活躍により、先日第17回声優アワードにて、助演声優賞・主演声優賞のダブル受賞。史上初のことを成し遂げたわけである。

今年も多くの作品での主演が既に決定。

演技という所の強さをもって、声優界を席巻した超実力派声優、それが種﨑敦美である。

 

 

評価

彼女の強さ。もうそれは演技面である。

筆者は色々と声優の良さとかに関しては書いて書いて書きまくりたいというタイプなのだが、もうこの人の演技については、逆に語りたくなくなるまである。

聞いたら分かるじゃんって話なので…難しいよね、逆に説明が難しい。

二年前の自分めちゃくちゃ説明してるけど。なのでそんな変わらんよ(

 

彼女の演技能力の高さを言語化するの非常に難しい。

が、まず一つ言えることは『情報量の多さ』という事だ。

難しい表現ではあるが、セリフに対して乗ってくる感情等の量が、他の声優と一線を画する所がある。

量ってなんだよって話だが、まぁ単調なものではないってことなんだけども…

 

声優という職業において、演技が一番大切である事は至極当然の事であるが、

その演技において、何がどうあれば上手いのか?という点に関しては意外と定義するのが難しい。

その中で、『演技力』という観点での違いが一番分かりやすいのは、感情面での表現だと考えている。

 

声優の演技というのは、絵に対して、声を当てるわけだが、そこには実写以上の感情表現が必要な場合がほとんどである。ある意味での”誇張表現”という言い方も出来ると思う。(最大限悪い言い方をすれば)

自身の体や顔が映らない以上、絵の補助があるとは言え、声で全てを表さなければならない。

感情と言っても、嬉しいとか、楽しいとか、そういう単一的な感情だけではない。

複数の感情が混在しているようなものになる場合がほとんどで、そういう場面はめっちゃ大事なシーンだったりするので、こういう所をしっかりとしてくれるとキャラとしての魅力も上がるし、その上で作品としても良い形となる。

 

その中で種﨑敦美という声優は、その感情表現の所でとんでもなく長けている。

複数の感情が凄く伝わってくる点が異次元である。

この異次元の『情報量の多さ』というのは、彼女の演技においての能力の高さと彼女自身の演技への向き合い方等がそれを実現していると考えている。

能力の高さと言っても、なかなか抽象的な表現感が否めないが、スキル的な所である。

 

彼女の高いスキルの一面は『息の使い方』の点が結構分かりやすいのかなと思う。

それはブレスという面も勿論あるが、どちらかというと『吐き方』の方。

この吐き方については、以前『声優よ、業界よ、オタクよ、マルチで良いけどまず『声』で『優』れて『演技』だろ。』でちょっと話しているのだが(というか技量の話はここで話した事と大差ないことになるので許して定期)

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この吐き方で感情においての補足が凄く効く場合というのが存在する。

それが不安であったり、怒りであったり、様々な物があるが、それは『吐く時の息の出す速さ』であったり、『吐く時の息の量』であったり、もう訳わかんない域まで考えねばならなくなってくるが、そういう所が本当に上手い。

まぁここまで見ているのもおかしいのかもしれないが、そういう所をに目が行くのが種﨑敦美の凄さだとも思う。そういう細かい所で良さとかが出るんだなって分かるというか。

 

あとは、『間』であったり『発音』であったりする所だろうか。

この点に関しての『間』の説明は放棄。無理、感覚の問題過ぎるし、コレに関してはディレクションのウェイトもそこそこあるだろうし…

『発音』に関しては、どれだけ発音を崩すか、どれだけ発音をはっきりさせるかという所である。

不意を突かれた時の第一声等は発音を崩し、(へ?とか、ひゃっ!とか王道ならそういうのである)

強い意志を感じさせるところは発音をしっかりさせて、そのまっすぐさを表現する…

このような所の使い方とそのレベルが非常に高いと感じる。

なんかこういう所で可愛さとか、ギャップとかそういうのを示せているんだろうなと言う感じ。強いよねそりゃ。

 

そして、彼女の一番凄い所は、その声の幅の点である。

ただただ広すぎるのである。異次元の広さである。高いところから低いところまで、どこまででも行けてしまうんじゃないかと思わせる。

彼女の声幅の強さは、『種﨑敦美』から本当に離れられる点だ。

 

声幅がない場合は勿論だが、声幅がある場合でも『根幹は本人』という所が普通はあったりするのだが、彼女はそこから限りなく離れられる印象がある(勿論ちゃんと聞いたら種﨑さんだって分かることには分かるんだけども)

五十嵐響子とクロエが同じ声帯から出ている時点で何かがおかしい。(なぜサイゲが絡んでいるゲームで比較した)この人には二種類地声があるんじゃないか?とか思ってくる。

実際、低音の時の根幹と、中、高音の時の根幹の声って違いすぎる気がする。

それは、クロエのコミュとかが今は分かりやすいんだろうけど、同じ人間が出してるとは思えないような声を出してくるのがほんとすごい。

なんというか、引き出しが多いとかの次元を超えている感じがあるのが恐ろしいんだよな。引き出しの量多すぎるだろって話だし。

 

逆にできない所を探すほうが難しいんじゃないかとまで思わせてくれる。

声の高さが段階的に変わるとかそういうレベルではないような気がしてくる。無段階変速というか…

こことここの間っぽいの!とかが普通に出てくるから怖い怖い。声色ってここまで変えられるんだ…?と思わせてくれる。

野球で言えば、ボール一個とか半個のコントロールが出来てしまうような感じ。恐ろしい。

一人何役出来るんですか?って感じで、現に複数キャラを演じる機会というのも少なくないという事もあり、それは共通認識の所があるのだろうか…?

それでいて、その声が変わろうと演技のレベルは変わらないのがまた凄い。

 

その声幅は、ぶっとんだ役をやった時の演技や、キャラが大きく通常のキャラ性を外した時の演技の破壊力という意味でも大きく使用される。

それが近年わかりやすかったのが、恐らくクロエであって、話題になったんじゃないかな?という感じはある。

それでいて、感情が高ぶった際の演技では声の種類が片手で収まるとかいう、よくあるパターンにも該当しないのだから、彼女の演技幅の凄まじさを感じずにはいられないのだ。

まぁこのぶっとんだキャラ性のところは、初メイン役である『となりの怪物くん』のゴルベーザあさこ側の演技ですでにある程度出ていたように思え、その根幹からの強さを感じずにはいられない。あの時点でアレってなんやねんって話。

 

また、近年そこの中であまり使われてこなかった所が本格的に使われ始めている感じがある。

それが、まず一つとしては少年役。

地声の系統含めて出来ることはなんとなく分かっていたとは思うのだが、改めて提示されるとその強みというのがしっかりと出ているような気がする。

というかそこでの使われ方がダイとかなんだから、信頼のされ方というのも感じる所はある。まぁダイ見りゃ分かるだろっていうくらいには少年役はしっかりしているイメージがある。

また、アーニャのような幼児役もいままではそんなに多くなかったので、意外感が出ている印象がある。

というか、そもそも最近の種﨑の声傾向的に低めのが多かったっていうのもあると思う。昔はどっちかっていうと高い方が多かったのだが。まぁ年齢的な問題もあるのかなとも思っていたが、まぁ普通にこっちも今も出来るっていうのを完全に示したなと。

この人強すぎだろって思う。強いからなんだけど。

 

このレベルへと達したのは、彼女自身の考え方や、演技への向き合い方の面も多いように感じる。

彼女は常に考えている事の量が常人より多いんじゃないか?と思っている。

突然何を言い出すんだ?とかお前それお前が嫌いな人柄じゃね?とか言われそうだが、今演技の話をしているから心配しないで欲しい。

彼女の生き方がそうなのか、元々からそういう人間なのかは分かったものではないが、種﨑敦美という声優がしゃべる時というのは、非常に時間がかかるが、かけたら凄くいい言葉が出てくるタイプである。

それも特に、演技やキャラにおいての事になると、キャラや演技に対しての理解度の深さを感じることが出来ると筆者は感じている。

これは、考えている、感じていることが多いからこそ、処理に時間が掛かっているというオタク特有の都合の良い解釈を筆者はしている。

 

『考えている』『感じている』その量が多いからこそ、吸収できる量も多く、そこの情報量の多さが、演技にも繋がっているのではないか?凝縮されたものなんじゃないか…?とかを考えたくなってくる。

『その域』まで考えさせてくれるレベルの演技をするのが、彼女である。

 

そんでもって、彼女の経歴を考えていくと、中高などでは演技には触れておらず、それで養成所に入るまでに働くのが4年、半年で最初の養成所はダメで、次の養成所での時間が長かった…等、声優としての始動の遅さや、長い時間をかけて…という感じが強い。

その過程の一歩一歩がきっと彼女の能力の向上に少しずつ作用していき、”全ての道””全ての一歩”今の種﨑敦美としての演技を形成しているのだと思う。

キャラへの向き合い方、愛というところは、今回の受賞でのコメントなどを見ても非常に分かる。その辺りというのも大きな要素だと思う。それであの技量があるってなるとそりゃ強いに決まっている。なんだこの人(素)

 

いやどんだけ演技に文字を割くの?(

歌唱力及びキャラソン力について。

ここは、最初に見た時よりも最も伸びた点と言えるかもしれない。

初期の彼女の歌(キャラクターソング)については、どちらかで言えば下手側に分類される方だったと思う。

 

しかし、持ち前の演技幅も伴っているのと、彼女自身の歌唱力自体の伸びがあった結果、『キャラソンでキャラで歌える』という所にちゃんとやってきたのである。

現在では、キャラ声でキャラソンを歌うのがかなり上手になり、違うキャラだと違う声で歌えるようになっており、非常に声優として有能なポイントの一つにへと変化している。(青ブタのEDは高いとの声があるが、アレは初期の双葉理央の声が今現在より明らかに高い所が原因だと思う。1話の青ブタを見てみよう)

デレマスのライブにはかなり頻繁に登場しているらしい。

しかしまぁ、彼女の初イベントとなる『となりの怪物くん』のイベントで乃木坂スクエア200席を前に、『Q&Aリサイタル』をワンフレーズ歌っただけで足が震えていた彼女が今もうウン万の前で堂々と歌ってるとかそういうのは、なんかすげえなあとは思う。

というかキャラ声で歌うっていうのって別に声の幅がある声優でも出来るわけではないので、それがかなりできるっていう時点でめちゃくちゃ有能である。

キャラソンをキャラ声でかつそれなりに上手く歌うのが一番難しいと思ってる所はある。コレが出来るの本当に凄いんだよな。

 

トーク力関してはない方ではある。ただ、昔に比べれば随分と喋れるようになっているのも、また事実である。

結構慌てたり、処理が追いつかなくなっていることはあるが、前述の通り演技の事であったり、キャラやアニメの所の話は時間をかければかなりいい話が聞ける印象があり、言葉を凄く選んでいるんだろうなあ…という感じ。

割と、コーナー系統では思い切って行くタイプで、面白側に完全に振ってくれるように近年はなっており、明らかな慣れを感じる。

中々に喋れないことにはしゃべれないのだが、ダイの大冒険の生放送を見返してみたら「いや、割と普通に喋れてるのでは?」とかにはなりつつあり、かなりの改善傾向である事は間違いない。

いや本当に喋れるようになってるんだよな、あるかないかの二択ならないになっちゃうけど。なんというか、自分が言いたいことをしっかりとまとめたいって感じがするのかなって。

なんというか、出てこないのが面白いくらいの程度に収まるようになったのが良かったのかなって。

この雰囲気から割とスッと演技に入られるので、この人やべーなってなる。

 

種﨑敦美という声優に関して、才能という所は存在したと思う。そうでないとこうはならないと思う。

初手の『となりの怪物くん』であんな演技してるんだから、そりゃあったと思うのだが、でもそれだけでこういう声優が出てくることはないんだろうな…と感じるのも、種﨑敦美という声優のような気がする。

様々な苦節があって、そこから始まっていく所というか。

 

当人も、今回の主演・助演の受賞で初めてアニメに起用してくれた監督に連絡したと言っている(恐らくとなりの怪物くんかな…?と)

実際、当時何者でもなかった種﨑敦美という声優を起用するというのは、それだけの勇気みたいなものは恐らく必要だっただろう。

普通に強いしね、あの時の声優面子。そういう中で起用してもらったというのはきっと大きかった。

 

そういう一つ一つの作品への姿勢であったり、人との巡り合せ、そして本人の努力という所が結実した結果なんだろうなあとか勝手に思ってる。マジで勝手に思ってるだけだよこういうの。

なんというか、最初からを大切にされてるのとか見ると、本当にこれまでの経過というのが凄く大切で、それがあったからこその今なんだろうなという感じがするのが、良いなあって思う。

 

一種、声優アワード側のメッセージの意思表示の部分もあるとは思う(そもそも主演が三人っていうのがないし、ダイは少年役での獲得となったこともあるので)

ただまぁ、それに相応しい、ダブルで取れる声優なんてほとんどいない訳で。

その一発目に種﨑敦美が選ばれたのは栄誉だと思うし、これほど相応しい声優はなかなかいないと思う。

ずっと強かったし、そんなことは分かってたんだけど、なんというかここ数年で本当に世間に認知された感じがあって喜ばしい話である。

 

いや本当におめでたい。おめでとうございます…

 

以上。