おにじと申します。
今回は声優の話題。
大正義声優の話をすることというのもそんなないし、声優名鑑とかと内容は若干かぶる気もするんだけど、今回はちょっと短めに筆者が思っているだけのことを書くみたいなことをたまにはしておこうと思う。
ということで、今回は種﨑敦美で1記事です。
今期、種﨑敦美がアツ過ぎる
2023年の秋クールのアニメの放送がまぁほぼほぼ出揃った感がある(毎回初月半ばくらいにならないと出揃わない)わけでであるが。
この中で、本当に種﨑敦美(東京俳優生活協同組合)がアツ過ぎるなという印象がある。
まず、既存作品として『SPY×FAMILY』の第2期がある。アーニャ・フォージャー役としてメインでの出演となる今作は、待望の続編という形となる。
第1期の時には、アーニャの演技というのは一定以上の評判となっていた印象だし、作品としてもかなり大きな作品なので特に1クール目は大きな注目を集めた感じがする。
第17回声優アワードの特に助演声優賞受賞の大きなポイントとなった作品であるし、各所の評価というのも高いだろう。
次に『魔法使いの嫁』の第2期の2クール目が今期である。 羽鳥チセ役を演じており、こちらも注目作品の一つだろう。
主演としてのポジションを得た作品としては比較的最初の方である『魔法使いの嫁』。この作品でも一気に評価を上げた部分というのは確実に存在するような感じがする。
あと継続系では『Dr.STONE NEW WORLD』とかがある。
新規作品ではなんと言っても『葬送のフリーレン』がある。
日テレが深夜アニメ枠を開始の一本目で、サンデーの人気作をアニメ化。
フリーレン役を演じる訳だが、金曜ロードショーで2時間やるくらいの気合の入りっぷり。
今作はその気合が空回りしている感じもなく、原作勢にも好評な様子。フリーレンの冒頭15分の演技だけでも引き込まれた人間も多かったようだ。
メインメインというわけではないが『薬屋のひとりごと』にも玉葉妃役で出演。
こちらも期待されている作品で、初回は3話一挙放送という気合の入りっぷりだ。
これ以外にも『婚約破棄された令嬢を拾った俺が、イケナイことを教え込む』(ルゥ)、『デッドマウント・デスプレイ』(倉木リサ)、『アンダーニンジャ』(鈴木)など多くの作品に出演している。
今期は、非常に豊作とも言われているクールな訳だが、種﨑はその中でも注目作と呼べる作品に尽く出演している状態であり、その上出演数もめちゃくちゃ多くなっている。
まぁ種﨑敦美ほどの声優であれば、出演数が多いのは当たり前になりつつはあるとは思うのだが、それにしても『フリーレン』『薬屋』『スパイファミリー』の3本を押さえているのはやっぱり明らかに強い。
ここまでの作品に出ている種﨑、今期は種﨑のクールと言っても過言ではないくらいの強さである。
公私共にマジで良さそうな種﨑
種﨑は、近年ずっと有能な声優としての地位を確立してきていたと思う。
演技としての能力の高さというのは、最初出てきた時点から目を見張る物があり、それが世間において周知されるまでに結構な時間を要した感じはあったものの、メインや主演での出演が増えていくにつれて、世間にもそれがバレたというか、分かられた感じがある。
2020年の『第14回声優アワード』での助演女優賞受賞はその一つの形だなあと思っていたし(幾ら声優アワードの価値がどうなのかとかがあったとしても)もうあの頃には普通に有能声優、演技が強い声優として認知されていたと思うのだが、
今年の『第17回声優アワード』での助演声優賞、主演声優賞の史上初のダブル受賞というのは、大きな驚きだったし、誰もやったことをやったという事実が、種﨑敦美という声優の価値をめちゃくちゃ引き上げた感じがあった。まぁそれだけこの期間の種﨑の働きがヤバかったんだけど…(ダイ、スパイファミリー、ジョジョ、鬼滅、着せ恋等)
そして先日結婚を発表。
筆者、報告ツイートを見た瞬間に何故か結婚の可能性を考えなかったのだが(事務所の方ばっかり考えてた)、ああそうか結婚してなかったなあとか、そんな感じになってしまった(なんでそこで考えなかったんだろうな)改めましておめでとうございます…
まさに公私共にという奴であり、マジですべてを手に入れつつある種﨑。バカ強すぎるだろ、なんだこの声優。
これだけやれる引き出しの多さ
と、まぁ種﨑に関してはもうあらゆる所で重宝されまくっているという感じで、各所で活躍を続けているわけだが。
やはり種﨑の強みとなると、勿論演技自体もそうなのだが、演技の幅、引き出しの多さという所があると思う。
本当に多種多彩な声を出すのが種﨑という声優であり、今でこそ出演数が増えて知名度が上がったことで世間にも複数の声で種﨑と認識されることが増えたものの、高音から低音までやれることもあり、エンディングの記載などで気づかれることも未だにあるとも思う。
種﨑の素晴らしい所は、根本的に声を変えるの次元に到達している所。声幅がある声優というのも、当たり前だけど同じ声帯を通しているのだから、その人の声の要素っていうのはある程度は残るものなんだけど、種﨑はその要素を限りなく低く、少なくしてくる所がある。
これによって本当に違う声みたいなのが普通に出てきちゃうから本当にビビるんだよな…
こういう所もあり、種﨑はあらゆる役柄という所を演じていて、それぞれで素晴らしい演技をしている。勿論めちゃくちゃ演技力という所も素晴らしいんだけど。でも現代声優業界において、これほどまでの演技幅、演技の引き出しを持っている人はめちゃくちゃ希少なので、そういう演技が出来る種﨑の素晴らしさという所を一つ上げるとするとやはりこの演技幅・引き出しという所をやはり上げたくなるわけである。
確実に評価されてるしね、こういう所。
でもやっぱり元気系キャラとかやって欲しい~!!!
ただ、こう最近色々な役やってるんだけど、やってるんだけど、最近本当に元気系キャラを本当に見る機会が減った。
なんというか、色々な役やってるんだけど、いわゆる高音系統キャラを全体的に見る機会が減ったなあと感じてしまうのである。
それでも種﨑の引き出しは多いので、そこ以外でやっても色々な役柄というのは普通に出てくるのだが、なんかどこかでラインが引かれている感覚がある。
これは逆に言うと、最近の種﨑は低音系統が増えているということでもある。
数年前くらいから、いわゆる少年声系統の役柄が増え始めた所があり、こちらの評価をかなり上げている印象がある。
『ダイの大冒険』ダイを始めとして、この辺りの役柄が増えた。元々から種﨑はこういう所での演技は出来ていたとは思うのだが、ようやくスポットライトが当たったという言い方が正しい気がする。この辺りで、少年声の種﨑としての使われ方が増えている感じはする。
この傾向もあるせいなのか、まぁ本当に高音を聞かない。あとは大体低音の落ち着いた系統のキャラというのも多い印象。フリーレン、チセ、双葉辺りの音域、演技というのが、近年の種﨑の起用におけるトレンド的な雰囲気も感じられる。
実際の所、種﨑によるこの傾向の演技というのはレベルが非常に高い。感情という所の起伏が決して大きな方ではないのにもかかわらず、効果的な感情表現をしてくることで、見ている人間の心を動かしている。フリーレンの最初の方とかは、それを端的に示している所もあるんじゃないかなと思う。
ただ、やっぱり種﨑の最初の印象というのは、やはりどちらかと言えば高音のイメージだったと思う。
やっぱりこれはアニメ初メインの『となりの怪物くん』夏目あさ子の印象があまりにも強すぎるからという所はあるとは思う。ただそれ以外にもこれくらいの音域のキャラって結構いたし、そういうところの演技も上手である。
最近はどっちかっていうと、思いっきり感情表現をするキャラというよりは、起伏が大きくない中での調整という所の上手さみたいな所のスキルを見せてもらっているのだが、この人に明るいとか素直とかのタイプの女の子をやらせた時の破壊力っていうのは、かなりの大きさという言い方が出来ると思う。
喜怒哀楽という所の表現が本当にクッソ上手いのでね。
まぁだからこそやって欲しいなあと思わずにはいられない気持ちはある。
『SPY×FAMILY』のアーニャ役が決まり、声が出た時の世間の反応というのは、かなり驚きの方向性が強かったように思う。
「種﨑さんってこんな声も出せるんだ!」みたいな反応がどちらかと言うと多かったのかなと。これが色々なことを物語っている感じがする。
別に種﨑の演技において、アーニャ辺りの音域というのは珍しいモノではないという筆者の認識なのだが、そういう反応のされ方をされてしまうというのは、それだけこの音域の印象というのが最近ないってことなのかなあとも感じてしまう。
まぁ年代によって主戦場が変わっていくというのは、声優においてはあるあるではあるし、種﨑の重宝のされ方からして、こういうことを言うのは野暮というか、我儘以外の何物でもないとは思うのだが、とは言え種﨑の強みというのを出せる所の当初の一番のスイートスポットだったはずなんだけどなあ…とどうしても思ってしまう。
現代声優業界においては、どうしてもこの声優はこの声!みたいな固定の感じがある。
声優の母数が多すぎるが為にこういう感じになってしまっている感じもするが、本来声優というのは色々な声を出してみたいな所があるはずであり、この傾向というのはいかがなものかという感じはある。
そういう声優業界において、種﨑は色々な役をやっている方であることは明らかだし、それだけの声優であることも明らかだと思うし、現状の種﨑にケチなどつけられるはずもないのである。
そりゃ分かっているんだが、種﨑の強みというのを一つ隠蔽した状態というのはむず痒い所あるんだよなと。
色々な意味で難しいとは思う
まぁ、色々な意味で種﨑に高音キャラとか、いわゆる「まっすぐ」なキャラクターを振るというのは難しい部分があるようには感じる。(まっすぐなキャラクターは高音キャラになりやすい)
今あえてそういう役を種﨑にやらせる必要性がないというか…そういうまっすぐな所は新人や若手に経験を積ませるみたいな所の傾向の方が強い。
基本的にそういうキャラクターというのは、一定以上の技量があればそれなりにちゃんとやっているように見える。現代における養成所システムというのは、それくらいの最低限のモノを作るという意味では有能という言い方も出来るし、基本的にそういうのは養成所を経由してしっかりと声優という肩書をつけられた人間であれば、大外しはしないようになっている気がする。
新人・若手に大暴投をさせない。という所を考えると、逆にメイン所のこういう役に置いた方がしにくいし、セリフ数も増えるので経験も積めるというわけである。
種﨑に現在のような役が回ってくるのは、種﨑が本当に上手いからであるし、まっすぐなキャラとかが回ってきにくいのは種﨑が本当に上手いからなのである。
あえて種﨑にやらせる必要性がない。もっと種﨑がやるような役は出来ない人間にそういう所をやってもらって、種﨑だからこそ出来る役を種﨑にやってもらった方がバランスが取れるのである。
だから難しいのは分かっている。分かっているんだけど、分かっているんだけどそれでも種﨑の高音キャラを見たいという気持ちを止めることは出来ないのである。
だってああいうのやらしたら上手いの分かりきってるんだから。良いの分かり切っているモノなんか聞きたいに決まっている。
なんとかこう、種﨑にそういう役を引っ張ってきてくれて、それなりの気合が入っているアニメとかって出現してくれないかねえ。あ、ソシャゲとかはなしで、頼むわ…(
以上。