おにじと申します。
過去回↓
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羊宮妃那
オーディション・養成所・事務所遍歴
TVアニメ『サクガン』ヒロイン役声優オーディション ファイナリスト
青二プロダクション(ジュニア所属)
→青二プロダクション(準所属)
生年月日 : 2000年3月26日
デビュー : 2013年
出身:奈良県
査定
演技力:C
演技幅:D
歌唱力:C
キャラソン力:C
トーク力:C
実績:D
過激派的将来性:B
序文
コロナの話題が少しずつ少なくなってきている今、新人・若手の中で知名度・活躍共に急速に拡大しているのが、青二プロダクション所属、羊宮妃那である。
彼女の声優としてのデビューは2020年であり、アニメへの出演は2021年からということを考えると、現在における活躍というのが、どれだけ急速なものかというのが分かると思う。
数年に一度、彗星の如く現れる声優というのはいるのだが、羊宮はまさにその部類と言ってまず問題がないだろうという所にいる。
全体的な能力が新人としてはかなり高く、すぐにアニメメインで使われるのも頷けるような技量を持っており、青二はとんでもないのを即戦力で引っ張ってきたなという印象。
青二で爆速で準所属を掴むというのが、彼女の力を端的に示している。
やさしいボイスが特徴だが、この出方は易しくないのよ。
経歴
声優としての引っかかりは中学3年の時、『FAIRY TAIL』で主人公のナツが放った言葉にグッと来て…ということらしい。
声優を本格的に目指し始めるのは高校受験後ということで、声優としては比較的遅めの入りではあるのだが、親が背中を押してくれるタイプの家庭だったようだ。
2019年、TVアニメ『サクガン』ヒロイン役声優オーディションにて、ファイナリスト7名に残る。ただ、最終選考では落選している。
しかし、このオーディションの活躍もあり、翌年の2020年に青二プロダクションにジュニア所属となり、声優としての活動がスタートする。
『城姫クエスト』から声優の活動がスタートしたと思われるが、ここからもう快進撃は始まりかけている。
2021年から、アニメにもモブなどで出演が出てくるわけだが、この稼働二年目、アニメ稼働一年目で早々に『SELECTION PROJECT』八木野土香役でメイン級でアニメに出演するという抜擢をされることになる。
割と近年声優プロスペクトが揃っている説もあるセレプロだが、羊宮はここでメイン役に抜擢され、演技としても初メインとして十二分な能力を発揮したと言える。
また、この年には文化放送A&Gにて『羊宮妃那の声ラブ』で初ラジオパーソナリティを務める。
所謂『アニラブ』の系譜であり、超若手声優が務めるラジオとして存在したこの木曜パーソナリティとして羊宮妃那が抜擢されていた。
初パーソナリティながら、普通にパーソナリティとしての技量もある感じであり、当初からの能力の高さという所は非常に気になるポイントであった(筆者、このタイミングで普通に声ラブを聴いていたらしい)
どうでもいいが、このタイミングで某ドラフト会議で競合ドラ1だったりしたのだが…まぁここまで競合ドラ1感がある声優になるとは流石に当時思わなかったなあ(
2022年は、羊宮にとって飛躍の年となる。メイン役が増えていく。
まだ3年目で。はっや。
『史上最強の大魔王、村人Aに転生する』ジニー・フィン・ド・サルヴァン、『それでも歩は寄せてくる』御影桜子、『その着せ替え人形は恋をする』乾心寿などでメイン役を演じた。
作品的な人気の部分などを考えても、やはり『その着せ替え人形は恋をする』の乾心寿役は、知名度を高めたキャラクターと言っていいだろう。
乾姉妹として出てくるわけで、心寿のコスプレ欲求というか、そういう所の掘り下げとかもあった中で、しっかりとそういう所の表現がなされていた。
あと、なんと言ったって姉の紗寿叶の声優が種﨑敦美とかいう、現代女性声優で最強レベルの声優をぶつけられるという、3年目には荷が重いだろみたいな所がある中で別に違和感を感じなかった時点で羊宮は勝っている(何に?)
いや、普通に格の違いを見せつけている相手もいたし…(誰が?)
2023年、もう飛躍を超えて大飛躍中の今年。
『アルスの巨獣』クウミ役で初主役を獲得し、また抜擢という形に。
『転生王女と天才令嬢の魔法革命』レイニ・シアン役など、冬クールから2つメイン役を獲得。
4月1日付で青二プロダクション準所属に昇格。厳しいジュニアからの昇格を入所4年で決めるとかいう爆速昇格を見せることになるが、ここまでの活躍を見れば妥当としか言いようがないだろう。
そして、『僕の心のヤバイやつ』山田杏奈役を演じた。
発表当初は結構声的なマッチングの部分で言われていた所はあったと記憶しているが、まぁ始まってみればそういう声は大分減ったのかなと(まぁこれは技量で黙らせたというべきかは微妙。こういうのって基本どんなのでも肯定する人間は多いので)
ただこれまでの羊宮とは違う部分が色々見えたし、そういう所においての能力の高さというのをめちゃ示せた作品じゃないかなという風に感じる。
今後の羊宮に対する期待感が高まる役というかね。
また、バンドリの『MyGO!!!!!』高松燈役を演じていたことがようやく公表され(出た時点で散々羊宮ではないかと言われていました)
アニメも開始、顔出しでのライブや生放送も解禁され、こちらの活動も活発となっていくか。
そして、ラジオの方はA&Gが半年ぶりに復活した、伝統の若手女性声優帯である『A&G NEXT STEP HOOOOPE!』の火曜パーソナリティに就任。
およそ二年ぶりにA&Gのラジオを務めることとなっており、毎週羊宮のラジオが聴ける状態。なおめちゃくちゃメールの競争率が高いらしい。
経歴としてはまだまだこれからである羊宮なのだが、このデビューからの短い期間において、完全に新人・若手声優の中で突出した存在となりつつあり、青二プロダクションはすげえ新人を引っ張ってきたな(まぁ落ちてはいるので、拾ったの方が良いのかもだけど)と思うわけである。
評価
羊宮を評価していくというのは、まだ打席数が多くないので難しい所ではあるのだが。
まぁ一つ言えるのは、声質という所が非常に声優としてマッチしているという所。
筆者は『声質』というのを評価するのが得意ではないのだが(最も言語化が難しいと思う)
聞いて声質がいいなって一発で分かるタイプの声優に羊宮は分類されると思う。
耳に良いというか、こそばゆいというか。包容力があるタイプの声質とか言えば良いのかなあ。
はい、この声質で演じれば強くなりますわなって納得できる感じのそもそもの声質の強さがある。柔らかい声質なんだけど、力というかパワーとしてはバカ強いタイプ。
悪く受け取られるかもしれないが、この声質で殴っておくだけである程度は成立する奴である。ただ、羊宮はほぼ最初の段階から声質だけで殴るという端的な方法は取っておらず、しっかりと技量が存在することを示しているのが、良いところである(勿論最初は声質だけで殴って成立させながら、技量を高めていく声優というのも別に悪いということはないんだけど)
その技量という所なのだが、こちらもなんか特殊な気がする。
所謂声優の評価として、当ブログがするような表現から若干逸脱するというか。
ものすごいバランスの上で成り立っているというか、いくつかの武器をうまいこと使い分けていることによって、演技としての完成度を新人・若手の所の物差しで測れないようにしているというかね。
前述した通り、声質がバチクソ良いので、ここを所謂優しい系、気弱系統のキャラではその強みをしっかりと押してきている部分はある。
それでいて、演技の自然感が強い。これは声優の演技における自然感のお話。
声優における演技というのは、声だけで演じ、キャラ自体の動きや表情は絵やアニメに任せなければならない形となる。
その為、所謂顔が見える演技から、何割かの情報がどうしても欠けてしまうのが、アニメなどの二次元系統作品の図式となる。
これを声優の演技で埋められると、めっちゃ自然に見えるのである。
なので、一定のわざとらしさ、分かりやすさというのが必要であり、その加減が難しい。
声優は役者と大きく括られるし、俳優女優とそう大差ない演技をすると思われがちなのだが、これが声優と俳優の演技の大きな違いであり、どちらがどちらをやることも難しい理由である。(俳優が声優をいつも通りの演技でやろうとすると棒に聞こえやすくなる。声優が俳優をいつも通りの演技でやろうとするとわざとらしく見える。)
この声優として必要な自然さ、わざとらしさ、分かりやすさのバランスの扱い方が羊宮はめちゃ上手に見える。
これって、どれかに一辺倒でもどこかがおかしく見えやすいという、非常に難しい所だったりするので、加減が大事。
気弱系であれば、ここでは感情出せ!とか、心から思っている所!とかでは分かりやすく出すことでギャップを出せたり、勇気を出している感じが見えたりしてくるわけだが、そういう所でしっかりとそういう演技が出来る。(着せ恋とかね)
それでいて、自然な会話をしている時は、リアル感の方を優先出来た方が、キャラクターらしさ、会話感がしっかりと出てくる。それでいて、自然すぎると淡白に見えるので、そこは声優らしい演技も残しつつうまいバランスが求められるんだけど、これが上手。(俺ヤバとか)
この演技においての声優として評価されるべき演技の加減、バランスというのが、現状の羊宮は新人・若手の中では突出している部分と言えるのかもしれない。(これは羊宮が元から上手なのか、新人・若手についてくれるスタッフが優秀なのかはこちらから判断することは出来ないが…)
このあたりのバランスが上手なことで、感情表現の所で上手く出来ていると思うし、惹きつけられる演技が成立しているのかもしれない。
元々の声質的な武器を、活かす時は活かして、それ以外のスキルが必要な時はそっちをしっかりと使っているので、演技においての隙というのが生まれにくい。
結果、印象に残る演技をする…という形になるんじゃないかなと。
まだまだ伸びしろはありそうだが、普通に演技に関しては新人若手としては強いと言える部類にしっかり入っていると思う。
声幅に関しては、まだあんまり引き出しを開けさせてもらえてないと考えた方が良さそう。
どうしても柔らかい系統の声質にはそういう役が最初は集中してくる。
そういう中で、羊宮はそれ以外が出来るという所の片鱗は『俺ヤバ』とか『MyGO』とか、ソシャゲとかで見せてはいる。
なので、ここを今Dにしているのは、そこが見えてきた時にちゃんとしたいなあって思っている。
まぁ問題は現代声優業界は、声設定を声優単位で行う節があり、声優の中の引き出しを何故か使おうとしない部類の所がそこそこ存在するので、そういう所をしっかりと発揮出来る役が何個か回ってくるまで何年かかるのかという所ではある。
羊宮は引き出しがないことは恐らくないと思う。ただ、今評価するとなると、そこを見ることが中々に難しいと思う。
歌も結構ええ感じ。
歌うとカッコいい側に割と寄るタイプであり、これはもっと歌の量出てくると普通に上の査定はBに到達すると思っている。
なんか特殊。羊宮って全部特殊な気がする。なんか普通の所謂ジャンルにハメられるタイプじゃないと言うか。
歌唱に関しても、なんか特有な所があり、発声の仕方とかなのかなアレ。
ギャップがあるのもそうなのだが、声の出方が普通じゃないように感じるんだよな、羊宮の歌って。これでちゃんといい感じにまとまってるのも凄いなって思うし。
MyGOとかはやっぱりカッコいいに振りまくってるんだけど、そういう時でのトーンは結構高いんだけどかっこよさがあるみたいなバランスをしてたりするの多いので、どうなってこのバランスが成立してんだろ?みたいに思う。
まぁこれも声質の柔らかさがあるからなのか。柔らかいのに鋭いみたいなことを両立させてくる感じ。いい感じなのはそうなんだけど、非常に面白い…というか興味深い。
トークに関しては、ちゃんと喋れるなあという印象。
勿論優しいイメージの声とかそういうのはあるのだが、しっかりと色々な所が見れている印象もある。
コメントとかツイートとかそういうのも拾えるタイプだし、話として結構色々なこと喋れる感じなので、声質のほわほわ感に反してという部分はあるかもしれない。
あと、めちゃくちゃ気遣いが出来る…というか、出来過ぎて損するかもしれないタイプ。
めちゃくちゃTwitter運用とかも20:30につぶやくとかきっかりしまくっており、そこまで気にしなくても良いんだぞ!ってことにまで気を回している所がある。
普通に実況ツイートくらいしていいから…(
青二の中でも駆け上がり方は近年の中で一番とも思える羊宮。
その原動力は、持って生まれた声質だけにとどまることなく、しっかりとスキルを携えているからという感じがある。
これがより強くなってくると、空気を変える、支配的な演技…みたいなめちゃ強い肩書をかけても大丈夫なんじゃねえの?ってくらいなんか良さそう。目に見えて良い。
演技の中から見えるモノが多い声優っていうのは、強い声優という感じになってくるわけだが、まさに羊宮はその領域にしっかり足を突っ込めている。
突っ込めているので、キャラが映えてくる。演技が形になる。作品を彩っている。
目に見えて良い声優が増えるに越したことはないので、めっちゃ助かるなあと思う。
まだまだ場数が多い訳では無い状態でコレ。しっかりと今の状態で場数を踏んで、ちゃんと吸収する所は吸収していけば、未来は明るそう。
まだ見えてない所がありそうでコレ。まっすぐ育って欲しいと思う。
以上。