ちゃろ~、おにじです。
今回は『語レ!声優アワード』シリーズとして、主演女優賞を獲得した、古賀葵さんの話をしましょうかねという。
過去記事はこれ。
彼女が獲ったことは本当に喜ばしいし、振り返りでも書いたけど、個人的には『勝った!』という気持ちが強い。
彼女の能力については、素人ながら目覚ましいものを昔から感じていたので、本当に嬉しい。
別に声優アワードってそんなに価値があるか?と言われれば正直簡単に頷くことは出来ない過去が多く転がっていますが、とは言え一応大衆に向けての賞としては大きなモノではあり、ちゃんとしてくれないかなあという気持ちはあったわけで、やっぱりこういうちゃんとした声優の受賞は嬉しい所。
ちゃんとした声優の受賞は、今後の声優アワードに向けても大事。
取って欲しい人が取る年って存在するんだね。
※たまに敬称外れるけど許してね。
基本データ
1993年8月24日(26歳)
佐賀県出身
代々木アニメーション学院福岡校
→81ACTOR'S STUDIO
2014年デビュー
筆者所感・分析・褒め・反論
初めて見た、なりあがーるず
古賀葵さんの存在を知ったのは、多分『魔法少女?なりあ☆がーるず』である。
石ダテコー太郎のシリーズである、なりあがーるずで始めてみた、というかなんだかんだダテコーの系統はそれなりに面白いよね、振り幅が大きくなるからそこが問題ではあるんだけど(そういう話をする回じゃない)
『みならいディーバ』に続く生放送でやっていたので、gdgdになる事も多かったですが…というか古賀さんのポンコツ下限はもうこの時点でバレてた気がする…(
というかこの声優陣…深川芹亜、古賀葵、桑原由気って、割と今皆頑張ってるんだよなあ…ダテコーは先見の明だった…?
筆者的には「ま~たダテコーが変なことしてる…」程度でそんな真剣に見てたわけじゃなかったなあという感じです。
『違い』を感じた天使の3P
2017年に、『ロウきゅーぶ!』を書いた蒼山サグ原作の『天使の3P』の金城そら役を演じた。この役で、古賀さんのポテンシャルと、演技力の高さを感じることが出来た。
この時のメインヒロインキャラは大野柚布子、遠藤ゆりか、古賀葵というメンツで、こちらも良い若手が揃っていましたね…(遠藤ゆりかの引退は今でも声優界を半歩程度には後退させた悲しき事態(誇張表現)でしたが…)
古賀葵さんの演技の強さを感じさせた…と書いたが、このそらというキャラ(もう口癖で"はむ"としか覚えてない気もするが。
このキャラクターがどちらかと言えばダウナー傾向にある事が、まず1つのポイントだ。
ブログでもTwitterでも散々個人的見解は述べ続けているが、ダウナー系のキャラクターというのは、大げさに言えば『声優という職業であれば誰でも出来る』役であると言い続けている。
めちゃくちゃ失礼な物言いだが、これは『声優によっての差が他の役柄よりも非常に出にくい役柄』であるからだ。
簡単に言えば、感情の表現をあまり使わず、ボソボソと喋る役と言えてしまう。
声優側のスキルが使いにくい役で、誰がやってもそんなに変わらないのだ。普通は。
しかし、こういう役柄は『秀でた声優』を探すにも最適だと思う。
こういう役が、感情を出す場面というのは非常に重要な場面が多い。
そのため、こういう役が感情を出す時の出し方というのは、うまい声優しか上手く出来ないのである。
もちろん、そういう声優は端々の演技で違いを見せられるが、一番わかり易い所はここだ。
そう、ココが古賀葵さんはめちゃくちゃ良かった。もうこの時からうおおおお!ってなるくらいには良かった。
はむの古賀葵さんの演技が素晴らしかったです。 #tenshino3p
— \墨@おにじ㌠/ (@_oniji) 2017年8月14日
あんまりニコニコとかの無断転載を貼りたくないけど、一応貼っておく。
これは本当に凄い。
泣き演技自体のレベルがそもそも高すぎる上で、もう細かいことは言っても分からないだろうし一箇所だけ。
「響にー。私もぞみたんに本当の気持ち言ってもいいの?もう泣くの…我慢しなくていいの?」
が良過ぎたんですよね、普通の状態からの崩れていく過程、及び崩れた後の泣き方。
特に、
「もう泣くの…我慢しなくていいの?」
の声の上ずり方がとんでもなくリアルというか、心にぶっ刺さってくる。
あっ、この人マジモンでポテンシャルがあるし、この時点でめちゃくちゃ上手い。
しかもこういう役柄でここまで刺さる演技が出来るのは相当上手くないと出来ることじゃない…
この古賀葵さんは81の未来を担う有能側だなと、まぁ上田麗奈さんの次くらいに波が来ればいいな…と当時思いましたね。
それくらいこの演技は今までは生放送プレスコと10分程度ミニアニメ程度で、30分アニメ初メイン役としてはかなりレベルの高い演技だった訳で。
コイツは売れる!というか81さんちゃんと売らなきゃいかんて!となったのがこの時。
この年、シルバーリンクの何周年作品で『つうかあ』が、81の演技有能側、田中あいみさんと古賀葵さんが主演で放送されたが、見事に爆死をした。
モタスポ民でもそんなに触れることがない、サイドカーレーシングを題材としたもので、割と気になった作品だった(古賀田中だったし)が、アレ本当にサイドカーレーシングである必要あったんだろうか。
びっくりするくらい円盤が売れていなかった。
この後、2018年はメイン役が存在せず、81はもうはしごを外したのか?と心配になった。
彼女の能力は、つうかあ含めもう証明されつつあった、演技能力は高い。
後は、それを活かすキャラクターと、多くの人の目に留まる代表作の存在だけだった。
それが、2019年にやってきた。簡単に言えばそれだけの話だったのだ。
待っていた代表作、アニメ放送までの過程を知るべき?
『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』は、見事に売れた。
ジャンプ系アニメという方向性での不安を放映時は見事に吹き飛ばして、売れた。それくらい面白いアニメに仕上がっていたと思う。
それは、声優知名度等に左右されることなく、キャラクターとのマッチングを優先したと思われる声優配置が功を奏し、キャラクターが凄く活きていたという点はやはり捨て置けない。
が、とりあえず2018年10月のディザーPVを見て欲しい。
びっくりするくらいには声が違う。両方とも高いのだ。
はっきり言って、このまま言ってたらかぐや様自体の人気も、古賀、古川のアワード受賞もなかったと思う。
コメント欄では当時の若干の不満が色濃く残っている。
で、一ヶ月後のPV1。
そんでPV2。
確実に下がった。この采配は確実に当たった。
これによって、今のかぐや様があると思う。
声優側のアジャスト能力と、スタッフ側の方向性…この辺りを含めてのかぐや様というアニメの成功だった気が勝手にしてしまうほどの変更っぷり。
これが古賀葵主演女優賞のピースの一つになったと思います。
かぐや様は、古賀さんの感情表現の上手さを引き出してくれた
かぐや様というキャラクター性は、優等生という方向性が壊れていく事にもあると思います。
真面目にアホなことを考えたり、藤原とかへの掌返し、幼児化、氷のかぐや…
様々なシーンに置いて多くのキャラクター性を同じキャラで演じる必要性があるのが、四宮かぐやというキャラクターだったと思います。
そういった面で、非常に恵まれた環境がついに用意された感じではありました。
もう技量に関しては十分だったので、ここで弾けたのは必然だし、これだけ多くのキャラクター性を持ったキャラをこのレベルで演じた…という時点で主演女優賞は取るべくして獲った賞だと思います。
一話だけでも、もう良かったですもん。
あのキャラクターが『たこさんウインナー…実在していたの?』っていうだけで面白いのに、あの子供に帰ったかのようなセリフは素晴らしい。
あとやっぱり『ちんちん回』も抑えておきたい。
これは藤原(小原さん)含めての演技レベルの高さを感じました。
あれだけ吹いて、笑える…あのレベルで出来る声優は普通に感心しちゃうし、クッソ面白い話になりました。
崩す所の崩し方が上手い。それでいてしっかりした所でのキリッとしたかぐやもしっかり行える。
一番崩れた熱を出して幼児化するかぐやは、かぐやの成分を限りなく下げながらも、それは『壊れているかぐや』である事を残した上で、子供のように崩れたかぐやを演じたというのは、めちゃくちゃ複雑で凄いことをしているな…という感想です。
あの幼い演技はレベル高い…年末のNHKでもやったのはココでしたね。
こう来るべきタイミングで来たなと。
やっと順番が回ってきたなという感想ですよね。
技量に関して、かなりフルに出せる役柄で、跳ねたアニメ…アニメのパワーも勿論ですが、そこに古賀さん自身の演技が積み上がったと言いますか…
こう実力がある人がしっかり評価されるのって嬉しいんだなって思いました。
あれだけの感情表現に秀でた上で、はまり役を獲得して、跳ねて、それを評価される…
これほど健全で妥当なことはないだろうと。
古賀葵を81枠と言うのは無理がある
81枠が常に存在する声優アワードにとって、古賀葵の受賞を、81枠だ。と言いたい気持ちはわかります。
昨年の芹澤優は悪いけどあんなの81枠だよって思ってるし、ある程度健全方向に進みつつはありますが、まで声優アワードは81とアイム等、日ナレ系が強い印象があります。
その点、81である古賀葵の受賞は時期尚早ではないだろうか?という声が聞かれるのは、この賞がどれだけ腐っているかの象徴なので、今後の声優アワードでもできるだけ健全方向に行くことを願うとして。
古賀葵さんの受賞自体に関しては、ゴリ押しというのはそれなりに酷だと感じます。
まず、『かぐや様』自体のコンテンツの跳ね方は大きな物であった事に間違いなく、2019年という期間において、5本の指に入る程度の人気になった時点で、この作品を軸とした受賞はなんらおかしなことではないはずです。
2019年は『鬼滅の刃』が一番跳ねた年ではありましたが、主演女優賞に適するキャラクターは存在しなかったのではないでしょうか。
ここで、鬼頭明里さんの名前を出すのですが、そもそもアレは主演ではないだろうし、正直言って『唸ってるだけで主演も助演も取られたらたまったもんじゃない』というのが正直な感想です。
この一年、確実に推されていた声優の一人であることは間違いないし、多くの話題作品に出演した彼女ですが、演技において違いを見せたのは、古賀葵であり、種﨑敦美であって、鬼頭明里ではなかったと思っています。
それでいて、古賀葵側の演技能力は、『かぐや様』によって多くの引き出しと能力を見せてくれました。アレだけの能力があれば、文句なしと言っていいと思います。
…まぁそういう適切な評価を今まで声優アワードがしてきていれば、こうやってはっきり言えるのだけど。
声優アワードは、3年前くらいまで特に顕著だった81アイム忖度アワードの負債を今も抱えている現状言われるのは仕方がないとは思います。
ただ、個人的にはそれだけの技量を見せた古賀葵さんが適正だと思うし、鬼頭明里さんの選択肢はないと思いたいです。(まちカドで小原さんに大差をつけられなければなあ…と思いつつ、あの役でそれをやれってのは酷だよなとは思う、頑張れ鬼頭さん、あなたはいつかちゃんと取れる声優だとまだ筆者は信じているよ)
個人的な感想を言えば、大方鬼頭、又は森の可能性まで考慮した主演賞でここまで嬉しい名前を聞くことになるとは思わなかったので、死ぬほど嬉しい。
実力は元々からあったので、それが大きく出て、受賞される…昨年の活躍で取るべくして獲った事が嬉しい。
心配した時もありましたが、ここまで来たかと。
かぐや様の2期とプリプリ最終章的なやつの今村彩夏さんを引き継いでのセンター、本当に期待しています。
多くの作品に出て、若干居る不満勢を黙らせてくれる事を願います。もうその能力はあなたは持っているはず…!!