おにじと申します。
よくこのブログ、筆者の感覚と主観の声優記事が一年以上続いているよなと思ったり。
いや、データ出すときも普通にあるし、そういうので分析記事書くのも楽しいんだけど、個人的な感想とかそういうのってそんなに無限に湧くものじゃないだろうし、なんで書けてるんだよってふと思う(
今回は声優の話題。というか、寺川愛美の話題である。
まぁ寺川愛美ではなく愛美なのだが。
ここに来て見る機会増えつつある寺川愛美。
今回はそんな寺川愛美にスポットライトをあてて記事を一本。
色々と言うし、これからなんども書くと思うが、『寺川愛美の歌は筆者は好きです。』
キングレコードアーティストという転機
寺川愛美…愛美は響所属の声優・歌手である。(なんで寺川愛美って呼ぶのかに関しては特に深い理由はありません、ただなんとなく愛美ではなく寺川と呼びたいだけです)
寺川は、『ベストオブシンガーコンテスト 全国大会2008』決勝大会出場、2009年『第3回全日本アニソングランプリ』大阪大会優勝・全国大会ファイナリストとなるなど、歌手としての頭角を表す。
2010年、『エリーを探せ! ミルキィホームズ 声優オーディションツアー』全国決勝大会で準優勝し、『探偵オペラ ミルキィホームズ』で声優デビューを果たす。(この時は寺川愛美名義)
2011年、ポニーキャニオンよりシングル『天使のCLOVER』でメジャーデビュー。当時は歌手が『愛美』で、声優が『寺川愛美』だった。『愛美』に統一されるのは2013年である。
そこからなんだかんだと歌手や声優として活躍している。
声優としての代表作は『BanG Dream!』戸山香澄、『アイドルマスターミリオンライブ!』ジュリアなどが上げられる。
『BanG Dream!』は、『ミリオンライブ』のジュリアでのライブで、ギターを引きながら歌う寺川を見て、
ブシロードの木谷高明が”降りてきた"コンテンツであり、寺川のライブで発表されていたり、寺川の為のコンテンツだったと最初は思うのだが…
その癖して寺川の得意音域ではないキャラ設定をされた結果、歌の上手さも行かせないという、ブシロード特有のクソ采配により、ポピパが可哀想な事になった感じはある。
そして、歌手としての活動も、いつの間にポニーキャニオンとの契約が終了しており、歌手としてのソロ活動は終了。ポピパの活動があるくらいであった。
少し前までの活動としてはバンドリ等のブシロードコンテンツと、アイマスで見るくらいで、それ以上でもそれ以下でもなかったというのが正直な所。
結局の所寺川がブシロード外で声優として活動する事がなく、特にここ4、5年は声優なのかどうなのかみたいな所があったと正直な所思う。(まぁその前からどうだったんだという話ではあるが)
しかし、2020年のクリスマス、寺川にとって転機が訪れる。
それはキングレコード(キングアミューズメントクリエイティブ)からの、ソロアーティスト再デビューである。
2013年にアルバムが出て以来およそ7年ぶりのソロアーティスト活動である。
2021年4月に、1stシングル『ReSTARTING!!』、7月に2ndシングル『カザニア』がリリース。
『カザニア』は、『現実主義勇者の王国再建記』エンディングテーマのタイアップ。
『断裁分離のクライムエッジ』オープニングテーマの『運命の檻』こちらも7年ぶりのタイアップとなる。
コレに伴い、楽曲と並んでのキンレコ枠での声優活動が増加気味、過去数年とは比べ物にならないほどの声優活動、メイン役での登場となっている。
やはり持つべきはタイアップ…というかキンレコは湧くが多すぎるからそりゃそうなるんだが。
そんな『現実主義勇者の王国再建記』は来年1月から第二期制作が決定、寺川は引き続きEDテーマを担当し、タイトルは『LIGHTS』と発表されている。
なんか妹の元22/7帆風千春も千春として響に来るし。
寺川という名前はブシロードで取られる運命なんだろうか。
そんな感じで、寺川愛美、現在最も声優をしているわけである。
寺川、声優時代到来
この書き方だと色々と語弊はあるとは思うのだが、実際問題寺川は声優としての場数が決して多くないというのは事実である。
実際の所、寺川のWikipediaのアニメ欄を見てくれば基本的に年2、3回出ていて大半がブシロード系列のミニアニメというオチである。
もちろん、アニメに出ることだけが声優ではないし、ソシャゲとか含めれば、今までも出ていなかったわけではもちろん無い。
ただまぁ、言うべきことはとにかくブシロード系以外の仕事を探すことの方が今までは難しいまであったという事。
ブシロードの箱庭っぷりは、以前当ブログでも散々指摘したわけだが、本当に箱庭という言葉お似合いであり、ここに出ている声優は基本的には外に出てこない。
現役響声優で、外に出せる出来のをよこせと言われたら、基本的に三森すずこと伊藤彩沙でソールドアウトである。(佐々木未来も行けるかもしれんけど何せ打席が少ない)
そういう現状を考えれば、寺川が外でやってないのはむしろ当然であり、寺川はその中でも比較的には今まででも外に出ていたのである(そう書くとブシロード声優陣の箱庭っぷりが恐ろしいのだが、あの演技の出来で外に流出する方が大惨事なのでもう一生箱庭しとけと最近は思ってる)
じゃあ、寺川愛美という声優は、表に出せないような声優なのか?と言われると、実際の所外で戦った(ブシロード以外の作品で出演した)事が基本的に多くなかった為、あまり下手なこと言えなかった訳である。
少なくとも箱庭内ではマシに部類される事は間違いないし、ミリオンライブとかに出ている時に今は明確な違和感を感じるほどではないだろう。
という所を考えると、今回のKACソロ復帰は、そういう外で出演する機会が増えるという意味で、寺川の声優としての技能に関して、真価が問われるタイミングなのだ。
夏クールまでに、半ブシロードコンテンツ(悲しいよフロントウイング)『ぼくたちのリメイク』小暮奈々子、『出会って5秒でバトル』天翔優利、『現実主義勇者の王国再建記』カルラ・バルガス等で出演。
メイン役も多く、明らかに寺川声優の時代は到来した。
じゃあ、今の寺川ってどれくらい声優として戦えるのか?ということである。
今まで『ブシロード箱庭準専属CV』だった寺川が、『声優愛美』としてどうなのか?ということである(これは寺川をDisってるんじゃなくてブシロードをDisってるんだよ一応)
本当に見違えるほどマシにはなった
『ミリオンライブ』の、ジュリアの初期ボイスを聞いて、椅子から転げ落ちた記憶がある。
大前提として、寺川という存在は声優になるべきではなかったのである。
彼女の転職はどちらかと言えば、というか、恐らく間違いなく歌手だった事。
これをまず大前提としたい。当時から歌は上手かったし、ポニーキャニオンでの活動では複数のタイアップでいい曲を歌っていた。
筆者としても『歌手愛美』の歌が非常に好きだった。
まぁポニーキャニオンでタイアップやる頃には多少マシにはなっていたが、初期の寺川の演技はまぁ相当にひどかった。ひーどい。本当に酷い。
まぁこれよりも酷い初期ボイスをここ2年くらい量産してくるブシロード系列声優が一番凄いのだが、それは置いておいて。
ジュリアの演技などもしっかりしてきた所に、やったことない香澄が出てきた。
そして、香澄をしたらなんかやっぱおかしくて、歌に関しては寺川の良さの大半が削がれた結果、バンドリで下手な方に分類されることもあるくらいの悲しみを背負ったこともあった。(寺川の良さが出すという点においては、今でも半分も出せてないと思うよ香澄の歌に関しては)
色々な苦節を乗り越えてきた寺川は2021年に声優をやった訳だが。
まず端的に言うのであれば、『初期を考えれば本当にマシになった』ということである。
初期値を考えればシリーズは本当に筆者は嫌いなのだが、寺川においてはその伸びというのはようやってると思う。
常々、GからFになるのと、CからBになるのは全く違うのだから、GがFになったくらいで『うまくなった』と騒ぐなブシロード信者と言い続けている訳だが、寺川に関してはまぁGからEとか、GからDとかになっている感じである。
ジュリアとかの演技に関しては、歴が長いこともあってキャラクターのイメージも確立され、歌も相まって今でもアレがベストキャラだと思う。
という事を書いた上で、2021年に声優をやった寺川は別に演技は上手くないということである。
端的に寺川の演技の欠点を述べるのであれば、『全体的に演技が軽い・薄い』という所である。
技能的な所で言うと、恐らく表現力という所が不足しているのだと思う。
キャラクターを演じる際に、魂を吹き込む量が足りないというかなんというか。
感情表現とかをする時に一番その不足感が出る。
どうしても喜んだり、怒ったりという単純な感情表現においても、表面上の演技感が出てしまうというか。
初期に比べれば、間違いなく改善しているし、上手くはなっているのである。
ただ、あくまでもそれは相対的に初期から上手くなっているのであって、他の一般的な声優と絶対評価で比べるのであればやはり弱いと言わざるを得ない。
キャラクターが心から喜んだり、怒っているように見えないというか。貼り付けた演技的な所がやはり未だにあるなという。
単純なところでもそうなのだから、声優の技量がより求められる複数の感情が入り交じる複雑な表現とかはより厳しくなってくる。
まぁこう感じる所は、単純に感情を出す際の引き出しも足りていない所はありそう。
寺川が怒るときってこういう感じだよねっていうのがもうだいたい分かってしまっているからっていうのも一要因じゃないだろうか。
演技幅とかに関しては、単純にそんなに多くはないから下手な事言えんと思っている。
言えんとは思っているが、どう転がっても音域は地声に近い、もしくは地声より若干低いかっこいい系が一番演技として成立していると思う。
端的に言うのであれば、ジュリアの演技が寺川の中で一番だと思う。
あそこが一番強い。それは多分これからも変わることはない。
2021年における寺川の演技に関してはやはりこの評価くらいが適切だと思う。
では、歌の方はどうなのかと言われれば、なんだかんだちゃんと上手いと思わせてきた方だと思う。KACでの再デビューでは。
筆者としては、とにかくバンドリであんな音域で歌わされたせいで、歌の能力まで破壊されてたらどうしよう!というのが、第一のKACでの復帰の時の心配だった(まぁジュリアでは歌えてるんだからそれなりには大丈夫だろみたいな所はなくはなかったけど…)
恐らく、寺川の歌というのは万人受けするようなタイプではないというか、歌い方に独特の癖が存在する。
これはポニーキャニオン時代からあったし、KACになって増えた気はする。
それはミリオンバンドリのコンテンツ期間で癖が増えたからだとは思うのだが。
なんだかんだで、前から歌ってきた人間、そもそもは歌で賞を獲得している人間である所はちゃんと示せた方なんじゃないかなあって。
個人的にはもっと熱い楽曲とかも歌ってほしいんだが、なんだかんだポニーキャニオン時代からバラードのほうが多かったんだよな。
筆者はポニキャン時代の楽曲だと『LIVE for LIFE ~狼たちの夜~』とか『Links』がやっぱり好きなんですよね、ベタだけど。
ああいう楽曲がKACでも来ればいいなと思うけど、これは好みだし、これまで出てきたKAC楽曲も割と好きな方なのは多い。
ただ、まぁこの寺川の歌をキャラクターソングにしっかりと投影できるのかという所に関しては、「それは寺川の音域に合わせてあげてください」という事しかやっぱり言えないと思う。
彼女は当人の音域を外しすぎると、本当に寺川の歌も魅力がほぼ全て爆散することは『ハンドリ』が最も端的に示していることである。
言うて、あの面子で寺川が歌が下手な部類になるわけないのである(寺川、佐倉、相羽、伊藤美、Raychell、進藤)
それがそういう言い方をされてしまった事が、最も端的に示している。
やっぱりまともに歌おうとすると、寺川本体に近ければ近いほど良い。
そういうもんである。
〆
全体的に端的に言うのであれば、初期がひどかった分間違いなくマシにはなったし、聴ける次元にはなった気はするんだけど、所詮はマシになったまでであり、上手くはないという事。そして、恐らくここから劇的な改善というのを期待することは酷であること。(最初からの伸びしろは相当あったけど、もう大分使い切っちゃってるんじゃないかなあ…って)
寺川は恐らく量産型武士道声優における限界点みたいな所がある。なおここにまですら来られない武士道声優はいくらでもいる模様。だって初期値寺川より低いんだもん。令和の時代にその次元でよく声優の看板つけられると思ったよな。(初期値だけは高いのが現代声優業界なのだが)
結局寺川をフルで活かしたいなら寺川が歌いやすい音域のキャラを与えてキャラソンを歌わせる役とかにしてあげた方が良い。
出来なくはない所もあるとは思うが、結局武士道でさえバンドリで大外しした時点で、寺川の活かし方はそれが結局一番だと思う。
まぁ歌手活動再開は普通に喜ばしいと思ってるし、それが一番寺川に適してると思うからそれでいいと思う。
アニメに出る回数も増えるんだし、場数が増えることで学べる可能性も多少はあるだろう(多少というのは別に寺川をDisってるわけじゃなくて、今のコロナの情勢だとなかなか現場で学ぶのは難しい所があるという意味)
惜しむらくは今の情勢だと現場での吸収が難しいことだ。
そもそも箱庭の中でやってきた寺川、出れば予想していなかった伸び代が存在して…!みたいな事もゼロではない訳で。
せっかくやってきたチャンスの時に、そういうのが出にくい状況っていうのはちょっとかわいそうだなとは思う。
まぁKAC枠で何かもうちょっとマシになると良いのだが、お前は歌手で生きていく事が本当は良かったはずだとは常々思う。
でも、歌手で生き残れたかどうかは分からないし、声優として生き残るとしてもブシロード介護サービスがなければなかったし、こうなるしか今の寺川はなかったとは思うんだけど、なんか虚しい気もする。
ただ、ポニキャン時代の歌手愛美の歌で好きになった身としては、「なんとかなれ」とは思い続ける事にはしたい…
以上。