おにじと申します。
今回は、声優の話題。
特定声優で書いてみようシリーズみたいなのが、最近出来つつある気もする。
ほら、羊宮でもこの前書いたところだし。
今回は、青山吉能で短めに一本やっておこうかなと。
改めて思う。青山吉能のこの逆転劇は異例も異例な感じがする。
青山は文字通り『ぼっち・ざ・ろっく!』の後藤ひとり役で人生を変えた。
もちろん、そこまでの声優人生の中で、特に2010年代にオタクに生きた人間であれば、名前くらいは知っている声優ではあったようにも思う。
ただ、そこから2020年代においてここまで勢いを取り戻すどころか、これまでの声優人生の中で最大の活躍を見せ続けることになることを、想像できた人間って中々いないと思う。(というか、いた???)
今回は、青山の逆転劇がエグすぎるだろってことを記事にするだけ。
いや、出そうとした日になんかWUGが動いて草なんだよな。
こんばんわぐ~ってな。
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ということで、青山の10年を考える記事なのかもしれない。
こうなることを誰が予想できたねん。
- 評価はされていたとは思うWUG時代
- なんか持ってなかった気がするWUG末期から解散後
- という流れで、急にきららアニメセンターが決まる訳である
- 一発屋で終わらなさそう。現代声優史でも稀な逆転劇
- 青山吉能はずっと青山吉能なのである
評価はされていたとは思うWUG時代
どうしても、こういう話はセンセーショナルに書きたがってしまう所はあるわけだが、こう「逆転」という言い方をすると、まるで全く活躍していなかったように取る人間がいないかが心配にはなってくる。
青山に関しては、紆余曲折があることは間違いないが、ある程度の活躍というのは続けてきた声優であることは間違いないし、現代において減少傾向にあるとも言える公募オーディション系の声優であり、今となっては成功例の一人という言い方をするべきだろう。
青山吉能を語る上で、Wake Up,Girls!の存在を言わないわけにはいかない。全ての始まりはWUGな訳である。
『avex×81produce Wake Up, Girls!AUDITION 第2回アニソン・ヴォーカルオーディション』。長えよって感じだが、このオーディションは2012~2013年まで開催され、電撃G's Magazineなどでも経過とかが組まれていたような記憶がある。
2013年に合格者が発表され、活動を開始、とりあえず2014年に劇場用アニメ『Wake Up, Girls! 七人のアイドル』、アニメ『Wake Up,Girls!』がスタートしていく所から、青山の声優としての歩みは始まっていく訳である。
いわゆるヤマカン(山本寛という、達していない監督が昔いたんです)による、東日本大震災を経ての復興みたいな要素もありつつのアイドルコンテンツは、当初としてはWUGというコンテンツだけで生きていこうとするタイプのコンテンツであり、アニメ・映画。ゲームとコンテンツの幅も中々の気合の入りようであった。
それこそ、この時代はラブライブが跳ねた後くらいの感じでもあり、ああいうアイドルムーブメントにある意味乗っかる形で(実際の所はラブライブが跳ねる前から構想があったんだろうから、そこも誤算だったのかもしれないけど)進むことになった。
青山吉能はこのWUGで七瀬佳乃役を演じることに。七瀬佳乃はWUGの中での最年長であり、リーダーを務めることになるのだが、キャストとしての青山は最年少。その中でライブとか含めてリーダーを務めることになる訳で、中々の複雑なポジであった気はする。
そもそも青山は熊本の人間であり、高校を卒業するまでは熊本から東京を往復しまくるというとんでも生活をしていた事を含めて、諸々凄まじいスタートだったという言い方もできるかもしれない。
そんでもって、このWUG自体も正直な所劇場版を見ることが前提なのにノータイムでアニメを始めてしまったり(そもそもこの新規タイトルのスタートが劇場版前提っていうのは中々にハードルが高いよね、今考えてもw)したことにより、良いスタートを切れた印象もなく、
それでもそれなりの数字は収めていたとは思うし、楽曲とかのクオリティは今は亡き田中秀和(◯んだわけじゃねえよ、お前の曲もっと聴きたかったなあ…)とかが関わっていたわけであり定評があったので、ダメダメだった訳では無いが、恐らく当初見込んでいたような数字を残せたわけではなく(やはり直前でラブライブが大跳ねした中、同じようなアイドル作品が続けるかと言われると厳しかったので、不運もあったとは思う。あと作風が重すぎたとは思う)という感じであり。
そもそもWUGというコンテンツを我々はどう評価するべきだったのか、今でも正直筆者には分からない。なんだかんだちゃんと続いていたし、ゲームが終わっても新しいゲームが出たりもした。
元々いたスタッフがほとんどいなくなるし、制作会社とか含めて変わりまくりながら何故か続いたという言い方もするべきな気がする。
そういう中で、次第に声優ユニットとしての活躍が広がっていく。
当初からマチ★アソビにいない年はないみたいな感じではあったのだが、アニサマなど各種アニソンライブに出演。
時を経る中で、遂に外部作品とのタイアップとかに踏み切りだして、ある意味でWUG内部だけでの活動を諦めた訳だが、これによって楽曲が更に評価された感じもする。
WUGという声優ユニットとして、アニメタイアップを掴み、その中でWUG声優がアニメにも出演…みたいな話は、それこそWUGが終わるまでの残り2、3年くらいの定石になっていたような気もする。
そんでもって、2019年3月にキレイにWUGは解散した。紆余曲折ありまくったコンテンツ発とは思えないくらいには本当にキレイに終わった訳である。
…さて、WUGにおいての青山というのは、前述したとおりリーダー役の七瀬佳乃をやっていた事もあり、WUGという中で一定のポジションであったことは間違いないとは思う。
各種ラジオにおいて、当初のWUGは本当にヤバい時期があったくらいには問題があったことが今や笑い話的に当時話されていた訳だが、そういうのを上手い具合に喋っていたのも青山であったと思う。
リーダーとしての働きは、間違いなくWUGを追っていた人間であれば認識していたと思うし、その喋りとかも評価されていたと、WUGを追っていた人間から当初から聞いてはいた。
聞いてはいたのだが、じゃあこれが外部的にどうだったのか?と言われると、青山は恐らくそこまででもなかったという言い方をした方が正しい気がする。
そもそもWUGという作品の主人公は吉岡茉祐が演じた島田真夢であったし、声優としてプッシュされたのは田中美海が一番であり、次が山下七海辺りだったような感じである。
まぁ声優ユニット系ってどうしてもユニットとして売れるのと、声優として売れるのは全く違う話であり、だいたいはそのユニットで1、2人くらいしか声優としての知名度はないよね~みたいになることが多いが、WUGもそんな感じだったと思う。
こと青山は終盤のタイアップの流れにおいても2017年に『恋愛暴君』でグリ役を演じたくらいであり、これがWUG以外での初アニメでのメイン級だったことを考えると、順番が回ってこなかったという言い方をした方が良かった。
もちろん、青山の事を評価している層はいたと思う。諸々出演もしていた。
断じて知名度が全く無かったわけではないし、人気が全くなかった訳でもない。
ただ、世間にそれが分かるタイミングというのはWUG期間において訪れたか?と言われると…訪れなかったとい言ったほうが良いだろうなと思う。
WUGが終わった時、青山に代表作と呼べるものはWUGと恋愛暴君くらいしかなく、最も評価されていたであろうWUGというユニットが解散するとなると、青山の今後はどうなっていくのか?という感じであった。
筆者が唯一関東に出向いたタイミングが、ちょうどWUG解散ライブのタイミングであり、WUGのオタクに「田中は多分WUGがなくても大丈夫だろう。山下もなんとかなる気がする。後どうする?吉岡でもキツくないか?」みたいな話をサイゼリヤでした気がする。懐かしい話だなあw
思えば事、あのぼざろという事が起きるまで青山吉能というのは、言い方は悪いかもしれないが、どっちかっていうと不遇であり、持っていない女だったような気がする。
なんか持ってなかった気がするWUG末期から解散後
例えば2018年に『ときめきメモリアル』の新規展開として『ときめきアイドル』が発表され、青山は青山つばさ役を獲得した。
ときメモの系譜でありながら、アイドル傾向に振った事は物議も醸した気もするが、 言うてときメモ系譜だし、それなりに続くかと思われたのだが、滑り出しがそこまで良くなかったからなのか、コナミは一年以内であっさりゲームを終了させてしまうという短気っぷりを見せ、本筋の動きが終わってしまった。
いやまぁ、この後もなんやかんやゲームが終わっても動いていないことはないんだけども、それにしても早すぎるだろって感じでしかなく、コンテンツ一つでも動いていれば、一応なんやかんや生きていけるし、それがコナミかつときメモ系譜なら結構行けそうみたいな雰囲気もあったのに、コレだった。
あと、WUGが解散した後2019年の後半くらいから翌年のアニメ出演が結構決まりだし、これまでなかったメイン級が回ってきていた。
『群れなせ!シートン学園』馬縞クロエとか、ソシャゲアニメ化の『社長、バトルの時間です!』マコトとかが決まっており、ここに来て遂にちょっと流れが来たか?という瞬間はあった。
あったんだけど、ここで青山が体調を崩してしまい、2020年3月頭から約1ヶ月くらい体調不良での休養をしてしまった。
こればっかりは本当にしゃーないことではあるんだが、夏クールに『デカダンス』リンメイ役があったりと、流れに乗れそうなタイミングで、体調的懸念が浮上して、流れを逸した感じは正直ちょっとあり、タイミングわりいなあ~と感じた事はよく覚えている。(まぁこれはあくまでもイメージなので、実際の所どれくらいの痛手だったのかはわからん)
なお、この休養タイミングで81プロデュースのHPはしっかり落ちたので、青山の人気はそれなりにしっかり存在したことは間違いない。
と、まぁそんな感じもあり、ここにきて改めてリセットを食らった感じがあった青山は、当時なんやかんや告知がある中で来る『鷲崎健のヨルナイト×ヨルナイト』に何の告知もなくマンスリーアシスタントしに来る(2020年11月)という中々変なことをしており、この時の青山の擦れっぷりというか、持ち前のキャラクターで面白くはしてくれてるんだけど、現状しんどそうやなあっていうのを感じるマンスリーだった記憶がすごくある。
思えば鷲崎とは『2h』『THE CATCH』『ヨルナイト』とWUGとしてゲスト出演している回数も多く、中々の間柄ではあったのでそういう空気感にもなったんだろうけど、一番苦難の時期だったのかもしれない。
なんだかんだと鷲崎はかわいがっている方の声優であり、定期的に呼ぶみたいな感じだったのがこのマンスリーにつながったとは思うのだが。
Mrs.GREEN APPLEの『僕のこと』を歌いながら泣くという、分かるんだけど限界感がある内容に、青山頑張れの気持ちが流石に芽生えた。
鷲崎との付き合いによって、翌年『鷲崎健のアコギFUN!クラブ』に出演し、これがきっかけで歌のソロ活動という所がスタート。最初は手弁当でソロLIVEイベント『青山吉能 SPECIAL LIVE 2021 よぴぴん家』を企画するという行動力を見せた。
現在において『よぴぴん』という文言とか『よぴぴん家』とかは当たり前になりつつあるが、思えばこれくらいからこういう使われ方をしたんだなと思ったり(
ここから現在のソロデビューにつなげるという流れなので、中々の切り開きようである。
2021年には『プラオレ!〜PRIDE OF ORANGE〜』で小野真美役をアニメでは演じており、こちらでメイン役は継続したわけであるが…
という流れで、急にきららアニメセンターが決まる訳である
という流れで、2021年12月18日、この年にアニメ化が発表されていた『ぼっち・ざ・ろっく』のスタッフ陣などが発表されると同時に、主人公である後藤ひとりが決まる訳である。
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— アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」公式 (@BTR_anime) 2021年12月17日
🎸ビジュアル&CV解禁🎸
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「#ぼっち・ざ・ろっく!」
主人公:後藤ひとりを演じるのは、
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後藤ひとりのビジュアルも公開!
青山さんよりコメントが届きました♫
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そもそも、きららアニメにおいて、キャリア中堅くらいの声優が主役を張るということ自体が異例も良いところだと思う。
そこで青山。青山????いやあ驚きましたとも。
青山主演なんだ
— \@おにじ/ (@_oniji) 2021年12月17日
青山よっぴーおめでとね
— \@おにじ/ (@_oniji) 2021年12月17日
驚いたけど安堵が勝ったかもしれない。ああ青山これでまた生きていけるみたいな。
水泳で言う息継ぎが出来るぞって感じというか…w
筆者の好きな声優という欄において、確実に上位にいたことはないはずの青山ではあるのだが、どうもそういう感情を当時から持ってしまうような声優だった気がする。
このぼっちが本当にアホほどハマった。
一応にもきらら作品ではあったし、ぼざろは一巻が出た当初くらいから注目されている印象ではあり、アニメ化は確実と言われていた記憶もあるので、そういう層からは注目は集まっていたものの、いわゆる覇権アニメと呼ばれるような所には入ってこないような作品だった。
きららも全盛期ほどの勢いはなかったし、このクールには『チェンソーマン』とか『SPY FAMILY』とか本命アニメがゴロゴロいたので。
ところがどっこい、ある意味できらららしくない本作は音楽面やライブシーンなど含めて評価を集め、大逆転での覇権を握ったわけである。
青山としても、ぼっちの演技が世間的に劇的にハマりまくることになり、代表作の少なさを嘆いていたはずが、究極の一生戦える代表作を手にしてしまった。
実際、青山の演技は非常に後藤ひとりとマッチしていたように感じる。この陰かつ変人な後藤を演じるのは、並大抵のことではなかったと思う。そういう所において、非常に噛み合うことが出来た。
ラジオでの喋りとかも、かなりハマった印象がある。ぼっち・ざ・ろっく!のラジオであるぼっち・ざ・らじおにおいては、その喋りの方向性が作品ともマッチしすぎており、お前後藤ひとりやるために出てきたのかみたいなそういう話を延々と出来るタイプの声優であった。
こちらもハマり散らかしたことで、アニラジアワードで三冠を獲得したりもした。
きららアニメの一角でしかなかったはずが、完全に覇権となり、結束バンドとしての活動も継続。各種TVやライブ、フェスへの出演などを相次いで行うことになり、単独ライブの競争率は異常に。一気に青山は覇権アニメの主役声優となった訳である。
一発屋で終わらなさそう。現代声優史でも稀な逆転劇
ここまでの不憫さ、不運さの揺り戻しだとしてもそれ以上のものを手にした感じがある青山。
正直、これまでの青山の経歴から考えて、この『ぼっち・ざ・ろっく』を掴み取ったことで、全てが報われたという表現をしても差し支えのない程度の大逆転をかましたと思う。
それだけ、本当に大きな作品であったし、正直な話、青山の経歴を考えればこれを掴める機会が存在したことが本当に天文学的確率というべきというか。
そもそも『ぼざろ』をするにあたって、きらら作品でありながら、比較的にキャリアのある声優を並べた(水野は新人と言って差し支えないキャリアではあったが)という判断が極めて珍しいことである。
この判断が行われていなければ、オーディション時点でもどれだけ短く見積もっても6、7年の声優歴があった青山が選ばれることはなかった。
その上で、この令和という時代に、『ぼざろ』はリアルバンド方式を選ばないという、時代に逆行した英断を行なった。
『バンドリ』が出て以降、バンド作品においてもかなりリアルで演奏することが求められる時代となっており(いやけいおんとかもやってたけどね?)この流れにはなかなかに逆らうことが出来ない時代というか、そもそもこういう作品をやることにおいて、演技よりもまず演奏できるか?演奏できなければどう演奏させるように練習させられるスケジュールが空いている声優を引っ張ってくるか?みたいな所にフォーカスが当たってしまうのが現代であった。
でも、ぼざろはそれをしなかった。いや青山にはギターを弾かせはしたが、全曲やらせるとかそういうことはしなかった訳である(いや、梅原P作品は主演に関連したことを延々やらせる悪癖は存在するとは思うけどね?逃げ若君でもやらせてるでしょ?あんなんやらせなくて良いんだって、声優に)
この判断もなければ、青山が選ばれることはあり得なかった訳である。
青山はこれで例え一発屋(この作品しか明確な代表作がないみたいな事。まぁこういうのは芸人に使われる言葉だが)となっても十分なものを手に入れたと言ってしまったも良かった。
ただ、そうはならなかった。青山はこれまでの声優人生が本当に嘘のように、ここから順調な歩みを見せることになる。
まずそもそも、『ぼざろ』が決まった数ヶ月後、『ウマ娘』のツルマルツヨシ役が発表された。
今ここで青山がウマ娘に?って感じである。しかも98世代のツルマルツヨシという。きらら決まって、ウマ娘が決まる。こんな順調なことある?ってなった。この後ぼざろがめちゃくちゃ流行るのを知らなかった当時ですら。
そんでもってこの年にソロデビューを本格的にしており、音楽活動も開始。ぼざろが跳ねたことによってこちらの数字も伸びることとなり、ファンクラブとかそういう話も盛況になっていく訳である。
ちょうど跳ねるタイミングくらいで、このあたりのコンテンツや、ソロとしての活動みたいなものに力が入るみたいな所が噛み合っていたのも、青山にとって良かったと思う。
その上で、この後の2023年以降も、安定してメイン級と言える役が回ってきている、メインとは言えずともある程度の役が回ってきている事が良いのかなと。
『ポケットモンスター』ではドット、ぐるみんなどの役を獲得していたり、今年に関しても『喧嘩独学』目黒ルミ、『エグミレガシー』エンドオブザワールド、『僕の妻は感情がない』小杉あかり等を演じているし、来年には『ある魔女が死ぬまで』メグ・ラズベリーで再び主演級を獲得している訳である。
本当に今までのメインの頻度とかから考えれば、ありえんくらい急に諸々が決まりまくっており、青山は一気に人気声優のポジションへの登ってきたと言っても良い状況である。
という感じでまぁ、青山吉能の声優としての歩みって、波乱万丈という感じであり、声優ユニットにおいて、存在は認知されているものの、声優としての実績には乏しく、チャンスと思われたモノもあまりハマらなかったり、短命に終わったり、勝負と思えた時期で休養してしまったりと、流れに乗れない部分もあった中での『ぼっち・ざ・ろっく!』である。
ここから一気に流れが変わって、声優人生10年を迎えようというタイミングでのこの売れっぷり。これを想像できた人がどれだけいたのか?という話である。
現代声優というのは、やはりキャリア初期から諸々出ている声優というのがやはり有利であり、青山は中堅であり、かつ一度しゃがんだと言っても良い声優。そういう声優がこういう形で駆け上がったというのは、希少例だろう。
いや、昔の81プロデュースの神通力があればまだ分かるんだけど。一時の81ってとにかく複数若手声優をメインにプッシュしまくっており、人気声優を生み出せる力があったと思うのだが、こと2020年手前くらいからその力がかなり弱まっている感じがある。(稗田とか2010年代後半とかだったらもっと売れてるだろ)
青山吉能ってすごいのである。
青山吉能はずっと青山吉能なのである
こう言い方をすると、青山吉能ってめちゃくちゃどこかで劇的に変わったとか、全く知名度がなかったのにこうなったとか、そういう捉えられ方をするかもしれないけども、決してそういう訳ではない。
Wake Up,Girls!においての、青山吉能の働きは最年少ながらリーダーをしっかりと務めることにも成功していたし、当時からテンション高めにマシンガントークも可能であった。熊本でのラジオとWUGラジオ含めて、喋りに関しては当初から鍛え上げられていたような気もする。
歌とかに関しても、WUG当初からしっかりと能力があったと思うし、演技に関しても、メイン役に恵まれたわけではなかったが、その中でも色々な演技にも対応は出来ていたようにも思う。
間違いなくWUGの中では評価されていたと思うし、WUGはある程度の知名度はあった(というか今の乱立する声優ユニットよりはあった、コンテンツ関連系だと話が変わってくるから、WUGの声優ユニットとしての立ち位置って微妙ではあるんだけど…)
青山吉能自体の能力とか、キャラクター性っていうのは出てきた当初から特に何も変わっていないと言っても良いと思う。
何かが劇的に変わったから、今のこの活躍がある…とか言うタイプではないというのが、結構面白い所で。
もちろん多少の違いみたいなのはあると思う。あれでも年齢と歴を重ねたことで、喋りって丸くなってたりとか、WUG解散タイミングと、休養タイミングで多少陰の要素は増したといえば増した気はする。
黒髪ロングが正義だと思っていた時期から、髪を切り髪を染めたりはした。
ただ、陰要素とかはそれこそ当初は熊本と東京を高速移動していたWUG初期当初からあった所はあったとも思うし、別に劇的に変わった訳ではない。
なのに、ここに来て劇的に状況が変わった。
元々から能力はあった事を、「ぼざろ」でフル発揮した感じである。
演技にしろ、ラジオにしろ、歌にしろ、何にしろ。
ここまでアニメ系統が栄転したのは、正直根拠とかはわからん。
ただまぁ、元々から能力はあるんだけど、世間的な知名度はない中堅声優って使うって中々されないところではある。
ぼざろの人気によって、そこが解消でもされたのか、何か他に要素があるのか。
まぁこの辺りは流石にわからん。
喋りに関してもなんも変わってないに等しいのだが、「ぼざろ」という作品においての作風とマッチしまくったことによって、青山吉能というキャラクター性が広く周知された事が、青山吉能を面白いと言う人間が増えた要因なのではないかとは思う。
やはり、青山には世間的な知名度という所が不足していた所はあり、元々から喋りに関しての能力はあった青山が、こういう見つかり方をすれば、センセーショナルに捉えられた…みたいな所はありそうではある。
特に現代においてはVTuberがアバター被って中の人が面白ければみたいな所がある、配信者向けの世の中になっている感じもあり、そういう所が青山にとっても追い風になった部分ももしかしたらあるのかもしれない。
青山吉能って、本当に大きくは変わってないし、出てきたときからずーっと青山吉能なのである。
なのに、なんか急に売れたみたいな感じなのである。
こう、青山吉能は変わってないんだけど、時代が追いついて、青山吉能というキャラクター性が世間に認知され、それが浸透し、青山吉能がやっていることが良い、面白いということになっていった…みたいな感じがするのである。
いや、もちろんぼざろが売れたことによって、周りの環境は間違いなく激変しているし、青山が何も変わっていないことはないのかもしれない。ただ、根本的な所は本当に変わっていないと筆者は思う。
一番適切な例えは?って言われたら、「芸人の千鳥って芸風関西時代から何も変わってないし、ネタも変わってないのに、なんか急に認知されて売れて東京行って27時間テレビまで行ったなあ…」みたいな感じ。
別にダイアンでも通る。本当に青山ってそんな感じなんだよなと。
何がそうさせたのか?とか、本当によくわからんもんね。いや「ぼざろ」なんだけど。
青山の声優人生って本当に色濃い上に、本人がそこまで変わってないのにここまで紆余曲折があるってのが濃い、面白いなって感じがする。
経歴的には普通にめっちゃ積んでいるとは言え、ぼざろで青山吉能存在を知ったという人間が多いのも仕方がないと思う。
なんなんだろうな、青山っているって分かってればいるんだけど、分かってなければいないくらいの声優だったし、その上で解散、休養があって、陰はさらに薄くなっていたはずだし。
青山は苦節の10年を歩んできたという表現が恐らくは正しい。
ここまで、特定の作品以前と以後で印象が分かれる声優も珍しい気がする。
青山吉能は、天才声優ではないと思う。ただ、この苦節10年近くの経験を、「ぼっち・ざ・ろっく!」という作品で全て出せた。言い方は悪いが、その程度だったような気がする。
でも、それを出すための約10年の経験と、それをしっかり全開で出すことが出来たことが、今の飛躍につながったのだから、それは本当に素晴らしいことであり、天才である必要性などないんじゃないかなとも思うわけである。
めちゃくちゃ地味な声優人生を歩んできたか?と言われたら別にそんなことはなく、一定以上の数字を集める声優ユニットでの活動を長く行っていた訳で。
でも、それがアニメやゲームで存在感を示していたかと言われると、これまたそんなこともなく。
そういう声優が、ちゃんと力を溜めて、それを出して、それが気づかれて、特に大筋で変わることなく、ストレートなキャラ性と努力が報われたのであれば、それは素晴らしいことである。
…まぁとは言え、じゃあ青山吉能みたいな声優今後出てくる?って言われたら無理な気がする。
当時よりも声優ユニットは売れないし。81に当時の神通力はないし(正直どの事務所もそんな気がする。全盛期のプッシュ率は無理)
改めて、どう青山吉能が後藤ひとりに現代声優業界のオーディションで選ばれたんだろうとは思う。良いことですけど。
あ、あとはまぁ…青山のキャラ性が浸透したとは言え、いつかどっかで何かしらで炎上しないかは本当に心配です。
青山って昔からずっとああいう感じであり、定期的にオタクにマウントを取ってくるタイプの声優で、アレは本当に人によってただただ不快に思われている層がいるのも観測しているし、そういう所含めて、いつかあのキャラだと足を踏み外して一度くらい炎上してしまうのではないか…それが本当に心配でなりません。
いやしたらしたで、片手で頭を抱えながら「まぁ一回はするかぁ…」って思うけど…(
以上。