声オタおにじくんの声学審問H!

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過激派で有名な(?)おにじさんが、声優の事を語ったり。

声オタおにじくんの声学審問H!


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声優よ、「声」で「優」れろ。

どうも、おにじです。 アニサマさん、今年も終わったらしいです。(最終日終わりに書き始めてる)セトリを見て在宅でとやかく言ってみたりしてしまう自分がクソオタクだなあと感じた8月終わりから9月の始まりでしたね。

さて、アニサマにしても昨今のアニソン業界に並ぶ名前を見ると「声優のソロアーティスト」であったり、声優ユニットであったり、「コンテンツユニット」であったりが目に付く訳です。 2日目はシクレが伊藤美来(バンドリ)で、トリがAqoursであることから考えても、今の声優の歌による活躍、その人気の度合いは大きなもの…と言うべきなのだろう。

この昨今の声優の「マルチ」な活動は何も歌だけではなく、TVでも現代声優の顔や声を聞くことは珍しい事では無くなりつつある。 大昔、卑下にされていたらしい(生まれてない)声優という職業はまさにその地位をある意味確立させてきているのかもしれない。

声優という職業を志望する人間は増加の一途を辿り続けており、声優の分母は増え続けているらしい。 声優オーディションの中でも最も気軽に見れる「81オーディション」では、所属声優がその「マルチ」な活動をする上での能力の向上を事務所が支えている…というような趣旨の話をしていた。

時代はマルチ声優。 人気もある。 まさにホットな職業と言える。 それは喜ばしい事であろう。

…ただ、その過程において大事な物を忘れて行っている気がするのが、今の声優、及び声優業界のような気がしてならないのだ。

…まぁ正直、10年前でもそういう傾向はあったとは思うのだ。筆者は声優という界隈の扉を叩いたのが2014年頃なのではっきりとは分からないが、今生き残っている声優メンツを見ていても、その傾向は見えなくはない。 ただ、ここ最近はそのあまり良いとは言えない傾向を顕著に感じ始めている。

それは、本来一番必要である「演技力」及び「演技幅」の軽視だ。 声優ダロォ?演技がそこまでうーん…でどうする! と端的には思っている。

マルチマルチという言葉を使う事に関しても若干の嫌悪感を感じずにはいられないが、それは置いておくとして… サブポジをやる前にメインがしっかりしていないと、基盤がしっかりしていないと話にならないと思うのだ。

声優という仕事は本当に凄い職業だと思う。 声一つでキャラクターに魂を入れる仕事…と言ってもなんら問題がない。 動きや表情は、絵に任せるしかない。 その絵に、場面に合った演技を「声」一つで演じなければならない。

声優はその「声」で、我々クソオタクや一般人の心を動かしてくれる…そんな素晴らしい職業なのだ。

声優は声に優れると書く。 声が優れていれば良いのだ。

…いやこの言い方は後々書きたい事を考えると若干語弊があるが、端的に言えばそうだ。 別に、最悪顔も身体も歌も優れていなくても良いのだ。 演技が良ければ。それがメインであり、それが最も求められるべき物であるはずだから。 アニメやゲームなどに出演して、声優スターダムを上がっていく…そういうもののはずだから。

…が、まぁ現実はそうではないよなあとも思うわけで。 それは声優自身の問題でもあるだろう。 昨今の声優の演技力演技幅の落ちる声優の割合は高くなってきていると感じる。 特に演技幅の面では顕著である。 長く長く生き残っていける声優が不足している。

引き出しは多ければ多いほど良い、それが声優の最大の魅力だ。(引き出しがなくとも、演技がうまい人もそれはそれでいいとは思うのだけど、最大級に褒められる上では) 同じ人間から色んな声が出せる。 演じている時姿は出ないのだから、子供から大人まで、あるいは性別までも超える事ができる… ここが俳優との決定的な違いと言える。ここが違うから、お互いに干渉する事が難しいとも言えるかもしれない(まぁ俳優側はめちゃくちゃ介入してきますけどね!大衆アニメでワンポイントピッチャーしてくんなボケェ!)

その声優の最も輝く部分を持った声優が、あまりいると思えない。 散見するのは声質ゴリ押しと、顔面系だったりする。

これは、声優自身の問題だけではない。業界が向いている方向性の部分がやはり大きいと思う。 昨今の声優ユニットの乱立などはその流れを顕著に表した物だろう。 所謂「ドル売り」ともユニットの方向性によっては言われる手法は最早当たり前となりつつある。誰が始めたんだろうか。スタイルキューブだろうか。いやもっと前だ、そういう売り方自体は昔からきっとあった。 にしても最近の乱立は異様な物だ。

演技二の次の顔良い声優を声優雑誌やら何やらで取り上げまくったりするのも、もう声優ってなんだよってなってくる話題だ。 別にモデルから声優になったとか、顔が良い声優でも良い声優になる場合だってもちろんある。それは決して否定はしない。

が、何の実績も残さずに写真集販売したりする場合もある、すぐに脱がせる場合もある。 もう声優じゃなくて身体優(せいゆう)じゃないかと。もうモデルでもすれば?と思う。 まぁモデルではやっていけないから声優という看板を借りている人間も一定数いるんだろうが。

昔からそうだろうが、最早一部アニメは後ろ盾の会社の声優をどこにはめ込んでいくか…の政治的要素が絡みまくる場合だってある、もう机上の争いの部分まである、悲しいが現実である。 筆者の推しも初主演が決まったが、主要3人が政治的キャスティング過ぎて若干微妙な顔をする位にはもうそうなのだ。

挙句にはブシロードのような自社管轄声優でもう固めちゃう所まで出てきたら、そんな箱庭で伸びるのかと問いたい。 そのくせして外には出さないのである。 お金はあるから、自社管轄コンテンツを動かし人気声優であるように錯覚される。 …まぁブシロード関連しか出てない声優に対してそういう錯覚に引っかかるオタク側も重傷なんだが。

声優に求められるものが、演技ではなくなってきている。 声優は天使である必要はないのだ。基盤は演技であるはず。それを見失ってしまえば落ちるのは早い。 現代声優にも天才はいるし、演技の強い声優はやはりいる。 しかしその割合は決して高いとは言えないし、腕を持っていても出れない声優や、容姿系の型にはめ込もうとされている声優もいる。 人気声優と呼ばれる声優にもたまに粗が見える。

こんな事では本当に俳優女優と大差なくなるのではないかと危惧している。 俳優女優は声優をやる際自分の声でやる事が多い、結局俳優女優は引き出しを多く持つ必要性が薄いからそうなるのは仕方ない事だ。 ただ、声優がそれではちょっといただけない。 いや…最悪引き出しが少なくとも演技が「コイツうめえ!」ってなるなら良いと思うし、そういうタイプの声優は必要だとは思う。 ただそういうタイプにすらなれてない人間が少なくない気がするのが問題なわけだが。

分かる事は分かるのだ。 最近のアニメ事情と声優事情を考えれば、マルチ方向に行かねばならないのはそうなのだろうが… アニメは減少傾向だ。というよりも余りにも今までが多すぎた、作品としてのクオリティ、作画のクオリティを考えるに、この減少傾向に関しては正しい判断だと考えている。 それに対して、声優の数は増え続けている。座る椅子は減ったのに、それに座ろうとする人間は増えた…となれば、正規の売り方をする事は困難となる。 となれば、正規でないような売り方をした方が良いという判断になりかねない。 所謂ドル売り、コンテンツに頼り切った売り方というのは、当然の流れとも言える。 現実的な視点で考えれば、この売り方が楽なのだろう。

ただ、最近の事務所としての方向性として、どうしても効率の良い金の回収に走り過ぎのように思える。 最近のそういう声優の売り方は顕著な場合、以下の通りだ。

1、 巨大コンテンツの役をやる。 2、 他のアニメに出ない。 3、 写真集等で金を回収する。 4、 そこそこ以上のレーベルでソロデビューをする。 5、 レーベルの後ろ盾が付いた状態でアニメの主要役ではない役に登場し、タイアップを獲得する。

と言った流れである。これは顕著な…露骨すぎる場合を書いたが、これはまだマシな場合かもしれない、まぁこれでも大概だが。こんなのが理想の売れ方になるなら、声優オタクなんか辞めたほうがマシだと思っている。

ただ、まだ売れてはいるという所も考えるとマシかもしれない。

1、 巨大コンテンツに出る 2、 なんとなく声優ユニットに入っている 3、 ニコ生とかで上の1,2関係の声優と2人位の番組を持つ

とかの場合、そんな売れさせる気がないというか…売り方が下手な場合はどうしようもない場合だって存在するわけで。

事務所としては、アニメという物に出るという事は金の回収率が悪いというデメリットが存在する。 簡単に言えば、ニコ生でチャンネルを設立したり、写真集を作ったりした方が金がより割合が高く金が回収出来るわけだ。 その点において、業界として実力のある声優の排出をするという意思の低下、短期的な集金による声優のマシンガン継投の所以と言える。 やはり事務所としては集金が大事なのは確かなのだが…大きなコンテンツに入れるだけで売れると勘違いしている事務所まで存在するのはいただけない。

ただ巨大コンテンツ一つを盾に売れられるのもそれはそれでいただけない。明らかに練度が不足している。 別に巨大コンテンツに入る事自体には嫌悪感なんてないのだが、そこで幽閉して企業のバッグアップをその一つだけで獲得して人気声優として出てこられても、その実力はやはり足りない。 他の声をまともにしていない、出る機会が明らかに少ない…当然の帰結である。 巨大コンテンツに乗っかるのは手っ取り早いし、事務所の方針もあることだろう。それは別に構わない。 しかし、そこからある程度は自分の足で歩いて欲しい。 別にそこからちゃんと他のアニメに出るなりして、地盤を固めてくれるなら、こちらはしっかり手のひらは返すし、しっかり認める。 全てリムジンに乗って楽して声優スターダムを登られても、実力不足が複数年鎮座するだけで、レベルが下がるし声優という格を下げる。 それならもう俳優女優に取り込まれてしまったほうがマシまである。

…というのは言いすぎかもしれないが、それくらいの勢いで言いたくなるくらいにはアレである。

結局、腕が足りなくても顔があれば人気声優になれるし、事務所および大手企業の後ろ盾があればどうにでもなってしまう。

辛辣と思われるだろうが、プロという世界の厳しさは外野から見ていても分かることはあるのだ。 そりゃ、養成所で受からない人間の方が多いだろう。 声優という肩書きを得る為には途方も無い努力が必要だろう。 それは分かっている。プロになる…という事は素人時代を考えればずば抜けた人間じゃないとなれないのは、どこの何でも同じことである。

しかし、プロという領域に足を踏み入れたら、それはプロのものさしで見ないといけないのだ。

プロ野球だって、毎年何人が戦力外通告を受けて去っていくのか、声優だって、いくらの人間がやめているのか…

そういう事を考えればどこでも同じこと。 阪神の鳥谷さんかってそうでしょう?そういう事です。 いくら地位があろうとも、上手い下手は地位では決まらないのです。 腕は腕でしっかり見ないと。他のあらゆる要素に騙されない、色眼鏡で見ない人間が多くなってほしい物です。

…そう、結局、なぜこのやり方が問題なく行われるのか。 それは結局の所需要があるから。 これしかないのです。

デレマスもといデレステ君が新人アイドルをゴリゴリにゴリ押しして、周年イベントに一年もいない新人アイドルを、しかも総選挙で3位をなんだかんだ取ったりあむは無視してやるという超絶クソムーブをしていますが、 結局7thで久川姉妹が良かった、とか言ってるオタクが大量にいるわけです。(いや別に、久川姉妹が良いのは悪いことじゃないんだよ、でもお前らちょろいなあとは思うじゃん、あれだけぶっ叩いてたくせにって)

声優界も同じで、オタクが本当にとんでもなくちょろい。 結局これが根源なんですよ。 事務所が金が欲しい…と言ってもそれに金を落としてくれる人間がいなければ成立しない。

結局、ドル売りするのも、集金のためにイベントや写真集ニコ生しか出ない声優も、一コンテンツのみで上がってくる声優も需要があるからこうなるのである。

これは結局何なのか。 結局、声優を推す上で演技を気にしないオタク…演技に関してのハードルが低いオタクが増えたことによる弊害がいよいよ本格的に出始めた…という事なのかもしれない。

アイドルのAKBとかに引っかからずに間違えて声優の方にお越しになられたオタクとかが増えているのかもしれない。お引取り願いたいところだ。

別に、顔で推すなとか、そういう事はめっちゃ言いたいけどあえて言わない。 声優は声で仕事をするもの、演技で仕事をするのは『大前提』であることを改めて認識すべきである。 演技は『マルチ』の一つにカウントしてはならない。 それが声優の基盤なのだから。 別に歌なんて上手くなくていい、むしろキャラクターソングをキャラで歌える声優を本来は褒め称えるべきだし。

オタク…世論や事務所の単略的な考えで声優は明らかにレベル低下の道を歩もうとしている。 多種多様な声優がいることにはもう文句は言わない。というか、もう現に声質ゴリ押しだの、アイドル近いだの、声優として売りたいのかタレントとして売りたいのかよく分からないだの、明らかにレベル低いのにもうお神輿に貢がれてていまさら下ろせないやつだのが大量にいるから、今からどうしようもない。

せめて、見る側はもっと声優の事は演技を中心に見るべきである。 身体優とか性優とかドル優とかを推して、声優界に包丁を刺すのは結局最終的に受け手であるオタクである事を自覚するべきである。

そうすれば多少でも演技について、業界が分かってくれると信じている。

…まぁレコ大以上にしがらみを感じる声優アワードとかやっている業界に期待をすることが間違いと言うか、もう時代遅れのオタクなのかもしれないが、20歳のオタクが時代遅れになるっていうのは、それはそれでそっち側に問題があるんじゃないの?と思わずにはいられなかったり。

もう演技をそこまで軽視するならエロゲの方がマシかな?と思ってエロゲを始めて、うおおおおお!サノバウィッチとぬきたし面白いやん!ってなっているエロゲにわか、声優拗らせオタクの戯言でした、以上!