ちゃろ~、おにじです(激寒)
今回はエロゲ感想系統。
先月は『ユキイロサイン』の感想を書いたわけだが、割と辛めに書きすぎたかなと思わなくもない。(作品として悪くはなかったと重ねて示したが)
今月は、とりあえずこの作品についてちゃんと終わらせておく必要性があるので、これをやっていく。
まぁ色々と出る前から言いたいことはあるが、まぁそれは記事の中身でやるとして…
今回はぱれっとより発売された『9-nine- 新章(単品DL版)』について記事にしていこうと思う。
注意:この『9-nine- 新章』は過去作『ここのつ ここのか ここのいろ』『そらいろ そらうた そらのおと』『はるいろ はるこい はるのかぜ』『ゆきいろ ゆきはな ゆきのあと』の内容を理解した状態でプレイすることが前提となっています。
過去4作をプレイしていない場合はこのブログは重大なネタバレを含む記事となりますので、見ないことをおすすめします。
プレイ前所感
2017年から開始されたぱれっと初の分割作品『9-nine-シリーズ』。
全4作として作られたこのシリーズの出来というのは、間違いなく素晴らしいものと言えた。
まぁ『ここいろ』においての有料体験版感は否めないが、作品としてのシナリオの出来も素晴らしい物だったし、エロゲ…ノベルゲームだからこそ出来る要素も非常に結集されたものとなっていた印象がある。
当ブログでは4作目である『ゆきいろ』に関しては結構詳細な内容の記事を書いたわけだが、筆者がクソ長を描くときというのはそれだけ良かったということにもなる。
『ゆきいろ』の集大成感は素晴らしいモノがあり、最終作品として恥をかかない物であった。
『ここいろ』の有料体験版感を除けば本当に良いシリーズであったわけだが、最後に「もうちょっとだけ続くんじゃ」という要素を見せて『ゆきいろ』は終了し、何かしらの物を出すことを示唆した訳である。
もちろん、この時点でも所謂”完全版”を出す事は間違いなく明らかだったし、出さないわけがない気合の入れようだった。
予想通り、完全版を出すことにしたのだが、完全版を全年齢でいきなり出すとは予想はしてなかった。
(こう並べると9-nine-ネタで結構ウチのブログ食わせてもらってる所あるな…)
まぁ全年齢に関して、色々と言いたい人間はいるとは思うのだが、筆者はそこに関してはそこまでとやかく言うつもりはない。
確かに『9-nine-シリーズ』における濡れ場の重要性というのは、動く所も含めての気合の入りようと、ストーリーとしての必要性という意味で絶対に必要だ…!という主張を否定する事は難しい。
とは言え、ぱれっととしても、全年齢で阿部福圓種﨑山岡藤田で展開できる権利を持っているのであれば、やらない手は申し訳ないが無いと思う。
「なんで全年齢にしたんだ?」という問に対しての答えは「いや、色々展開したいんで…」が恐らく正直な回答であろうし、
「じゃあなんでPC版で全年齢を出すんだ需要ないだろ」という事に対しては「いやアニメとか色々展開する時に一緒にCS版出してお金欲しいんで…」というのが正直な回答であろう。
むしろ、ここまで露骨にぱれっとがやっている事に対して理解できていないサイドにも問題はあると思うまである(いや見りゃ分かんだろこんな事)
ここまで露骨にやっているぱれっとサイドに不信感を抱かないかと言われたら抱かないとは言えないだろう。
ただ、まぁ現在のエロゲにおける展開のしづらさというのは、何も金が欲しいからという理由だけではなく、法とか条例が絡んできているのも事実で、ぱれっとサイドを一概に100で責められはしないとは思うが…(青少年健全育成条例とかが絡んでR18作品の肩身は本当に狭くなっている)
とは言え、完全版をいきなり全年齢にしたり、個別で新規要素DL版を出すのは良いが、フルHDとHDとか色々差別しまくっているぱれっとは、最長4年追いかけてきてくれたファンに対しての扱いがうんこだとは思う。
筆者は別に4年追いかけた訳ではないので、まぁ追っていた人間のことをちゃんと分かっている訳ではないが、それでもそれは可哀想じゃないのと思うわけである。
全年齢版を売ることに関しては目的が見え見えな事もあってそんなに怒る事か?と思うのだが、その個別版の売り方だけどうにかならんかったんかとは思うわけである…
…と、まぁ文句はこの辺にしておいて、この新章についてだが、シナリオのかずきふみより新年のご挨拶の段階で色々と情報が出ていた。
この新章では大きな事は起きたりしない事であったり、これは”終章”のつもりで書いているとかなんとかであった。
という事でこの”終章”に期待するべき事というのは割と限られている。(そもそも通常4作が3000円だったモノが1500円で単独で販売することを考えれば当たり前なのだが)
正直、『ゆきいろ』で作品としては終わらせても良い所でもうちょっとだけ続く内容であることを考えれば、ここから変にやっても蛇足になるだけである。
なので、色々と一応浮きっぱなしな所もある『ここいろ』とか、出来れば『ゆきいろ』で希亜には「おかえり」と言ってもらったので、他の三人にも「おかえり」って言ってもらえればより良いかなあ…とか、とりあえず変なことせずに上手いこときれいに終わってくれれば良い。
『9-nine-シリーズ』全体としては『ゆきいろ』できれいに着地したと思うので、そこから無駄な事しなければ良いし、もう『ここいろ』以外は割ときれいに終わってるんだから、所謂”アフターストーリー詰め合わせ”とかでも全然いいぞ…というスタンスでこの新章を迎えている。
何も大きな期待をするつもりはないし、すべてを乗り越えたご褒美的な感じである程度楽しませてもらえれば良い。(まぁぱれっとの売り方がアレなのは別として…)
UIチェック
プレイ前所感が長くなりすぎたのでカットする…というかゆきいろまでと同じだし。
完全版だとフルHDだったりするけどそういうのもないし。
まぁでもなんだかんだ吉里吉里が正義かなとは思ったよ…(直近やったのはArtemis Engineです)
プレイ所感
まず結論から言うとこの”新章”は本当に丁寧に閉じたのではないだろうか。
どう転がしても蛇足にしかならなくない?という形の中で、最大限のものは見せてくれたと思う。
かずきふみがどっかで言っていた通り、これは文字通り”終章”であり、あらゆる”終わり”を見せてくれたと思う。
これ以上を求める場合、まず”R18版を出す”とか”そもそも新章を作らずにゆきいろで終わらせておく”とかそういう抜本的なモノが必要なのではないだろうか…
1、
ここいろBAD救済
文字通り『ゆきいろ』の終わりから始まる終章。
”最後の観測”は『ここいろ』のBAD救済という形に。
オーバーロードというシステムはいくつもの世界線を横断できるから便利だなとは。
殺しても生き返るから殺せる…という所に関しての突き方は非常に面白いというか、翔という人間性と、与一というキャラクター性を表した所があり、展開としては好みだったし、こういう所に与一が現れる事は想定できる事ではあったかなと。
文字通りの嫌がらせではある訳だが、そういう事するのが与一っぽいし、こういう所で突っ込みきれない所もあるのが翔っぽいと思う。
そんでもって、ここの記憶持ってきた翔というのはあのぶっ壊れた翔であって、ま~たこの翔さんは痛めつけられているよ…と悲しくなるが、そういう立ち位置でしか無いから仕方ないよねえ…
都が話にすら入らせてもらえない…というのは、ある意味都が自分から動くために必要な要素だっただろう。
もちろん、翔としては都を守りたい一心なのは間違いないのだがここは『ここいろ』時空であり、翔だけで解決するのは現実的には厳しかった気がする。
しかし、『ゆきいろ』で散々見た『記憶をインストールする』に『記憶をインストールしない』という選択肢が出てくるの、なんか面白いというか、その選択権を与えてくれる場合が存在するんだなと思ったり。
そんなのするに決まってんだよなあ…とは思うのだが、『しない』という選択を今まで見たことがなかったこともあって、なんか感慨深い気もした(?)
また、ここで”体液で眷属化する”という要素で”血”を使ったの、セックスこそが必要!という所もあった『9-nine-』において、上手いこと体液という設定を使っているなあと。
こういう使い方も良いよね。
明確な戦闘とは結果的にはならなかったものの、都はここまでの積み重ねがないと、この枝の都は助けようがなかったとも言える描写でもあった気がします。これが4年の重みか?
心優しい都ですが、覚悟が決まった時の動きというのは、ある意味で最も正義っぽい人でありつつ。(まぁその分非常に危ういとも言える存在なのだが)
与一の潔さというか、最後まで与一が与一っぽく退場していったのは良かった気がするというか、このキャラクターは、悪でありながら多少「〇〇だったのかもしれない…」というのを残しながら消えてくれた方がいいキャラな気がするので。
そんでもって、この枝は結果的にあのボロボロの全員死んだ枝の翔を一部救済してくれる枝でもあった感じがある。
あの翔があのまま生きれたのか含め、わからない事は多いとは言え、全てを解決した翔はあまりにも可哀想で救われないポジションではあったわけで。
すべての思いを知っているという難儀さはこの枝ではある訳だが、それにしても少しはあの翔が救われる要素はあったのではないだろうか。
そういう意味でも、この枝のお話は必要性があるというか、非常に丁寧に救済、補足を行ってくれている。(丁寧すぎる程に)
丁寧すぎるほどに…というのは、この新章における特徴なのだが、都がなぜ元々は記憶も一緒に奪っていたのか?という所までここではサポートされている。
こういう所の、詰めが甘いとかそんな言われてもないだろ…という所に関しても結構補足されているのがこの新章の特徴とも言え、だからこそこの章は”終章”なんだろうなと感じさせてくれるポイントでもある。
都に最後に必要だったのは乗り越えていく覚悟で、それをすべての枝の都に伝えなければならないと考えるのは、非常に都らしい考えとも思えます。
双方にすべての記憶があるのはこの枝だけで、だからこそこの枝は”一から始める”という選択を行うわけだが、それはそれで良いというか、ハッピーエンドというのは誰かとくっつく事がハッピーエンドとは限らないと思うし、色々な選択肢があって問題は無いと思う。
特にこの枝に関しては、双方が記憶を持っているという状態で、翔がすべてのヒロインとくっついた事を最も詳細に理解していると言える。
だからこそ、ここで都を選ぶという行為自体がご都合主義感が強くなってしまう要素にもなりえてしまうし、これ以上の結論を作ることが非常に難しいのではないだろうか。(誰かを選ぶことが難しすぎる、誰かを選ぶことが不満を生む要素になりえる、それだったら選ばない方が最善であろう)
この枝で必要だったことは都の覚悟と、あの翔の一定の救済と考えれば、この結論である事に異論を持つ事は非常に難しいと思う。
2、
『ここいろ』アフター
ここからは、実質的なすべての枝におけるアフターストーリーが展開される。
これがあらすじで言う”最高の結末”と言えるところであろう。
ここをやってしまう事は、あらゆる事を完全に終了させるという気概ともなる為「おお、本当にこれで9-nine-というものはゲームとしては終わってくれるんじゃないか?」と思えたところであったり。
『ゆきいろ』においては、それぞれの枝のどこでヒロイン達が呼ばれたのか?という所に関しては明記された訳だが、その後どうなったのか?という所は希亜しか描かれなかった。
そこに関して、ちゃんと描いてくれたのは非常にありがたい要素としか言えないし、分割作品の難しい所をこの新章を使うことで上手いことやったんじゃないかなと。
でもって、翔はすべての記憶を貰うわけではないというのも大事な所…というか、これは『ゆきいろ』でも確かそうだったんだけど。
基本的にヒロインが受け取った後からの時系列となるので、翔は後からおってくるという形式になっている。
この一文でああ、恐らく筆者が最も求めていた事の一つである『全ヒロインにおかえりと言ってもらう』は見事に達成されそうだと喜んだ。
やはり、あの展開であれば全員に「おかえり」を言ってもらいたい所だったので、正直この要素があるだけでも新章には一定の必要性があったと思える。
というかマジでこれポイント高いというか、分割作品における最終作品での全回収での弊害ってこういう所だと思うので、そういう所含めてこの『9-nine-』の設定、システムは秀逸だなと思った。
最もアーティファクトの回収が大変そうなルートだが、なんだかんだこのメンツは安定しているというか…
ここまでの関係性を築くのにも最も苦労する訳だが(本編としてその過程は明かされなかったが2ヶ月かかっている、この過程も見れたらそれはまた面白かったとは思うが)
そういう意味で、最も中二病っぽい希亜が見れたりと、色々な枝を経由することによる微妙なキャラクター性の違いみたいな所を一気に楽しめるのは、こういう形での利点なのかもしれない。
こちらの『ここいろ』後の枝では、なぜアーティファクトを持つ人間がぼぼ若者だったのか…という所を設定として明確に開示した感じがある。
その上で、これは一種のアーティファクト集めへの弊害ともなり得る所を潰してきた所でもある(海外などに逃げられる可能性が基本的には低くなるので)
こういう設定説明とも言える所でも、『9-nine-』の展開上におけるあまり気にしないレベルの疑問を徹底的に潰してきている印象がある。
他の枝(はるいろ)でやってたパーティに行く云々とかの話も出てくるし、言うてなんだかんだ繋がりを感じる表現もそうだったり、幾多に分かれている枝の処理の仕方が本当に丁寧。
正義感が強いであろう都にとって、乗り越えていく事と、幸せになる、ならないという話は重要であって、それは幾多の枝の記憶がないと完全には獲得できなかったであろう…という所でこの枝はおしまい。
しかし、死なないでくれというのはなんというか、この枝ではないにしても翔が言うと重いのよ…
3、
『そらいろ』アフター
やっぱコイツもう一枚写真撮りやがったな(
やっぱり全員にこういう事言われるのすごく良いと思うの。そうじゃないと筆者も満足できない所があるし、都、天、春風が可愛そうだと思うので。
やはり、翔と天の掛け合いの面白さというのは唯一無二に近い物があるというか、非常にリアリティを感じる距離感で非常に面白い。
どの作品においても天のキャラクター性と、この掛け合いというのは面白さがあったが、改めて感じる所がある。
毎度思うが、ここまで主人公の呼び方が安定しないのにも関わらず違和感を持たれないヒロインってすげえなと思ったり。
この枝においては敵であったゴースト。
だからこその天のレナがなんで同じ姿だったの?という疑問から、この辺の一応の理由付けはされている(考えている余裕がなかった、切羽詰まってたから服の色とか変えるのが精一杯だった等)
また、幻体だったことが分かったことによって、ゴーストを殺したという事に悩み続けていたこの枝の翔が救済される。
…しかし、これちゃんと繋がって色々と分かっていく、救済されていくポイントが多く、当たり前だが考えてないとこんなの作りようがないよなと思った。
そういうの含めて、新章制作が最初から想定されていた感があるなと。
あ~やっぱ新海天って最高に面白いわコイツ。
恋人よりも兄妹でいたい、恋人なんて不確かな関係はいらない、でも恋人的な事はしたい。兄と妹という関係性を失うのが怖い。
なんともまぁめんどくさいというか、ややこしいというか、そういう所がある話だが、この天というキャラクターのある意味での拗らせようはこれまで分かっていたことであり、そういうの含めてこういう展開にされる事に明確な違和感は抱かない(というか恋人に正式になる事の方がこの掛け合いの関係性とかも変わってきそうでそれはどうなんだろう?となりそうな…いやでもコイツらそうなったとしても変わらなさそうだけど…)
このルートに置いての蓮夜の事も救済しているし、色々とその話の後一応宙ぶらりんになっていたことも結構キレイに片付いていっている。
この枝において、天は契約を失っているので、再契約した方が良いんじゃないの?という真剣であり茶番が行われる。
本当にこの二人の会話って面白い、言い回しとか含めてお互いがお互いパーフェクトな演技をぶつけ合ってくる。これは寺竹沢澤であろうと、阿部種﨑であろうと変わらない。
近年の種﨑敦美において、この音域を使うことがまずほとんど無い気がするので(最近の種﨑は低音側がチョイスされる事が多い。というより、高音の声優なんていくらでもいるけど低音できる声優は多くはないのもあって出来るからそっちに回されているという要素は否定できない)
こういうのホントマジありがてえ、やっぱ天才だわ。
いや天のナース服クソかわでは?
しかしこう、翔の触れ方といい、こうやっぱりこの二人の空気感ってのは『9-nine-』の人気において必要不可欠だった説は有る。
なんというか、めんどくさい感じの翔の聞き方といい。
状況説明しろとか、おらあーんで食べろやとか、そういうのでワイワイやっとるのが心地良い。
なんでこいつらただの看病がこれほど面白いのか、というかこの二人の会話を書いているかずきふみってすげえなって思う。
なんというか、面白い上で、色々言い合いつつも信頼しているし、この枝ではちゃんと恋人(恋人ではないんだが)なんすよね。
こいつらはいつまでもこんな感じでやっていて欲しい、愛のある二人の掛け合いは本当に素晴らしい。
筆者ナースに性癖ないのだが、これは服としてよかったなと。
これでああこの新章では新衣装がもれなくひとつ付いてくるのかとなった(インパクトとして都の浴衣は自然な流れだったこともあって筆者的には若干弱かったのかもしれない、いや可愛かったけど)
お互いたまに刺さること言って黙ったりするのとか、こういう所の加減って色々重要なわけであって、そういうの間違えなかったから受け入れられた所もあるんだろうなと改めて思ったり。
実妹系ヒロインというのは割と希少価値が高い事は間違いなく、(昨年『ハミダシクリエイティブ』(まどそふと)で和泉妃愛という実妹ヒロインが登場したが)
この作品におけるにぎやかしでありながら、色々出来るキャラクターで本当に必要不可欠やなあって…
4、
『はるいろ』アフター
最も慌ててくれたヒロインは春風でしたね、速攻電話をかけてくるレベルでしたし。
それぞれのキャラクター性が出ていていい感じの「おかえり」を聞けたんじゃないかなと。
全員におかえりなさいを言われたいという欲はほぼ完全な形でこの新章でやってくれたので本当に良かった。必要な事だったと思う。
レナの居心地の悪さ的な所おもろかったよw
というか『はるいろ』の時のレナ紹介の下り、一応記憶としては残ってるんやなあとか…
『はるいろ』最後のパーティの奴とかもちょっと追加されていたりする。
なんだかんだで、ファミレスでワイワイしているのがこのメンツには合ってそう。
ドリンク飲み放題で混ぜるやつにいろんな人間が乗っていくのおもろい。なんだかんだツッコミは天だなあとかも…
アーティファクト探知するやつに関しては、ここで一つ説明というか、仕組みの疑問が出てくる。
『ここいろ』アフターで相当に歩いて見つけたとかで、近い反応という距離が非常に遠いことが描かれていたり、他の所でも結構最初は苦労していて、練度を上げる必要性が有るというのは描かれていた訳だが、そこの反応の大きさは本当に距離なのか?という所。
結論としてはこれはソフィでもわからないことである(一度しか使っていない為)
この辺りで、100%分かり切る事はこういうのではなかった所はある。
しかし、なんというか春風はこの人全年齢で出して良いんですか?ってヒロインだなと改めて感じるw
女王様側の人格含め、このキャラクターもマジで声優を至る所を求めてくるよなあ…
というかもう女王様側って全年齢で大丈夫なんですか?っていう。春風ってまぁ恐らくヒロインの中で一番変態なので仕方ないんだけど、というかそのシャツって全年齢版でもOKなんすね…
テスト勉強の下り、集中させる気ないだろこの女という勢いをクッソ見せてくる。
女王様人格には勝てないというのが、このヒロインの強さと弱さだったりする…(通常人格の場合は弱いんだよなあ…)
陰キャだ…(安心感)
海に誘ったの、水着を見てほしかっただけ。
「翔さん。オイル……塗ってくださいます?」したかっただけとか、マジでただの淫乱なんだよなあ…
でも春風ってそういうヒロインだし、そうじゃないとおかしいから仕方ないよな…
でもこの人本当に全年齢に出て良いのか?ってヒロインだよな…w
この人の話し方って、おどおどしつつもとんでもねえ事考えている感じが凄くするよね改めて。
非常に海でのかけあいとかは二人の陽キャではない感じが出ててよかった、そこに意味を考えることがダメというのは多分そうなんだろうな、筆者も間違いなく陰キャ側の人間だからアレの何がどうなのかはわっかんねえから分かんねえけど…
春風の欲望、本当に好き。こういう事をああいうテンションで喋っているのがキャラクター性出るよなあとも思いつつ。
ぼっちだった春風にとって、これからがどんどん幸せになっていくんだろうなと。
「今が一番幸せ」と言った後に、これからもっと幸せになっていく…という流れは良かったんじゃないだろうか。
あらゆる枝において、『ゆきいろ』以外では語られなかった幸せな空間をしっかり描いた事に、新章の意義はまた一つある。
5、
『ゆきいろ』アフター
まず『ゆきいろ』での焼き肉の下りがより内容濃く描かれている。
自然に皆に取り分ける都とか、めちゃくちゃ遠慮する春風とかこういう焼き肉の下り一つでもキャラクター性が出るなあと思ったり。
また、ここでは蓮夜の掘り下げが一定以上行われた。
なぜ蓮夜は与一の見方であり続けたのか?というところに関してだが、本当に文字通りの腐れ縁という表現が最も正しい形かな。
猫の死体に興味を持つ与一と、それに引いた蓮夜、それがきっかけであんなキャラクターになった与一。
まぁ陰キャで友達もいないキャラでもある蓮夜にとって、そういう事を思わせてしまった事に対する変な責任感的なモノが生まれるのは自然な流れという感じがある。
イーリスがなぜ世界の眼を隠していたのか?という話がここでは掘り下げられている。
イーリスのことに関しては割とわからない事が多いのは変わりない。
ただ、隠したというより、世界の眼を利用することであのような人を操ることをしていたというのは分かったりと、どうしてあんな事になっていたのか?というのをちょっと説明してくれた。
また、そもそも翔が扉を作れてしまったとか?という所など、割と根本的な所にも踏み込んできている。
やっぱり『ゆきいろ』での飾らない希亜の可愛さったらないというか、可愛いなあと…
コスプレの話でめちゃくちゃテンションが上りまくっていたり、ウッキウキで写真撮っていたりと、本当に可愛い。
こういう所、基本的に他のルートでは出てこないので、やはり『ゆきいろ』限定でこの強みを出してくる希亜は非常にずるい所がある。
そしてそんな希亜につられて、ちょっとコスプレしだす翔もまた良い感じがある。
コスプレでゴミ拾いするイベント的な物にその流れで行くことになるわけだが…
クッソ恥ずかしいなとか言いながらやっていく二人は非常に微笑ましい。
また、希亜のコスプレは、基本的に今までの希亜が暗めの色の服を着ていた事が多かったからか、(いや、例のTシャツは白だし、制服も特別暗いわけではないのだが、やはり私服としての黒のイメージが強い)
白系統の服であることでの黒髪に白服という形が、これまた美しいなと思える所がある。
二人ともコスプレになれているという訳ではなく、クオリティを幻体で高めすぎて見られてるとか、ゴミ拾いするにしても可動域が狭すぎてまともに動けないからゴミ拾い出来ないとか、色々トラブルも起きたりして。
そのトラブル含めて楽しんでいる感じがあり、それが微笑ましい。
なお気密性が高すぎて翔が死にかけていたりするw
『ゆきいろ』の時に散々言ったこととかぶり続けるが、よく希亜の可愛い要素というのをほぼほぼ『はるいろ』まで漏らさなかったなと。
いや、実際『はるいろ』でちょっと猫関連で漏らしてはいるんだけど、それ以上の破壊力を出せたよなあと…
希亜が気取らない自分に慣れてきて、自然と笑えるようになってきた…というのがまた良かったりする。
これが『ゆきいろ』のエピローグとかにも繋がっているんだろうし。
何も考えずに心から楽しめるようになったというのが、どれだけ幸せな事か…
本当にこの作品を終わらせるという姿勢を見た。
もう、何も起こさないし、何も起きない枝があっても良いんじゃないのか?
誰も死なない、苦しまない枝があっても良いんじゃないのか?というのは、主人公的な考えだが、ここまですべてを終えた以上、それが可能であり、それをする権利は翔にはあると思う。
「ちょっとくらい好き勝手なことしても、いいんじゃない?」というソフィの言い方が非常に適したもののような気がする。
しかしなんかこうこの画面見ると若干トラウマ発動しそうな気もする(
まさか最後に名前を入力できるとは思ってなかった。
なんというかこう、ちゃんとプレイヤーサイドがいるということを『ゆきいろ』で示して、それが『ナイン』だった訳だが、それを最後まで貫いてきたというか。
有る意味で明確に終わりであることを示してきた感じがあるけど、こういうの良いと思う。
これでグランドエンディングに入って終わるわけだが、めちゃくちゃキレイにすべてを終わらせてきた感じがある。
なんかめちゃくちゃ丁寧に着地したし、もう先なんて作らないぞという感じがある。(それでいいのだが)
いや、なんか小梅PがグランドOP作詞に絡んでるのワロタけど、これは恐らく嫌な人間は嫌とか言いそうだなあ(
とは言え、ソフィとナインの関係性というのは微妙に続いていってるから、まぁなにか出来る可能性も無くはないが…まぁないだろう。
というか、ソフィの一枚絵が最後の最後に登場するっていう。
なんだかんだ人気キャラなイメージだけど。
結構なボリューム、まぁ1500円なら妥当以上なんじゃないかなと。
おしまい!(ソフィを推し続けるとランダムで何個かのセリフが聴けるとか色々おまけはついてた)
総評
新章の出来に関してだが、この販売形態を取るのであれば望める最大限に近いものだったのではないだろうか。
どれだけ頑張ってもかなりの可能性で蛇足になり得るという状況の中で、ここまでの物を出してくれた事に感謝するべきである。
コレ以上の物を求める場合、まず2.2GB-1500円の形態を3000円の通常の形態にするとか、そもそもR18版にするとか、そういうことが必要である。
もちろん、R18版で出してほしかったという声はあるだろうが、筆者的には濡れ場軽視派である事ももちろんあるのだが、正直ほぼほぼ気にならなかった。
この”気にならなかった”要因としては、やはり丁寧な作りという所が大きい。
正直、『9-nine-』に関しては話の本筋は『ゆきいろ』でしっかりと終了しており、コレ以上やること自体が蛇足になる可能性が非常に高いと言わざるを得なかった。
しかし、新章の中身としては、『ここいろ』BADの救済という一つの見せ場を作った上で、
あらゆる細かい設定であったり、どうしてあんな事になっていたのか?という細かい所の理由であったりが、丁寧でありつつ、説明感が強くなりすぎない程度での描写のされ方をしていた事、
また平穏で幸せなそれぞれのヒロインのそれぞれらしい後日談を見れたのが大きい所がある。
そして、最後扉も閉めて、これで本当に『9-nine-』は最低限新海翔達との話は間違いなく終わりであることを明確に示した事も評価したい。
非常にキレイに扉を閉めて、話も締めた。
タイトルの『大変丁寧に"しめた"優良追加ストーリー。』としたのは、”閉めた”と”締めた”を一応かけている。下手くそ(
本当に描き方がとんでもなく丁寧であり「いや、そこまで丁寧に教えてくれなくても十分納得してたんやで…」というところまでめちゃくちゃ細かく色々教えてくれた感じがある。
納得できるポイントが多かったのはこういうモノの開示であったり、それぞれの枝で記憶が共有されることが、誰かの救済になる場面も少なくなかった事。
『そらいろ』における翔のゴーストを殺したという事に関してだったりと、色々と明確なつながりが見えたことが、この新章の必要性を大きく引き上げており、これが必要であったことは間違いないと思う。
所謂『もうちょっと続くんじゃ』としては、及第点以上のモノを叩き出したと言える。
エロゲにおいて、エロが出来なくて何だと言う人間も居るが、そもそもエロ以外が面白くないとそれはそれで問題だし、そういうものはすべてにおいて終わった新章においては、あんまり必要性を個人的には感じなかった。(春風くらいじゃないか?セックスしないとおかしいだろ感あった流れ、天もなくはないけど、翔は熱出してるし…)
ここまでキレイに着地してくれたことに関しては、やはりシナリオであるかずきふみに感謝を述べたい。非常に難しい条件だったと思うがよくこれだけのモノを出してきて、作品としては泥を塗る行為はしなかった。
商業的な理由での売り方という面で、ぱれっとは褒められた事はしなかったし、ある程度の叱責を受けるべきだとは思うが、この新章においてその状況でも大きな失策はしなかったどころか、めちゃくちゃ丁寧にやってきて、ある程度不満を抑えにかかったなと思う。
求められているモノをちゃんと提供してきたし、その上でしっかりと終わらせられた事を評価するべきであり、今後の展開をする上で、どうしても全年齢でやりたい(やらなければ満足に展開、宣伝がしづらい)という有る意味でワガママなぱれっとの想いを遵守した上ではコレ以上は求めるのは酷ではないだろうか。
この出来でまたエロが足らんとか言うのなら抜きゲーでもやってればいいまである(
改めて、筆者が発表時に求めた9つの事を振り返ってみると、
1、できればオリジナル画質をフルHDにして頂けませんか?
2、フローチャートさせて頂けませんか?
3、そのまんま4つ個別入りではなく共通タイトル画面的なのを頂きたいです
4、新章で『ここいろ』の有料体験版どうにかして頂けると幸いです
5、新章別売りで買わせてください、欲を言えば18禁版も出して頂けませんか?
6、無理かもしれませんが、どうか全ヒロインに「おかえり」と言われたいのですが
7、もういっそラジオとかして頂けませんか?
8、全年齢にするならアニメ化して頂けませんか?
9、ブランド、メーカーとしてちゃんと生き残ってください
であり、まぁ下の3つはまだこれからの展開のことを指すので、上6つに関して見ていくとなると、
1、できればオリジナル画質をフルHDにして頂けませんか?→△(完全版のみ)
2、フローチャートさせて頂けませんか?→?(どうなったのか知らん)
3、そのまんま4つ個別入りではなく共通タイトル画面的なのを頂きたいです→○(これは共通タイトルが完全版でも出てるらしい)
4、新章で『ここいろ』の有料体験版どうにかして頂けると幸いです→△(ある程度の救済は行えたのではないだろうか)
5、新章別売りで買わせてください、欲を言えば18禁版も出して頂けませんか?→△(単体では出た、売り方はゴミだと思うが)
6、無理かもしれませんが、どうか全ヒロインに「おかえり」と言われたいのですが→○(ある意味一番求めていたモノ、これを叶えてくれたのが本当にデカい)
という感じ。
この『9-nine-』という作品は、分割作品である事と、エロゲ(ノベルゲ)である事を最大限活かした作品であり、そこがウケた所もあった。
しかし、分割作品であるからこそ、最初の方の面白さがどうしても制限される(使える設定が制限される)事と、後ろでの展開によってグランド的なモノを迎えるせいで、他のヒロインが若干軽視されるという欠点も存在した。
しかし、この新章では、その欠点と言える所をことごとく、しらみつぶしレベルで消していくような作品であった。
これで終わりという雰囲気も出せたし、色々と丁寧にやってくれた。
ぱれっとに言いたいことは、なんだかんだクオリティとしては落とさなかった事は褒めてあげるべき、とは言えあの差別的売り方は言われるべき。
そして、これ以上作品を長引かせるようなことは絶対にするなという事。別に本筋を伸ばすような事しなければ色々展開してもいいし、したいだろうけど。
いやだって、阿部福圓種﨑山岡藤田のアニメ見たい?って聞かれたら見たいし。
でも見たいけど、これアニメ化するとして、どうやってアニメ化するの?無理じゃない?(いや見たいんだけどキツくないか?いや5分アニメで4コマ的なのは余裕だけど、30分で1クールとかどうやって話を作れば良いんだってなりそう)
ゲームとしての『9-nine-』は、今後CS版とかが出てくるとは思うのだが、恐らく本筋としてはこれで本当に終了だろう。
めちゃくちゃキレイに閉じてくれた事に感謝しよう。
せっかく全年齢にしたのだから、色々展開すると思うが、変な失策をしないことを祈りつつ。
何か特別なことがあったわけではないが、もう特別な事は起きすぎていたし、もうコレ以上キャラクター達を苦しめる必要性もないでしょう。
非常にキレイにまとまっていたと思う。
以上。