声オタおにじくんの声学審問H!

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過激派で有名な(?)おにじさんが、声優の事を語ったり。

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おすすめ記事

【エロゲ・全年齢論争シリーズ③】エロゲブランドが全年齢に行くことに関して、どう考えれば良いのかを考えてはみた(答えはない)

おにじと申します。

 

今回は、エロゲ・全年齢論争シリーズの完結編。

いよいよエロゲブランドによる全年齢ノベルゲーム制作に関してのことを諸々考えれていければと思う。

あらかじめ言っておくが、このような話に関しては答えというものは中々存在しない物であり、それぞれに意見というものが存在する。

当記事では双方の意見というのも考えながら、考える上での一つの参考になれば良いし、話題ループする時にこの記事を貼って筆者が労力を今後かけないようにするための記事とも言う。

前提(再掲)

筆者はあくまでも全年齢ノベルゲームを作るという行為自体に関してどうこう思うということは基本的にないということを重ねて示しておく。

文章にどれだけの予防線を張っても、本当にそれを読み取れない人間が多く、「目に余る」とか「言い過ぎ」とか言う感情論とか、筆者の主張を取り違えて非難する人間が一般人にも業界人にも存在するので、本当にそこくらいはちゃんとわかってほしい。母国語くらいちゃんと読み取ってくれや、頼むて。そこをカバーするのは無理なんよ。

今回のテーマの記事では、あくまでもどちらの意見も出していくことで、一定偏りの少ないようにできないか?という感じで制作している。どちらの主張も掲載していくつもりなので、そこはこの記事の内容が非常に難しい内容であるが故に、偏りを少なくしようとしているだけだし、双方の意見に筆者は一定の理解をそれぞれ示しているので、こういう感じになっている。

 

あと、今回の全年齢ノベルゲームは、いわゆるエロゲのCS版ではなく、あくまでも新規で全年齢で制作している、もしくはエロゲと同時に全年齢版を出すとか、そういう作品のことを指している。この2つを同じで喋るのは多分無理なので。

 

 

エロゲブランドによる全年齢作品制作とそこに上がる不満

エロゲというものを作っているブランド、会社というのはなんだかんだ今もそれなりに存在するわけだが、その中で、全年齢の作品を作るということは珍しいことではないように感じる。

というかまぁ、この前テンセントの元に下ったビジュアルアーツ(Key)とか、一生FateしているTYPE-MOONとか、実際全年齢に行くことによって一定以上の成功を収めている所というのも存在する。

そういう中で、ここ10年くらいに関しても、エロゲブランドが全年齢の作品を制作するというのはちょこちょこ存在するわけなのだが、こういう動きに関して、エロゲをプレイする側から不満の声というのが上がるのも珍しいことではない…というのもこれまた事実であろう。

「なんで全年齢なんだ」とか「エロゲ作れや」とか、そういう声ってなんだかんだでずっと存在するような感じがあると思う。

こういう不満系統って一部は一部だとは思うのだが、言うて無視できないくらいには存在するような感じもある。

このような声というのは、あんまり他の所では起きないような感じもある。新しい挑戦みたいなものは、そりゃある程度の逆風とか批判がどこでもあるとは思うのだが、エロゲという媒体に関してはその要素が他よりも強いのかなと感じる部分もある。

 

まぁどういう媒体に行こうが、ブランドとしては成功すればいいとは思うのだが、どこかで全年齢を作りたいという意思を見せるブランドというのが多いのもこれまた事実であると感じる。

 

どっちの意思も分からないとは言えないものだと思うので、この問題ややこしい。

まぁエロゲーマーに関しては一部の人間なんだけどね、こういうのって。

でも筆者が全くコレが分からないって訳でもないからなあ…思う時は思うからね。

 

 

エロゲブランドが全年齢に行く場合の理由

ということで、じゃあ双方の思うこと何?みたいな感じで考えていければ良いのかなと思う。

エロゲブランドかて、一つの会社である。当たり前すぎるけども。

そういう中で、やはり新しいモノを出していくとするのであれば、その新しいモノで売上をしっかりと出して、欲を言えば以前の売上を上回ることを求めていきたいわけである。そうやってやっていく必要があるし、理想としては会社としては右肩上がり、成長していかないと、長く会社を続けていくことは難しいわけである。

まぁエロゲというのは、一応売上的には底は抜けており、近年はDL販売数などが伸びており、一時期の閉塞感から一定打破しているとはいえ、市場の大きさという所で考えると、大きいとは言えないのは事実としてあると思う。

やはり、売上とかを伸ばしていく為には、まだ自分たちの商品を買っていない、手に取っていない層という所が買ってくれないと厳しい。

 

そういう所を広げていく一つの手として、新たな客層を取り込む一手として、全年齢というのは現実的な選択肢となってくるのではないだろうか。

全年齢市場というのは、勿論別の意味の厳しさはある。(これは前の記事で書いた)とは言え、市場的な所の大きさという所を言えば、まずエロゲの市場とは比べ物にならない所はあると思う。

まぁ全年齢にすると、間違いなく今まで手を付けられなかった層、手つかずの層にアプローチが出来る。これが最大のメリットまであるように感じる。

他にも色々あることを考えると、母数が多くとも手に取ってもらえるのか?という所は努力が必要なのだが、とは言えまずそこの層を売る相手にできるっていう所を考えれば、その時点で大きなプラスという言い方も出来ると思う。

 

全年齢という作品にすることによって、今まで出来なかったことというのもやりやすくなる部分もあるように感じる。

やはりエロゲというものは、ほぼ恋愛という所を軸においた作品という所にもなるわけだが、全年齢であればこれを選択できる感じが強まる気がする。

そもそもずーっと恋愛要素という所を必須として書いていくというのもネタが続かない部分もないとは言えないだろうし、そもそも作っている作品の根本の構成から変えやすいみたいな所もあるんじゃないかなあと感じる。

実際、このような全年齢作品を出して成功している例というのは、KeyやTYPE-MOONは勿論として、フロントウイングやANIPLEX.EXE系統、âgeオーガスト(コイツはソシャゲなのでちょっと話が別だけど)など結構普通に存在するわけで。

勿論心情的にはエロゲを作って欲しいのだが、おそらく会社の安定性という所を考えるのであれば、全年齢で売れた方がどう考えても安定するはずなので…(

 

 

なぜエロゲーマーに不満層が出るのか?

では、なんでエロゲーマーに不満層が出るのか?という所も考えてみよう。

まぁエロゲーマーの一部というのは、やたらとエロゲを特別視している所はあるようには思う。

いやまぁ、実際エロゲにしかないものというのは存在するとは思うし、エロゲの良さっていうの=全年齢の良さにはなり得ないとも筆者も思っている部分はあるのだが、それにしてもなんかエロゲだけを特別視し過ぎな層みたいなものは実際に存在して、こういう所が騒いでいる部分はあると思う。

まぁこれは別にエロゲだからというわけではなく、どういう娯楽にもいるとは思うんだが、エロゲやっている人間って変な人間が多いことは間違いなく、まず人と会話が出来るかとか、丁寧に書いている文章でもその意図を理解できないみたいな読む側でも問題が発生する場合というのも普通に存在するので、なんかこう捻れている人間が普通の界隈より多そうなのは事実かもしれない。

なんというか、明確な厄介みたいなパターンもあれば、「自分は普通の人間ですよ」の面構えで全然そんなことはないみたいなことが多い界隈な気はするので(筆者はツイッタラーを通っている時点で普通の人間ではない)他の界隈とは別ベクトルのヤバさも引き金となっている気もする。

言い方は悪いが、18歳以上の界隈のはずなのだが、18歳以下がいるかのような界隈なので。

まぁこういうのは大体ゆずかサガプラかのどっちか!…って言っておけば楽なのだが、実際ゆずにもサガプラにもクセの強いどうしようもないのがいるのだが、別にここ以外にも普通にいるので、あんまりコレでゆずとサガプラだけに荷を背負わせるのもなあ…ってなる(いやゆずとサガプラに多いのは事実だけど)

 

まぁここまでエロゲというものを特別視しないまでも、色々な要因というのは考えられるような気はする。

こう、エロゲを購入するという行為がそもそもエロゲブランドへの信頼の部分があるというか。やはり幾ら「昔からエロゲは価格が変わっていない」とか言われても、いつの時代にもフルプライスが一万円するゲームっていうのは普通に高い部類に入るわけで。

新作を購入するという行為において、各種特典などの販促があるにせよ、発売日までに予約するというのはそれだけの期待とかを込めている人というのも一定はいるんじゃないかなとは思う。

なんというかこう、市場としてそこまで大きくないからこそ、エロゲを購入するという行為に無駄に意味がでるというか、一種の信頼、「次も頼むで」という所の想いがあったりもする場合もあるだろうし(なんだかんだエロゲを作る所自体は減ってる所あるしねえ)

エロゲを期待してエロゲを買っている。それは、次のエロゲも期待してエロゲを買っているという部分もある。

ある意味の信頼関係という所もある中で、媒体が変わってくるとなると、反感を覚える人間というのは一定あるような所がある。

こういう時の表現として『裏切り』という言葉が使われることもあるわけだが、その理由はこういう所にあるように思う。

また、こういう形でなんだかんだ全年齢に旅立っていく所もあるからね。だからこそ『エロゲを捨てる』とかいう表現も出てくるわけだし。

全年齢になると恋愛要素がなくなったりすることも多いし、フルプライスでなくなることも結構ある。ボリュームとか内容面的に自分が好きな物が出てこなくなるっていう可能性もあるわけで…まぁこういう声を切り捨てるというのも難しい所はあるんじゃないかなと。

 

ただまぁ、こういう反発という所の声って、こういう動きを行った時によく見る、目立つ印象がある。

ただ、実際の所は全年齢でも支持を受けている作品やブランドというのは普通に存在するわけであり、体感よりはそこまで批判を受けていない…みたいな感じが現実だと思われる。

これまぁ、結局のところ不満の声って聞こえやすくて、肯定の声って聞こえにくいよねって話に尽きる所はあるのかなあとは思う。

結局肯定の声って具体性があるものっていうのも少ない所があるってのもあるのかもしれない。良いものって「良い」以上の感情と理由をアウトプットする人の方が少ないと言うか、どうしても端的な言葉に収まってしまう所もあったりする。

勿論批判や反発も感情的な所も多いので、そういう部分があるのは間違いないのだが、より明確に理由みたいな所を突きつける場合も結構あるし、なによりこういう方向性って同調する人間が集まるとなんか否の方が強まる印象もあるんだよな…

肯定って中々発信されにくいし、発信するとしてもそこまで強いものにならないというか、否定の方が結局パワー強いんだろうなって感じがあるんだよなあ…

これは別にどういう界隈であろうとそうなんだとは思うのだが、結局の所エロゲ界隈という所においての人間の割合とか、人数とか、そういうのも含めてよりそういう印象が強まっているんだろうなあと。

肯定の感想とか意見って難しいんですよね実際。当ブログはやたらとその言語化に力を入れているけども、ここまでしなくとももうちょっとどうにかなってほしい気もする。

まあ「良い」って言われながらネタバレCG4枚貼るような人間もいるからなあ…(呆れ)

 

 

エロゲから全年齢の失敗の印象が強すぎる問題

あと、もう一つ言えることは結局のところエロゲから全年齢への失敗への印象の強さ。

エロゲから全年齢に行くと言う行為はミスをすると本当にブランドごと死んでいきかねない劇薬な部分は実際に存在する。

全年齢という所というのは、勿論リスクが存在する。エロゲから全年齢というのは、昔も別にあったことだし、なんなら昔の方がエロゲと全年齢の距離は色々な意味で(トレンド的にも法的にも)近かったこともあり、全年齢作品への挑戦というのは行われてきた感があるのだが、それが致命傷となっている例も少なくない。

過去の代表例で言えば、minoriなどは顕著であり、あの馬鹿みたいに動くOPの『すぴぱら』で想定の半分も売れず、ここから巨乳エロゲブランドとなった後に死んでいくという流れがあった。

昔のエロゲから全年齢において、幾多のエロゲブランドが致命傷を負った…というイメージがあまりにも強すぎる所があるし、同じような印象として、作品としてクオリティーの高いものを作っていたエロゲブランドが全年齢で成功していくことで、エロゲというものを作らなくなっていったというイメージも強すぎるのである。

 

後者に関しては一種事実であるとしか言いようがない(KeyにしろTYPE-MOONにしろフロントウイングにしろ多くのブランドがエロゲを作らなくなったことは事実であるので)のだが、前者に関しては印象が強すぎる感がある。

実際、ここ10年位のエロゲブランドによる全年齢作品とか調べてみたのだが、意外と明確な失敗と呼べるものって凄くあるわけじゃない感はあるんだよなあ…

少女たちは荒野を目指す』(みなとそふと)とか、『アイドル魔法少女ちるちる☆みちる』(フロントウイング)とか、『PARQUET』(ゆずソフトSOUR)とか、まぁあるはあるんだけども(他にも爆死してるなあと数字で感じるものは普通にある)

でも、失敗していると言ってもそこまで致命傷になっている感じの作品というのはないのかなあって感じがあるというか。

まぁ致命傷になるような失敗をした作品が大体10年以上前に転がりまくっている気はするんだけど、ここ10年で60作品くらいはエロゲブランド系の全年齢作品って出てはいるんだけど、失敗の印象が強いわりに…という所はある。

いや、失敗はあるんだけど。これも売れた上で内容がダメでしたパターンとか、そもそも影が薄すぎて単純に売れてなさそうな失敗とか色々あるはあるんだけどね…

 

 

別に全年齢に行くことが悪ではない

重ね重ね提示しておきたいのは、エロゲブランドが全年齢に行くことは悪ではないということ。むしろ成功出来るのであれば全年齢という舞台は非常に良いところである。まぁ成功出来るかはやってみないと分かったもんじゃないので、この条件付きは無理があるんだけども。

やはり会社として成功する為にはどう考えても全年齢で成功した方が規模も大きいし、長く続けられる要素というのも増えていくのかなと感じる。

それこそノベルゲー以外の媒体に広がっていく場合というのも過去にも存在するわけであり、そういうのを考えると尚更ね。

 

前述した通り、手つかずの層にアプローチ出来る方法の一つだし、エロゲというものはR18という壁によって、色々な物が制限されている所はある。

宣伝一つにしても、秋葉原でさえエロゲ広告の数が減っているという事実があり、各所法律など含めて宣伝できる場所というのが限られている現状がある。全年齢で販売出来るようなCDであっても、R18の暖簾の向こうでないと…という場合もあるし、昨今はこういう販促行為がネットに移ったとは言え、実店舗が少なくなり(とらのあななんて全部消えたようなもんだし)SNSなどでもR18系は相性が良くないことも考えると…そういう足枷となり得るものを取り払えるというのだけでも、多分全年齢への価値っていうのは見出される所があるんじゃないかなとも感じる。

 

過去のエロゲブランドに関しては、別に全年齢とか関係なくエロゲを作らなくなる、会社が倒産していくというのは日常茶飯事であり、

前述したminoriもそうだが、fengとか戯画ももうないんだから。(戯画はエンターグラムがエロゲ作るの辞めたってのが正しいけど。まぁ戯画は近年の作品とか、後々出ている本とかを見ると残当でしかないんだけど)

そういう倒産していくよりは、活路を見いだす方がいいのかもしれない。

まぁそうやって成功していったビジュアルアーツも、フロントウイングも結局テンセントとブシロードの下に下ってるのはどうなんだろうなあとは思うけど。どっちも比較的ポジティブなモノであることを強調している所はあるんだけど、子会社に下ったことは事実なので、夢も希望もない案件の部分が全くないとは言えない気がする。

ただまぁ、それで倒産するくらいならこうやって生き残った方がマシであることは間違いないとも思う(版権とかの扱いが尋常じゃないくらいややこしくなるからね、倒産とか消滅すると)

 

結局のところ、全年齢に行くことによる反発というのは、感情的部分の問題がやはり大きい。行って欲しくないからって所はあるんじゃないかなとは思う。

普通に嫌なもんは嫌だからな、こういうのって。気持ちが分からないとは言わない。

そう思う時だって実際あるしな。

ただまぁ、いい作品だったらエロゲも全年齢も関係はないと思うよ。なんだかんだ。まぁエロゲでしか出来ないこととかもあるとか、そういうのもあるのは分かるんだけど…

 

 

エロゲブランドは判断を誤らないようにしないといけない

こう書くとすべてのエロゲブランドの全年齢行きを容認しているかのような印象を受けられるかもしれないが、筆者は別にそういう訳では無い。

あくまでも確率論的な所もあるのだが、やはりエロゲブランドが失敗して欲しくはないし、臨んだ形にならないのも嫌ではある。

幾ら致命的な物が少なくなったように見えても、エロゲを制作する会社というのは小さな会社がほとんどであることから、勝てない戦いをするというのはかなり厳しい所があると勝手に思っている(実際は知らん)

だからこそ、全年齢に行くかどうかという所の判断を誤らないようにはして欲しい。

これはブランドによって向き不向きみたいな物が存在すると筆者は思っており、全年齢に行っても比較的大丈夫そうな場合と、エロゲじゃないと厳しそうな場合ってあると思っている。

まぁなんでもそうだが、どのエロゲブランドも全年齢で成功できるほど甘くはないわけであり、リスクとメリットの天秤を正しくやって欲しいと思う。

 

前の記事でも書いたし、この記事でも少し触れたのだが、全年齢という市場は勿論母数は多いのだが、興味を持ってくれる確率というのは高くないというか。

多くの娯楽が存在する中、あえてノベルゲーをする層が現代においてどれくらいいるのか?と考えると首を捻り続ける必要性があるように感じる。(まぁ思ったよりはいるんだろうなとも思うんだけど、これは印象的問題かもしれん)

とは言え別に多くないであろうノベルゲーに興味を持つ人間をどれだけ振り向かせられるか?という所がある。

 

そして、エロゲから全年齢に行くことによって、やはり作風とかも変わってくるし、変えないと行けない部分というのもある。

エロと場合によっては恋愛要素というものも抜いて作る場合というのが結構多い感じがある現在の全年齢ゲームにおいて、この2つの要素を抜いてどれだけ勝負が出来るのか?という所がやはり課題だろう。

勿論出がらしになっている所はあるだろうが、言うてエロと恋愛要素がないエロゲなんて基本的には存在しない。(凌辱とかだとそういう要素があるかもしれないが、そもそも凌辱はR18を脱出するのは現実的じゃない。対魔人が全年齢になったのは例外だろ)

これまで絶対にあったものがないというのは、新たな試みが出来るというメリットはあるが、安定した軸というものを失うという言い方も出来る。それを失ったとしても良いものを作れるのか?という所が重要となってくるように感じる。

 

こうなってくると、やはりシナリオ面への負担が大きくなるように感じる。

勿論原画なども重要なものではあるのだが、ソシャゲなど含めていい感じの絵みたいなものは転がりまくっているわけであり、アドバンテージになりにくいと思う。

あとなんなら絵の部分で全年齢とタメを張れるエロゲ原画ってあんまりいないとも言う。まぁこれはそれこそ全年齢で一定の人気がある人とかを引っ張ってくるとかで話題性を生むことは可能だとは思うんだけど…

そういうのはあるにしても、結局内容という所が全年齢だとより求められる感じがある。特に恋愛要素を外した場合は。エロゲって何がどうなったとて、恋愛要素があって、くっついて、エッチしてみたいな安定の路線が存在するわけであり、何がダメだとしてもこれは変わらないのだが、そういうのが全年齢はないので、保険がないみたいな状態で始まるまである。

結局の所純粋なシナリオという所で勝負が出来ないと、作品として苦しくなってくる。ここで勝負が出来るかどうか。内容面に関しての出来不出来はかなりここが請け負っている感じがある。

 

結局のところ、全年齢に行くとはいえ、一定のエロゲプレイ層に対しても継続的に買ってもらわないとこれまでに比べてプラスという所にはなりづらい所があると思う。

勿論新規開拓という所を考えるのであれば、新たな要素、チャレンジというのは必要なのだが、だからといってエロゲーマーを完全に度外視するのはリスキーが過ぎる。一定のエロゲーマーにも全年齢に行く際に付き添ってもらう必要性がある。

 

まぁそういうのもあって、既存シリーズとかを持っていて、それを全年齢で展開みたいな方式にすると強みみたいなのは出てくるようには思う。

実際『グリザイア』(フロントウイング)とか『D.C.』(CIRCUS)とかはそういう系統になってくるわけだし。

まぁこれはこのシリーズで以後エロゲはつくらんよという宣言になる場合もあるので、シリーズを人質にとってエロゲーマーに買わせているという行為にもなりかねないので、まぁこれはこれで一定の反発は食らうとは思うけど。

そういう意味では『D.C.』シリーズに関しては未だに全年齢とR18を出し続けているという所では良心的という言い方も出来るかもしれない。

こう書くとこれが解か!?みたいな所あるんだが、CIRCUSは今までやってきた曲芸商法を進化させて、全年齢で表声優の名前で釣り、R18でエロゲ声優の名前で釣るという手法を覚えてしまっただけであり、令和の曲芸商法を他に真似されても困るので、これは解ではないと思う。というかCIRCUSは完全に信者商法に足を踏み入れているので…

 

既存シリーズじゃないにしても、ブランドとしての一定の知名度というのがあるというのも大事。結局エロゲで一定の成功を収めておかないと全年齢のスタートラインに立つのは難しいというか。立てたとしても話題になるかと言われると厳しい部分があるだろうと感じる。

 

シナリオの比重が高いという所を考えると、やはり一定シナリオゲーを作れる所というのが、全年齢への適性が比較的あるように感じる。

他のライバルが多い中で、結局内容面という所で勝負が出来ないとなかなか売上とか評判も伸びてこない所があるんじゃないかなと感じる。

これは逆に言うとキャラゲーは本当に全年齢ノベルゲーという所に対しての適性が低いという所がある。

結局の所、キャラゲーというのをあえてノベルゲーを購入してまでやる必要性が現代の全年齢娯楽においてない、という所に尽きると思う。

キャラを愛でるということに関して、出来るものが世の中に多すぎる。ソシャゲやりゃいいだろとか、そういう言葉が出てくる。

勿論ノベルゲーのキャラゲーは本当にしっかりと一人を…というのが出来る場合もあるんだが、結局キャラゲーでも恋愛要素を抜いた場合は一定シナリオ面も頑張りながら、やっぱりキャラゲー寄り…みたいなモノを作る感じになるのだが、こうなると基本的にパンチが出ないというか…あえて選択する必要性みたいなモノを感じるのが難しい気がする。

勿論キャラが可愛いに越したことはないのだが、その上でシナリオが良くないと勝負するのが難しい。この無理難題をクリアしたのが『ATRI』(ANIPLEX.EXE / フロントウイング・枕)くらいだと思うが、こういうのをポンポン出せたら苦労しないだろとも思うし、コイツも結局普通にシナリオが良かったから評価されてるから…

キャラゲーは他の娯楽で賄えてしまう度があまりにも高すぎて、戦える感じにほぼほぼならない。

 

こういう所での判断を間違えると、今回買って欲しい全年齢層にも、既存のエロゲーマーにも見向きもされない…みたいなことにもなりかねない。そうなったらもう悲惨なことになるので。

内容が良くなくて、評価的に厳しいっていうのもキツイ話ではあるし、良くはないのだが、それは一応やってはもらえているという言い方も出来るわけで、これが本当に誰がやってるんだ?みたいなことになることも全年齢ってある。

これはいわゆる宣伝の仕方とかが下手とか、喧嘩売ったとか色々と理由はあるとは思うのだが、本当に空気になってしまった作品というのはあるわけである。

 

あと、まぁエロゲが売れていないから全年齢に行くというのも中々に厳しいのかなと。

これは単純な話であり、エロゲで売れていないモノは全年齢では売れないという話。

市場としての厳しさは明らかに全年齢の方が上なんだから。まぁんなこと分かってるけど一発逆転するにはこれしかなかったんや…!のパターンもありそうだから、全否定したくはないんだけど。

 

と、まぁこういう感じで戦えない理由みたいなモノっていうのは、エロゲから全年齢に踏み出す前から判断できることというのが結構ある感じがする。

これで戦えない要素があるのに戦いに行くっていうのは、負け戦しにいくようなモノなんだからやめておいた方が良い。

一度エロゲから全年齢に行くと割とエロゲに戻ったとて影響ってあるからね。

また全年齢行くんじゃねえかとか永遠に言われ続けるし、全年齢でシナリオ性を出すために結構凝った感じにしたシナリオの感性をそのままエロゲに持ってくるとマッチしない、着地点が良くわからなくなる…みたいなこともあるし。

 

…まぁこう考えるとゆずの『PARQUET』に関しては、色々と保険は作ったものの、それでも直近失敗としての代表例として挙げざるを得ない感が強まってしまう。

結局ゆずの強みというのは何なのか?という所を考えても、エロゲから全年齢にするにおいて、あまりにも失うものが大きすぎた感じがある。

天宮りつが強みに出来るのは主人公とヒロインのイチャイチャなんだから、それがほぼなくなったら、ただでさえエロゲのときでもシナリオのこと散々言われているのに、一つの強みをほぼ消してしまったらそりゃそうだろと。

ニーズとか強みとか、そういうのをかなり取り違えた結果、そもそも買われてないし、買った奴もそんなに評価してないし、まだ発売から2年ちょいくらいなのに空気になりまくっている。LyceeのゆずパックでPARQUETが入って驚かれる程度には空気。

まぁゆずはそもそもあの感じでエロゲで一番レベルに支持されているというのが他のブランドには当てはまらない所はあるので、例外という言い方も出来るのだが…まぁそれにしてもエロゲで現在一番のシェアを持っているに近いゆずがここまで清々しく失敗したというのは、色々なことを示しているだろう。

 

失敗する時は、大雑把に言うと『内容がダメ』か『宣伝がダメ』の2つになる。

内容がダメというのは、単純に内容が面白くない場合と、ニーズや自分の強みを読み違える場合と、その両方とって感じ。

宣伝がダメというのは、そもそも販促があまりされていない、販促を外に向けてするのが下手くそ、作り方とか宣伝において既存ユーザーに喧嘩を売ってしまうとか、そういう感じなんじゃないかな、大雑把に言うと。

まぁエロゲ作品の続編とか新編とかになってくると、元々とかけ離れたりすると喧嘩を売った形になって…とかそういう感じだよね(

逆にこういうことがなければある程度は成功というか、結果は出る気がする。

想像よりは地雷自体は少ないんだけど、その地雷を踏んだ時というのはダメージが相当大きい感じがする。

 

 

ちゃんとして

ここまで色々なことを書いてきたが、こういう話において明確な答えというのはやはりない。

買うサイドと売るサイドというのは、結局相寄れない所もあるし、分からない事情みたいな所もあると思う。だから結論みたいなことを言うのは難しい。

エロゲから全年齢に行くことというのは悪いことではないし、全年齢で成功するに越したことはないと思うのだが、失敗すると本当に目も当てられない部分があるとも思うし。

どっちの主張も全くわからないということは出来ないなあと改めて書いてみて思った。

 

…まぁ結局のところ、エロゲブランドサイドが自分の立ち位置や強みというのをちゃんと分かった上で判断を行うことができれば、エロゲにしろ全年齢にしろ成功できる可能性…というか明確な失敗を起こす可能性を下げることが出来ると思う。

思うのだが、エロゲブランドをやっている会社というのは、そんなにちゃんとしていない。結局の所それが問題みたいな所ある気がする。この上でクセの強いプレイ層がついてくるので、そりゃあねえ…ってならない?w(

 

商業のエロゲブランドというのも、元々は同人でそれが商業になった場合というのも少なくないし、同人に毛が生えた程度のブランドというのもそこそこあるので…こういう時に判断を誤るというか、分析不足とかで爆発炎上することが珍しくないのが困りどころである。

全年齢とか関係なく、発表したモノをちゃんと出すとか、延期をしないとか、そういうことに関しての信頼という所があるわけでもないので…こういう所の方がなんならエロゲ全年齢云々より大事だと思うけど。

発表したモノは本当にちゃんと出そうな。聞いてるかsprite(結局戻ってきちゃったよ例外なのに)

 

色々と考えるとやはりエロゲという市場、土俵というのは他の媒体と比べてもかなり特殊な所が強いように感じる。

ユーザーと制作サイドの距離が近すぎる所もあるしね。というか制作サイドがユーザーサイドに降りてくることが多いというか。お前作ってる側がそんなこと言うたらまずいやろってことを平気で言う業界だし、お前やってる側がそんなこと言うたらまずいやろってことを平気で言う市場である。

この上でなんか村社会感もあり、出ていく時に異様に反発を食らうイメージもあるとなると、まぁ特殊である。めっちゃ悪い意味に見えるなコレ。いや、近いからこそ良いこともあるんだけどね。あるんだけどメリットがデメリットを上回らないのよね。作ってる側もやってる側もSNS向いてない人間多すぎるし。まぁ前述した通りそもそも会話ができないみたいな次元で言うててSNS向いてない人間いないわけないんやけど。

 

構図が地下アイドルとかに近い。

やたらと地下アイドルの強さを言ってくる層とか、不満のベクトルも近いし、運営サイドがガバガバなのも近いし、運営サイドが爆散することも近いし。

地下アイドルと近いってことはすなわち地獄やないかという話ですが、まぁ地獄か地獄じゃないかで言えば地獄に分類されると思いますよ普通に。

 

色々な意味でクセが強いのが双方共に集まってきているので、そういうのもあってなおのこと問題になっている感じがするし、そういう感じだから同じ話題を一生ループする所もあるのかもしれない。

まぁこういうの考えるとなおのこと折り合いを付けるとか、明確な答えとか出すのは無理なんだよなあって…結局互いの事情が全部見えていない上に互いの主張が強いので。無理ゲーです。

 

まぁとりあえず言えることはエロゲブランドがちゃんとして欲しいということ。

ちゃんとしてたらそんなミスせんやろみたいなことをして自爆していくのは勘弁して欲しい。

ちゃんとしてたら苦労しないんよなあというのも分かっている。分かってるけど、ちゃんとしろやと思う。ちゃんとしてたら全年齢に限らずそんなに判断ミスらんはずやから…ちゃんとしてくれ…

 

以上。