声オタおにじくんの声学審問H!

声オタおにじくんの声学審問H!

過激派で有名な(?)おにじさんが、声優の事を語ったり。

声オタおにじくんの声学審問H!


おすすめ記事

小さくなって、ノイキャンも音質も向上して究極の総合力。ソニー『WF-1000XM5』レビュー

おにじと申します。

 

今回は、オーディオレビュー。

以前、ソニーの完全ワイヤレスイヤホンである、WF-1000XM4を当ブログでレビューしたのだが。

oniji.hatenablog.com

今回はその新型であるWF-1000XM5が発売された。

筆者は自腹でしっかりと購入させていただき、この新型の完全ワイヤレスイヤホンの方をレビューしていこうと思う。

いや、何回か試聴しに行ってたし、ある程度分かってるんだけど。

開封

ということで開封

箱。M4と同じく、エコ型のパッケージとなっている。

このパケージ嫌いじゃないんだけど、この紙がないと閉められないのが問題点ではある。

 

開けたら本体がすぐ出てくる。囲んでるのも紙。

 

中に入っているのは以下の通り。

WF-1000XM5本体
USBケーブル(A to C)
イヤーピース
説明書類

非常にシンプルな内容物となっている。

 

イヤーピースは『ノイズアイソレーションイヤーピース』というポリウレタンフォーム素材のがついており、こちらは前作にもついてきた。

ただ、ポリウレタンは薄めになっているかつ、フィルターがついている。

これはM5にフィルターが消えたことが原因ではある。薄くなっているのは装着感を上げる為かもしれない。

サイズはSS、S、M、Lの4サイズが存在する。

 

外観チェック

ということで、外観を見ていこう。

ケース。

非常に前作と比較してかなり小さくなった印象。

全体的丸みがより強くなったデザイン性も含め、コンパクトになったなと。

正面のLEDは小さくなった。視認性は下がったかもしれん。

 

裏面にはUSB-C端子がある。またその横にはマルチボタンがある。

これは前作はないボタンで、今回は最初からマルチポイントに対応していることが原因だと思われる。初期化やリセットも行えるようになっている。

 

前作(M4)と比較するとこんな感じ。

M4の時もM3からかなり小さくなったのだが、M5は更に小さくなった。

15%程小型化したとされており、サイズとしては一回りは小さくなったのかなと感じる。

かなり一般的なイヤホンとサイズ感が近くなったなと。

M4も別にそこまで大きいとは思ってなかったんだけどな。

厚みが全然違うんだよなと。

 

充電ケースの充電も、3分で60分再生が出来る急速充電に進化。

ワイヤレス充電にも対応は継続しており、非常に使い勝手が良いケースとなっている。

 

本体。

マットな表面と、再度からは光沢感のある質感となっている。

この質感に関して、以前のマットのほうが良かったという声もある。

筆者的にはこの光沢感は高級感がある方の奴だと思うんだけどな…とは思う。

ただ、ブラックだとめちゃくちゃ指紋目立つので、そういう意味で困るかもしれん。

マットな天面部にはタッチセンサーが設置されており、ここは前作と変更なし。

 

ただマットと光沢のバランスは良い感じ。

金色の部分はマイクで、ノイズキャンセリングなどに使用される。

非常に小さな穴が開いている。微細孔加工と言うらしく、こちらは風のノイズ低減という所にもいい効果を出してくれるらしい。

内側の形状も、真っ平らだった前作と異なり、曲線を描いている。より本体も合わせて耳にフィットさせようという意図なのかもしれない。(まぁ小さくなっているからこういう感じじゃないと入れ込めなさそうという所もある)

 

前作と比べるとサイズ感はこんな感じ。

やはり本体も小さくなったなと感じれる。25%サイズが小さくなったと。3/4ってことだからね。重さも20%ダウン。

前作でも大きいと感じる人は結構いたみたいなので、そういう人には朗報かも。

全体的に本当に小さくなっているし、軽くなった。

こういう所は装着感にダイレクトに作用してくるしね。

 

今作は、ノイズキャンセリングにおけるマイクの数が左右合計6個に進化。

なんと本体の音が出るノズルの所にまでマイクをつけるという徹底ぶり。

ノイキャンに命を賭けた結果、フィルターがイヤーピース側に移ってしまって、他のイヤーピースつけにくくなっているというSONYのやり過ぎな部分は感じるけど…w

 

 

使ってみよう

では、実際に使ってみよう。

ペアリングは、後ろのボタンを長押し。

これでLEDが青く光るので、待機になっている。

 

iPhoneAndroidでは、『Headphones Connect』を入れておくと、色々と使いやすいぞ。

Sony | Headphones Connect

Sony | Headphones Connect

Sony Corporation無料posted withアプリーチ

 

装着感などに関してだが、明らかに向上したように感じる。

やはり、小さい、軽いというのは正義だなと感じる所。

ノイズアイソレーションイヤーピースは、ウレタン系としての良い所を取っている感じがある。

前作も非常に良かったのだが、薄くなったことで、ウレタンの装着感としての詰まっている感じというのが薄れるのかなと。

まぁ耐久性の所に心配は行くのだが、これはわからんなと。

耳の中にしっかりと収まってくれる印象があるのが良い所だろうか。

前作も小さくなったとは言え、やはり耳の中に結構ギリギリ入ってる感じもあったし、飛び出ている感じもあったように思う。そういう所が改善されているのかなという風に感じる。

しっかりと耳のくぼみとかに本体が入ってくれるので、イヤーピースだけで支えるような形にはならない。

この変化は間違いなく付けている間のストレスとかにも関わってくるので、良い感じだと思うぞ。

 

続いて、ノイズキャンセリングの所。

こちらは前作から明確な進化を感じるレベルで向上している印象。

前作M4からかなりノイズキャンセリングが自然になった印象があるのだが、さらに向上したなと。

もちろん全てが消えるわけではないのだが、電車や車の走行音みたいな所の音域もかなり低減された印象。

低音や高音で、少し弱い所があった前作(あえてというだけでM4のノイキャンもめちゃくちゃ良かった)の所もカバーして、静寂にかなり近づけてくれる印象。

ソニーノイズキャンセリングの良い所は、これでいて耳に違和感を覚えるレベルのノイズキャンセリング特有の感覚が非常に薄い所。長くつけるというところを考えると、このあたりも求めたいわけだが、コレも普通に自然。長くつけることが出来るなと。

これは今回は元々付いていた統合プロセッサーに加えて、高音質ノイズキャンセリングプロセッサー『QN2e』が搭載されたのも大きいのかもしれない。

また前述した通り、マイクが増えており、『マルチノイズセンサーテクノロジー』で更にノイキャンを強くしたぞということみたい。

まぁヘッドホンには及ばない所はあるだろうけど、それでもめっちゃ強いぞコレ。

 

あと、筆者が改善を強く感じたのは、風切音の所。

今回のM5は前作には存在したM4の『風切音低減』という機能自体は消滅している。

これは、ソニーあるあるなのだが、機能性が向上すると手動やプラスのオプションを消してくる所がある(昔はノイキャンも環境音テストとかをして動作していたが、今は自動で行っているのでそういう機能がない)

ということで、これはソニーの「もう風切音低減機能とかいらん!」という意志だと思っている。

実際、風切音改善していると思う。これ、M4の弱点だと思っていた所もあって。

M4のマイクって突き出ているせいもあるのか、風切音に強くないと思っていた。

他のノイキャンイヤホンをレビューしたりすると、M4も意外と頑張っているとは思うようになったのだけどね。

これがM5はかなり改善した感触がある。もちろん風切音はするんだけど、これが小さくなっているなと。これは『LinkBuds S』とかでも改善されているとの声を見ていたのだが、フラットなマイク位置に加え、微細孔加工というのも効いているのかなあと感じる。これは改善されたら嬉しいなと思っていたポイントなので、嬉しい。

 

外音取り込みに関してだが、こちらはあまりM4から進化を感じられなかった。

ここもうちょっとやって欲しかった気はするけど、筆者はあんまり使わないからなあとは思う。

『LinkBuds S』とかはM4よりも良かったので、あの水準で良いから欲しかった感は正直ある。ハイエンドだからさやっぱり。

 

続いて、操作方法。

デフォルトの操作方法はこんな感じ。

操作
1回タップ 外音取り込み
ノイズキャンセリング
再生/停止
2回タップ - 次の曲
受話/終話
3回タップ - 前の曲
4回タップ 音量を下げる 音量を上げる
長押し クイックアテンションモード 音声アシスタント

相変わらず操作方法の自由度が低いのは欠点だとは思うが、今回音量がデフォルトで入った。

これ、高速に4タップすると上がったり下がったりするのだが、そのままタップし続けると上がり続けたり、下がり続けたりする。この動作は非常に良い。

また、操作のフィーリングはめちゃくちゃ反応が良く、操作音も分かりやすい。

音量が入ったのはプラス。4回押しがダルい人はいると思うけど…

 

続いて、音質面に関して。

こちらは前作のM4からドライバー自体がしっかりと進化。

前作は6mmだったダイナミックドライバーだが、今回の新開発のドライバー『ダイナミックドライバーX』は8.4mmに大型化した。本体は小さくなったのに、ドライバーは大型化している。

またこれ、ドーム部分とエッジ部分で素材が違い、広い音域を響かせようという試みが行われているらしい。ダイナミックドライバーは広い音域を一手に担える一方で、細かい音を拾うのはどちらかと言うと得意ではないとされている訳だが、そういうところを補おうとしているんだろうなと。

これに、統合プロセッサー『V2』とか、ノイズキャンセリングプロセッサー『QN2e』とかも搭載して…という形なので、物理的にもシステム的にも固めてきている。

 

筆者はウォークマンA100でLDACを、iPhone13 miniをAACで聴いてみた。

率直な感想として、音質は非常に良いものだと感じる。

前作のM4でも素晴らしい音だと思っているのだが、より明瞭感が増したように感じる。

ドライバが大型化したことで、より低音や高音の部分の音がしっかりと出るようになった印象がある。

シンバルの音とか、ベースの音とかの物量が強くなった感じがあり、この辺りの進化をちゃんと感じられるくらいには変化を感じることが出来たのかなと感じた。

繊細な所にもちゃんと出してくれる感じがあるし、全体的に余裕が前作より出たのかなと思う。

比較的音の傾向はドンシャリにちょっとだけ寄ったのかなと。

このWF-1000Xシリーズと名乗り始めたのは、WF-1000XM3からだが、M3は結構ドンシャリ感があったと記憶している。それをM4ではかなりフラットにした印象で、このフラットな音質が筆者も結構好きで、純粋な音、味付けが少なめの音という感じがあった。

M5では、このフラットな感じを少しドンシャリ傾向にした感じ。極端な感じではないし、耳に刺さるような感じとかもなく、イコライザとかを使わずとも楽しく、高音質に聴ける感じがあるのかなと思う。

ノイキャンとの調和も素晴らしく、かなり静かな環境で聴いている感覚になれる。

M4同様『DSEE Extreme』を搭載しており、AACとかで聴いても十分アップスケーリングされて音質は良い。まぁでもLDACで聴くに越したことはないけども。

 

ちなみに今回のM5は高効率コーデック『LC3』に対応。これはLE Audioという新しい規格の標準的なコーデックで、最もベーシックなSBCというコーデックと同じくらいの音質を非常に低遅延に、消費電力も少なく流せるモノ。

まだまだ対応されていないものの、これは更に低遅延が期待できるらしい。こういう未来への投資も出来る。

 

バッテリーは単独での連続再生時間がNCオフで12時間、NCオンで8時間となっている。

これは前作と変化なし。伸びてほしかったという気持ちはあるが、ここまでの小型化しておいてバッテリー変わってないっていうのは普通に進化なので、許します(

 

マルチポイントにも初期から対応。2台同時で接続できるのは非常に便利であり、コレでLDACでウォークマンを、AACiPhoneを接続できるのも非常に嬉しいポイントだったりする。

M4はアップデートでついたからね。この辺りも良い感じ。

ガイダンスは音で示す方式に戻った。この音も結構意味合いは分かりやすい音にはなった印象。ただ、残りバッテリー残量を言ってくれなくなったので、そこはちょっと残念かもしれない。

 

基本褒めたので、気になる所をちょっとまとめておく。

 

ちょっとだけ、接続安定性が気になる気がする。

ただ、なんかM4の方が安定性が高い説がなくはない。なんかちょっと途切れる…みたいなことがM4より多い気がする。

基本的には安定しているのだが、所謂都会の人が多い所や、電子機器が多いような箇所で、M4よりも弱さがあるように感じる。

具体的に言うと、ヨドバシカメラなどに入った時の安定性が、M4よりM5の方が悪い。

M4はああいう中でもかなり途切れにくい(途切れはするけど)印象だったのだが、M5はこれよりは結構途切れてしまう感じがある。

これはアンテナの問題なのか、ソフトウェア的な関係なのか。今後よりソフトウェア側とかで対応出来るのであればして欲しい箇所かなと思う。

実用上問題はそこまでないと言えばないし、そういうところでなければほぼ途切れない印象なので、まぁ大幅に減点とかする気はないけど、ちょっと残念な所。これは試聴の段階でちょっと気になっていたのだが、実際に場所で回ってみたりした結果、そういう感覚を得た。

 

光沢感があることで、取り出しにくいとの声があるが、筆者はそこまでは感じていない。

力まかせに摘もうとすると確かに滑るかも。やさしく持ってあげる感じでやると良い。

どっちかっていうと充電ケースにしまう時にちょっとハマりにくさを感じている。

いや、ちゃんと置けば良いんだけど、結構ちゃんと置きにいかないとハマってくれないなと体感では感じている。

 

片方だけ付けている時デフォルトで外音取り込みになるの、相変わらずデフォルト。

なんでこれ外音取り込みにするんだろう。オフかノイキャンかに変更できるようにして欲しい。

 

高い。流石に4.1万は高い。ワイヤレスイヤホンに4.1万は中々簡単におすすめできる製品とは言えないと思っている。

もちろんめちゃくちゃ良い製品なんだが、価格が価格なので。

もちろん、今欲しい人は背中を押す。Amazonならちょっと安いぞとか、ポイント還元がある所とかで買うとまだ得感出るぞとか。

ただ、まだ耐えられるぞという人。まだM4で耐えるとか、他の今持ってるので耐えられる人は耐えても良いかもしれない。ソニーはどっかのタイミングで期間限定で価格を下げるタイミングとかがあり、その期間で購入すると比較的割安に…ということもある(M4ではあった。筆者はM4はそのタイミングで購入した)

あとソニー系統はネットとかでは結構すぐに数千円レベルなら下がる例もある。まぁこれ在庫がなくなると急に2、3ヶ月待ちになるので賭けではあるのだが…今でもAmazon3000円は下がってるので、特は得だと思うし…

そういうのを待ってみるのもいいとは思う。

ただ、あんまり中古はおすすめしない。M4は二年近く経ってからバッテリーの問題が発生して、筆者も交換してもらった。保証がついている状態じゃないと怖い部分があるので、なんだかんだ新品での購入がおすすめだと思っている。

 

ということで、今回はソニーの最新ハイエンド完全ワイヤレスイヤホン、『WF-1000XM5』のご紹介をしてみた。

前作から普通に色々な箇所がブラッシュアップされており、音質という所での向上はもちろんのこと、やはりサイズ感という所が小さくなった所とかもかなり大きい印象。

風切音とかの改善も個人的には結構嬉しいポイントだし、ノイズキャンセリングの部分もかなり向上している印象がある。

音質に関しても、ソニーらしい低音の方向にちょっとだけ振って、軽めのドンシャリでありながら、フラットな原音に忠実な所も残している感じはM4よりもいい音かつ楽しい音という所、ソニーらしさというところを目指したのかなと筆者は考えている。

 

やはりしっかりとハイエンドとしてブラッシュアップしてきたなと。

より持ち運びやすく、楽に持っていきやすくなった上で、バッテリーなどはしっかりキープ。音質やノイズキャンセリングという所はさらにブラッシュアップ。

価格とかはネックだし、外音取り込みは据え置き感あるけど、非常に良いものに仕上がっていると思う。

最近はTechnicsなど、他のブランドのハイエンド系もかなり力を付けてきているし、そういう製品もかなりクオリティが高いし、音質も良い。(やはりAZ80との比較をする人が多い印象。昔はこういう対抗馬がいなかったからなあ…)

そういう所である程度好みで選べるようになったのも良いなと感じる。

筆者としては、あくまでもAZ80は複数回試聴したことがあるというだけなので不正確な感じはするが、ポイントポイントの長所であればAZ80は上回れるポイントは存在する印象。総合力ではWF-1000XM5が上回っているのかなあって感じかなと思っている。

 

完全ワイヤレスイヤホン系統は、なんだかんだ少しずつ煮詰まりつつはあるものの、その分少しの進化で非常に理想的なモノに近づく感があり、やはり最新系統のワイヤレスイヤホンのクオリティは高い。

このWF-1000XM5はソニーのハイエンドとして恥じない製品に仕上がっている。

価格などは財布とか時期と相談しつつ、検討するのもいいんじゃないだろうか。

 

以上。