ちゃろ~、おにじです。(激寒)
今回は、ちょっと前CUBEさんの最新エロゲ『神様のような君へ』(絶対さくらみこはYoutubeAIが直ったらリベンジ実況しろ)をプレイし、朝倉霧香ルートが良いということになり、
そのルートを書いている三河ごーすとさんのラノベ、『友達の妹が俺にだけウザい』の購入を筆者が思案、Twitterでどこまで買うのが良いか?とつぶやいたら、
まさかの三河ごーすとさんご本人から「全巻一気読みしてください!」とダイレクトマーケティングされ、無事全巻購入した…の話の続きです。(長えわ)
最近ではなくはないらしいダイマだけど、やっぱびっくりしたし、貴重な体験だったわ…(詳しくは過去記事をご覧ください、1巻の感想も書いてる)
今回は、『友達の妹が俺にだけウザい 2』を読み終わりましたので、こちらの感想の方を記述していく感じです。
今回の記事は1巻を読んでいる前提で書きますのでよろしくです。
とは言え、もうそれなりに一巻で設定と言いたいことは揃ってるので、そんな長い感想にはなりませんけどね。(ならないはずだったんだけど…)
…てかこの時点でコミカライズが決まってるのな、展開が早すぎる、さすが一巻第7版が送られてくるだけの事はある。
今でもそんなにラノベって売れるんだな(白目)
あらすじ
2巻は問題と展開の応酬だ。
1つ目は1巻最後に、
『好きです。世界でいちばん愛しています』
とLIMEで送られた、真白の告白。
いつもの真白とはどう考えても違う雰囲気に混乱する明照。
それで学校に着いて真白に会ってみれば、
「なあ、真白――」
「…は?」
これである。
いつもよりむしろ機嫌が悪そうな真白、しかしLIMEで会話すると…
《AKI》なんで無視するんだよ。告白の話をしたいんだが
《真白》だ、だって恥ずかしいもん(///) 好きすぎて顔見たら死んじゃう!
これだからもう訳が分からんw
LIMEの中でだけめちゃくちゃ押してくる真白。
2つ目は、『5階同盟』で制作している『黒き仔山羊の鳴く夜に』の巻貝なまこ先生のシナリオ。
「みてくれ、こいつをどう思う?」
『イケメン!とっても嬉しくてキュンキュン!私、男は顔じゃないと思うの。』
『屋敷は暗かったけど、だんだんとお日様の光が差し込んできた。』
『※ここで声優さんのピアノ演奏でミュージカル』
「これはひどい」
「だろ?」
今まで描かれてきた、屋敷内の重苦しい雰囲気や、じわじわと心を蝕んでくる恐怖をぶっ飛ばす、キラキラテキスト。
急に巻貝なまこ先生がスランプに陥ってしまう!(中身が真白だから仕方ないね)
3つ目は、彩羽の態度の変化。
真白の告白を見ている彩羽に、明照は相談する。
「人生で初めての事態過ぎて対処しきれん、どうすりゃいいんだろうな、俺…」
「ぷくーーーーーーーーっ」
相談した結果、彩羽は"何故か"怒って帰ってしまう。
…怒った理由なんて明白だろうがバカ主人公。
4つ目は、
「明照様、〆切よりも一週早くイラストが仕上がりました!!」
「なんでお前ら揃いも揃って意表を突いてくんだよ!!」
影石菫(紫式部先生)が今まで一度も守ってこなかった締切を守ってくる事。
キャラ全員がいつもと違うことをしてちゃぶ台をひっくり返しまくる展開は面白い。
その大半は主人公が原因な訳だが。この有能な癖にクソ鈍感な主人公、好きだけど嫌い。
菫が締め切りを守った理由…それは、顧問をしている演劇部を救って欲しい。
という内容だった。
今まで妹である部員影石翠に任せっきりだった演劇部だが、何の実績もなく廃部にされそうで、廃部になってしまうと菫は女子テニス部の顧問にさせられそうだという。
「テニス部なんて嫌あああああ!!」
「この学校の女テニやたら強くて!練習時間も長いし、顧問なんてなったら絵を描く時間がなくなっちゃう!!!」
『5階同盟』的にも不利益になる案件に、明照は仕方なく演劇部をどうにかすることにするが…
「オオロミヨ、シンデシマウトハナサケナイ」
「…先生、これは…」
「お分かりいただけたかしら」
翠の演技始め全てがむっちゃくちゃの演劇部。
翠もなかなか明照を信用しない!
と、思ったら
「どうしたんですか?大星センパイ?腕が震えてますよ?」
彩羽の収録に付き添ったら、なぜか優等生モード。
演技もめちゃくちゃ、どうしたこれ。
なぜ彩羽までおかしくなったのか、演劇部はどうするのか、巻貝なまこ先生のスランプは…?
明照はその中で、一つの決断をする事になる。
「ん?どうしたの?アキ」
真白の告白の返事をすることを…
やっぱり鈍感系主人公は嫌いだ!
こう言ってしまえば批判と思われそうだが、そうじゃない。
『ラノベあるある』である『鈍感系主人公』系統はもう何年も前に飽きている筆者。
一巻では、今作の主人公、大星明照(おおほし・あきてる)はその鈍感系主人公でありながら、不快になる点に関してはそれなりに避けている印象を書きましたが、
やっぱり鈍感系主人公である事には変わりがないんですよね。系統としては。
だからやっぱり腹立つ。やっぱりモヤる、最近エロゲをやりすぎたから尚の事モヤっちゃう!
分かってる!この主人公は基本的に有能、ちゃんとしてる、だからこの主人公は全然嫌いじゃない。
『効率厨』を自称する癖に、凄く人間味がある良い主人公。
でもやっぱりモニョる!たまにモニョっちゃう!展開的に気づいちゃいけないのは分かってる!でもやっぱり鈍感系主人公は嫌いだ!憎めないけど、やっぱり嫌いだ!(どういう感情?
多くのどんでん返しを凝縮した一冊
あらすじに書いた事が一冊にまとまっている。
その展開の多さ、繋がりが非常にしっかりとしている。
話としてふわっとする要素がむしろ『主人公が鈍感な所がある』以外にほとんどないのでは?と思わせてくれるくらいには、話として納得できる上で面白い。
『5階同盟』と明照の万能さが強すぎる…と言ってしまえばそれまでかもしれないが、それだけのことができる設定は既に1巻から作り上げられていて、それの中でしっかりと話が展開し、面白さを引き出してくる感じが良い。
それでいて、やはりまっすぐ終わらせない感じがある。
どんでん返しを何発か残しながらの展開。うまくいくと思わせてなにかしらの困難が訪れる、それでいてそれには理由がある…
この展開は、『神様のような君へ』の感想でも書いた目が離せない、気が抜けないという点に通づる物があり、これがより面白さを補強してくる。
これだけの話のボリュームを凝縮した上で、投げっぱなしという所が少ないし、今後に繋がってきそうな展開、人物の登場等もあったり、それぞれのヒロインの動き、心情などが分かるのがすごい。だから手早く読めてしまう訳だが。
確実に歩を進めている主人公とヒロイン
鈍感である主人公、明照であるが、その『効率厨』である所がイレギュラーに伴って少しずつズレ始めてきている。
とはいえ、根本は変わってないのだが、一巻で書いた『人間関係は効率厨ではない』の所がどんどん出てくると言うか、今までそういうのを排除してきた明照にとってのある意味ボロが出てきているのかもしれない。
その中で、真白の告白の返事をすることにするんだけど…
真白のあそこで言った決断と、この告白の返事に対して、
「聞きたいのは、『OK』の二言だけ」
と言う真白は、明らかに一歩前進したように感じた。
真白も可愛いね。それでいてここから方向性が明らかに変わってくる、こっちはこっちで攻めがスタートする。
しかしなんでこの主人公は巻貝なまこ先生って気づかねえのかね。ホントここだけず~っと『鈍感主人公』が継続されるからむしろ異質さを感じてしまうレベルだなw
彩羽の方は完全にこっちも嫉妬モードに入るという。
だからこそ変な挙動が続くわけですが。清楚モードの彩羽も可愛い。
でもウザ側を知っていると、これだと調子が狂う主人公の気持ちもよく分かるw
明照のドア壊してまでの、彩羽を落とすんですか?くらいのレベルの説得。
それでいて主人公は半分しか分かっていないんだけど。
これで分かってないってのが無理があるレベルだぜ兄貴(?)
それでも彩羽の返答に『好きなのか?』という単純な疑問が浮かんだだけまだマシというか、前進を感じるから、及第点としましょう。
まぁその後の台詞台無しにする明照、それじゃあ彩羽はウザくなるしかないじゃないっすか。
まぁウザい彩羽はむしろ安心した。この巻って真白回であって、彩羽回なんですよね。
この後起こるどんでん返しで、彩羽もひとつの大きな決断をします。
今までを変えるような大きな決断だったと思う。
ココに繋がるまでの展開がやっぱりいいんだよね。
ここで、「おぉ」と思わせてくれるのが、この人のラノベは全巻買って正解かなって思う所にもなるわけだよね。
今後に繋がりそうなモノの置き方と『転』での締め
この巻の重要なファクターの一つは、大ボスの一つとなってきそうな人物の登場でしょう。
今回では大きく動いては来なかったですが、この話全体に関わる大きな人物と思われる人間が、まさか二巻の段階で出てくるとは思わなかった。(そういった意味ではもしかしたら中ボスなのかもしれないが)
あのそれほど長くない登場で、アレほどの情報量というか、大物感を出してこれるのはいい感じだなあと思う。
あと、劇での真白の心情とか、やっぱそういう所の書き方が上手い。
相変わらず、傍点とかの使い方は上手いし。そういう印象づけによって、このどんでん返しをより面白く読めている感じがする。
だからこそ、今回の終わり方も『転』で終わるし、もうこの人めっちゃ『転』が好きなんだなって思う。
これがくどくなってこないかがこれから心配な点ではあるが、どうだろうか。
各キャラクターの掘り下げを比較的平等に行っている感じが、タイトルの感じからは違う印象を感じるが、個人的にはこれが肌に合っているかな。(まぁタイトル的に彩羽とのいちゃいちゃを期待している人間的にはアレなのかもしれないけど)
二巻になって、一巻ではそれほど書かれなかったゲーム制作側にも突っ込めるようになってきているし、話としての広がりがより大きくなってきている感じはあります。
ただ、新キャラが多く登場するこのラノベ、全てをうまく制御出来るのか?という点では今後に不安があるかもしれない。(まぁメインさえ動けば問題がないとは思うから杞憂だとは思う)
それぞれのヒロインが、確実に前進をしていて、心情の変化が感じられるのはいいし、主人公も半歩くらい鈍感から前進した上で、彼が如何に平均ではない奴かがより分かった(お前が万能すぎてつまらないと言う人間はいるだろうなあ…でも筆者はこれでいいと思うけど、その後の展開含めて)
とにかく、読み物として面白いし、進む方向性が一つあって、それに対して幾つもの大きな展開があって、それをどう対処していくか…
その中で、ヒロインが、主人公が、キャラが確実になにかの変化があって、それがまた新たな展開を産んで…
そういうこう無限にさえ進めてしまいそうな話なんじゃね?とか。
懸念点はあるにはあるけど、面白い。3巻も読みますね。
とは言え、このキャラクター、声優さん演じるのみんな割と大変じゃない?
鈴代さんも、楠木さんも難しい役だなこれ…まぁ有能側の声優だしそれなりに大丈夫だと思ってるけど…(一応4巻読むまでは聴かないつもり)
まぁCMで大丈夫かなとは思ってるんだけど。
以上、また3巻の感想も多分書く。