ちゃろ~、おにじです(激寒定期)
こ→ん↓か→い→は~↑、前の記事、『【アニサマ調査シリーズ①】アニサマはブシロードの私物と化したのか?』の続き、というか同じ系統の調査記事となります。(調べるのが多くてテンションがおかしい)
前回の記事を必ず読む必要性はありませんが、元々の前提の話とか一応あるし、筆者的には結構頑張って調べたので、ぜひ読んでください。
一個前の記事は深夜に書いたせいもあっていつもより何倍も過激派感が出てしまったが、いい塩梅でいたいところだ…(白目
さて、今回は二つ目の調査に入っていこう。
今回の議題は『アニサマは新人声優ソロアーティスト発表会なのか?』である。
これは、ブシロードの話以前から囁かれていた話であったように思う。
近年、多くの声優がソロアーティストとしてデビューし、アニメソングなどを歌うことは珍しくなくなっているように思える。
声優のソロデビューというのは、とどまることを知らず、今年である2020年に限っても、
二ノ宮ゆい、鈴木愛奈、熊田茜音、和氣あず未、大塚紗英、小林愛香、工藤晴香、諏訪ななか、楠木ともり、西山宏太朗とすでに10人がデビュー、またはデビューが確定している状況であり、
有名レーベルに拘らないのであれば年に10人はほぼほぼデビューしている状況だ。(ここに実質的な再デビューとなる三澤紗千香とかを入れるとより多くなるし)
その声優ソロアーティストがデビューして比較的すぐにアニサマに出演している…という印象は確かに存在する。
これに枠を取られており、本来多く招聘されるべき(なのかはよく分からないが、まぁその方が良いかなとは思う)アニソン歌手等の枠が少なくなっているという主張があるという物だ。
まぁ端的に、アニソン歌手の方が基本歌も上手いし、言いたいことはまぁ分かる。(まぁ声優のほうが既に人気あるから売れやすいのもそう)
確かにそういう印象はあるし。
今回は、その印象が正しいものなのかを分かりやすくする為、調べていこうと思う。
前提条件
今回の調査範囲は2015年の『Animelo Summer Live 2015 -THE GATE-』から、延期となった2020年の『Animelo Summer Live 2020 -COLORS-』までの過去5年、全6回とする。
もっと前から調べろとか言われても、ちょっと労力がエグいので許して欲しい。
今回の調査は通常とはちょっと変わった区切りで調査を行う。
今回はあくまで『アニサマは新人声優ソロアーティスト発表会なのか?』がテーマのため、
『デビューしたのが出場した年か、その前年か』
と
『前々年以前か』という分け方をする。
例えば2020年のアニサマであれば、2020年、2019年にデビューした場合は前者に該当し、2018年以前の場合は該当しない。という形になる。
これを表では『デビュー前年、当年』『左以外』と表記する。(文字数が長くなると表が長くなるので)
この二種類の分け方をする上で、
ソロアーティスト声優
コンテンツユニット
アニソン歌手
J-POP歌手
の5つで分ける。ので合計で10個に分けて調査する。
ソロアーティスト声優はその名の通り、声優がソロデビューして出演する場合。
声優ユニットは、コンテンツ系で生まれたわけではない、純粋な声優ユニット。
コンテンツユニットは、コンテンツやアニメ関連で組まれたユニットやキャラクター。
アニソン歌手は、アニメソングを主に歌っている歌手。
J-POP歌手はいつもは普通の曲を歌っているけど、アニメソングを歌ったことで呼ばれた歌手。
という分類のつもりである。
つもり…というのは、筆者はJ-POPにあまりにも疎いので、アニソン歌手とJ-POP歌手の分類を間違えている可能性は普通にあります。ご了承ください。
今回は『初出場』とかいうアニサマ自体の出場回数とかは全く考慮せず、
『デビューしたのが出場した年か、その前年か』と『前々年以前か』で調査する。
まぁ多少初出場の傾向も最後には触れるつもりではあるが。
実際に調べてみた
上記の条件で、調べてみた結果が以下の通りとなった。
各年実数
ソロ声優 (デビュー前年、当年) |
ソロ声優 (左以外) |
(前年、当年) |
(左以外) |
コンテンツユニット (前、当) |
コンテンツユニット (左以外) |
アニソン歌手等 (前、当) |
アニソン歌手等 (左以外) |
J-POP歌手 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2015 | 4 | 11 | 1 | 3 | 2 | 7 | 3 | 21 | 5 |
2016 | 5 | 11 | 0 | 6 | 4 | 2 | 3 | 27 | 9 |
2017 | 1 | 15 | 1 | 3 | 5 | 6 | 0 | 18 | 4 |
2018 | 4 | 19 | 0 | 3 | 4 | 8 | 0 | 19 | 3 |
2019 | 4 | 14 | 0 | 3 | 3 | 10 | 1 | 19 | 2 |
2020 | 4 | 8 | 0 | 2 | 6 | 5 | 0 | 14 | 6 |
合計 | 22 | 78 | 2 | 20 | 24 | 38 | 6 | 119 | 29 |
平均 | 3.67 | 13.00 | 0.33 | 3.33 | 4.00 | 6.33 | 1.17 | 19.67 | 4.83 |
まず実数での調査結果となる。
2016年に最多が集中しているが、これは単純に調べるべきアーティストの数が最も多かったことにも起因している。
今回調査対象であるソロ声優に関しては、毎年新人は4、5人がベースのようで、(2017年を除く)
新人でないソロ声優も10人弱と言った所。
ちなみに今回『デビューしたのが出場した年か、その前年か』に該当したソロ声優アーティストは以下の通りである。
2016年 相坂優歌、村川梨衣、早見沙織、飯田里穂、沼倉愛美
2017年 東山奈央
まぁこれは実数がバラバラで色々言いにくい所もあるので、割合にして見ていき、実際どうなのかを考えていきたいと思う。
各年割合
ソロ声優 (デビュー前年、当年) |
ソロ声優 (左以外) |
(前年、当年) |
(左以外) |
コンテンツユニット (前、当) |
コンテンツユニット (左以外) |
アニソン歌手等 (前、当) |
アニソン歌手等 (左以外) |
J-POP歌手 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2015 | 7% | 19% | 2% | 5% | 4% | 12% | 5% | 37% | 9% |
2016 | 7% | 16% | 0% | 9% | 6% | 3% | 4% | 40% | 13% |
2017 | 2% | 28% | 2% | 6% | 9% | 11% | 0% | 34% | 8% |
2018 | 7% | 32% | 0% | 5% | 7% | 13% | 0% | 32% | 5% |
2019 | 7% | 25% | 0% | 5% | 5% | 18% | 2% | 34% | 4% |
2020 | 9% | 18% | 0% | 4% | 13% | 11% | 0% | 31% | 13% |
平均 | 7% | 23% | 1% | 6% | 7% | 11% | 2% | 35% | 9% |
割合としてみると、傾向がもう少し見やすくなったのではないだろうか?
年によって結構なばらけ方ではあるが、基本的にはアニソン歌手が最も多い割合で、その次がソロ声優(デビュー前年、当年以外)という形になっている。
さて、今回の議題であるソロアーティスト声優の前年又は当年…デビューしたての声優の割合なのだが、
4/6回は7%で、最低が2017年の2%、最高が2020年の9%(参考記録)、
平均すると7%という形で、1割にも満たない割合となった。
こうただ割合だけを見ていると「そこまで多くないのでは?」と思える『平均7%』という数字だが、他と比較してどうか?と考えてみると馬鹿には出来ない割合であるようにも思える。
すべての項目をざっくり見ていこう。
声優ユニットは、『デビューしたのが出場した年か、その前年か』の割合は2%で最高で、まず該当する年が2/6回だけ、平均は1%という結果となった。
これは、そもそもコンテンツ系に該当しない声優ユニットの少なさにも起因するが、これに該当するユニットはTrySail(2015)と、Pyxis(2017)しか存在しなかった。
『前々年以前』の声優ユニットに関しては、最高が2016年の9%で、最低が2020年の4%という形で、平均は6%という形に。
ここにはi☆Risや初出場以降のTrySailや、今は亡きゆいかおり等が該当するが、平均は6%でに留まっている。
続いてコンテンツユニット。
『デビューしたのが出場した年か、その前年か』に該当するのは、最高が2020年の13%で、最低は2015年の4%、平均は7%となっている。
この項目はバラツキが存在する中で、増える時には大概ブシロード系列がいる…という風に考えてもらえればいいと思う。
最も多い割合となった2020年は6組いる訳だが、4/6がブシロード系列である。
ブシロードコンテンツ内のブシロード連合声優以上の割合になるぞそれ()
『前々年以前』は2019年の18%が最高、2016年の3%が最低。平均が11%となっている。
ここにはアイドルマスター系であったり、ラブライブ系、初出場以外のバンドリ系、WUGとか、古くはごらく部とか、そういう感じが該当する訳だが、基本1割ちょいを推移しているようだ。
次にアニソン歌手。
『デビューしたのが出場した年か、その前年か』の割合は最高は2015年の5%、最低は2017、2018、2020年の0%で、平均は2%となった。
というか、該当するのが7人くらいしかいなかった。
昨年ReoNaが久々の該当者となっている。
『前々年以前』にすると最高が2016年の40%、最低が2020年の31%、平均が35%という割合となった。
これが全項目で一番多いものとなっているが、ここ最近は減少傾向とも言える。
J-POP歌手は安定しない感じで、最高が2016、2020年の13%で、最低が2019年の4%で平均は9%となっている。
こう見ていくと、声優ソロの『デビューしたのが出場した年か、その前年か』の平均
%というのは、
『デビューしたのが出場した年か、その前年か』というくくりはコンテンツユニットに並んで1番多い数字という事になる。
声優ユニットとアニソン歌手がここ3年、4年とコレに該当する人がほぼほぼいないことを考えると、
”ソロ声優は優遇されている”というのを言われてもまぁおかしくはないのかな?と思えるデータとも言えるのではないだろうか?
ソロ声優デビュー勢は近年よりコンテンツ系声優の場合が増えている事もあり、コンテンツとソロ両方で出るというある意味での水増しだと言われているところも相まって、あのような批判が出ているのではないか?とも感じる。
今回は、初出場という点に関しては無視して調査を行ったわけだが、
ソロ声優の初登場は『デビューしたのが出場した年か、その前年か』に近年は特にほとんど該当する形となっており(畠中祐とかは2019年初出場に対して2017年デビューだから該当しない…という例も存在はする)
逆に、アニソン歌手の初出場組を見ると、今年出場予定だった岸田教団&THE明星ロケッツは2010年デビューで10年経過しているし、JUNNAは2016年デビューで2019年だし、大原ゆい子は2015年デビューで2019年だし、そこそこの年数をかけて出場している方が多い。
そう考えると、本来ソロ声優より上手いはずであるアニソン歌手が数年かけて出てくるのに対して、ソロ声優がポッと一年以内で出てくるのは、むしろヘイトを貯めて当然と言えるのかもしれない。
…まぁでもそれって、結局声優の方が数字が保証できるからさっさとタイアップをあげてしまうという所が根本的な原因のような気もするが…
区分それぞれの割合について考える
という事で、思ったより露骨ではないが『言われても仕方がない割合だった』という結論は出たのだが、もうちょっとこのデータで色々考えていきたいと思う。
よく言われる、声優系列とアニソン歌手系列の割合について、せっかくこのデータがあるので、数字をまとめてみて、どういう感じが見てみよう。
各割合 | ソロ声優 | 声優ユニット | コンテンツユニット | アニソン歌手 | J-POP歌手 |
---|---|---|---|---|---|
2015 | 26% | 7% | 16% | 42% | 9% |
2016 | 24% | 9% | 9% | 45% | 13% |
2017 | 30% | 8% | 21% | 34% | 8% |
2018 | 38% | 5% | 20% | 32% | 5% |
2019 | 32% | 5% | 23% | 36% | 4% |
2020 | 27% | 4% | 24% | 31% | 13% |
平均 | 30% | 6% | 19% | 37% | 9% |
これは、今回の調査の分け方であった『デビューしたのが出場した年か、その前年か』とかの奴を無視して、全部足した表である。
まぁ純粋な割合を表示した感じだ。
意外と数字の傾向が一定方向に進んでいるわけではない事も同時にわかってきたが、こっちはグラフにしてみることにした(前のやつは項目が多すぎるわ、%が似通ってて見れたものじゃなかった)
グラフにしてみると、2016年→2017年で大きな方向性の転換があった…と言えるような感じがある。
アニソン歌手、ソロ声優、コンテンツユニットの比率が大きく変化している。
アニソン歌手は2017年以降、約1割出演割合を下げている一方で、
声優ソロアーティストはこの年から3割を超えるようになっている(2020年は27%であるが)
ただ、一番数字に露骨な変化があったのはコンテンツユニットであり、1割程度から2割り程度に上がっている。
アニソン歌手が下がり、ソロ声優が微増し、コンテンツユニットが増えた…というのが、グラフにしてみると非常によく分かる。
これは、いわゆる今で言うコンテンツ系アイドルマスターくらいだった事や、1クールアニメ系のユニットが中心だった所から、
μ'sから始まったラブライブ系であったりの長期コンテンツ系の台頭が大きそうだし、ブシロードがコンテンツ系をバンバン入れてくるのも一つだろうか。
1クール系のアニメの出場は大きく上昇している感じではないため、この部分での上積みが最も大きそうである。
こう考えると、アニソン歌手の冷遇によって最も得をしているのはコンテンツ系ユニットなのでは?という考えも出てきた。
ただまぁ、声優の方も、ソロとユニットを足すと平均36%で、アニソン歌手の平均37%とほぼほぼ同じというのを考えると、声優もやっぱり割合としては高い。
最近のアニサマが特にとやかく言われているのは、このような割合の所を見てみると言われても仕方がない部分も存在するのかな?と思ったりもする。
まとめ
今回は、アニサマのちまたで言われる傾向について、数字を用いて調べてみることで、実際どうなのか?という所を見てみた。
一回目の『ブシロードの私物と化したのか?』については、近年の爆発的上昇と、出てくるユニットが営業感が強い点が、そう思わせてしまう要因ではないか?という事を記した。
実際にブシロードの侵食というのは確実に進んでいるようにも見える数字が出てきた感じになった。
今回は、アニサマの各分類での割合を調べて、新人声優ソロアーティスト発表会と化したのかを調べてみた。
結果的には、大部分を占めていると言い切れるほどではなかったものの、
他との割合の傾向を見ると、コンテンツユニットと並ぶ一番の数字であり、
声優ユニットやアニソン歌手と比べると明らかに多いとは言えたので、多くはないがある程度の優遇感は否めないのではないか?という程度に留めておきたい。
これを読んで、どう思うかは読者次第であろう。
また、この派生で調べた比率調査では、アニソン歌手が一気に下がり、声優系がちょっと増え、コンテンツ系が一気に上がっていることも分かった。
コレに関してはグラフにしてみるとかなり露骨な感じになっており、分かりやすく出たなと言う感じである。
時代が声優や、コンテンツに向いているといえばそれまでかもしれないが、最近のソロデビューに関しては色々と商業感が強すぎる人間がいたりもするので、
頑張ってアニソンを歌っているアニソン歌手にももうちょっと枠を与えてあげて欲しい気もする。(まぁアニサマ行ったことないから適当に思ってるだけと言えばそう)
え?言ってない人間がこういうの書くな?こういう数字は言ってるかどうかとか関係ないでしょ。そもそもこういうのは行ってる人間が調べるべきだと思うんだけど。
来年アニサマは開催できるのか?メンツはどうなるのか、その辺含めてどうなっていくのかは楽しみではある。
来年もし開催できるとしたら、VTuberがマジで入ってくるんじゃない?この自粛期間等で最も得をした職業の一つであろうし、金の回収も出来そうだし。
この一年の間にモデルメイクする時間もたっぷりあるし、にじさんじはSMEと組んでいる訳だし、資金力に関しては問題無いだろうし。
非常にくだらないとは思いますが、まぁそんな事言ったらコンテンツユニットだって割とくだらないし、声優関連だってくだらないと言えばくだらないような気もする。
まぁ"アニメロ"にVが該当するのかは微妙な気もするけど…なんかでタイアップしたら絶対に滑り込んできそうだなあ…今度は生主素人カラオケ大会ですか?
この調査が、誰かの役に立てば幸いである。
以上。