おにじと申します。
過去回↓
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菱川花菜
オーディション・養成所・事務所遍歴
プロ・フィット声優養成所
→プロ・フィット(預かり)
→ラクーンドッグ(預かり)
→ラクーンドッグ(所属)
生年月日 : 2003年5月19日
デビュー : 2020年
出身:東京都
査定
演技力:< C >
演技幅:< D >
歌唱力:< D >
キャラソン力:< D >
トーク力:< C >
実績:< D >
過激派的将来性:< C >
序文
声優というのは、あらゆる方向での出て来方というのがある訳だが。
新人系統というのは、一つとしては抜擢という言い方が出来るんじゃないかなあと思う。
特に巨大コンテンツ系での抜擢というのは、定期的に存在する感じがあり、新しい声優をこういう所に使いたい!みたいなものは昔からなんかあり続けるような気がする。
そういう奴の中に、プリキュアも存在する。プリキュアは定期的に声優に関して抜擢を行っている感じがあり、新人声優という所もそうなのだが、なんなら声優じゃない所からも引っ張ってくるまである場合も。
今回紹介する菱川花菜は、その抜擢という所をされた声優ということになる。
まぁもっと大抜擢されていた声優とかもプリキュアの歴史を考えるとあるにはあるのだが、それでも十分すぎる抜擢というか、当時18歳という若さで、センターピンクプリキュアへの抜擢というのは、その抜擢の中でも中々のものだったと言える。
時期尚早とも思える抜擢というのは、最初には特に難しさを感じるところもあるわけだが、菱川はそういうのを最初からあまり感じさせない部類にいれたというのは、新人でありながらの素養があったという言い方をするべきだろう。
プリキュアの抜擢を経て、ラジオの冠番組等を持ちつつ活動していく中で、今年に入って本格的に深夜アニメでの活躍というのも明確に出てくるようになった印象があり、いよいよ声優としての歩みをしっかりと進め始めた感じがある。
今回はラクーンドッグの未来、女性声優のトッププロスペクトである、菱川花菜の名鑑を書く。
なおまだまだ実績が多いわけではないので、いつもよりは書けん。
経歴
菱川は東京都の出身。
父親が映像作家・写真家・アートディレクターとして活躍されている菱川勢一なのを始めとして、かなりの芸能家一家に生まれており、それもあり、保育園の段階から芸能界というものに憧れがあったようだ。
小学校時代には地域の劇団に触れており、TVアニメ『マギ』をきっかけにアニメにハマり、主人公アラジンの声真似をしたり、声優の存在を知り声優を志すことになる。(なお小学生時代はサッカークラブに6年間在籍していたらしい)
中学生時代はあがり症になりかけたこともあり、一時声優の夢を断念しかけるが、同級生が芸能人を目指していたことに感化される形で、再び声優への夢を追いかける決断に至る。
高校に入学するのと同時に、プロ・フィット声優養成所へと入所する。
この声優養成所の選択は『あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない。』での茅野愛衣の活躍も一つの要因とのことである。
高校に在籍した状態の2020年に声優デビューを果たした。
初仕事は『SSSS.DYNAZENON』第4話のお天気キャスター役であり、デビュー作は『憂国のモリアーティ』の少女役である。
翌年2021年4月1日付で、プロ・フィットの預かり所属となり声優として本格的に活動を開始する。
デビューからモブ役・端役を務めていた。同年10月にプロ・フィットがマネジメント業務終了を発表し、後にラクーンドッグへの移籍が決まる。
2022年、初っ端に大きな転機が訪れる。
『デリシャスパーティ♡プリキュア』の主人公である和実ゆい / キュアプレシャス役の抜擢が決定したのである。
まだ高校在学中の抜擢であり、21世紀生まれとしては初のプリキュア声優。初のレギュラー出演を飛び越え初の名前ありキャラを演じる作品が、長い歴史を持つプリキュアシリーズの主役という、とんでもない抜擢ということになった訳である。
当時はプリキュアシリーズ開始と同じようなタイミングに生まれた声優が遂にみたいな書かれ方もして、本当に話題となった。
この年はゲームで『ソードアート・オンライン アンリーシュ・ブレイディング』シルヴィー、『アズールレーン』羽黒等を演じている。
またラジオである『菱川花菜のはなことば。』が超A&G+でスタート。完全に初のラジオであるが、どっとあいを経由することなくいきなり常設番組でのスタートだったのは、今考えると異例のことだった気もする。
2023年は、モブ役ではあるもののアニメの出演数が確実に増加しつつあった。
また、AnimeJapan 2023でオリジナルアニメ『Turkey!』の主役音無麻衣役を務めることが発表された。(こう考えるとまだ放送されてないどころか2025年なの遅いなこのアニメ)
ゲームでは『takt op. 運命は真紅き旋律の街を』ラ・カンパネラ役、『ガールフレンド(仮)』の吉川繭子役を大前愛華から引き継いでいる。
2024年に、ついに深夜アニメ方面での活躍が増えてきた。
『魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?』シャスティル・リルクヴィスト役で深夜アニメでは初のメイン役と呼べるキャラを演じることになった。
夏クール以降に『なぜ僕の世界を誰も覚えていないのか?』レーレーン、『魔王2099』高橋とメイン級と呼べる作品の出演が相次いで決定しており、『Turkey!』の放送が2025年に決定。
そして先日『紫雲寺家の子供たち』にて、紫雲寺志苑役を演じることが決定するなど、出演を一気に伸ばそうとしている所である。
ラクーンドッグの若手としては確実に一番手と呼べる存在。
プリキュアの経験を経て遂に他の作品でも活躍をし始めた、まだ20歳の若手声優であり、今後の活躍が期待される声優の1人だろう。
評価
ということで、ここからは評価パートをやっていこうと思う。
ただ、前述した通り、まだ菱川は出演作が多いわけではなく、打席数が足りない感じはあるので、まだ大雑把な評価のところでしかものを言えない感じはある。
これは、時が進むにつれてもっと言えることが増えてくるとは思うのだが、いつもの名鑑よりもさらに大した評価を書けないことはご了承願いたい。
さて、菱川がプリキュアとして抜擢された時、前述した通り彼女は名前ありのキャラクターすら演じたことがない声優であり、デビューからも2年経過したかくらいの時期、世の中における新人声優よりもさらに新人声優と呼べるような状態での大抜擢だったわけである。
コロナも落ち着き、今は再び新人・若手声優の深夜アニメでの抜擢というのも出てきつつあるのだが、こういう抜擢系統というのは、もちろん新人・若手声優にとってはチャンスであるし、新人・若手声優はスケジュール面などでの融通が効きやすいこともあり、展開をしやすかったりするのだが、もちろん難しい部分が存在するわけで。
それはやはり演技というところの荒削りな部分がどうしても見えてしまうことである。
特にプリキュアのような作品は、基本的には中堅以上の声優や人気声優がプリキュアを演じるため、新人が起用された場合周りに同じ新人がいないことで、その技量の差というのがはっきりと分かりやすくなってしまうことも少なくない。(というか深夜アニメでも分かる時は普通に分かるくらいには、やっぱり技量の差って出る時は出てしまう、当たり前の話ではあるが)
プリキュアに関しては、声優とは言えない人間を起用することもたまにあり、そういう時にはやはり見えるものは見えてくるわけで。新人やそういう場合、いかに一年の間に成長するのか、その過程を楽しむべきという考え方もある。(実際、やっぱり一年やると成長はある程度見えてくる)
典型的な新人・若手の聞いていての違いの大きなものとしては、『発音』の部分があるのかなと思う。
滑舌、発音。これがどうしても甘くなってしまうことが結構多いのである。
ただ、菱川に関してはこういう『典型的な新人・若手の演技』という所に対して、初手…1話の段階からかなり抗えている部類に入っていたような感じがするのである。
もちろんまだ荒削りと言える部分は存在したと思うのだが、その最初の初期値としては、及第点をしっかりと超えてくるくらいの演技をバチっとやってきたなと。
プロ・フィット→ラクーンドッグという事務所に関しては、直近でも多くの声優を輩出しているが、基本的。あくまでも基本的には能力が伴っている声優を出せている、人気先行、容姿先行型は例外を除いであまりいないと言える事務所だと、筆者的には思っているのだが、菱川はそれに違わぬ感じを出してきたというのが、やはり印象としてあったかなと。
まぁプリキュアの主役なので、あくまでもストレートヒロインの演技であることを考えれば、ある程度は養成所を通ってきた声優は出来るとは思うのだが、その中でも子の実績のなさでは素晴らしい素質を持っていると言えたと思う。
真っ直ぐを投げる時に、しっかりと真っ直ぐが出てきているというか、どうしても最初というのはどこかに作られた感じがあったり、甘さがあったり、演じているなあという感じが出てくるのだが、菱川にはその割合が少なかったというか。
前述した通り、コロナがひと段落して、また新人・若手声優の抜擢というのは出てきているものの、やっぱり典型的な若手・新人の演技という部分を感じることが結構ある。菱川はそうではなかった。ってだけで、菱川の評価と期待は高まる所はある。
そういう中で、いよいよ深夜アニメでの出演が出てきたわけだが、声の引き出しという所はまだまだ未知数な部分があるものの、少なくとも高低というところにおいてはしっかりと段階がありそうな演技をしている感じがあるし、その両方で無理やり声を作っている感じは薄めなのかなあという感じがある。
特に、少し低めの系統でもちゃんとその感じを保ちながら泣くことができたりしている所を見ると、やはり演技力・演技幅ともに一定の期待を持てる感じがする。
ただ低く泣けばいいだけじゃなくて、キャラに合わせてこういう所でも、ある意味落ち着いて泣くとか、こういう所では可愛く泣くとか、そういう違いがあるわけで、菱川はそういうのちゃんと出来ている可能性が高そうだぞ…!とか言えそうな感じではある。
歌唱に関してはデータが少なすぎる。流石に2曲くらいでどうとか言える感じではない。
別にすごぶる上手いとかそんなことは現状なさそう。現代声優基準で考えると平均くらいか、平均よりちょい下かくらいなんじゃないかなあって感じ。
今言えることはあんまりないかな。ここは特にほかの声優に対して長けているとか言える感じでもないからね。
トーク関連に関しては、やはり『はなことば。』の冠をいきなりやっている所が大きい。
別に長けているという程ではないとは思うが、一人喋りに関してはずっとやってきているというのは大きい。経験値が明らかに積めているし、これから様々な活動をしていく上でこの経験は確実に生きる。
というか、ほんとうにどっとあいとか経由せずにいきなり冠番組だったの中々の抜擢なんだよなこっちはこっちで。無茶なことしやがるもんである。
こちらは別に元々から普通には喋れていたとは思うが、経験を積むことでより円滑になったかな?という印象だろうか。
菱川花菜は、ラクーンドッグの新人・若手の中では現状トップに位置すると言って良い注目の声優の一人であり、まだまだ未知数な部分が多いとは言え、その素養は十分と言えそうな声優である。
まさにトッププロスペクトと言える存在であり、人数が多くはないながらも、コンスタントに声優を輩出しているラクーンドッグにおいて、次の声優はコイツ!って感じがする。
いきなりのプリキュアセンターへの抜擢というものは、基盤がしっかりしていたからこそという感じがあったし、実際一年間でしっかりと務めあげたという言い方が出来る演技をしたように思う。
非常に早い段階での抜擢だったこともあり、深夜アニメ等の活躍に至るまでは流石に年単位でのインターバルが開いたものの、ラジオへの抜擢もあり露出の機会はキープしながら、遂に深夜アニメでの活躍が始まった感じがある。
様々な演技を求められていくことになる中で、どのような演技を見せてくれるのか、どのような活躍をしていくのか。
ラクーンドッグの未来である菱川花菜の声優人生は、まだ始まったばかりである。
以上。