おにじと申します。
過去回↓
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月城日花
オーディション・養成所・事務所遍歴
モンスターストライク「天聖声優オーディション」 合格
つんく♂アワード2019 グランプリ
代々木アニメーション学院福岡校
生年月日 : 2004年3月17日
デビュー : 2019年
出身:福岡県
査定
演技力:< C >
演技幅:< C >
歌唱力:< C >
キャラソン力:< C >
トーク力:< D >
実績:< E >
過激派的将来性:< C >
序文
特に2010年代辺りまで、東京俳優生活協同組合という事務所における、女性声優というものは、非常に堅実であり、かつ理想的なサイクルを組み続けるという、えげつない事務所であった。
生え抜きにしろ、途中移籍の外様にしろ、世代をキレイに揃えることによって、アニメに出てくる若手声優というのを入れ代わり立ち代わり登場させてくるのを10年スパンでやる事が出来る事務所というのは、事務所という枠組みでは一応なとも言える協同組合ではあるのだが、まさに理想の形であった。
ただまぁ、このスパンというのは、和氣あず未に到達した途端に終わってしまった訳である。
和氣が出てきた時、筆者は次は星谷美緒から咲々木瞳の番が来ると思った。思ったが、結局ウマ娘で救済されるまで、そこから5年以上表舞台でスポットライトが当たることもなく、当たったのも結局アニメではなくコンテンツであった。
いつからか俳協は、少し経験を積ませた後、アニメのメインとかに若手声優を輩出することを何故かほぼやめてしまった感じがあり、アイマスやらウマ娘やら、コンテンツ系統に超新人が入るみたいな感じの方向性にシフトチェンジした感じがあり、堅実な声優を輩出し続ける俳協が、そんな他の事務所の追随みたいなことまではしなくて良いのではと思ったりもして、寂しさもあった。
そういう中で、今コンテンツ発感はありつつも、その俳協の新人・若手声優として注目を集めている感じがあるのが、月城日花ではないだろうか?
まだ20歳という若い月城(いやまぁ10代の声優とかもいますけども)だが、『ウマ娘』での起用に伴い注目度が向上。また2025年には主役のアニメが決定していると、今後の期待感がある声優となっている感じがある。
ウマ娘起用前から、その経歴はかなり実力がないと実現不能なモノがあり、素質が高いとされてきた訳だが、その腕というのは今の時点でも評価されている感じがする。
久々に俳協の女性声優で、文字通りの逸材が現れた感じもある月城。
まだ名鑑を書ける程の情報が揃っているのかと言われると微妙な気がするが、ここは一つ書いておこうと思う。
経歴
月城は福岡県の出身。
声優というものに興味を持ち始めたのは、中学生の頃辺りのようである。
小学生の頃に『セーラームーン』のDVDを見たりと、アニメを見るようになりその後中学で『暗殺教室』の赤羽業が好きになり、演じている声優というものに興味を持つように。
そこから、演技をしながら歌うという所にも興味を持ち、声優という所を本格的に目指していく。
親にも背中を押してもらい、代々木アニメーション学院の体験授業に行った結果、先生に目をつけられ、代々木アニメーション学院福岡校に入学することになる。
在学中である2019年に、ソシャゲであるモンスターストライクの初の声優オーディション『天聖声優オーディション』が開催され、このオーディションを受ける(人生初のオーディションだったらしい)
応募総数2000件を超える中から、ファイナリストまで勝ち進み、そのまま末吉功治(劇団 TEAM SPOT JUMBLE)、丸山ナオミ(LAL)と共に合格を勝ち取り、2019年、Webアニメ『モンスターストライク』ネツァク役で声優デビューとなった。(当時の名義は釘崎日花)
同年、代々木アニメーション学院の全校エンタメ学部の学生が受講する『つんく♂アワード2019』にて、グランプリを受賞。このときの月城は声優タレント科1年の15歳であり、コイツは何者やねんみたいなエグい成績を叩き出している。
この後、代々木アニメーション学院を卒業し、2021年に東京俳優生活協同組合に所属。所属したタイミングで名義を現在の月城日花に改名した。
2022年から、声優活動が表立ってくる感じであり、新人女性声優が全員通っている(語弊がある表現)まである『けものフレンズ3』ツノサイチョウ役や、『クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ』ウィジェッタ役など、ゲームで役を獲得。アニメでは『であいもん』『RPG不動産』などでモブ役を獲得している。
また、もう最近増えすぎててよく分からんことになってる『声優e-Sports部』の4期生として加入している(この時も18人とか入ってるからなあ…)
2023年も、いくつかのソシャゲ等に出演し、アニメでもモブをやるような形で経験を積んだ。
2024年、『ウマ娘 プリティーダービー』3周年のタイミングで追加された、ウインバリアシオン役となり、注目を集める。
また、2025年に放送予定の『ざつ旅-That's Journey-』にて、主役である鈴ヶ森ちか役に抜擢。初メイン・初主役となる。
その他、『制服カノジョ』古賀希望、『逆転オセロニア』ネリー等でも出演。
2025年は前述した通り、『ざつ旅-That's Journey-』鈴ヶ森ちか役を務める。
2024年で一気に注目を集めた新人・若手声優であり、2025年にはアニメでも主役を務めるということで、今後の活躍が期待できる声優となっている。
評価
ということで、こっからは評価パートでございます。
とはいえ、そんなにデータが多いわけではないので、今回はざっくりと行きましょう(
月城の声優としての素養は、なんかかなり高い所にあるような気がする。
14、15辺りの代々木アニメーション学院時代からオーディション合格とかしているんだから、そりゃそうだろって感じではあるが、逸材であるというのは今の演技を見ていても感じることが出来ると思う。
素養として言えることは、まず声の通りが基本的に良さそうであり、筋が通った発声みたいな感じの印象を各役の演技から感じられる所だろうか。
クリアな傾向の声質であると言いますか…
声の通りが良いってのも良いんだけど、筋が通っている感じがするってのが筆者的には高ポイントかなと。まっすぐ筋が通っているっていうのは、それをまっすぐ出すにしても、変化球・崩すにしても汎用性が高いからね。
で、もうその感じはちゃんと出ている感じがするので、活用・汎用みたいな所での強みも出せそうな気がする。
この上で、演技面の部分では、結構細かい加減が出来る感じがする。
まぁ結局ウインバリアシオンが一番分かりやすくはあるのだが、表現方法によって感情の具合、複雑な感情みたいな所とかの表現の解像度って変わってくるんだが、この辺りがもう結構良い感じなんじゃないかなと。
ごちゃごちゃになっている感情みたいな物をしっかり演技で表現できているのは、単一感情ではないのをしっかりと出せているので、かなり良い。
とりあえず一つ言えそうなのは、ちゃんとキャラで叫べそうな所。ここは評価するべきポイントだろう。叫ぶとかそういう感情爆発する演技って、たとえ人気声優であってもキャラがすっぽ抜けて、声優の素に近くなるみたいな事がある中で、月城はそんなことはなさそうに見える。
これでいて、しっかりと明るい系とか、ロリみたいな所でもそのキャラに合った感じで演技ができそうなのも確認できるので、中々素晴らしい。
この表現部分がしっかりとしている感じが、往年の俳協声優を感じさせてくれるポイントでもある気がする。こういうのが出来る声優がゴロゴロ存在した往年の俳協ってやっぱり異常だったんだろうけど(
演技幅に関してだが、とりあえず一応打数が少なすぎるのでDにしておくが、中々悪くはなさそうな雰囲気。ちゃんと役がアニメとかゲームの主要役で揃えばBとかになりそうな雰囲気も。
結構低めのレンジにも対応していそうな感じであり、少年役とかまで網羅できそうな感じもあるので、そういう役柄が来ることにも期待したい。
しっかりと可愛い女の子とか、ロリとかも出来そうであり、中性・少年・可愛いみたいな感じで、全般的に押さえられるポテンシャルを現状で感じられる。
かっこいいからかわいいまで出来るみたいな可能性もあるというかね。
まだまだ役の数も多くはないので、実際どれだけ出来るのか?という所に関しては未知数の部分も多いのだが、この期待感を持てるというのが現代声優業界において貴重なので…
このレンジの広さの可能性を感じられるのも、往年の俳協声優を思わせる所ではある。
歌唱面に関して。
これはもうウマ娘の所を見る以外に選択肢がないのだが、こちらも期待感はあるか。
結構特徴的な歌い方をするというか、歌うときの語尾が非常に良い感じに抜けている。
言語化するのが非常に難しいのだが、良い感じに特徴が出ているし、上手だと思える感じなんだよな。
歌声に対しての息の入り方とかが一般的な所からとは違う感じに仕上がっていると言うか…
音域とかも結構ちゃんとありそうな感じだし、これで色々な役で歌った場合にキャラ声とかに対してどういう感じになるのかは注目ポイントではある。
とりあえず、『どこまで走れば』のキャラソンとしての完成度は随一といえるレベルに仕上がりきっており、キャラソンの表現という所ではかなり期待できそうではある。
トーク力に関しては、こちらも非常に情報量不足ではあるのだが、そもそも場数が少なすぎる中でいきなり生放送やイベントにぶち込まれていたりするわけだが、まぁ緊張感は当たり前だが凄く感じた。
この辺りは場数を踏んでいくことで慣れてくるとは思うので、まぁ今はこんな感じで何の問題もないでしょう。
月城日花は、東京俳優生活協同組合に久々に現れた、東京俳優生活協同組合っぽい声優である。
育成年代から結果を残してきた声優であり、その素質のレベルの高さは、今年少し出てきたという段階ですらしっかりと感じ取ることが出来る気がする。
なんというか、将来を嘱望されるプロスペクトというのはこういう感じなのかもしれない。経歴から考えて期待感はあった
演技においての声質も良い感じである所から、感情表現、叫びとかの部分での今この時点でも十分通用する演技スキルの部分であったり、将来的に色々な役柄を演じることが出来る予感のある声のレンジの広さ。
声優においてはオプションではある歌に関しても、キャラソンの一撃目のクオリティが非常に高く、キャラクターソングという所をしっかりとトレースしつつも、歌の地の上手さも感じることができた。
これでまだ20歳というのだから、今後への期待というのは膨らむ所。
このまま順調に能力としても成長し、活躍の幅を広げていけるだろうか?
実力で殴っていた、往年の東京俳優生活協同組合のあの声優が令和に登場…するかもしれない。
以上。